549 / 622
19章
516話 漸く
しおりを挟む
「勝負は一撃、一瞬で片を付ける」
降り注ぐ魔法矢をステップで避け、タイミングを計りつつ深く呼吸する。こっちが下から攻撃するのを感じたのか、タイミングをずらし、細かい魔法矢に切り替えて脚を使わせ、手を封じてくるが、それだけじゃこっちには届かない。確かに一撃は並みの相手以上の火力で、手数も多い。ただそれは、こっちの攻撃を嫌がっているという事に他ならない。
「さっさと戻って来いと言われているが、此処で仕留めないといけない相手と言うのもよくわかる」
ほったらかしにしておけばアカメ以上の射程での魔法攻撃に晒される。元々分断が目的だったのだろうが、分断するのには少々戦力として過剰だったという事だ。そしてこの儂を狙ったというのも運の尽きよ。強敵になればなるほどこっちは燃えるというのもある。
「やはり、このゲームは広い」
にぃーっと口角を上げ、暫く撃たれまくった後、さっきよりも強めに溜めを開始し体を捻る。この飛ぶ斬撃。スラッシュなりと色々名称はあるのだが、儂のスキルはあんなお手頃遠距離攻撃なんてものじゃない。次に使うのは溜めれば溜めるだけ威力と射程を伸ばせる必殺スキルよ、1日1回しか使えない制約はあるが、出し時は此処しかない。
「ククッ……勝負じゃな」
こんなにも沸く相手がいるとは思わなかった収穫は大きい。雑魚を散らすだけの勝負というのは面白くもない、一芸に秀でている面白い奴こそ、戦うべき相手だ。そしてこっちが攻撃をする時が決着で、そのタイミングは、此処だ。
滞空を維持の為のジャンプが魔法なのかスキルなのかは分からないが、同時に使用は出来ず、どうしても発生する隙を狙い、溜めていた力を一気に開放して抜刀。弧型の斬撃が滞空維持のために攻撃をやめ、飛び上がる所を強襲して斬り落とす……事は出来ず。ぎりぎりを避けられるのだが、にんまりと笑う。
「それも、分かっておったわっ!」
振り抜いた刀をすぐさま斬り返して2発目。高度維持をし攻撃に切り替えた瞬間を2羽目の燕が正面を捉えて斬撃が正面から入り、そのまま力なく落下する。
「やはり強いクランには強い奴が揃うか」
右肩に突き刺さった魔法矢がばちばちと電撃を発した後に爆ぜる。一応叩き落して倒したのは良いが、利き腕をやられたというのは結果的に半分ほどやられていることになる。厄介なのは状態異常扱いで利き腕がダメになってるところだな。
相手は流石に直撃を貰い、無防備に落下したのもあって相手は消えていくが、時間と戦力を結果的に削られた形になる。
「0よりはマシかのう」
削れたHPを回復した後、今まで散々突き進んできた道を戻り始める。
「カコルさん、本当にそろそろ!」
「分かってるってのー!」
だいぶじれてきてるな、あいつら。何だかんだで立ち回りが確立出来れば、相手にしやすいというか、時間稼ぎも、捌くことも簡単だったって事。やっぱり急造のメンバーで連携なんてすぐできるもんじゃない……って思ったけど、うちもそうだから思い切りブーメラン刺さってる。まあ、うちはちゃんと分業だから、そこまでかみ合わせが悪いわけじゃなかろ。
「まあ、不意打ち食らってふらついてる時に仕留めきれなかったのを恨むんだな」
カコルがそこまでがっついて勝敗を求めているわけでもなく、そんなカコルをカバーにガヘリスが動くので、どうしても手が遅れる。ガヘリスがガンガン前出てカコルがカバーは理にかなっていない。そういうのを含めて、どうしても攻撃と防御がしっかり分かれているので、殴りヒーラーが腐り気味。
殴りなのもあってMP総量もそこまで高くなく、細かく弱い防壁だとしても数は張らせているから、MP消費もバカにならない。ガウェインの奴の指示で火力を出すのはカコルって戦法を取らせたんだろう。
「ログアウトにビビッて攻撃の手が緩むのは、頂けんなあ、私」
何度目かのカコルの大振り、それでもしっかりと避けて反撃射撃を食らわせるとしっかり防壁を張って防御を入れてくるので、曲撃ち跳弾で、カコルの後ろにいたガヘリスを狙う。
その直後、うめき声と共に手が止まるガヘリスをよそに、振り切った体勢のカコルにも連射。いてて、と軽い感じにダメージを貰いながら得物を持ち直してまた攻撃を振ってくる。この手の相手は一回ムキになると執着しやすい。
「やっぱり私ってなかなか強いよな」
「なかなかって言う神経が分かんないですよ……」
「もー、HPなくなるー!」
