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「ウォール様、今回はどのようなダンジョンを造る予定なのですか?」
「うーん。まだ考えていないわ。瘴気の濃さや湧き続けるかどうかにもよるもの。でも、瘴気の濃い場所で高難易度のダンジョンを造る予定よ」
「素晴らしいお考えです!さすがウォール様!」
そんな賛美を受けながら次のダンジョンを建設するための瘴気の濃い場所を探しにいく。ドランに飛び続けてもらったおかげでいくつかの候補となる場所は見つかったわ。
最終候補に残った二カ所のどちらにするか考えている時にファーストから魔法通信が来た。
「ウォール、久しぶりだな。今何をやっている?」
「ファースト、久しぶりね。どうかしたの?今私は空にいるわ。次のダンジョンの場所を決めかねていたところよ」
「なら、今暇だろう? ちょっと俺の所まで転移してこい。羽根を仕舞ってこいよ?」
「? 分かったわ。部下も連れてきてもいいでしょう?」
「構わないが、部屋で待機することになる」
「了解」
私は魔法通信が終わるとドランとカーくんを連れてファーストの居る場所へと転移魔法を唱えた。
私一人でも魔力は余裕なのだけれど、カーくんが魔力のサポートをしてくれたので移動後すぐに頭を撫でておいた。
カーくんは大喜び。もちろんドランにも頭を撫でておいたわ。
二人がここで喧嘩をしたら城が吹っ飛んでしまうからね。平等に。そうしてファーストの元に飛んだ私達。
どうやら移動先は魔王城の魔王執務室という所だったようだ。
ファーストは雄山羊のような角が二本生えていて漆黒の羽がある。昔の黒ひよこだった面影は何処にもない。
私はというと、仮面を付けて羽根を仕舞っているため人間の小娘といったところかしら。
連れている魔人は人間の小娘には不釣り合いだけれどね。
執務室にはファーストと私のダンジョンで育った妖術師がそこに立っていた。
どうやら補佐官? のようなことをしているのかもしれない。
「ファースト、来たわ。呼び出すなんて珍しいわね。どうしたの?」
「あぁ、ウォール、待っていた。これから魔族会議に出るから顔を出せ」
「??? 魔族会議? なにそれ?」
「俺が出した魔族が一堂に集まる会だ」
「私が出る意味が分からないけど??」
「俺の後ろで立っていればいいだけだ」
「……? まぁいいわ。特に何をするのでもないんだし」
「ファースト様、お時間になりました」
部下の一人がファーストを呼びに来た。するとファーストは私と同じように仮面を付け、マントを羽織って妖術師と共に会場へ向かった。
「お前は一言も発するなよ?」
「わかったわ」
魔王城のバルコニーに出た私達。
彼の姿が見えた途端、地響きのような歓声が上がった。
城から見下ろす広場には魔物で溢れかえっている。
ファーストは様々な種を生み出したようだ。
私達の生み出す種にはもちろん多くの種類がある。
私の生み出す魔獣達はダンジョンに適応出来るような種の方が多い。
もしかしたら魔王にはその偏りがないのかもしれない。まあ、あまり興味は無いので深く追及はしないけどね。
ファーストは右手を挙げると先ほどの歓声は静まり返り、全ての魔族が跪いている。
これだけの数が一斉にすると圧巻としか言いようがない。
私は黙って事の成り行きを見ているだけだった。
「我が同胞よ。今日は我のために集まってくれたことを嬉しく思う。昨今、勇者や聖女と言った魔族を狩る人間達が現れたと聞いている。皆、気を付ける様に」
私は今日のこの場の主旨が分からないためそうなのか、と思うだけだったが、集まった魔族達にはファーストの言葉で一声に雄たけびを上げ始めた。
中には歓喜しながら涙を流している者もいる。
ファーストってこんなにも魔族から慕われているのね。
その辺は当たり前の話だけどね。
魔族は死を悼むという感情はないため倒されても特に気持ちが揺らぐことはないけれど、勇者や聖女といった類いの者は魔族を絶滅に追い込むのが使命だと思っているらしいので相手にしてはいけないものだと今なら思う。
大体魔族が居なくなれば世界中に瘴気が溢れて森の果実は毒に変化し、瘴気で人の心は荒み人間同士で殺し合いに発展し、結果として人類が滅亡する事になる。
魔族が瘴気を吸っている事を知らない人間達。
この間、街にダンジョンを造った事で争いが減ったと言っていた国王くらいは瘴気の出所や扱いに気づきはじめているかもしれないが。
大歓声の中ファーストは手を挙げて城の中に入った。
それ以上のことは話す必要もないのだろう。そのまま私達は大広間のような所へ移動する。
ここでみんなファーストが登場するのを待っていたようだ。
ここでもファーストが姿を見せると異常なほど盛り上がりを見せている。いや、きっと私もダンジョンにいる魔獣達を集めるとこうなるのは分かっているんだけど、私は集まらせたことはないのでやはり驚く。
私はファーストの後ろにそっと立ったまま。
ファーストに魔王専用の椅子が置かれると、彼はドカリと椅子に座った。その後ろで私も椅子が用意され、席に着く。
「ではこれより魔族会議を行います」
妖術師がエッヘンと咳払いを一つした後、そう口を開くと代表の何人かがファーストの前に立ち、今年の瘴気量や魔獣の増加量など地域ごとに報告を行っている。
これは人間の生活の方法を取り入れているようね。そうして報告が終わるまでジッと待つ。
その後、今後の瘴気の発生ポイントや濃さ等妖術師の説明があり、その方面での種を増やす事を説明していた。
その後、先ほどバルコニーで言っていた勇者と聖女の話が語られた。
「うーん。まだ考えていないわ。瘴気の濃さや湧き続けるかどうかにもよるもの。でも、瘴気の濃い場所で高難易度のダンジョンを造る予定よ」
「素晴らしいお考えです!さすがウォール様!」
そんな賛美を受けながら次のダンジョンを建設するための瘴気の濃い場所を探しにいく。ドランに飛び続けてもらったおかげでいくつかの候補となる場所は見つかったわ。
最終候補に残った二カ所のどちらにするか考えている時にファーストから魔法通信が来た。
「ウォール、久しぶりだな。今何をやっている?」
「ファースト、久しぶりね。どうかしたの?今私は空にいるわ。次のダンジョンの場所を決めかねていたところよ」
「なら、今暇だろう? ちょっと俺の所まで転移してこい。羽根を仕舞ってこいよ?」
「? 分かったわ。部下も連れてきてもいいでしょう?」
「構わないが、部屋で待機することになる」
「了解」
私は魔法通信が終わるとドランとカーくんを連れてファーストの居る場所へと転移魔法を唱えた。
私一人でも魔力は余裕なのだけれど、カーくんが魔力のサポートをしてくれたので移動後すぐに頭を撫でておいた。
カーくんは大喜び。もちろんドランにも頭を撫でておいたわ。
二人がここで喧嘩をしたら城が吹っ飛んでしまうからね。平等に。そうしてファーストの元に飛んだ私達。
どうやら移動先は魔王城の魔王執務室という所だったようだ。
ファーストは雄山羊のような角が二本生えていて漆黒の羽がある。昔の黒ひよこだった面影は何処にもない。
私はというと、仮面を付けて羽根を仕舞っているため人間の小娘といったところかしら。
連れている魔人は人間の小娘には不釣り合いだけれどね。
執務室にはファーストと私のダンジョンで育った妖術師がそこに立っていた。
どうやら補佐官? のようなことをしているのかもしれない。
「ファースト、来たわ。呼び出すなんて珍しいわね。どうしたの?」
「あぁ、ウォール、待っていた。これから魔族会議に出るから顔を出せ」
「??? 魔族会議? なにそれ?」
「俺が出した魔族が一堂に集まる会だ」
「私が出る意味が分からないけど??」
「俺の後ろで立っていればいいだけだ」
「……? まぁいいわ。特に何をするのでもないんだし」
「ファースト様、お時間になりました」
部下の一人がファーストを呼びに来た。するとファーストは私と同じように仮面を付け、マントを羽織って妖術師と共に会場へ向かった。
「お前は一言も発するなよ?」
「わかったわ」
魔王城のバルコニーに出た私達。
彼の姿が見えた途端、地響きのような歓声が上がった。
城から見下ろす広場には魔物で溢れかえっている。
ファーストは様々な種を生み出したようだ。
私達の生み出す種にはもちろん多くの種類がある。
私の生み出す魔獣達はダンジョンに適応出来るような種の方が多い。
もしかしたら魔王にはその偏りがないのかもしれない。まあ、あまり興味は無いので深く追及はしないけどね。
ファーストは右手を挙げると先ほどの歓声は静まり返り、全ての魔族が跪いている。
これだけの数が一斉にすると圧巻としか言いようがない。
私は黙って事の成り行きを見ているだけだった。
「我が同胞よ。今日は我のために集まってくれたことを嬉しく思う。昨今、勇者や聖女と言った魔族を狩る人間達が現れたと聞いている。皆、気を付ける様に」
私は今日のこの場の主旨が分からないためそうなのか、と思うだけだったが、集まった魔族達にはファーストの言葉で一声に雄たけびを上げ始めた。
中には歓喜しながら涙を流している者もいる。
ファーストってこんなにも魔族から慕われているのね。
その辺は当たり前の話だけどね。
魔族は死を悼むという感情はないため倒されても特に気持ちが揺らぐことはないけれど、勇者や聖女といった類いの者は魔族を絶滅に追い込むのが使命だと思っているらしいので相手にしてはいけないものだと今なら思う。
大体魔族が居なくなれば世界中に瘴気が溢れて森の果実は毒に変化し、瘴気で人の心は荒み人間同士で殺し合いに発展し、結果として人類が滅亡する事になる。
魔族が瘴気を吸っている事を知らない人間達。
この間、街にダンジョンを造った事で争いが減ったと言っていた国王くらいは瘴気の出所や扱いに気づきはじめているかもしれないが。
大歓声の中ファーストは手を挙げて城の中に入った。
それ以上のことは話す必要もないのだろう。そのまま私達は大広間のような所へ移動する。
ここでみんなファーストが登場するのを待っていたようだ。
ここでもファーストが姿を見せると異常なほど盛り上がりを見せている。いや、きっと私もダンジョンにいる魔獣達を集めるとこうなるのは分かっているんだけど、私は集まらせたことはないのでやはり驚く。
私はファーストの後ろにそっと立ったまま。
ファーストに魔王専用の椅子が置かれると、彼はドカリと椅子に座った。その後ろで私も椅子が用意され、席に着く。
「ではこれより魔族会議を行います」
妖術師がエッヘンと咳払いを一つした後、そう口を開くと代表の何人かがファーストの前に立ち、今年の瘴気量や魔獣の増加量など地域ごとに報告を行っている。
これは人間の生活の方法を取り入れているようね。そうして報告が終わるまでジッと待つ。
その後、今後の瘴気の発生ポイントや濃さ等妖術師の説明があり、その方面での種を増やす事を説明していた。
その後、先ほどバルコニーで言っていた勇者と聖女の話が語られた。
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