最強と言われてたのに蓋を開けたら超難度不遇職

鎌霧

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15章

379話 2回戦第2試合

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『ようやく全体の第一回戦が終わりましたね!』
『はい、時間的にもスムーズに流れていますので良いペースです』
『其れでは此処で全体の勝敗を確認しておきましょう!』

1試合 グングニル× 盛り蕎麦○
2試合 聖天使癒猫× マッスル武田○
3試合 ルクル× フォーゼ○
4試合 ドワイト× アカメ○
5試合 ももえ× 一二三四五六七八九〇 ○
6試合 マリオン× ガウェイン○
7試合 村人A× 山田太郎○
8試合 鬼畜眼鏡× マイカ○
9試合 カコル× バイパー○
10試合 ベスタ× ビッグアップル

『やはりネタビルドの限界が多く出ましたね』
『相性的な問題でしょうか!』
『そうですね、ガチで対戦に来ている上位陣はやはり普通の人と違い何かしら一芸を持っているので、ネタ優先にしてしまうと、そこで差が出てくるかな、と』
『なるほど!それでは此処まで試合をしたうえで注目選手などはいますか!』
『上から見ていきますが、盛り蕎麦選手は中々のトリッキー戦法なのでそれを生かせるかどうか。
 マッスル武田選手は接近さえ出来れば、無類でしょう。
 フォーゼ選手の派生魔法特殊魔法のバリエーションがまだありそうなのでそこ次第かなと。
 アカメ選手も余力を残していたので、まだ手を持っていそうです。
 一二三(以下略)選手はかなり手を出したので次が問題かなと。
 ガウェイン選手はギリギリでしたね、長期戦になると厳しいですね。
 山田太郎選手は地味な立ち回りながらも堅実な立ち回りが光れば良いですね。
 マイカ選手は高AGIの速攻を生かせれば負けなしでしょう。
 バイパー選手は弾幕を如何に張れるかがポイントですね。
 ビッグアップル選手は罠の生かし方次第かなと』
『ありがとうございます!まあつまるところ、それぞれの選手が露呈した弱点をカバーして、長所を生かせれば勝てると!』
『それは普通の事ですね』

『さあ、第2回戦1戦目は盛り蕎麦選手VSマッスル武田選手です!』




「特殊魔法なあ……核爆発でも起こしてくるんかね」

 次に当たる相手の前試合を見ながら対策を立てていく。対策と言っても相手の魔法攻撃をどうするかって話だが。まあ、その手の対策と言うか装備品もがっつり作ってるので事前に着替えておくだけではある。

「前の試合がもうちょっと長い事続いてくれりゃ、もう少し考える余地もあったんだが予想以上にあっさり負けやがって」

 蕎麦と筋肉の試合、さっさと結果を言えば蕎麦の勝ち。あの脳筋を原爆固めで3カウント取るとは思わなかった。って言うか別に3カウント取られたからって負けって訳じゃないし、それで負けていい笑顔で「これでお前と俺はダチだな」って言ってるのは……ようわからん世界だ。とりあえず忍者の次は遊び人ってのが確定。とは言え、まずは目の前の奴を倒せたらって話になるのでそっちが優先になる。
 そんな事を思っていれば自分の番になるので闘技場へ。

『さあ、2回戦第2試合!特殊魔法の使い手フォーゼ!対するは特殊ガンナーのアカメ!』
『どちらも王道から外れたタイプですが、その分ベースとなった職を熟知しているので見ものですね』

 実況解説の連中は気楽でいいな。
 とりあえず相手を見据えて深く息を吐き出してから煙草を咥える。そうして火を付けようと思った所、火の矢のような物が煙草の先を掠めていく。ちりちりと焼ける音を聞きながら一息つけるように紫煙を吸い、深く長く吐き出す。そして飛んできた方向、フォーゼとか言う魔法馬鹿の指先から軽く煙が上がっている。