障壁を砕き、連射で叩き込んだ攻撃で明らかにカコルの動きが鈍ったのを見て、撃ち切ったマガジンを弾き飛ばして入れ替え装填完了。そのまま障壁を張り直される前に、ガヘリスへの牽制、カコルへの射撃を繰り返す。此処まできたらもう、勝ったも同然……と言いたいのだが、立ち回りが確定したところで倒しきれるかって言うと、それはまた別の話。
「やっぱり手が足りん、弾も無限にあるわけじゃないし」
普通に殴ってダメージ出せるってすごい利点だよな。あと魔法、魔法もMPさえあれば撃てる。此処まできたらガンナーの固定ダメージ減らした調整やらなんやら、必要だったんか?って思ったけど強力なのは強力だから、仕方ないか。
そんな事よりも今よ今、多少なりと攻めに転じれるようになったけど、弾の消費量を考えるとちょっとえぐい。まさかとは思うけど、これを見越して弾の消費をさせてやろうって魂胆かもしれん。明らかにマガジンの消費量多いし。
「ああ、もうさっさと戻って来い、あいつは!」
避けて射撃を続けているけど、それも限界だわ。マガジン結構消費しているし、グレネード使って片付けたい所だけど、多分あのでか斧で弾き飛ばされるか防御されるのがオチか。
『今どこだよ!』
『もう着く!』
ガヘリスカコルのコンビネーションを避け、反撃射撃は控えて刀を使い、受け流しやら突きでの牽制を入れつつ凌ぎながら移動。ちょっとでも合流しやすいように爺が走っていった方を背中にしつつ、銃と刀の二刀流で攻防を続ける。
「そっちはメタリカさんがいますよ!」
「良いんだよ」
カコルからのガヘリスの殴りをバックステップで避け、銃を構えて防壁を張らせて撃たない。こういうフェイントをやるのも大事なんだろうよ。そして何度目かの障壁を割り、カコルの一撃を刀で受け……ると思い切り吹っ飛ばされて転がる。そこをすかさずガヘリスが追撃、が来ない。
「遅いわ!」
「すまんな」
片腕をぶらつかせたままの関口の爺がメイスの一撃を返して私の前に。
「強敵が多いな、アカメは」
「だろー?」
軽口叩けるなら、まだいけるな。
降り注ぐ魔法矢をステップで避け、タイミングを計りつつ深く呼吸する。こっちが下から攻撃するのを感じたのか、タイミングをずらし、細かい魔法矢に切り替えて脚を使わせ、手を封じてくるが、それだけじゃこっちには届かない。確かに一撃は並みの相手以上の火力で、手数も多い。ただそれは、こっちの攻撃を嫌がっているという事に他ならない。
「さっさと戻って来いと言われているが、此処で仕留めないといけない相手と言うのもよくわかる」
ほったらかしにしておけばアカメ以上の射程での魔法攻撃に晒される。元々分断が目的だったのだろうが、分断するのには少々戦力として過剰だったという事だ。そしてこの儂を狙ったというのも運の尽きよ。強敵になればなるほどこっちは燃えるというのもある。
「やはり、このゲームは広い」
にぃーっと口角を上げ、暫く撃たれまくった後、さっきよりも強めに溜めを開始し体を捻る。この飛ぶ斬撃。スラッシュなりと色々名称はあるのだが、儂のスキルはあんなお手頃遠距離攻撃なんてものじゃない。次に使うのは溜めれば溜めるだけ威力と射程を伸ばせる必殺スキルよ、1日1回しか使えない制約はあるが、出し時は此処しかない。
「ククッ……勝負じゃな」
こんなにも沸く相手がいるとは思わなかった収穫は大きい。雑魚を散らすだけの勝負というのは面白くもない、一芸に秀でている面白い奴こそ、戦うべき相手だ。そしてこっちが攻撃をする時が決着で、そのタイミングは、此処だ。
滞空を維持の為のジャンプが魔法なのかスキルなのかは分からないが、同時に使用は出来ず、どうしても発生する隙を狙い、溜めていた力を一気に開放して抜刀。弧型の斬撃が滞空維持のために攻撃をやめ、飛び上がる所を強襲して斬り落とす……事は出来ず。ぎりぎりを避けられるのだが、にんまりと笑う。
「それも、分かっておったわっ!」
振り抜いた刀をすぐさま斬り返して2発目。高度維持をし攻撃に切り替えた瞬間を2羽目の燕が正面を捉えて斬撃が正面から入り、そのまま力なく落下する。
「やはり強いクランには強い奴が揃うか」
右肩に突き刺さった魔法矢がばちばちと電撃を発した後に爆ぜる。一応叩き落して倒したのは良いが、利き腕をやられたというのは結果的に半分ほどやられていることになる。厄介なのは状態異常扱いで利き腕がダメになってるところだな。
相手は流石に直撃を貰い、無防備に落下したのもあって相手は消えていくが、時間と戦力を結果的に削られた形になる。
「0よりはマシかのう」
削れたHPを回復した後、今まで散々突き進んできた道を戻り始める。
