114 / 622
4章
108話 道のりが遠いのはいつもの事
しおりを挟む
『今大丈夫ですか?』
『ジャガイモの収穫終わるまで待ってろ』
『アカメさん、ガンナーですよね』
『しってらぁ!』
フレンドコールをぶつっと乱暴に切ってからジャガイモの収穫を進める。苗1つで5個のジャガイモ。詰まるところ50個分のジャガイモを収穫できたわけだが、とりあえずインベントリに全部放り込んで酒造用に確保……する前にこれって種芋として使える気がする。
名称:ジャガイモ(質1)
詳細:ナス科ナス属の多年草 でんぷんがいっぱい 質良さ=味の良さ
うん、まあこんなもんだ。肥料を与えたりしたわけでもないし、なんなら植えっぱなしでほぼ手入れ無しなのでしょうがない。流石に品種までは詳しく書いてないので一般的なジャガイモって事かな。
『それで?』
『え、あ、ファーマーの人と話が付いたので紹介しようかと』
『兼業?専業?』
『メインはスピア系の戦士ですよ、アカメさんと同じで自前で何でもしたい人だって』
『とりあえずエルスタンにいるんだけど、そいつは?』
『畑メインなのでその人もエルスタンですね、冒険者ギルドの近くで待ち合わせでいいですか?』
『なんか特徴ないの、そいつ』
『獲物が槍斧なのでそれを目印に、あと今日はクランハウス見に行くんで相手できませんから』
そういうと向こうからコールを切られる。クランマスターにもなったせいか、私に言えるようになるくらいには鍛えられてるんだろうか?人数が増えるメンバーとメンバー外の衝突があったりするから、それを抑えたり、まとめ役って大変なのよね。
「とりあえず待たせるとまずいし、さっさと行くか」
自宅の畑からエルスタンの転移地点にさくっと転移し、冒険者ギルドの方へと向かう。それにしても槍斧なんて珍しい物を使ってるもんだ。重さと長さがあるから扱いが難しいとはいえ、突いて薙いで引っ掛けてと中々殺意の高い武器なのは確かだ。
ゲームとかでもちょいちょい持ってる、殺意の高い武器ってイメージは強いほうだが、私としては巴里にいる歌劇をする人を思い出す。
「と……冒険者ギルド近くのベンチで槍斧持ってる人ねえ……って言うか槍系の戦士ってまた特殊な所よね」
で、どこにいるかなと探し回る事3秒、ベンチに座ってるガタイがいい髭面のおっさんが槍斧を肩にもたれさせながらどっかり座っているのを発見する。農作業をするって感じのおっさんと言えばおっさんだな。
「まさかチェルからこんなガタイのでかいおっさん紹介されるとは思わなかったわ」
「ワシもこんな格好している女を紹介されるとは思ってなかったわ」
すぐに私が紹介された相手だと分かると立ち上がって私の事を見下ろしてくる。2m弱ある槍斧がまあまあ小さく見える程って凄いな。そういえばT2Wにおける体格差の有利不利は普通ある。でかい方が当たりやすいので防御力に小さいキャラに比べて高いらしい。比べた事もなければ気にしたことも無いので内部数値的な問題だろう。
「ファーマー専業の方が良かったけど、まあ、いいわ。どこまで話聞いてるわけ?」
「畑に手を出して、新しい事をするのに知識不足だからと言う所までは聞いた」
「はしょりやがったなあのチンチクリン……私がやろうとしてるのは酒造だけど、それは?」
「やったことはないが、知っている。畑に詳しいのをと言うだけで紹介されたからな」
「専業でもないのに?」
「専業だと外に行くのが厳しいだろう、採取スキルで採ってきたものを自作するのに戦闘力は大事だ」
ああ、タイプが似てるってこういう事か。確かに自前でやるのであれば戦闘力が必要になるのは確かだ。私だって黒色火薬や雷管を作る為に必死こいて戦って集めて自作したけど、これがPTとか複数で分担したらもっと楽なんだろうけど、そういうのが出来ないタイプって事だ。
良いように言えばとにかく自分でやって楽しみたい派。悪く言えば他人なんてしったこっちゃねえって話だ。
「……とりあえずどこまで手を出すか話し合おうや」
「いいだろう」
ベンチに二人で座りなおし、いかついおっさんと目つきの悪い女が大通りを二人で睨みながら情報交換を進める。それにしてもこの絵面だけで人が逃げていくって凄いな。でも特に何もしてないので通報されても問題は無し。
煙草を取り出し、咥えてからぱちっと指を鳴らすと共に火を出し、火を付ける。
「便利だな、それ」
「いいでしょ」
「ほう」と感嘆の声を上げ、所作を見てほしそうな顔をしている、色々教えて貰ったら条件教えてやるか。
「で、何について聞きたい?」
「とりあえずジャガイモ作ったんだけど、質は悪いし、1苗から5個だったんだけど……」
「植えて水を撒いただけか……基本的にはそれでも十分だが、個数や質を増やすと言うのであれば肥料や手入れは必須だ」
「あんたの最高は?」
「1苗10個、質が5だな、やはり本業ファーマーじゃない分ここが限界だ」
「ふむ……ちなみに種イモにしてまた植えたりとかは?」
「本職じゃないとダメだ、1枠に種にしたり苗にしたりするスキルがあるらしい」
やっぱりその辺のすみわけと言うか、特性は本業ファーマーじゃないとダメ、か。収穫数が10倍に出来るというのはこれからの事を考えるとかなり有益だ。樽1個に何個の芋ぶち込んで、どれくらいの量が出来るかもいまだに分かってないので、増やせれるのであれば増やせることに越したことはない。
「肥料は色々だな、腐葉土だったりおかくずを混ぜたり石灰を混ぜたり……関係なさそうなものであっても質が上がる場合もあるのは、ワシも研究中だ」
「それでも生育自体は早いでしょ?」
「それにショップに売っている作物の種や苗は質1からスタートだ。肥料を与えたりして質2にして、それを種にし、また……というのがファーマーの基本になる」
だとしたらどうやって質5の個数10個のジャガイモを作ったんだ?スキル2枠しか持ってないんだろうけど……?
「肥料自体の質を上げたり、土壌の改善や水を撒く頻度など、上げるテクニックは多いぞ」
専用スキルが無いところはそういうのでカバーするわけか。意外と奥が深いぞファーマー。生産系って裁縫とか鍛冶とかでもそうだけど別ゲーしているような気がする。
「ふむ、それで個数問題は大丈夫そうねえ……酒造知らないって言ったけど、やり方は?」
「基本は麹、酵母、水だな。そこから色んな材料を投入していくのが酒造のざっくりしたものだが……ハードルが高い」
「何で?」
「一番は酒造出来る場所がない。L畑についている小屋でもできるらしいが暗所が望ましい、マイハウスの地下とかがあると一番だが、最低でも40万は投資しなきゃならないからな」
場所問題に関してはクリア済みだから良し、このゲームにおいて麹と酵母って手に入るのか?
って言うかジャガイモと水ぶち込んで置いたら勝手に出来るもんだと思ってたわ。
「にしても酒造か……麹と酵母にはツテがあるから手に入れてやろうか?」
「急に友好的になったわね」
「此処じゃ幾ら食べても飲んでも問題ないからな、それもある」
「しょーがないわねえ……アルコール作るついでに作ってやるわ」
煙草を吹かしつつメニューを開いて、フレンド申請を飛ばす。
……あれ、初めて私から飛ばしてるんじゃないかな、これ。
そうしてすぐに隣でそのフレンドを承認されてさくっと完了。
「十兵衛って、すっげえ和風」
「見た目そのままのお前さんに言われたかないわ」
へいへいと、言ってから立ち上がって吸い切った煙草をぴっと捨てる。
「このスキル、火打石で何度も火を付けたりしたら出来るわよ」
目の前でまたぱちりと指を鳴らすと共に火を灯す。別に指を鳴らす必要はないのだがとにかく絵になるからついついやってしまう。
「酒待っておるぞ」
「はいはい」
『ジャガイモの収穫終わるまで待ってろ』
『アカメさん、ガンナーですよね』
『しってらぁ!』
フレンドコールをぶつっと乱暴に切ってからジャガイモの収穫を進める。苗1つで5個のジャガイモ。詰まるところ50個分のジャガイモを収穫できたわけだが、とりあえずインベントリに全部放り込んで酒造用に確保……する前にこれって種芋として使える気がする。
名称:ジャガイモ(質1)
詳細:ナス科ナス属の多年草 でんぷんがいっぱい 質良さ=味の良さ
うん、まあこんなもんだ。肥料を与えたりしたわけでもないし、なんなら植えっぱなしでほぼ手入れ無しなのでしょうがない。流石に品種までは詳しく書いてないので一般的なジャガイモって事かな。
『それで?』
『え、あ、ファーマーの人と話が付いたので紹介しようかと』
『兼業?専業?』
『メインはスピア系の戦士ですよ、アカメさんと同じで自前で何でもしたい人だって』
『とりあえずエルスタンにいるんだけど、そいつは?』
『畑メインなのでその人もエルスタンですね、冒険者ギルドの近くで待ち合わせでいいですか?』
『なんか特徴ないの、そいつ』
『獲物が槍斧なのでそれを目印に、あと今日はクランハウス見に行くんで相手できませんから』
そういうと向こうからコールを切られる。クランマスターにもなったせいか、私に言えるようになるくらいには鍛えられてるんだろうか?人数が増えるメンバーとメンバー外の衝突があったりするから、それを抑えたり、まとめ役って大変なのよね。
「とりあえず待たせるとまずいし、さっさと行くか」
自宅の畑からエルスタンの転移地点にさくっと転移し、冒険者ギルドの方へと向かう。それにしても槍斧なんて珍しい物を使ってるもんだ。重さと長さがあるから扱いが難しいとはいえ、突いて薙いで引っ掛けてと中々殺意の高い武器なのは確かだ。
ゲームとかでもちょいちょい持ってる、殺意の高い武器ってイメージは強いほうだが、私としては巴里にいる歌劇をする人を思い出す。
「と……冒険者ギルド近くのベンチで槍斧持ってる人ねえ……って言うか槍系の戦士ってまた特殊な所よね」
で、どこにいるかなと探し回る事3秒、ベンチに座ってるガタイがいい髭面のおっさんが槍斧を肩にもたれさせながらどっかり座っているのを発見する。農作業をするって感じのおっさんと言えばおっさんだな。
「まさかチェルからこんなガタイのでかいおっさん紹介されるとは思わなかったわ」
「ワシもこんな格好している女を紹介されるとは思ってなかったわ」
すぐに私が紹介された相手だと分かると立ち上がって私の事を見下ろしてくる。2m弱ある槍斧がまあまあ小さく見える程って凄いな。そういえばT2Wにおける体格差の有利不利は普通ある。でかい方が当たりやすいので防御力に小さいキャラに比べて高いらしい。比べた事もなければ気にしたことも無いので内部数値的な問題だろう。
「ファーマー専業の方が良かったけど、まあ、いいわ。どこまで話聞いてるわけ?」
「畑に手を出して、新しい事をするのに知識不足だからと言う所までは聞いた」
「はしょりやがったなあのチンチクリン……私がやろうとしてるのは酒造だけど、それは?」
「やったことはないが、知っている。畑に詳しいのをと言うだけで紹介されたからな」
「専業でもないのに?」
「専業だと外に行くのが厳しいだろう、採取スキルで採ってきたものを自作するのに戦闘力は大事だ」
ああ、タイプが似てるってこういう事か。確かに自前でやるのであれば戦闘力が必要になるのは確かだ。私だって黒色火薬や雷管を作る為に必死こいて戦って集めて自作したけど、これがPTとか複数で分担したらもっと楽なんだろうけど、そういうのが出来ないタイプって事だ。
良いように言えばとにかく自分でやって楽しみたい派。悪く言えば他人なんてしったこっちゃねえって話だ。
「……とりあえずどこまで手を出すか話し合おうや」
「いいだろう」
ベンチに二人で座りなおし、いかついおっさんと目つきの悪い女が大通りを二人で睨みながら情報交換を進める。それにしてもこの絵面だけで人が逃げていくって凄いな。でも特に何もしてないので通報されても問題は無し。
煙草を取り出し、咥えてからぱちっと指を鳴らすと共に火を出し、火を付ける。
「便利だな、それ」
「いいでしょ」
「ほう」と感嘆の声を上げ、所作を見てほしそうな顔をしている、色々教えて貰ったら条件教えてやるか。
「で、何について聞きたい?」
「とりあえずジャガイモ作ったんだけど、質は悪いし、1苗から5個だったんだけど……」
「植えて水を撒いただけか……基本的にはそれでも十分だが、個数や質を増やすと言うのであれば肥料や手入れは必須だ」
「あんたの最高は?」
「1苗10個、質が5だな、やはり本業ファーマーじゃない分ここが限界だ」
「ふむ……ちなみに種イモにしてまた植えたりとかは?」
「本職じゃないとダメだ、1枠に種にしたり苗にしたりするスキルがあるらしい」
やっぱりその辺のすみわけと言うか、特性は本業ファーマーじゃないとダメ、か。収穫数が10倍に出来るというのはこれからの事を考えるとかなり有益だ。樽1個に何個の芋ぶち込んで、どれくらいの量が出来るかもいまだに分かってないので、増やせれるのであれば増やせることに越したことはない。
「肥料は色々だな、腐葉土だったりおかくずを混ぜたり石灰を混ぜたり……関係なさそうなものであっても質が上がる場合もあるのは、ワシも研究中だ」
「それでも生育自体は早いでしょ?」
「それにショップに売っている作物の種や苗は質1からスタートだ。肥料を与えたりして質2にして、それを種にし、また……というのがファーマーの基本になる」
だとしたらどうやって質5の個数10個のジャガイモを作ったんだ?スキル2枠しか持ってないんだろうけど……?
