64 / 623
2章
61話 ジジデレ
しおりを挟む
村長宅から出てきて、とりあえずいつもの様にやる事を考えて計画を組んで行こう。
闇雲に手を出してもいけないし、ゲーム内時間5日って結構長い。リアルタイムじゃ5時間だが、時間の感覚は違うからだ。今まで別に何かしら昼夜の事を気にしていなかったが、そもそも気にする必要が無かったのもある。
が、ここで問題になってくるのは夜になると住民が完全に寝ているので情報収集が出来ないという点だ。
一応イベントマップに転送された時には昼前くらいだったのでまだ暗くはならないし、行動出来る事はある。ここからはしらみつぶしに一軒一軒話を聞いて回る。
「収穫は無し、と……」
あれからゲーム内数時間かけて話を聞きまわる。特に何かが起きたわけではなく、平和そのものとずっと言われた。やはり、自発的に周辺を探索しながら探しに行かないといけないのだろうか?
と言うか情報収集は早々に切り上げて他のプレイヤーは村周辺の探索に殆どが移っている。村に残っているのは私みたいな捻くれ者か、生産職の戦闘が苦手なタイプの人が話を聞き、道具屋鍛冶屋の近くで店を広げている。
「やっぱり村の中では何かが起きている訳じゃないのか……子供に聞いたりしたが、ぽろっと何かを漏らすって事も無かったし」
鼻水垂らしてなんもねえよ!って言われたらそれ以上何にも聞けない。情報収集メインにしらみつぶしにするのって悪くはないんだろうけど、どうしてもどん詰まりになるのはしょうがない。
こうなってくるとアプローチの仕方を変えてみよう、村の周辺での探索は攻略前線組に任せて、私は村での信用度を上げていこうと思う。
日常生活での小さい変化とかで見落としている可能性もあるし、情報は足で稼ぐしかないな。
そう言う訳で、やってきたのは一番最初に話しかけた老人の所に。
他の家でもいいのだが、どの家に行っても戸からは出てこないし、だったら一番最初に会った老人に話を聞くというのが縁と言う物だろう、ゲン担ぎとも言うかもしれん。
最初と同じように戸を叩き、しばらくしてから老人が戸からのぞき込んでくる。
「なんじゃ……また来たのか……」
「話だけだと悪いと思ってね、何かやれることはない?」
戸の奥から私の事を上から下までじろっと見つめてくる
「……今夜のおかずを取ってきてくれるか?」
「分かったわ」
そういって一礼しその場を離れる。
まずはこの老人の信用を貰い、足掛かりにしよう。ゲーム内時間で16時、さっさと何か食えるものを取りに行こう。
そうしてそのまま村の外に出て、手頃な相手を探す。食えそうな動物型のモンスターと採取で食べられるような山菜やキノコを狙う。ラビット辺りがいるとかなりいいのだが……。
「結構プレイヤーがいるから獲物が少ない気がしたけど、そうでもないな」
いつものラビット、北エリアにいるような奴がぴょこぴょこと目の前をはねている。今さらこんな相手に苦戦するわけもなく、普通に銃剣で斬りつけ、受け防御からの斬り返しであっさりと撃破。勿論ドロップもあっさり手に入れて下級動物肉を1つ。
ドロップ率もイベント用で調整されているのか?いつも運の悪い私にしてはさくっと入手できている。この調子で通常時も問題なくアイテムを手に入れれば硝石も回収しやすいというのに。
とりあえずもう2つ程肉を回収し、道中の採取で山菜やらキノコを回収。毒キノコと食用はちゃんとわかる辺り、親切だよね。
「ま、こんなもんね……どうせ私が使う訳じゃないし」
そうして食物を持ち、また老人の所へ。
戸を叩いて呼ぶわけだが、前よりも少し出てくるのが早くなってる感じがする。
「はやいのう……買ってきたのか」
「まあちょっと外に出ただけよ、ほら」
インベントリから肉と山菜、キノコを取り出して戸越しに見せる。
しばらくそれを見てからか、老人が引っ込んでしまった。「やらかした」と思っていたら、中から「入れ」と一言貰うので、遠慮なく中に入る。
中は日本家屋風で、囲炉裏が家の真ん中にあるのが特徴的だろうか。後は箪笥や布団があったりと、一人にしては若干広いかな?と感じる位の家だ。