「カコルさん、本当にそろそろ!」
「分かってるってのー!」
だいぶじれてきてるな、あいつら。何だかんだで立ち回りが確立出来れば、相手にしやすいというか、時間稼ぎも、捌くことも簡単だったって事。やっぱり急造のメンバーで連携なんてすぐできるもんじゃない……って思ったけど、うちもそうだから思い切りブーメラン刺さってる。まあ、うちはちゃんと分業だから、そこまでかみ合わせが悪いわけじゃなかろ。
「まあ、不意打ち食らってふらついてる時に仕留めきれなかったのを恨むんだな」
カコルがそこまでがっついて勝敗を求めているわけでもなく、そんなカコルをカバーにガヘリスが動くので、どうしても手が遅れる。ガヘリスがガンガン前出てカコルがカバーは理にかなっていない。そういうのを含めて、どうしても攻撃と防御がしっかり分かれているので、殴りヒーラーが腐り気味。
殴りなのもあってMP総量もそこまで高くなく、細かく弱い防壁だとしても数は張らせているから、MP消費もバカにならない。ガウェインの奴の指示で火力を出すのはカコルって戦法を取らせたんだろう。
「ログアウトにビビッて攻撃の手が緩むのは、頂けんなあ、私」
何度目かのカコルの大振り、それでもしっかりと避けて反撃射撃を食らわせるとしっかり防壁を張って防御を入れてくるので、曲撃ち跳弾で、カコルの後ろにいたガヘリスを狙う。
その直後、うめき声と共に手が止まるガヘリスをよそに、振り切った体勢のカコルにも連射。いてて、と軽い感じにダメージを貰いながら得物を持ち直してまた攻撃を振ってくる。この手の相手は一回ムキになると執着しやすい。
「やっぱり私ってなかなか強いよな」
「なかなかって言う神経が分かんないですよ……」
「もー、HPなくなるー!」
障壁を砕き、連射で叩き込んだ攻撃で明らかにカコルの動きが鈍ったのを見て、撃ち切ったマガジンを弾き飛ばして入れ替え装填完了。そのまま障壁を張り直される前に、ガヘリスへの牽制、カコルへの射撃を繰り返す。此処まできたらもう、勝ったも同然……と言いたいのだが、立ち回りが確定したところで倒しきれるかって言うと、それはまた別の話。
「やっぱり手が足りん、弾も無限にあるわけじゃないし」
普通に殴ってダメージ出せるってすごい利点だよな。あと魔法、魔法もMPさえあれば撃てる。此処まできたらガンナーの固定ダメージ減らした調整やらなんやら、必要だったんか?って思ったけど強力なのは強力だから、仕方ないか。
そんな事よりも今よ今、多少なりと攻めに転じれるようになったけど、弾の消費量を考えるとちょっとえぐい。まさかとは思うけど、これを見越して弾の消費をさせてやろうって魂胆かもしれん。明らかにマガジンの消費量多いし。
「ああ、もうさっさと戻って来い、あいつは!」
避けて射撃を続けているけど、それも限界だわ。マガジン結構消費しているし、グレネード使って片付けたい所だけど、多分あのでか斧で弾き飛ばされるか防御されるのがオチか。
『今どこだよ!』
『もう着く!』
ガヘリスカコルのコンビネーションを避け、反撃射撃は控えて刀を使い、受け流しやら突きでの牽制を入れつつ凌ぎながら移動。ちょっとでも合流しやすいように爺が走っていった方を背中にしつつ、銃と刀の二刀流で攻防を続ける。
「そっちはメタリカさんがいますよ!」
「良いんだよ」
カコルからのガヘリスの殴りをバックステップで避け、銃を構えて防壁を張らせて撃たない。こういうフェイントをやるのも大事なんだろうよ。そして何度目かの障壁を割り、カコルの一撃を刀で受け……ると思い切り吹っ飛ばされて転がる。そこをすかさずガヘリスが追撃、が来ない。
「遅いわ!」
「すまんな」
片腕をぶらつかせたままの関口の爺がメイスの一撃を返して私の前に。
「強敵が多いな、アカメは」
「だろー?」
軽口叩けるなら、まだいけるな。
0
お気に入りに追加
906
あなたにおすすめの小説
VRゲームでも身体は動かしたくない。
姫野 佑
SF
多種多様な武器やスキル、様々な【称号】が存在するが職業という概念が存在しない<Imperial Of Egg>。
古き良きPCゲームとして稼働していた<Imperial Of Egg>もいよいよ完全没入型VRMMO化されることになった。
身体をなるべく動かしたくないと考えている岡田智恵理は<Imperial Of Egg>がVRゲームになるという発表を聞いて気落ちしていた。
しかしゲーム内の親友との会話で落ち着きを取り戻し、<Imperial Of Egg>にログインする。