「戦う前に一服って大事じゃない?」

 そう言うと向こうも煙草を出して咥えるので腰に提げていた銃を素早く抜いて相手の煙草の先を曲撃ちを使い、掠めさせて火を付ける。
 
「そうだな……一服するのは大事だ」

 硝煙が燻っている銃口に息を吹きかけてからガンベルトに提げ直す。やっぱり魔法攻撃をしてくるって事はそっち向けの装備にしておくか。そういう準備をしつつ相手の感じをじっと見つめる。何となくだが、私に似ている。そういう匂いがする。
 何となくの雰囲気を感じながら装備の入れ替え、と言ってもガンシールドを対魔法用の物に変えておく。魔法用のガンシールド開発クッソ大変だったから、ここでしっかり仕事をして貰いたい。

 そうしてお互いの準備が完了し、試合開始のアナウンスが鳴り響く。しかしお互い動かずに煙草をゆっくり燻らせ、私が多少先に煙草を吸い切ったのでぷっと吐き捨て、もう一度相手を見据える。そして相手も煙草を吸い切ったのか同じようにぷっと吐き捨ててからずんずんと前に出て闘技場中央に。
 仕方が無いと少しため息を吐いてから同じように中央に行き、昔のヤンキーのようなメンチを切るくらいのレベルで接近する。

「よし、どうやって決着付けようかしら?」
「普通に戦ったらいいだろうに……何かあるんか」
「そうねぇ……ステゴロで殴り合いってのは?」
「魔法使いと銃使いが素手で殴り合うってそんなに見ない絵面だな」
「根競べした後、得意技で戦ってみない?」
「……そうかそうか」

 2人でにこやかに会話をしながら、右足を軽く引いて準備完了。
 少し気の抜けた顔をお互いしていたが、一気に着火。相手の頬に右ストレートをかましてやると向こうもこっちの顔面に右ストレートをかましてくる。
 お互い後ろにぐらついてから歯を食いしばって殴り合いを開始。単純に一発一発後衛職の2人が殴り合いをするわけだが、その一発が妙にきつい。
 こっちは上体のブレを尻尾を使い支えて回避しているのだが、向こうの防御力や攻撃力が嫌に高い……派生魔法とか言っていたし、ちょっとやばいな。

「私相手によくやるよ、てめえ」
「褒められるのは、嫌いじゃないわよ」

 少し体重を乗せてもう一度顔面を殴ると共に、カウンターで振ってくる大振りの右を上体を反らして回避すると共に、ガンベルトからペッパーボックスを取り出して発射。直撃した、と思っていた所やけに硬い音が響くのでそのままステップを踏んで距離を取る。

「あーあ、バレちゃった」

 防具の下からばらばらと甲殻類の殻が落ち、ちぇーっと拗ねるような口をする。あれも魔法の1つって事か?あんな魔法あるの事態初めてだが、それよりももろに食らって置いてダメージ薄いのはプライドが傷つくわ。

「やけにダメージ通ってないと思ったんだよ、この女狐め」
「やーね、これもテクじゃない、狂竜ちゃん」

 撃ち切ったペッパーボックスをインベントリに放り込み、代わりの銃剣ライフルを取り出して構える。前座と言うか準備運動は此処までだ、一気に行くぞ。

「それじゃあ、楽しもうじゃないの!」

 高速の詠唱からの魔法を発動すると共に、相手の口から紫色のブレスが放たれるのでそれを大きく横に回避。なんだ、毒霧か?少し吸ったけど、今の所状態異常は掛かっていないしどういう物なんだ。

『そういえば派生魔法や特殊魔法って色々あるとお聞きしましたが具体的にはどんなものなんでしょうか!?』
『そうですね……ええ、はい……上から止められたのまだ言えませんね、此処で解説してしまうのはフェアじゃないので』
『なるほど、とりあえずよく分からんけど恐ろしい魔法って事でしょう!』

 ちょっとでいいから黙っててくれねえかな、実況席の奴は。
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