そうして中に入り、飯の支度をし始めている老人の所へ持ってきたものを置いて素直に距離を取って座る。
「……して、何を考えておるんじゃ」
トントン、と包丁がまな板を叩く音と囲炉裏のパチパチとした音が響く中、ゆっくりと老人が口を開く。年の功とはよく言うもんだ、隙がねえぞ、この老人。
「何もないなら良し、何かあったら動く、そういうのでしばらく調査と滞在しようと思ってるのよ。住民に嫌われるよりは好かれておいた方が動きやすいでしょ」
「ふむ……道理は通っておるか」
鍋に具材を入れて、調味料を加えているのを後ろから眺めながら当たり障りも無い、とりあえず他意は無いと言う事と敵意の無い事を伝えつつ、少ない会話を進める。
「……ワシの所には何もないのは、確かじゃがな」
囲炉裏に鍋をぶら下げ、近くに座ったのを眺めながら、MREを取り出して齧る。相変わらずまずいわ、これ。どっちにしろこの老人の警戒心は最初よりは薄れたのは確かだ。そういえばレーションの補充をするの忘れてたな。
そんな事を考えつつもしゃもしゃと食べていると、手招きされて、対面に座れと促される。こういう時は余計な事をせずに言う通りにしよう。そうして囲炉裏を挟んで座り、向かい合っていると、お椀に鍋の中身をよそって此方に渡してくる。
「……いただきます」
椀と箸を受け取り、一旦置いてから一言、その後に手を付ける。これも礼儀であり、相手への敬意を払うと言う事、そしてさらに好感度狙いでもあるのだが。
みそ味の山菜鍋と言う所だろうか、多少ぴりっとした辛味がアクセントになっている、美味しい鍋だ。
「MREって本当にまずいんだな……うまくて思わず感動したわ」
椀の中をかき込みながら改めてこのゲームの味覚再現までされているのを実感する。やばいうまいわ、普通に。
「爺の料理で満足するなんてろくなもの食えないのか、冒険者は」
「私自体は否定できないわね、それは」
実際ずっとまずい物しか食べてないわけだし、まさかとりあえずまともな食事と言うの振舞わられるとは思ってもいなかったわけだが。しかし警戒がかなり薄れたのも事実だろう。
そうして黙って黙々と鍋を二人で食べきってから、洗い物くらいはやっておく。
「久々にうまいもの食ったわ」
「夜も更けてるし、泊っていけ。夜は危ないぞ」
そんなに簡単に好感度あがるものなのかな?私としては願ったりかなったりだが。まあ流石にちょっと離して布団を敷いている。
「急に親切ねえ……」
「なに、老人の気まぐれよ」
ふふっと笑う老人相手に戸惑いを隠せはしなかったが、一応好感度的なトリガーを満たしたと言う事だろう、これでこのイベント上での拠点を確保できたことになる。
イベント時間的にもやっぱりある程度楽な設定にはなっているんだろう。じゃなきゃこんな風にならないだろうな。
「とにかく二日目もおつかい中心に動くことになりそうだけど……その前に」
立ち上がり家の外に出ようとすると、軽く引き留められる。
「もうちょっと調べてから戻ってくるわ、寝るにはまだ早いしね」
「ふむ……あまり遅くなるんじゃないぞ」
はいはい、と言いながら外に出る。
もう時間帯的には19時過ぎだが、夜の村の様子も確認しておかないと。
闇雲に手を出してもいけないし、ゲーム内時間5日って結構長い。リアルタイムじゃ5時間だが、時間の感覚は違うからだ。今まで別に何かしら昼夜の事を気にしていなかったが、そもそも気にする必要が無かったのもある。
が、ここで問題になってくるのは夜になると住民が完全に寝ているので情報収集が出来ないという点だ。
一応イベントマップに転送された時には昼前くらいだったのでまだ暗くはならないし、行動出来る事はある。ここからはしらみつぶしに一軒一軒話を聞いて回る。
「収穫は無し、と……」
あれからゲーム内数時間かけて話を聞きまわる。特に何かが起きたわけではなく、平和そのものとずっと言われた。やはり、自発的に周辺を探索しながら探しに行かないといけないのだろうか?
と言うか情報収集は早々に切り上げて他のプレイヤーは村周辺の探索に殆どが移っている。村に残っているのは私みたいな捻くれ者か、生産職の戦闘が苦手なタイプの人が話を聞き、道具屋鍛冶屋の近くで店を広げている。
「やっぱり村の中では何かが起きている訳じゃないのか……子供に聞いたりしたが、ぽろっと何かを漏らすって事も無かったし」
鼻水垂らしてなんもねえよ!って言われたらそれ以上何にも聞けない。情報収集メインにしらみつぶしにするのって悪くはないんだろうけど、どうしてもどん詰まりになるのはしょうがない。
こうなってくるとアプローチの仕方を変えてみよう、村の周辺での探索は攻略前線組に任せて、私は村での信用度を上げていこうと思う。
日常生活での小さい変化とかで見落としている可能性もあるし、情報は足で稼ぐしかないな。
そう言う訳で、やってきたのは一番最初に話しかけた老人の所に。
他の家でもいいのだが、どの家に行っても戸からは出てこないし、だったら一番最初に会った老人に話を聞くというのが縁と言う物だろう、ゲン担ぎとも言うかもしれん。
最初と同じように戸を叩き、しばらくしてから老人が戸からのぞき込んでくる。
「なんじゃ……また来たのか……」
「話だけだと悪いと思ってね、何かやれることはない?」
戸の奥から私の事を上から下までじろっと見つめてくる
「……今夜のおかずを取ってきてくれるか?」
「分かったわ」
そういって一礼しその場を離れる。
まずはこの老人の信用を貰い、足掛かりにしよう。ゲーム内時間で16時、さっさと何か食えるものを取りに行こう。
そうしてそのまま村の外に出て、手頃な相手を探す。食えそうな動物型のモンスターと採取で食べられるような山菜やキノコを狙う。ラビット辺りがいるとかなりいいのだが……。
「結構プレイヤーがいるから獲物が少ない気がしたけど、そうでもないな」
いつものラビット、北エリアにいるような奴がぴょこぴょこと目の前をはねている。今さらこんな相手に苦戦するわけもなく、普通に銃剣で斬りつけ、受け防御からの斬り返しであっさりと撃破。勿論ドロップもあっさり手に入れて下級動物肉を1つ。
ドロップ率もイベント用で調整されているのか?いつも運の悪い私にしてはさくっと入手できている。この調子で通常時も問題なくアイテムを手に入れれば硝石も回収しやすいというのに。
とりあえずもう2つ程肉を回収し、道中の採取で山菜やらキノコを回収。毒キノコと食用はちゃんとわかる辺り、親切だよね。
「ま、こんなもんね……どうせ私が使う訳じゃないし」
そうして食物を持ち、また老人の所へ。
戸を叩いて呼ぶわけだが、前よりも少し出てくるのが早くなってる感じがする。
「はやいのう……買ってきたのか」
「まあちょっと外に出ただけよ、ほら」
インベントリから肉と山菜、キノコを取り出して戸越しに見せる。
しばらくそれを見てからか、老人が引っ込んでしまった。「やらかした」と思っていたら、中から「入れ」と一言貰うので、遠慮なく中に入る。
中は日本家屋風で、囲炉裏が家の真ん中にあるのが特徴的だろうか。後は箪笥や布団があったりと、一人にしては若干広いかな?と感じる位の家だ。
そうして中に入り、飯の支度をし始めている老人の所へ持ってきたものを置いて素直に距離を取って座る。
「……して、何を考えておるんじゃ」
トントン、と包丁がまな板を叩く音と囲炉裏のパチパチとした音が響く中、ゆっくりと老人が口を開く。年の功とはよく言うもんだ、隙がねえぞ、この老人。
「何もないなら良し、何かあったら動く、そういうのでしばらく調査と滞在しようと思ってるのよ。住民に嫌われるよりは好かれておいた方が動きやすいでしょ」
「ふむ……道理は通っておるか」
鍋に具材を入れて、調味料を加えているのを後ろから眺めながら当たり障りも無い、とりあえず他意は無いと言う事と敵意の無い事を伝えつつ、少ない会話を進める。
「……ワシの所には何もないのは、確かじゃがな」
囲炉裏に鍋をぶら下げ、近くに座ったのを眺めながら、MREを取り出して齧る。相変わらずまずいわ、これ。どっちにしろこの老人の警戒心は最初よりは薄れたのは確かだ。そういえばレーションの補充をするの忘れてたな。
そんな事を考えつつもしゃもしゃと食べていると、手招きされて、対面に座れと促される。こういう時は余計な事をせずに言う通りにしよう。そうして囲炉裏を挟んで座り、向かい合っていると、お椀に鍋の中身をよそって此方に渡してくる。
「……いただきます」
椀と箸を受け取り、一旦置いてから一言、その後に手を付ける。これも礼儀であり、相手への敬意を払うと言う事、そしてさらに好感度狙いでもあるのだが。
みそ味の山菜鍋と言う所だろうか、多少ぴりっとした辛味がアクセントになっている、美味しい鍋だ。
「MREって本当にまずいんだな……うまくて思わず感動したわ」
椀の中をかき込みながら改めてこのゲームの味覚再現までされているのを実感する。やばいうまいわ、普通に。
「爺の料理で満足するなんてろくなもの食えないのか、冒険者は」
「私自体は否定できないわね、それは」
実際ずっとまずい物しか食べてないわけだし、まさかとりあえずまともな食事と言うの振舞わられるとは思ってもいなかったわけだが。しかし警戒がかなり薄れたのも事実だろう。
そうして黙って黙々と鍋を二人で食べきってから、洗い物くらいはやっておく。
「久々にうまいもの食ったわ」
「夜も更けてるし、泊っていけ。夜は危ないぞ」
そんなに簡単に好感度あがるものなのかな?私としては願ったりかなったりだが。まあ流石にちょっと離して布団を敷いている。
「急に親切ねえ……」
「なに、老人の気まぐれよ」
ふふっと笑う老人相手に戸惑いを隠せはしなかったが、一応好感度的なトリガーを満たしたと言う事だろう、これでこのイベント上での拠点を確保できたことになる。
イベント時間的にもやっぱりある程度楽な設定にはなっているんだろう。じゃなきゃこんな風にならないだろうな。
「とにかく二日目もおつかい中心に動くことになりそうだけど……その前に」
立ち上がり家の外に出ようとすると、軽く引き留められる。
「もうちょっと調べてから戻ってくるわ、寝るにはまだ早いしね」
「ふむ……あまり遅くなるんじゃないぞ」
はいはい、と言いながら外に出る。
もう時間帯的には19時過ぎだが、夜の村の様子も確認しておかないと。
21
お気に入りに追加
967
あなたにおすすめの小説

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

〈完結〉この女を家に入れたことが父にとっての致命傷でした。
江戸川ばた散歩
ファンタジー
「私」アリサは父の後妻の言葉により、家を追い出されることとなる。
だがそれは待ち望んでいた日がやってきたでもあった。横領の罪で連座蟄居されられていた祖父の復活する日だった。
十年前、八歳の時からアリサは父と後妻により使用人として扱われてきた。
ところが自分の代わりに可愛がられてきたはずの異母妹ミュゼットまでもが、義母によって使用人に落とされてしまった。義母は自分の周囲に年頃の女が居ること自体が気に食わなかったのだ。
元々それぞれ自体は仲が悪い訳ではなかった二人は、お互い使用人の立場で二年間共に過ごすが、ミュゼットへの義母の仕打ちの酷さに、アリサは彼女を乳母のもとへ逃がす。
そして更に二年、とうとうその日が来た……

強制力がなくなった世界に残されたものは
りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った
令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達
世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか
その世界を狂わせたものは

追放された薬師でしたが、特に気にもしていません
志位斗 茂家波
ファンタジー
ある日、自身が所属していた冒険者パーティを追い出された薬師のメディ。
まぁ、どうでもいいので特に気にもせずに、会うつもりもないので別の国へ向かってしまった。
だが、密かに彼女を大事にしていた人たちの逆鱗に触れてしまったようであった‥‥‥
たまにやりたくなる短編。
ちょっと連載作品
「拾ったメイドゴーレムによって、いつの間にか色々されていた ~何このメイド、ちょっと怖い~」に登場している方が登場したりしますが、どうぞ読んでみてください。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

「魔道具の燃料でしかない」と言われた聖女が追い出されたので、結界は消えます
七辻ゆゆ
ファンタジー
聖女ミュゼの仕事は魔道具に力を注ぐだけだ。そうして国を覆う大結界が発動している。
「ルーチェは魔道具に力を注げる上、癒やしの力まで持っている、まさに聖女だ。燃料でしかない平民のおまえとは比べようもない」
そう言われて、ミュゼは城を追い出された。
しかし城から出たことのなかったミュゼが外の世界に恐怖した結果、自力で結界を張れるようになっていた。
そしてミュゼが力を注がなくなった大結界は力を失い……

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる