星降る夜を貴方に

ごま

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合格……?

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殿下の婚約者になりたいとかそんな気持ちは微塵もございません。殿下に近寄らないことも約束致します。ですから、どうか……。あっ無理だコレ。
数秒前まで考えていた言葉が、殿下を前にした瞬間吹っ飛んだ。体が、死を察知している…
ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙終わった私の人生……





もはや私のメンタルはボロボロです……あぁこういう時に、主人公独特のコミュニケーション能力が必要なんだなぁ。私とエリザベス様との別れが今後のstoryに影響を与えたりするのかなぁ。そしたらモブ冥利に尽きるってもんさ…



現実逃避し始めた私の顔をエリザベス様が両手で挟んだ。



「ちょっと、頑張るって言ったのは、どこのどなただったかしら?」

「ひゃい…わたしでひゅ。」

手で挟まれてるせいで上手く喋れない。


「ここで現実逃避してどうするの?」


「ごめんなしゃい。」


エリザベス様は、鬼の形相で私のことを励ましてくれた。



「……アリアなら大丈夫よ。」


「ありがとうごじゃいましゅ。」


「ふっ」

エリザベス様以外の声で笑い声が聞こえた……



すると、私の顔からエリザベス様の手が離れた。エリザベス様の見る方向に私も顔を向ける。


そこには、口を抑えてプルプルしているルブラン殿下と、お腹を抱えて笑うスティール殿下がいた。



「「あー面白かった。」」


そんなに??高貴な方々のツボって分かんない。まぁさっきみたいなことする(される)令嬢いなさそうだもんなぁ。



「さっきはごめんね。エリザベスが人を連れてるなんて珍しくて。少し、心配だっただけだからさ。…きっと……君なら‪w大丈夫だね。」


ちょっとルブラン殿下、笑い堪えながら言うの止めてください。


「失礼ね。私だって友達くらい自分選べるわよ。」


「今はね。いつか、そうはいられなくなるだろう。」


公爵家目当てで近づく人多そうだもんね。




お二人共、先程の挨拶よりも砕けた感じの雰囲気で良いなぁ。

その後も、お茶会が終わるまで4人で(私とスティール殿下はほぼ喋っていない)お話をした。


今日はもう解散というところで
「今度、4人でお茶会でもどうだろう?」


という、スティール殿下の提案で来週4人でのお茶会が決まった。



……これは、合格…でいいのか…な?
ただ笑われただけな気もするけど……結果良ければ全てよし!前向きに行こう!!



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