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18章
475話 覚悟
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「アカメさん、最近ずっと海底火山に行ってますけど、何かあったんですか?」
「私のプライドの為」
煙草を咥え、いつものようにぴこぴこと上下に揺らしつつインベントリを開きアイテムの状態をチェックしていく。中級ポーションHPとMP。各種グレネードは十分な数、それぞれ20個くらい。銃弾をしっかり詰めておいたマガジンに、銃弾そのまま。防具はしっかり修復済み。犬野郎から受け取った金もそろそろ尽きそうだし、別の稼ぎを考えないと。
「さーてと、世話になったわね」
「話題が急ですねえ……ウランは結局取れたんですか」
「いや、まだ。ちょっとやる事増えたからさあ」
「ふむ……それじゃあ、また何かあれば」
クランハウス内でクラン脱退の手続き。と、ともに転移が始まってクランハウスの入口に飛ばされる。そりゃそうか、部外者扱いになるわけだし。そう思っていたらクランハウスから犬野郎が出てきて残念そうな顔をしている。そんなに私の事を手元に置きたかったのかい。
「別に今生の別れって訳じゃないでしょ……前にもこんな事行った気がするけど」
「このまま手元にいてくれれば次のイベントで即戦力だったんですけどね」
「イベントかあ……何やるの?」
「インフォくらい見てください、って言いたい所ですけど忙しいようなので……イベント自体は定期開催のクラン対抗戦ですよ」
此処に戻ってくる前にチーム戦をしたばっかりなんだが?
ただ、あれはあれで最後の最後で消化不良ではあったけどさ。
「私はもうソロだから関係ない話じゃね」
「一人で強豪クランボコすところはちょっと見たいですけどね」
「って言うか結構前に同じ事やったじゃないの」
「あれはバトロワでしたから、今回はトーナメントですよ」
「何人もメンバー抱えてるくせに3人に苦戦したもんなー」
ちくちくと言いながらくつくつと笑う。
それにしてもクラン対抗戦トーナメントか。ヴェンガンズは既に渡してしまったし、やるとしたら新しくクランを立ち上げて、面子揃えて……見たいな感じかな。何となくだけど、誘ったら来そうな奴はいるけど、そこまでして参加したいかって言うとまた別の話になってくる。
「まあ、どっちにしろ今の私はそっちに参加するかどうかはわからんし、思う存分優勝を狙ったらいいでないの?」
「ふむ……それは面白くなさそうですね」
「散々煽ってもしゃーないんだっての」
ため息一つ吐き出し、手をぷらぷらと振ってその場を後にして海底火山に向かう。
一度負けてからボスの所に辿り着くのに、最初はかなり時間が掛かっていたが、今じゃどのくらいの間隔で地形が変わって、どういうモンスターが来て、どういうルートが良いか、ギミック、その他諸々を把握済み。
あれから何度かソロでこのダンジョンに来て、アホみたいにしっかりダンジョン構造を把握して、どんどん効率を上げていった。そして意外だったのは、そこそここのダンジョンを攻略しようとしている奴らがいたって事。と、言っても結構見知った顔と言うか、何度も来ていると遭遇しているのは同じ面子だったので、情報クランか物好きな連中なんだろう。
そして私はと言うと、ボスまでの道中を如何に消耗無しで進むかどうかの効率を上げていった。だからこそのギミックやモンスター等の把握になる。勿論のこと、道中で素材を集めるのも忘れていない。海中資源が中々に有用で銃器関係に使う鉄等の資源を抽出できるうえ、レアメタルの備蓄も出来る……と、思ったんだけど、まだそこまで手が出てないので、ただただ備蓄しているだけ。勿論だけどウランは手に入っていない。
「っと、こっちのルートはモンスターが多いんだった」
ダンジョンのマップを開き、ぴたっと足を止める。
相変わらずこのゲームの親切と言うか、細かい所の配慮の1つで、マップにマークを打てるのは勿論、書き込みも自由自在ってのは本当にいい所。一回こういう書き込みできるのってついついメモしまくりたくなるんだよね。
「ただ、何度も足を運んだおかげで完全クリアみたいなもんだな」
採掘ポイントもしっかり記載しているし、取れる物もチェック済み、後は本当にあのボスを倒せばいいだけなんだ。そしたら私が装備を全て無くし、あれこれを新調し、揃え直したかいがあるってもんだ。
「そろそろ決着をつけるとしようか」
そんな事を思っていればあっという間にボスの部屋。相変わらずの魚人ボスがトライデントを構えてこっちを見ているので煙草を取り出して咥え、さっと火を付けてから大きく紫煙を吸い、長く吐き出してから銃剣を付けたしたARを構える。
「此処に来たのは、ウラン抜きでも正解だった」
だれていた私のゲームプレイに良い感じにアクセントを付けてくれたことには感謝するとしよう。
「よし、決めた……お前を倒したら、やっぱり一番上を目指す」
にぃーっと煙草を咥えたままギザ歯を見せつけ、ぎゅっと銃を握って相手を見据える。
「ついでにウランも取れれば、万々歳よ!」
引き金を絞り、銃声一つ、そして高らかな笑い声も一つ。
「私のプライドの為」
煙草を咥え、いつものようにぴこぴこと上下に揺らしつつインベントリを開きアイテムの状態をチェックしていく。中級ポーションHPとMP。各種グレネードは十分な数、それぞれ20個くらい。銃弾をしっかり詰めておいたマガジンに、銃弾そのまま。防具はしっかり修復済み。犬野郎から受け取った金もそろそろ尽きそうだし、別の稼ぎを考えないと。
「さーてと、世話になったわね」
「話題が急ですねえ……ウランは結局取れたんですか」
「いや、まだ。ちょっとやる事増えたからさあ」
「ふむ……それじゃあ、また何かあれば」
クランハウス内でクラン脱退の手続き。と、ともに転移が始まってクランハウスの入口に飛ばされる。そりゃそうか、部外者扱いになるわけだし。そう思っていたらクランハウスから犬野郎が出てきて残念そうな顔をしている。そんなに私の事を手元に置きたかったのかい。
「別に今生の別れって訳じゃないでしょ……前にもこんな事行った気がするけど」
「このまま手元にいてくれれば次のイベントで即戦力だったんですけどね」
「イベントかあ……何やるの?」
「インフォくらい見てください、って言いたい所ですけど忙しいようなので……イベント自体は定期開催のクラン対抗戦ですよ」
此処に戻ってくる前にチーム戦をしたばっかりなんだが?
ただ、あれはあれで最後の最後で消化不良ではあったけどさ。
「私はもうソロだから関係ない話じゃね」
「一人で強豪クランボコすところはちょっと見たいですけどね」
「って言うか結構前に同じ事やったじゃないの」
「あれはバトロワでしたから、今回はトーナメントですよ」
「何人もメンバー抱えてるくせに3人に苦戦したもんなー」
ちくちくと言いながらくつくつと笑う。
それにしてもクラン対抗戦トーナメントか。ヴェンガンズは既に渡してしまったし、やるとしたら新しくクランを立ち上げて、面子揃えて……見たいな感じかな。何となくだけど、誘ったら来そうな奴はいるけど、そこまでして参加したいかって言うとまた別の話になってくる。
「まあ、どっちにしろ今の私はそっちに参加するかどうかはわからんし、思う存分優勝を狙ったらいいでないの?」
「ふむ……それは面白くなさそうですね」
「散々煽ってもしゃーないんだっての」
ため息一つ吐き出し、手をぷらぷらと振ってその場を後にして海底火山に向かう。
一度負けてからボスの所に辿り着くのに、最初はかなり時間が掛かっていたが、今じゃどのくらいの間隔で地形が変わって、どういうモンスターが来て、どういうルートが良いか、ギミック、その他諸々を把握済み。
あれから何度かソロでこのダンジョンに来て、アホみたいにしっかりダンジョン構造を把握して、どんどん効率を上げていった。そして意外だったのは、そこそここのダンジョンを攻略しようとしている奴らがいたって事。と、言っても結構見知った顔と言うか、何度も来ていると遭遇しているのは同じ面子だったので、情報クランか物好きな連中なんだろう。
そして私はと言うと、ボスまでの道中を如何に消耗無しで進むかどうかの効率を上げていった。だからこそのギミックやモンスター等の把握になる。勿論のこと、道中で素材を集めるのも忘れていない。海中資源が中々に有用で銃器関係に使う鉄等の資源を抽出できるうえ、レアメタルの備蓄も出来る……と、思ったんだけど、まだそこまで手が出てないので、ただただ備蓄しているだけ。勿論だけどウランは手に入っていない。
「っと、こっちのルートはモンスターが多いんだった」
ダンジョンのマップを開き、ぴたっと足を止める。
相変わらずこのゲームの親切と言うか、細かい所の配慮の1つで、マップにマークを打てるのは勿論、書き込みも自由自在ってのは本当にいい所。一回こういう書き込みできるのってついついメモしまくりたくなるんだよね。
「ただ、何度も足を運んだおかげで完全クリアみたいなもんだな」
採掘ポイントもしっかり記載しているし、取れる物もチェック済み、後は本当にあのボスを倒せばいいだけなんだ。そしたら私が装備を全て無くし、あれこれを新調し、揃え直したかいがあるってもんだ。
「そろそろ決着をつけるとしようか」
そんな事を思っていればあっという間にボスの部屋。相変わらずの魚人ボスがトライデントを構えてこっちを見ているので煙草を取り出して咥え、さっと火を付けてから大きく紫煙を吸い、長く吐き出してから銃剣を付けたしたARを構える。
「此処に来たのは、ウラン抜きでも正解だった」
だれていた私のゲームプレイに良い感じにアクセントを付けてくれたことには感謝するとしよう。
「よし、決めた……お前を倒したら、やっぱり一番上を目指す」
にぃーっと煙草を咥えたままギザ歯を見せつけ、ぎゅっと銃を握って相手を見据える。
「ついでにウランも取れれば、万々歳よ!」
引き金を絞り、銃声一つ、そして高らかな笑い声も一つ。
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