当作品は小説家になろう様で連載しております。
章が完結次第、一日一話投稿致します。
神速の冒険者〜ステータス素早さ全振りで無双する〜
FREE
ファンタジー
Glavo kaj Magio
通称、【GKM】
これは日本が初めて開発したフルダイブ型のVRMMORPGだ。
世界最大規模の世界、正確な動作、どれを取ってもトップレベルのゲームである。
その中でも圧倒的人気な理由がステータスを自分で決めれるところだ。
この物語の主人公[速水 光]は陸上部のエースだったが車との交通事故により引退を余儀なくされる。
その時このゲームと出会い、ステータスがモノを言うこの世界で【素早さ】に全てのポイントを使うことを決心する…
後輩と一緒にVRMMO!~弓使いとして精一杯楽しむわ~
夜桜てる
SF
世界初の五感完全没入型VRゲームハードであるFUTURO発売から早二年。
多くの人々の希望を受け、遂に発売された世界初のVRMMO『Never Dream Online』
一人の男子高校生である朝倉奈月は、後輩でありβ版参加勢である梨原実夜と共にNDOを始める。
主人公が後輩女子とイチャイチャしつつも、とにかくVRゲームを楽しみ尽くす!!
小説家になろうからの転載です。
最悪のゴミスキルと断言されたジョブとスキルばかり山盛りから始めるVRMMO
無謀突撃娘
ファンタジー
始めまして、僕は西園寺薫。
名前は凄く女の子なんだけど男です。とある私立の学校に通っています。容姿や行動がすごく女の子でよく間違えられるんだけどさほど気にしてないかな。
小説を読むことと手芸が得意です。あとは料理を少々出来るぐらい。
特徴?う~ん、生まれた日にちがものすごい運気の良い星ってぐらいかな。
姉二人が最新のVRMMOとか言うのを話題に出してきたんだ。
ゲームなんてしたこともなく説明書もチンプンカンプンで何も分からなかったけど「何でも出来る、何でもなれる」という宣伝文句とゲーム実況を見て始めることにしたんだ。
スキルなどはβ版の時に最悪スキルゴミスキルと認知されているスキルばかりです、今のゲームでは普通ぐらいの認知はされていると思いますがこの小説の中ではゴミにしかならない無用スキルとして認知されいます。
そのあたりのことを理解して読んでいただけると幸いです。
最前線攻略に疲れた俺は、新作VRMMOを最弱職業で楽しむことにした
水の入ったペットボトル
SF
これまであらゆるMMOを最前線攻略してきたが、もう俺(大川優磨)はこの遊び方に満足してしまった。いや、もう楽しいとすら思えない。
ゲームは楽しむためにするものだと思い出した俺は、新作VRMMOを最弱職業『テイマー』で始めることに。
βテストでは最弱職業だと言われていたテイマーだが、主人公の活躍によって評価が上がっていく?
そんな周りの評価など関係なしに、今日も主人公は楽しむことに全力を出す。
この作品は「カクヨム」様、「小説家になろう」様にも掲載しています。
Free Emblem On-line
ユキさん
ファンタジー
今の世の中、ゲームと言えばVRゲームが主流であり人々は数多のVRゲームに魅了されていく。そんなVRゲームの中で待望されていたタイトルがβテストを経て、ついに発売されたのだった。
VRMMO『Free Emblem Online』
通称『F.E.O』
自由過ぎることが売りのこのゲームを、「あんちゃんも気に入ると思うよ~。だから…ね? 一緒にやろうぜぃ♪」とのことで、βテスターの妹より一式を渡される。妹より渡された『F.E.O』、仕事もあるが…、「折角だし、やってみるとしようか。」圧倒的な世界に驚きながらも、MMO初心者である男が自由気ままに『F.E.O』を楽しむ。
ソロでユニークモンスターを討伐、武器防具やアイテムも他の追随を許さない、それでいてPCよりもNPCと仲が良い変わり者。
そんな強面悪党顔の初心者が冒険や生産においてその名を轟かし、本人の知らぬ間に世界を引っ張る存在となっていく。
なろうにも投稿してあります。だいぶ前の未完ですがね。
VRMMO~鍛治師で最強になってみた!?
ナイム
ファンタジー
ある日、友人から進められ最新フルダイブゲーム『アンリミテッド・ワールド』を始めた進藤 渚
そんな彼が友人たちや、ゲーム内で知り合った人たちと協力しながら自由気ままに過ごしていると…気がつくと最強と呼ばれるうちの一人になっていた!?
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる