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17章
434話 雑食性〇
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日曜日のイベントも終わり平日に舞い戻る。
有休パワーはとっくの昔に無くなっているので、平日は日中の仕事を片付け、仕事が終われば帰宅して家事を済ませて食事と風呂を済ませた上で、さあログインとベッドに転げてHMDを装着すると、ログインエラー。連日の無茶可動で故障したか?と思ったけど、普通にゲーム起動のメニューは開けるからHMDは問題ない。一旦HMDを外して公式サイトをチェック。
ログインレースをするってのが結構MMOじゃ定番だったけど、T2Wにおいてそういうのは一切ないし、サーバーが重くなったりラグや巻き戻りが発生した事も無い。なかなかに強力なサーバーが置いてあるってのは分かり切っているから……メンテあたりか?
そんな事を思って公式サイトのお知らせを見ていればしっかりメンテナンスと言うかアップデートの話が書いてある。
『いつもTo The World Roadをプレイしていただきありがとうございます。
土、日曜日に開催しました、職別襲撃イベントはお楽しみいただけましたでしょうか
いきなりになりますが、運営として今回のイベントの結果から、ゲーム全体のバランス調整を行う事を決定いたしました。
サービス開始約2ヵ月、此方の想定以上の育成スピードの職業、想定以下の物もあり
この育成スピードの差を埋める為の調整、次回以降のイベントマップ、ウェーブクリア型ミッションの実装、人口増加に伴うマップの調整、モンスターの湧き等、その他細かい調整や新要素の実装、スタッフの休暇も含めて最低3日、最大7日間サーバーを停止致します。
なおこのサーバー停止の日数に対して、ゲーム内で使えるスキン券の配布、および月額課金におけるログイン日数の補填を行います。
皆様にはご迷惑をおかけしますが、快適なゲームプレイの為、ご了承ください。
以下、上方修正の対応職業になり……』
とりあえず上から下までお知らせを確認してからタブレットをぺいっと机に置いて一息。結論って言うか気になる所で言えばガンナーの上方修正は今回のメンテナンスでは何にもなかった。こういう時って大体強い奴は下方修正……何て事をする場合が多いのだが、ここの運営としてはそういうのはやらない方針っぽい。
βから正式でがっつりガンナーに下方修正しただろって話にもなるけど、序盤からあんな強力に固定ダメージ+通常ダメージばかすか撃ち込めりゃ、修正するに決まってんだろって話。逆に昨日の襲撃イベントの結果を見て、ガンナーが上方入らない理由は、総合順位で高い所にいる人が多いからだろう。まあ、修正にガンナーが無いのはおおかた予想していたし、特にめぼしい物もないからここは待つしかない。
しかしどうした物か、習慣と言うか毎日やっているゲームがあるとそればっかりやるけど、やれなくなると急に手持無沙汰。別ゲーでもちょっと手を出してメンテ中の暇つぶしでもするかな。
とりあえずHMDを装着して、いつも通りにゲームを起動……ではなく、HMD対応フルダイブ系ゲームの購入をするためにストアを開く。
と言ってもジャンル的に難しいのよね。シミュレーション系のゲームはフルダイブの必要が無いから主戦場は未だに据え置きだし、普通のアクションや格闘に特化したのはT2Wで同じような事をやってるからパス。ぼうっとストアを眺めながらどうするかーと考える。たまには据え置きでウマでも走らせるか?何て事を考えていたらT2Wと同時期くらいに出ていたフルダイブ系ゲームを一つ見つける。
ジャンルはロボアクションだけど、レースしたり僚機を使っての戦略シミュ、ただただ撃ち合いするだけの対戦と考えらえるロボ物の事が出来るようになっている。ついでに言えばT2Wよりは狭いけど一応オープンフィールドにもなっている。ロボ物は、色々やってきたけど、最近めぼしい物も無かったし、ちょっと落としてみるか。
『クロムカバラリアへ、ようこそ』
ストアで購入してDLから起動まで速攻だったよ。
とりあえずキャラメイクから始めるわけだけど、この辺は殆どテンプレかな。T2Wを始めた時もこんな感じだったわ。あの時は時間制限もあったし、上から下までランダム要素だったっけか……あの職業選択とステータス、どうやら追加課金で好きなだけ弄れたッていうんだから笑い話よね。
このゲーム、基本的にはロボに乗りっぱなしで、人を使う事が殆ど無いので、男女の選択、顔周りのアバター、服装は特にないのでパイロットスーツにするかどうと選ぶだけなのでサクサクっと『アカメ』の容姿そのままを使う。違う所と言えばドラゴニアンじゃないってくらいか。
で、ロボ選択だけど、何て言うか序盤で使うようなものは全部押し付けられて後のカスタマイズは好きにやれって感じで放り出される。あまりにも放任主義過ぎて昨今のチュートリアル、解説が丁寧なゲームに喧嘩売ってね?流石に何にも基本ルールが分かってない状態でゲームするのはあり得ないのでチュートリアルは素直に受けておくけど。
「機体ステータスはとりあえずおいてえーっと……」
大体、この手のロボゲーって開発の作り込みが頭おかしいんだよな。昔はもっと容量だったり色々制限はあったけど、技術の発展なのかディスク容量依存じゃなくサーバー管理でがんがんアップデートしていくからひたすらに詰めて詰めてごった煮らしいね。このクロカバもそういう管理を変えてアプデしまくっての事だって言うんだから恐ろしいわ。
とりあえずチュートリアルをこなしていく。
ロボの操作方法から、本体の特徴なり気を付けないといけない事が色々あったので一つずつ消化。しかしまあ、このチュートリアルも中々に馬鹿にしているというか、テンポが悪いのってのは定番だよなあ……最初は歩いてみよう!ダッシュしてみよう!次に攻撃してみよう!と、こんな感じに基本操作をしていき、大体の動き方や機体の注意点等をこなして、フィールド……と言うか、待ち受けロビーのような所に。ちなみに初期機体は全員基本一緒でそこから自分好みにカスタマイズしてくださいって放任主義。
「っと……フルダイブ技術もすげーな」
T2Wの時もそうだったが、思い通りに体が動いて、淀みなくスムーズに動作するのは良い所。
とにかく自機体を出せるフィールドに行き、メニューを開いたら機体召喚。いきなり出てくるのかなーって思ったら超上空から一気に目の前に着地し、片膝を付く形で待機する。後はチュートリアルでやった通り暫く自由に動かして操作感が慣れてからクエストだったり、対戦系の要素をこなしていくか。
軽やかな動きで操縦席に座り、ハッチを閉めれば起動音と共に立ち上がり、一気に視界が広がる。流石、全天周モニター、ぐりんぐりんと腰回したり腕回して動作を改めて確認。ああー、この駆動音たまんねえ。もうジャンプしたりダッシュしたり、フィールドを移動しながらチュートリアルの動作を改めて確かめていく。
「結構しっかり作り込んでるなあ……えーっと装備は……」
操縦しているだけで楽しいロボゲーって中々ないんだよなあ。据え置きの時は高すぎて手が出なかったけど、脱出装置付きの専用コントローラーのゲームも面白かった覚え。どっちかって言うとゲーム自体の面白さよりも操作の面白さが今の所強い。普通の2足歩行のロボだけど、カスタマイズ次第でSD体型や逆関、4脚、タンクとその辺も弄り放題っぽいし、理想的っちゃ理想的。
で、暫くあれこれとぎこちない動きをしていると不意に声を掛けられる。
「そこのプレイヤー、何してんだ」
「操作確認」
デフォの装備はナイフと内蔵武器のバルカン、装弾少なめ連射力そこそこ威力なかなかのライフル。うーん、ここも基本って感じ。
「へえー……それじゃあ俺が教えてやるよ」
そうなると申請が飛んでくるので何気なしに承認、その途端に画面にでかでかとカウントダウンが開始される。お、これって初狩りじゃね?やだ、初狩りって初めての経験。NPC相手にあれこれやって経験値積むってのもありだけど、やっぱ実戦よ実戦。
「このご時世にもなってこんなやついるんだと思うと、楽しいゲームだわ」
カウントが進むと相手の機体。2足歩行の重量型ロボが出現して対峙する。
勝っても負けても失うものはないけど、こういう奴ボコるのって楽しいんだよね。
有休パワーはとっくの昔に無くなっているので、平日は日中の仕事を片付け、仕事が終われば帰宅して家事を済ませて食事と風呂を済ませた上で、さあログインとベッドに転げてHMDを装着すると、ログインエラー。連日の無茶可動で故障したか?と思ったけど、普通にゲーム起動のメニューは開けるからHMDは問題ない。一旦HMDを外して公式サイトをチェック。
ログインレースをするってのが結構MMOじゃ定番だったけど、T2Wにおいてそういうのは一切ないし、サーバーが重くなったりラグや巻き戻りが発生した事も無い。なかなかに強力なサーバーが置いてあるってのは分かり切っているから……メンテあたりか?
そんな事を思って公式サイトのお知らせを見ていればしっかりメンテナンスと言うかアップデートの話が書いてある。
『いつもTo The World Roadをプレイしていただきありがとうございます。
土、日曜日に開催しました、職別襲撃イベントはお楽しみいただけましたでしょうか
いきなりになりますが、運営として今回のイベントの結果から、ゲーム全体のバランス調整を行う事を決定いたしました。
サービス開始約2ヵ月、此方の想定以上の育成スピードの職業、想定以下の物もあり
この育成スピードの差を埋める為の調整、次回以降のイベントマップ、ウェーブクリア型ミッションの実装、人口増加に伴うマップの調整、モンスターの湧き等、その他細かい調整や新要素の実装、スタッフの休暇も含めて最低3日、最大7日間サーバーを停止致します。
なおこのサーバー停止の日数に対して、ゲーム内で使えるスキン券の配布、および月額課金におけるログイン日数の補填を行います。
皆様にはご迷惑をおかけしますが、快適なゲームプレイの為、ご了承ください。
以下、上方修正の対応職業になり……』
とりあえず上から下までお知らせを確認してからタブレットをぺいっと机に置いて一息。結論って言うか気になる所で言えばガンナーの上方修正は今回のメンテナンスでは何にもなかった。こういう時って大体強い奴は下方修正……何て事をする場合が多いのだが、ここの運営としてはそういうのはやらない方針っぽい。
βから正式でがっつりガンナーに下方修正しただろって話にもなるけど、序盤からあんな強力に固定ダメージ+通常ダメージばかすか撃ち込めりゃ、修正するに決まってんだろって話。逆に昨日の襲撃イベントの結果を見て、ガンナーが上方入らない理由は、総合順位で高い所にいる人が多いからだろう。まあ、修正にガンナーが無いのはおおかた予想していたし、特にめぼしい物もないからここは待つしかない。
しかしどうした物か、習慣と言うか毎日やっているゲームがあるとそればっかりやるけど、やれなくなると急に手持無沙汰。別ゲーでもちょっと手を出してメンテ中の暇つぶしでもするかな。
とりあえずHMDを装着して、いつも通りにゲームを起動……ではなく、HMD対応フルダイブ系ゲームの購入をするためにストアを開く。
と言ってもジャンル的に難しいのよね。シミュレーション系のゲームはフルダイブの必要が無いから主戦場は未だに据え置きだし、普通のアクションや格闘に特化したのはT2Wで同じような事をやってるからパス。ぼうっとストアを眺めながらどうするかーと考える。たまには据え置きでウマでも走らせるか?何て事を考えていたらT2Wと同時期くらいに出ていたフルダイブ系ゲームを一つ見つける。
ジャンルはロボアクションだけど、レースしたり僚機を使っての戦略シミュ、ただただ撃ち合いするだけの対戦と考えらえるロボ物の事が出来るようになっている。ついでに言えばT2Wよりは狭いけど一応オープンフィールドにもなっている。ロボ物は、色々やってきたけど、最近めぼしい物も無かったし、ちょっと落としてみるか。
『クロムカバラリアへ、ようこそ』
ストアで購入してDLから起動まで速攻だったよ。
とりあえずキャラメイクから始めるわけだけど、この辺は殆どテンプレかな。T2Wを始めた時もこんな感じだったわ。あの時は時間制限もあったし、上から下までランダム要素だったっけか……あの職業選択とステータス、どうやら追加課金で好きなだけ弄れたッていうんだから笑い話よね。
このゲーム、基本的にはロボに乗りっぱなしで、人を使う事が殆ど無いので、男女の選択、顔周りのアバター、服装は特にないのでパイロットスーツにするかどうと選ぶだけなのでサクサクっと『アカメ』の容姿そのままを使う。違う所と言えばドラゴニアンじゃないってくらいか。
で、ロボ選択だけど、何て言うか序盤で使うようなものは全部押し付けられて後のカスタマイズは好きにやれって感じで放り出される。あまりにも放任主義過ぎて昨今のチュートリアル、解説が丁寧なゲームに喧嘩売ってね?流石に何にも基本ルールが分かってない状態でゲームするのはあり得ないのでチュートリアルは素直に受けておくけど。
「機体ステータスはとりあえずおいてえーっと……」
大体、この手のロボゲーって開発の作り込みが頭おかしいんだよな。昔はもっと容量だったり色々制限はあったけど、技術の発展なのかディスク容量依存じゃなくサーバー管理でがんがんアップデートしていくからひたすらに詰めて詰めてごった煮らしいね。このクロカバもそういう管理を変えてアプデしまくっての事だって言うんだから恐ろしいわ。
とりあえずチュートリアルをこなしていく。
ロボの操作方法から、本体の特徴なり気を付けないといけない事が色々あったので一つずつ消化。しかしまあ、このチュートリアルも中々に馬鹿にしているというか、テンポが悪いのってのは定番だよなあ……最初は歩いてみよう!ダッシュしてみよう!次に攻撃してみよう!と、こんな感じに基本操作をしていき、大体の動き方や機体の注意点等をこなして、フィールド……と言うか、待ち受けロビーのような所に。ちなみに初期機体は全員基本一緒でそこから自分好みにカスタマイズしてくださいって放任主義。
「っと……フルダイブ技術もすげーな」
T2Wの時もそうだったが、思い通りに体が動いて、淀みなくスムーズに動作するのは良い所。
とにかく自機体を出せるフィールドに行き、メニューを開いたら機体召喚。いきなり出てくるのかなーって思ったら超上空から一気に目の前に着地し、片膝を付く形で待機する。後はチュートリアルでやった通り暫く自由に動かして操作感が慣れてからクエストだったり、対戦系の要素をこなしていくか。
軽やかな動きで操縦席に座り、ハッチを閉めれば起動音と共に立ち上がり、一気に視界が広がる。流石、全天周モニター、ぐりんぐりんと腰回したり腕回して動作を改めて確認。ああー、この駆動音たまんねえ。もうジャンプしたりダッシュしたり、フィールドを移動しながらチュートリアルの動作を改めて確かめていく。
「結構しっかり作り込んでるなあ……えーっと装備は……」
操縦しているだけで楽しいロボゲーって中々ないんだよなあ。据え置きの時は高すぎて手が出なかったけど、脱出装置付きの専用コントローラーのゲームも面白かった覚え。どっちかって言うとゲーム自体の面白さよりも操作の面白さが今の所強い。普通の2足歩行のロボだけど、カスタマイズ次第でSD体型や逆関、4脚、タンクとその辺も弄り放題っぽいし、理想的っちゃ理想的。
で、暫くあれこれとぎこちない動きをしていると不意に声を掛けられる。
「そこのプレイヤー、何してんだ」
「操作確認」
デフォの装備はナイフと内蔵武器のバルカン、装弾少なめ連射力そこそこ威力なかなかのライフル。うーん、ここも基本って感じ。
「へえー……それじゃあ俺が教えてやるよ」
そうなると申請が飛んでくるので何気なしに承認、その途端に画面にでかでかとカウントダウンが開始される。お、これって初狩りじゃね?やだ、初狩りって初めての経験。NPC相手にあれこれやって経験値積むってのもありだけど、やっぱ実戦よ実戦。
「このご時世にもなってこんなやついるんだと思うと、楽しいゲームだわ」
カウントが進むと相手の機体。2足歩行の重量型ロボが出現して対峙する。
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