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18章

464話 卒業試験

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 あれから更に2日。
 ガンナー達の訓練に7日目に突入したのもあって、報告してくる時間も早く、纏める量もかなり簡素になっていく。内容が薄くなったからと言う訳でもなく、無駄な部分が無くなっていき、動きが最適化されているのを報告書でしっかり確認できているので良い。これが中身のない、ぺらっぺらな報告だったら呼び出し説教コースなだけよ。
 とりあえず指定したボスの討伐回り、雑魚戦での消費銃弾、立ち回りの仕方、あれこれがうまくいっているのを今までの報告書と比較しててまとめて完了。概ねそこらの量産ガンナーよりは頭一つ飛び出て強い感じには仕上がった。と、思う。
 正直な所、私基準で考えているから他の強いガンナーが存在している可能性もあるし、言った事全部が正しいってわけでもない。あくまでも基本的な所での話になるので、そこから成長するかどうかは本人次第だったりする。

「まー、人並み以上に戦えるようになってると良いけど」

 この7日間でガンナー達も装備を変えたりなんだり、グレネードを使うのをきっかけにあれこれとやり始めたのもいい所。Wikiみたりなんだりと自分で情報を仕入れないのかな?と思ったのだが、ガンナー自体の情報が少ないらしい。言われてみれば使う物も特殊で、人口もそこまで爆発的に多くないというのを考えると、あまり情報が揃っていないってのも頷けるか。

「まあ、とりあえず今日は今日でやる事あるんだけど」

 闘技場の待機室で私含めてガンナーが6人。
 一区切りと言う事でそれぞれ1人ずつとタイマンして実力を図る為に連れ出して此処に至る。
 


 そんなわけで早速1戦目。
 獲物はサブマシンガン持ちの機動力高めの子。

「お願いします」
「はいよ」

 場所はそれなりに遮蔽のある林、見通しはそこそこだけど木々は良い感じに立ち並んでいるしやろうと思えば上に乗って急襲もできる。マップに関しては全員に通達済みだから後の奴が有利、先のが不利と言うのは無し。銃弾は無限……ではなく、マガジン5本分の設定にして完了。装弾数の多い方が有利だろと言われればそうだが、その分固定ダメ含めて低いので良し。まあ、そもそもすぐに弾切れってガンナーとしては失格……な事は、サービス開始にやってたか。

 そんなこんな色々考えたり設定をしているうちにカウントダウンが始まって、試合開始。
 当たり前だけど、2人揃って遮蔽に隠れて相手のほうをちらっと見て、場所を確認しつつトラッカーを発動。遮蔽はまあまああるけどちょっとした動きも強調されるからこういう細かいのは大事だ。向こうも向こうでやっているのか、ちらりと体を出した所に数発射撃を貰う。ふむ、こっちが見つける前にこっちを攻撃してきたか。
 こういう射撃戦になった時は以下に先手を取れるかってのは大事だから良い立ち回りしてる。まだこっちも向こうがどこから撃ってきたか分かってない。

「しっかり移動してるかな?」

 ちらりと木の裏から少し顔を出して引っ込める。
 どこにいるか分からない状態で移動するのも中々危険だけど、仕方がない。一旦木の裏に隠れている所で一息入れて隣の木に移りながら索敵を続ける。いつもと言うか、最初だったらばら撒きながら突っ込んでくるのが関の山だったのに、こっちの出方をちゃんと見て立ち回ってくるのはしっかりした立ち回りよ。

「もらった!」

 木々を移っている最中にばらばらと撃たれるので身を屈めながら弾幕を抜け、隠れると共に発射方向を確認。こっちを中心に回り込むように移動しつつ、撃っては隠れ、撃っては隠れながらこっちとの距離を詰めてくる。

「こりゃ、こっちも本腰入れないとやられるな」

 装弾数までは把握してないので、ある程度撃ったと思った段階でこっちも射撃をしながら前進。ビシビシと音を立てて木屑が舞うのを見ながら隠れている木を中心に、左右に飛び出すのを誘導するために、木の横、地面にも何発か撃ちこむ。
 これで左右の動きを制限しつつ距離を近め、一気に駆け出せば近接戦、ちょっと離れれば遠距離での撃ち合いに持ち込んでそこからはFPS、TPSの如くシューティングゲーム状態に。



「ありがとう、ございました……」
「とりあえず立ち回りの細かいのは後で教えるから……次」

 2人目のガンナーが出てきて早速と言う様に、戦闘準備を進める。
 ……あれ、これ考えてみたら私5連戦する上に、いちいちどういう立ち回りが良かったかどうかやらなきゃいけないわけだよな。うん、犬野郎にもうちょっと上乗せして請求してやろう。
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