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20章

553話 アカメ≠ロテア

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「ロテアさん、これからレベリングしません?」

 反省会という名の無能の証明が終わり、それぞれ解散ってところでそんな声を掛けられる。私としては良いけど、ガンナーとしては補充やらなんやらがあるから時間が結構掛かりがちだし、あんまりパーティ向けの職でもないから断る所……なんだけど、今は『ロテア』なのでこの辺は快く承諾する。

「良いけど、あんまし上手く立ち回れないから」
「いえいえ、そんな事ないですって、うちのクラマスの無茶な要望を結構こなしていましたし」
「レベリングするならうちもいくー」
「どこ行くんだ?」

 そんなこんなであれよこれよと、さくっと4人パーティが完成。こういうのはコミュニティがしっかりしているクランならではの事だよね……うん、まあ、私の今までのゲームプレイが明らかに異常だったってだけで、これが普通なんだよな。

「それにしても、仲が良いな」
「ロテアさんはまだ入って数日ですもんね……結構みんな付き合いが長いんですよ」
「クラマスは頭に血が上るとダメダメになるのも知ってるのか」
「ガチ勢……とはちょっと言い切れないところがあるんだよね、うちらも結構振り回されるし」
「ハマれば強い、ハマらないと弱い、そういうのだ」

 団体戦をやっていた時に感じたのは、まさしくこれだな。カッカして周りが見えなくなったり、とにかく自分の考えた作戦で押し込む。ムキになって周りが見えなくなるのって欠点よね。

「今よりも上に行きたいって人がどれだけいるかってのが大事だと思うが」
「うーん、付き合いも長いから一緒に行けたらいいかな、くらいだね」
「本当にガチしてるのはこのクランにはいないと思うなあ」
「強い奴はもっと選択肢がある」

 なんて事を言うが、こいつらはレベルが低いって訳でもないし、戦闘力だけで言えば結構上の方らしいのだが……プレイヤーの質ってよくわからんわ、ガンナーとして強い方とは自負しているけど、これってFPS系に強い人だったり同じようなことも出来るだろうし、強さの度合いが本当に良くわからん。

「適度に戦って勝てれば良いってのが6割くらいですかね」
「うちはもーちょっと勝ちたい」
「俺も、このメンバーで上にはいって見たい」

 対人してるから、やっぱそれぞれこのくらいの思いがあるのは当たり前か。

「その手の話もーちょっと聞いてみたいな」

 新しいロリポップを転がし、ウサ銃を肩に担いでレベリングの準備をしながら鋭い犬歯が出てくるにいっとした笑いを浮かべて。
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