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19章
484話 相違点
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「さて、これで面子が揃ったわけだけど……まとまりがないなあ……」
「使うのはお主じゃろう」
煙草で一服しつつ、あちこち見て回ってあーだこーだ言っている連中を横目に、そんな事を言われる。ちゃんと動いてくれるかどうかもちょっと怪しいんだけど?ちなみに赤髪、青髪も仲間に入り名前を聞いたのだがエル、アルだった。L、Rって事かいって突っ込んだら素直に返事をしてきたのは拍子抜けだった。間に誰か挟んだら、ゲーム機みたいになるな。
「おお、メイドロボですな!確か一機の価格が最低1Mくらいの値段でしたかな?ちなみにバージョンはどのタイプの……」
「すげえ硝石畑っす、そりゃ火薬の生産が追いつくっす」
「金が掛かってる」
「手間も掛かってる」
一時的な集合場所として私のハウスを制限付きで解禁したわけだが、あまり見ない他人のマイハウス、物珍しさもあって私の話を一個も聞いてくれねえ。余計な事されないように制限掛けてた置いたのは正解だったわ。
「それでどんな奴らを斬るんじゃ?」
「その話をするから集まれって言ってんだよ」
手をぱんぱんと叩いて集合と言い、庭先、作業場の隣に設置してあるテーブル席に集める。そういえばここを使うのも久々だわ。ヴェンガンズの時はクランハウス手に入れるまではこっちであれこれやってたのもいい思い出。やっぱMMOに限らずだけど金があるのって大事だわ。
「ほら、とっとと集まれろくでなし共」
結局全員が集まるのに10分くらい掛かった。マジでこいつらの制御しなきゃいけないってヴェンガンズの連中よりも大変じゃね?何だかんだであいつらって私が自分で集めて、結構な信頼性を作ってあれこれやってたってのがでかい。そんな事を思い出してため息一つ付きながら黒板を引っ張り出して、フィーラを横に置いておく、役割的には書記だな。
「とりあえず集まってくれたことに感謝する、その上で何で集められたか分かってるのは手を上げれ」
全員が分かっていると手を上げるので一つ目の課題はクリア、この辺に関してはヤスがしっかりと説明していたのだろう。訳も分からず仲間に入れられて、イベントやりましょう!って言われてもなんだこいつって事にしかならんわな。
「まー、あれこれ細かい事まで指示してたらキリがないだろうからこういう方式を取る」
黒板にかつかつと文字を書いて行って、私とヤスの名前を書いて○囲み1つ、その下に線を引っ張ってもう一個〇。
「大まかな押し引きの指示は私が、細かい所はヤスが補助。それぞれ戦っている時の判断は任せる」
「対大人数戦になるのは必須っす、まだルールが分かってないっすけど、流石に全滅ルールではないはずっす」
「つまり私達の戦法としては少数と言うのを生かした一点突破になる」
黒板にあれこれと書きつつ、説明を進めていく。
「殲滅ルールだった場合はどうするんですかな?ルール的に無制限に出るとは聞いてますが」
「一点突破じゃなくて各個撃破に切り替えるだけだ、攪乱戦術をしやすい私とヤスがメインに動いて、切り離したのを確実に仕留める形になる」
黒板にあれこれ書き込み、松田の質問に答える。流石にいきなりイベントのルールが直前で発表何て事はないだろうし、今までの傾向からしたら3日前くらいにはしっかり発表されてるだろうよ。
「どっちにしろやる事は変わらん、人数が多かろうが少なかろうが私らよりも人数が多い相手に戦う」
「大手のクランってのを考えると最低でも20人ってとこっす」
「知ってる所では100人程の所もあるのう」
「拙者が知ってるのは60人程ですな!」
「50平均くらい?」
「うん、50くらい」
「……」
まあ、20~100人を相手にするって事だな。
でも集団戦闘ってなったら獲物の長さ含めて同時に5人位が良い所だし、一気に倒して離脱するゲリラ戦法なら少しずつ削って行けばいい。1人ノルマ15人倒せば100人よ。
「どっちにしろやらなきゃいけないのは分かってるだろう?」
そう言ってやれば全員が「まあ」「それは」なんて言いながら納得はする。
「人数を絞ったのも、下手に指揮系統が崩れるのを押さえる為、気性難だけ集めたのも、それを無視できる実力があるのを知ってるからだ」
指をぱちりと鳴らすとフィーラが私の所に椅子を持ってくるので、そのままどかっと座り足を組んでもたれるように座りつつ全員を眺める。何だろうな、どうもふわっとしている感じが否めない。そもそも積極的にイベント参加をしようって連中じゃないから、張り切っているのは私だけってのがでかいか。
「……まあ、とにかく、イベントの時にしっかり働いてもらえれば良いか」
「いいんすか?それだと目的を達成できないんじゃないっす?」
「変に煽ったりまくしたててもしゃーないわ、私のやる気だけあって空回りしても仕方ないし」
すすっと近づいて耳打ちしてくるヤスに返事をしつつ、煙草を咥えるとフィーラが火を付ける。あーあ、うちの子をこのまま持って行けるなら便利って言うか強いのになあ。
「で、何か質問は」
そう聞きながら紫煙を燻らせるが特に無し。何て言うか、今までと違うってのをしっかり意識しないとこのイベント、初戦敗退もありえる。あまり考えたくはないが、現状でかなり可能性が高い。本当にしっかり制御できるか不安になってきた。
「では、拙者が……此処は自由に使っていいのですかな?」
「ん、ああ、ある程度制限はあるけど施設関係は好きに使っていいけど」
「僥倖!作ってみたいものがあったので助かりますなあ!」
そう言うと私の家に入ってがちゃがちゃと生産をし始める。もうちょっと遠慮をだな……なんて思ったら、それぞれが手を上げて、あれがしたい、これがしたいと言い始める。
「……きっかけって何なんだろうね」
空気の読める良い奴かもしれないな、あいつは。
「使うのはお主じゃろう」
煙草で一服しつつ、あちこち見て回ってあーだこーだ言っている連中を横目に、そんな事を言われる。ちゃんと動いてくれるかどうかもちょっと怪しいんだけど?ちなみに赤髪、青髪も仲間に入り名前を聞いたのだがエル、アルだった。L、Rって事かいって突っ込んだら素直に返事をしてきたのは拍子抜けだった。間に誰か挟んだら、ゲーム機みたいになるな。
「おお、メイドロボですな!確か一機の価格が最低1Mくらいの値段でしたかな?ちなみにバージョンはどのタイプの……」
「すげえ硝石畑っす、そりゃ火薬の生産が追いつくっす」
「金が掛かってる」
「手間も掛かってる」
一時的な集合場所として私のハウスを制限付きで解禁したわけだが、あまり見ない他人のマイハウス、物珍しさもあって私の話を一個も聞いてくれねえ。余計な事されないように制限掛けてた置いたのは正解だったわ。
「それでどんな奴らを斬るんじゃ?」
「その話をするから集まれって言ってんだよ」
手をぱんぱんと叩いて集合と言い、庭先、作業場の隣に設置してあるテーブル席に集める。そういえばここを使うのも久々だわ。ヴェンガンズの時はクランハウス手に入れるまではこっちであれこれやってたのもいい思い出。やっぱMMOに限らずだけど金があるのって大事だわ。
「ほら、とっとと集まれろくでなし共」
結局全員が集まるのに10分くらい掛かった。マジでこいつらの制御しなきゃいけないってヴェンガンズの連中よりも大変じゃね?何だかんだであいつらって私が自分で集めて、結構な信頼性を作ってあれこれやってたってのがでかい。そんな事を思い出してため息一つ付きながら黒板を引っ張り出して、フィーラを横に置いておく、役割的には書記だな。
「とりあえず集まってくれたことに感謝する、その上で何で集められたか分かってるのは手を上げれ」
全員が分かっていると手を上げるので一つ目の課題はクリア、この辺に関してはヤスがしっかりと説明していたのだろう。訳も分からず仲間に入れられて、イベントやりましょう!って言われてもなんだこいつって事にしかならんわな。
「まー、あれこれ細かい事まで指示してたらキリがないだろうからこういう方式を取る」
黒板にかつかつと文字を書いて行って、私とヤスの名前を書いて○囲み1つ、その下に線を引っ張ってもう一個〇。
「大まかな押し引きの指示は私が、細かい所はヤスが補助。それぞれ戦っている時の判断は任せる」
「対大人数戦になるのは必須っす、まだルールが分かってないっすけど、流石に全滅ルールではないはずっす」
「つまり私達の戦法としては少数と言うのを生かした一点突破になる」
黒板にあれこれと書きつつ、説明を進めていく。
「殲滅ルールだった場合はどうするんですかな?ルール的に無制限に出るとは聞いてますが」
「一点突破じゃなくて各個撃破に切り替えるだけだ、攪乱戦術をしやすい私とヤスがメインに動いて、切り離したのを確実に仕留める形になる」
黒板にあれこれ書き込み、松田の質問に答える。流石にいきなりイベントのルールが直前で発表何て事はないだろうし、今までの傾向からしたら3日前くらいにはしっかり発表されてるだろうよ。
「どっちにしろやる事は変わらん、人数が多かろうが少なかろうが私らよりも人数が多い相手に戦う」
「大手のクランってのを考えると最低でも20人ってとこっす」
「知ってる所では100人程の所もあるのう」
「拙者が知ってるのは60人程ですな!」
「50平均くらい?」
「うん、50くらい」
「……」
まあ、20~100人を相手にするって事だな。
でも集団戦闘ってなったら獲物の長さ含めて同時に5人位が良い所だし、一気に倒して離脱するゲリラ戦法なら少しずつ削って行けばいい。1人ノルマ15人倒せば100人よ。
「どっちにしろやらなきゃいけないのは分かってるだろう?」
そう言ってやれば全員が「まあ」「それは」なんて言いながら納得はする。
「人数を絞ったのも、下手に指揮系統が崩れるのを押さえる為、気性難だけ集めたのも、それを無視できる実力があるのを知ってるからだ」
指をぱちりと鳴らすとフィーラが私の所に椅子を持ってくるので、そのままどかっと座り足を組んでもたれるように座りつつ全員を眺める。何だろうな、どうもふわっとしている感じが否めない。そもそも積極的にイベント参加をしようって連中じゃないから、張り切っているのは私だけってのがでかいか。
「……まあ、とにかく、イベントの時にしっかり働いてもらえれば良いか」
「いいんすか?それだと目的を達成できないんじゃないっす?」
「変に煽ったりまくしたててもしゃーないわ、私のやる気だけあって空回りしても仕方ないし」
すすっと近づいて耳打ちしてくるヤスに返事をしつつ、煙草を咥えるとフィーラが火を付ける。あーあ、うちの子をこのまま持って行けるなら便利って言うか強いのになあ。
「で、何か質問は」
そう聞きながら紫煙を燻らせるが特に無し。何て言うか、今までと違うってのをしっかり意識しないとこのイベント、初戦敗退もありえる。あまり考えたくはないが、現状でかなり可能性が高い。本当にしっかり制御できるか不安になってきた。
「では、拙者が……此処は自由に使っていいのですかな?」
「ん、ああ、ある程度制限はあるけど施設関係は好きに使っていいけど」
「僥倖!作ってみたいものがあったので助かりますなあ!」
そう言うと私の家に入ってがちゃがちゃと生産をし始める。もうちょっと遠慮をだな……なんて思ったら、それぞれが手を上げて、あれがしたい、これがしたいと言い始める。
「……きっかけって何なんだろうね」
空気の読める良い奴かもしれないな、あいつは。
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