「肥料自体の質を上げたり、土壌の改善や水を撒く頻度など、上げるテクニックは多いぞ」
専用スキルが無いところはそういうのでカバーするわけか。意外と奥が深いぞファーマー。生産系って裁縫とか鍛冶とかでもそうだけど別ゲーしているような気がする。
「ふむ、それで個数問題は大丈夫そうねえ……酒造知らないって言ったけど、やり方は?」
「基本は麹、酵母、水だな。そこから色んな材料を投入していくのが酒造のざっくりしたものだが……ハードルが高い」
「何で?」
「一番は酒造出来る場所がない。L畑についている小屋でもできるらしいが暗所が望ましい、マイハウスの地下とかがあると一番だが、最低でも40万は投資しなきゃならないからな」
場所問題に関してはクリア済みだから良し、このゲームにおいて麹と酵母って手に入るのか?
って言うかジャガイモと水ぶち込んで置いたら勝手に出来るもんだと思ってたわ。
「にしても酒造か……麹と酵母にはツテがあるから手に入れてやろうか?」
「急に友好的になったわね」
「此処じゃ幾ら食べても飲んでも問題ないからな、それもある」
「しょーがないわねえ……アルコール作るついでに作ってやるわ」
煙草を吹かしつつメニューを開いて、フレンド申請を飛ばす。
……あれ、初めて私から飛ばしてるんじゃないかな、これ。
そうしてすぐに隣でそのフレンドを承認されてさくっと完了。
「十兵衛って、すっげえ和風」
「見た目そのままのお前さんに言われたかないわ」
へいへいと、言ってから立ち上がって吸い切った煙草をぴっと捨てる。
「このスキル、火打石で何度も火を付けたりしたら出来るわよ」
目の前でまたぱちりと指を鳴らすと共に火を灯す。別に指を鳴らす必要はないのだがとにかく絵になるからついついやってしまう。
「酒待っておるぞ」
「はいはい」
10
お気に入りに追加
908
あなたにおすすめの小説
VRゲームでも身体は動かしたくない。
姫野 佑
SF
多種多様な武器やスキル、様々な【称号】が存在するが職業という概念が存在しない<Imperial Of Egg>。
古き良きPCゲームとして稼働していた<Imperial Of Egg>もいよいよ完全没入型VRMMO化されることになった。
身体をなるべく動かしたくないと考えている岡田智恵理は<Imperial Of Egg>がVRゲームになるという発表を聞いて気落ちしていた。
しかしゲーム内の親友との会話で落ち着きを取り戻し、<Imperial Of Egg>にログインする。
当作品は小説家になろう様で連載しております。
章が完結次第、一日一話投稿致します。
VRMMO~鍛治師で最強になってみた!?
ナイム
ファンタジー
ある日、友人から進められ最新フルダイブゲーム『アンリミテッド・ワールド』を始めた進藤 渚
そんな彼が友人たちや、ゲーム内で知り合った人たちと協力しながら自由気ままに過ごしていると…気がつくと最強と呼ばれるうちの一人になっていた!?
最悪のゴミスキルと断言されたジョブとスキルばかり山盛りから始めるVRMMO
無謀突撃娘
ファンタジー
始めまして、僕は西園寺薫。
名前は凄く女の子なんだけど男です。とある私立の学校に通っています。容姿や行動がすごく女の子でよく間違えられるんだけどさほど気にしてないかな。
小説を読むことと手芸が得意です。あとは料理を少々出来るぐらい。
特徴?う~ん、生まれた日にちがものすごい運気の良い星ってぐらいかな。
姉二人が最新のVRMMOとか言うのを話題に出してきたんだ。
ゲームなんてしたこともなく説明書もチンプンカンプンで何も分からなかったけど「何でも出来る、何でもなれる」という宣伝文句とゲーム実況を見て始めることにしたんだ。
スキルなどはβ版の時に最悪スキルゴミスキルと認知されているスキルばかりです、今のゲームでは普通ぐらいの認知はされていると思いますがこの小説の中ではゴミにしかならない無用スキルとして認知されいます。
そのあたりのことを理解して読んでいただけると幸いです。
最前線攻略に疲れた俺は、新作VRMMOを最弱職業で楽しむことにした
水の入ったペットボトル
SF
これまであらゆるMMOを最前線攻略してきたが、もう俺(大川優磨)はこの遊び方に満足してしまった。いや、もう楽しいとすら思えない。
ゲームは楽しむためにするものだと思い出した俺は、新作VRMMOを最弱職業『テイマー』で始めることに。
βテストでは最弱職業だと言われていたテイマーだが、主人公の活躍によって評価が上がっていく?
そんな周りの評価など関係なしに、今日も主人公は楽しむことに全力を出す。
この作品は「カクヨム」様、「小説家になろう」様にも掲載しています。
僕の召喚獣がおかしい ~呼び出したのは超上級召喚獣? 異端の召喚師ルークの困惑
つちねこ
ファンタジー
この世界では、十四歳になると自らが呼び出した召喚獣の影響で魔法が使えるようになる。
とはいっても、誰でも使えるわけではない。魔法学園に入学して学園で管理された魔方陣を使わなければならないからだ。
そして、それなりに裕福な生まれの者でなければ魔法学園に通うことすらできない。
魔法は契約した召喚獣を通じて使用できるようになるため、強い召喚獣を呼び出し、無事に契約を結んだ者こそが、エリートであり優秀者と呼ばれる。
もちろん、下級召喚獣と契約したからといって強くなれないわけではない。
召喚主と召喚獣の信頼関係、経験値の積み重ねによりレベルを上げていき、上位の召喚獣へと進化させることも可能だからだ。
しかしながら、この物語は弱い召喚獣を強くしていく成り上がりストーリーではない。
一般よりも少し裕福な商人の次男坊ルーク・エルフェンが、何故かヤバい召喚獣を呼び出してしまったことによるドタバタコメディーであり、また仲間と共に成長していくストーリーでもある。
豪華地下室チートで異世界救済!〜僕の地下室がみんなの憩いの場になるまで〜
自来也
ファンタジー
カクヨム、なろうで150万PV達成!
理想の家の完成を目前に異世界に転移してしまったごく普通のサラリーマンの翔(しょう)。転移先で手にしたスキルは、なんと「地下室作成」!? 戦闘スキルでも、魔法の才能でもないただの「地下室作り」
これが翔の望んだ力だった。
スキルが成長するにつれて移動可能、豪華な浴室、ナイトプール、釣り堀、ゴーカート、ゲーセンなどなどあらゆる物の配置が可能に!?
ある時は瀕死の冒険者を助け、ある時は獣人を招待し、翔の理想の地下室はいつのまにか隠れた憩いの場になっていく。
※この作品は小説家になろう、カクヨムにも投稿しております。
VRMMOでチュートリアルを2回やった生産職のボクは最強になりました
鳥山正人
ファンタジー
フルダイブ型VRMMOゲームの『スペードのクイーン』のオープンベータ版が終わり、正式リリースされる事になったので早速やってみたら、いきなりのサーバーダウン。
だけどボクだけ知らずにそのままチュートリアルをやっていた。
チュートリアルが終わってさぁ冒険の始まり。と思ったらもう一度チュートリアルから開始。
2度目のチュートリアルでも同じようにクリアしたら隠し要素を発見。
そこから怒涛の快進撃で最強になりました。
鍛冶、錬金で主人公がまったり最強になるお話です。
※この作品は「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過した【第1章完結】デスペナのないVRMMOで〜をブラッシュアップして、続きの物語を描いた作品です。
その事を理解していただきお読みいただければ幸いです。
異世界キャンパー~無敵テントで気ままなキャンプ飯スローライフ?
夢・風魔
ファンタジー
仕事の疲れを癒すためにソロキャンを始めた神楽拓海。
気づけばキャンプグッズ一式と一緒に、見知らぬ森の中へ。
落ち着くためにキャンプ飯を作っていると、そこへ四人の老人が現れた。
彼らはこの世界の神。
キャンプ飯と、見知らぬ老人にも親切にするタクミを気に入った神々は、彼に加護を授ける。
ここに──伝説のドラゴンをもぶん殴れるテントを手に、伝説のドラゴンの牙すら通さない最強の肉体を得たキャンパーが誕生する。
「せっかく異世界に来たんなら、仕事のことも忘れて世界中をキャンプしまくろう!」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる