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16章
420話 第2ラウンド
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「回復出来る所まで来るのがきついとはなあ……」
「あんた大丈夫なんか?」
「まあゲームだし?操作に不便なのは確かだけど」
転移して、拠点のリスポン地点に戻ってすぐ、右半身が動かないのを忘れていたというか、まさか立った状態で戻るとは思わなかったので、その場で躓いてすっころんで立てない所を通りすがりのプレイヤーに助けられた。
見た目が結構独特と言うか、チャイナ服を着ているのだが、ベルトに工具と銃を提げている。種族はヒューマンだと思う。茶髪に白のメッシュが入ってるのが特徴的。
「それにしても何をしたらこうなるん?」
「防御力0でボスの直撃を受けたら、かな」
そんな事を言いながら右肩を持ち上げられたまま、回復ポイントに。
で、肝心の回復出来るポイントが拠点内のNPCの所だったのだが、銃弾の配布と売買をしているNPCの近くに併設。見た感じからさながら野戦病院だな、雑な布仕切りにこれまた簡素なベッドが数個。魔法や回復アイテムがあるんだから、これ自体はグラフィックの一部かね。
なんて思ってたら、普通にそのベッドに転がされて治療開始。
治療開始と言っても、NPCに頭掴まれて治癒魔法を唱えられるだけだったりする。が、この治療完了まで一瞬で回復するわけじゃなくて、時間経過での治療って言うんだからまた時間が掛かる。素直に死んだ方が良かったんじゃないのか、これ
「もういいかな?」
「手間掛けさせたな、何かあったら力になるぞ」
「いやいや、良いんよ、戦闘型じゃないから暇してたし」
「ガンスミスか、珍しい」
「もうちょっと名前が売れれば良いんだけどなあ」
私に肩を貸してくれたプレイヤーが、はーっとため息をついたのを見てちょっとだけ罪悪感。
ガンスミスの銃が売れないって結構私に責任あったりするんだよな。
運営の想定していた進行速度ってのはあるんだろうけど、多分想定よりかなり速い段階でガンナーギルドを見つけて、銃の作成や銃弾のレシピ、その他諸々の開発を進めていたと思う。だから銃そのものやアタッチメントの開発をするよりもさっさとガンナーギルドでギルドのレベルを上げればあれこれと装備が揃っていく。そうなるとどうなるかって言うと、生産するくらいなら自分で稼いで買う、この方式が出来てしまう。
他のゲームで見かけたが、生産は趣味、武具関係は完全に死んでるからハウジング関係だけは充実ってのがあったかな。
なんにせよ、私が必死こいてガンナーの初期状態を打破したおかげで、ガンスミスで自作銃を作っても店売り品の方が性能が良いので作り必要性が薄くなったのは事実だ。
「あー、そうだな……まあ、私にも責任があるか……」
「うん?」
「暇なら作った銃見せてくんない?」
ベッドからは動けないがベッドの上だったら体勢を変えたりは出来るので、体を起こしてガンスミスから1丁銃を受け取る。
まあ、特に変哲の無いリボルバー、そこそこ懐かしい使っていたDボアよりもちょっぴり性能は良いけど、特筆すべき所はあまりない。回転弾倉を横に出してちゃりちゃりと回して確認してから、狙いを付けてみたり、腰から構えをしてみたりと、色々と使ってみた時の動作を繰り返す。
「悪くないけど、店売り品で良いわね、これ」
「そうなんよ、もう一個くらい特徴が欲しいんよね」
「……私と組む?」
「なんで?」
「これからイベントで1位になる奴が使った銃って箔が付くでしょ」
そんな事を言っていたら治療が完了したのでベッドから降りてぐいーっと伸び一つ。ログアウトした時と同じ行動をゲーム内でするってなんか変な感じがあるな。
「ほー……それで今何位なん」
「さあ?終わるまで分からないんじゃないの?」
「ランクを見るNPCもいるから見に行く?」
そういう事なら見に行くか。
野戦病院から抜け出し、歩いて30歩。拠点内にいるNPCから現在の順位を普通に聞ける。拠点内をあちこち見回ったけど、どのNPCが何をしているかまではあんましチェックしてなかったわ。
で、肝心の順位としては……うん、まあ上から数えてもトップ10には入ってない。そのまま自分の順位をチェックしていけば、全体で251位、職だけで言えば38位。やっぱり他職の方が得点を稼ぎやすいのか?全体はもっと頑張らないといけないが、職の部分で言えば勝ちはまだ狙えそうだ。ちなみに参加人数が10万人くらいなので、中々にいい成績ではある。
「おー、冗談だと思ったらそんな事なかった」
「自分でも驚きだわ」
順位を確認した後、インベントリから煙草を……取り出そうと思ったが、全部吸い切ったみたいだ。あいつら火はあるけど煙草は持ってないだろうな。はーっと大きくため息をついた後に、くるりとガンスミスの方をじっと見つめる。
「さて、返答は如何に?」
「良いけど、何が狙いなん」
狙いと言うか責任を感じての話だから別に何かを狙ってではなく、たまたま知り合ったガンスミスってのが大きい。まあ、ちょっと欲を言えばガンシールドの修理くらいはしてほしい所だが。
「ちょっとしたケジメの付け方、だな」
「ほーん……ま、いいよー、面白そうだし」
「あとはまあ、修理スキルもあるだろうからシールドの維持もあるけどさ」
そう言ってやると「やっぱり?」と返事をし、けらけらと笑うガンスミスがひとしきり笑い終わった後にパーティ申請を送る……前に、あいつらへ説明をしないといけないか?って言うかそもそもパーティの上限数5人だったか。
『悪い、ちょっとけじめを付けなきゃならん相手がいたからパーティを抜ける』
『いきなりじゃねえか、こっちはこっちでやばいってのに!』
『それってあのアホ共ですか』
『いや、別件だ』
『それじゃあ5エリア目で合流ですね!』
『悪いな』
『アカメらしい』
物わかりの良い奴らで良かったよ。
とりあえずサンダースの奴にパーティリーダーを渡して脱退処理……の前に4人にフレンドを飛ばしておく。これでとりあえずの連絡も付くし、大丈夫だろう。そうして改めてガンスミスにパーティ申請を飛ばしてそれを受理待ち。
「名前は」
「ん-と、あいんつ」
「アカメだ、5エリアまでは強行軍で行くが……ダンジョンアタックしたことは?」
「ないねー、戦闘方法もちょっと特殊だし」
ちょっとくらい普通じゃない奴がいる位いつものことだし、許容範囲だな。
多分と言うか、ダンジョンアタックもないからボスをまた順繰り倒していく事になるだろうけど、一回倒した相手に後れを取る私じゃない。
そんな事を思ってからギザ歯の見える笑みでにぃーっと笑いかけ。
「普通じゃない方が楽しめるのよ、このゲームは」
「あんた大丈夫なんか?」
「まあゲームだし?操作に不便なのは確かだけど」
転移して、拠点のリスポン地点に戻ってすぐ、右半身が動かないのを忘れていたというか、まさか立った状態で戻るとは思わなかったので、その場で躓いてすっころんで立てない所を通りすがりのプレイヤーに助けられた。
見た目が結構独特と言うか、チャイナ服を着ているのだが、ベルトに工具と銃を提げている。種族はヒューマンだと思う。茶髪に白のメッシュが入ってるのが特徴的。
「それにしても何をしたらこうなるん?」
「防御力0でボスの直撃を受けたら、かな」
そんな事を言いながら右肩を持ち上げられたまま、回復ポイントに。
で、肝心の回復出来るポイントが拠点内のNPCの所だったのだが、銃弾の配布と売買をしているNPCの近くに併設。見た感じからさながら野戦病院だな、雑な布仕切りにこれまた簡素なベッドが数個。魔法や回復アイテムがあるんだから、これ自体はグラフィックの一部かね。
なんて思ってたら、普通にそのベッドに転がされて治療開始。
治療開始と言っても、NPCに頭掴まれて治癒魔法を唱えられるだけだったりする。が、この治療完了まで一瞬で回復するわけじゃなくて、時間経過での治療って言うんだからまた時間が掛かる。素直に死んだ方が良かったんじゃないのか、これ
「もういいかな?」
「手間掛けさせたな、何かあったら力になるぞ」
「いやいや、良いんよ、戦闘型じゃないから暇してたし」
「ガンスミスか、珍しい」
「もうちょっと名前が売れれば良いんだけどなあ」
私に肩を貸してくれたプレイヤーが、はーっとため息をついたのを見てちょっとだけ罪悪感。
ガンスミスの銃が売れないって結構私に責任あったりするんだよな。
運営の想定していた進行速度ってのはあるんだろうけど、多分想定よりかなり速い段階でガンナーギルドを見つけて、銃の作成や銃弾のレシピ、その他諸々の開発を進めていたと思う。だから銃そのものやアタッチメントの開発をするよりもさっさとガンナーギルドでギルドのレベルを上げればあれこれと装備が揃っていく。そうなるとどうなるかって言うと、生産するくらいなら自分で稼いで買う、この方式が出来てしまう。
他のゲームで見かけたが、生産は趣味、武具関係は完全に死んでるからハウジング関係だけは充実ってのがあったかな。
なんにせよ、私が必死こいてガンナーの初期状態を打破したおかげで、ガンスミスで自作銃を作っても店売り品の方が性能が良いので作り必要性が薄くなったのは事実だ。
「あー、そうだな……まあ、私にも責任があるか……」
「うん?」
「暇なら作った銃見せてくんない?」
ベッドからは動けないがベッドの上だったら体勢を変えたりは出来るので、体を起こしてガンスミスから1丁銃を受け取る。
まあ、特に変哲の無いリボルバー、そこそこ懐かしい使っていたDボアよりもちょっぴり性能は良いけど、特筆すべき所はあまりない。回転弾倉を横に出してちゃりちゃりと回して確認してから、狙いを付けてみたり、腰から構えをしてみたりと、色々と使ってみた時の動作を繰り返す。
「悪くないけど、店売り品で良いわね、これ」
「そうなんよ、もう一個くらい特徴が欲しいんよね」
「……私と組む?」
「なんで?」
「これからイベントで1位になる奴が使った銃って箔が付くでしょ」
そんな事を言っていたら治療が完了したのでベッドから降りてぐいーっと伸び一つ。ログアウトした時と同じ行動をゲーム内でするってなんか変な感じがあるな。
「ほー……それで今何位なん」
「さあ?終わるまで分からないんじゃないの?」
「ランクを見るNPCもいるから見に行く?」
そういう事なら見に行くか。
野戦病院から抜け出し、歩いて30歩。拠点内にいるNPCから現在の順位を普通に聞ける。拠点内をあちこち見回ったけど、どのNPCが何をしているかまではあんましチェックしてなかったわ。
で、肝心の順位としては……うん、まあ上から数えてもトップ10には入ってない。そのまま自分の順位をチェックしていけば、全体で251位、職だけで言えば38位。やっぱり他職の方が得点を稼ぎやすいのか?全体はもっと頑張らないといけないが、職の部分で言えば勝ちはまだ狙えそうだ。ちなみに参加人数が10万人くらいなので、中々にいい成績ではある。
「おー、冗談だと思ったらそんな事なかった」
「自分でも驚きだわ」
順位を確認した後、インベントリから煙草を……取り出そうと思ったが、全部吸い切ったみたいだ。あいつら火はあるけど煙草は持ってないだろうな。はーっと大きくため息をついた後に、くるりとガンスミスの方をじっと見つめる。
「さて、返答は如何に?」
「良いけど、何が狙いなん」
狙いと言うか責任を感じての話だから別に何かを狙ってではなく、たまたま知り合ったガンスミスってのが大きい。まあ、ちょっと欲を言えばガンシールドの修理くらいはしてほしい所だが。
「ちょっとしたケジメの付け方、だな」
「ほーん……ま、いいよー、面白そうだし」
「あとはまあ、修理スキルもあるだろうからシールドの維持もあるけどさ」
そう言ってやると「やっぱり?」と返事をし、けらけらと笑うガンスミスがひとしきり笑い終わった後にパーティ申請を送る……前に、あいつらへ説明をしないといけないか?って言うかそもそもパーティの上限数5人だったか。
『悪い、ちょっとけじめを付けなきゃならん相手がいたからパーティを抜ける』
『いきなりじゃねえか、こっちはこっちでやばいってのに!』
『それってあのアホ共ですか』
『いや、別件だ』
『それじゃあ5エリア目で合流ですね!』
『悪いな』
『アカメらしい』
物わかりの良い奴らで良かったよ。
とりあえずサンダースの奴にパーティリーダーを渡して脱退処理……の前に4人にフレンドを飛ばしておく。これでとりあえずの連絡も付くし、大丈夫だろう。そうして改めてガンスミスにパーティ申請を飛ばしてそれを受理待ち。
「名前は」
「ん-と、あいんつ」
「アカメだ、5エリアまでは強行軍で行くが……ダンジョンアタックしたことは?」
「ないねー、戦闘方法もちょっと特殊だし」
ちょっとくらい普通じゃない奴がいる位いつものことだし、許容範囲だな。
多分と言うか、ダンジョンアタックもないからボスをまた順繰り倒していく事になるだろうけど、一回倒した相手に後れを取る私じゃない。
そんな事を思ってからギザ歯の見える笑みでにぃーっと笑いかけ。
「普通じゃない方が楽しめるのよ、このゲームは」
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