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2章

59話 イベント詳細

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 新しい防具を手に入れ、やろうとしていた細工と裁縫も少しだけ手を入れる。裁縫GLv2、裁縫と細工のSLvを3にして終了。レベリングはギルドのクエストで、麻布の作成や防具を納品するだけだったので簡単。細工に関しても持ってた皮で小物入れや細々したものを作成して納品。
 兎に角、いつも通り作って納品する流れで、私自体が使用するものはキャットスーツの上から着れるコートと、普通のベルトに小物を入れられるポーチを作成しておいた。


名称:コート 防具種:外装
必要ステータス:無し
防御力:0
効果:見た目を隠せる
詳細:防具としての効果はないが外見を隠せる

名称:ベルト 防具種:アクセサリー
必要ステータス:無し
防御力:0
効果:無し
詳細:普通の皮ベルト

名称:ポーチ 防具種:アクセサリー
必要ステータス:無し
防御力:0
効果:インベントリ経由せずにアイテムを使用できる
詳細:小物の収納ができる


 案外しっかり作れるもんだよ、ベルトとポーチ自体は一緒にして下げれるようにして、コートはキャットスーツ着る時以外は仕舞っておいていいだろう。それにしてもこの作業をしている間、ずっと後ろで大丈夫?出来る?とか過保護にも程がある環境ではあった。
 とは言え別に作業自体はゲーム処理なので騒がれような何しようが成功率に変動はないが。

「これで準備は完了っと……」

 作業とレベリングでリアルで14時、イベント前の待機も考えれば動ける時間は3時間だが、16時には飯と風呂を済ませたいので結果あと2時間だ。
 裁縫ギルドに関しての用事は終わったのギルドから出てきて何しようかを考える。2時間って結構微妙なんだよなあ、
 
「南エリア辺りで採取しながらレベリングしてみるか、飛行系の相手にもうちょっと立ち回れる様にするのもありだし」
 
 南エリア1のトラウマモンスターでもあるフライを相手にしつつ採取で薬草を拾って置くのが一番いいかもしれない。ロックラックは行くまでと帰るまで、さらにHPポーションを使いこむ可能性があるので、比較的安全な南で安全策だ。


「で、まあやっぱりでかい蠅ってそれだけで嫌悪感半端ないのよね」

 「ブブブ」と跳ね音をさせながら飛んでいるフライにパイプライフルを構えながら、対応を思い出す。確かカウンター気味に斬り返さないと倒せなかったかな。受け防御からの反撃だと相手の回避に間に合わなくて倒しきれなかったし。

 まだこっちに気が付いていないのでキャットスーツとコートを装備しなおしておく、ベルトとポーチに関しては銃撃をしないので今回は装備しない。それにしても……これ結構恥ずかしくなるな。
 その辺りはいいとして、向こうはこっちに気が付いて体当たりをしてくる。何度もかち合うと厳しいだろうけど、とりあえずまずは受け防御。からの斬り返しの反撃。
 回避されるかな、と思ったら普通に攻撃が当たる。そういえば銃格闘を持ってたんだった、防御からの斬り返しも動作がスムーズになってたね。
 HPも弱ければこっちの火力も上がってるので数回受け斬り返しであっさり撃破、ポリゴン状になるのを見てから採取と狩りを続け、レベリングと回復アイテムを用意していく。

「悔しいけど、予想以上にこのスーツ、性能良いわ」

 何度か攻撃を貰ったりしたがHPはほぼ減ってないし、自然回復で十分なのは装備が良いからだな。
 そう言う訳でしばらく採取と狩りを続けてLvを1つ、薬草20個分を確保。



名前:アカメ 種族:ドラゴニアン

職業:ガンナー
基本Lv:12 職業Lv:11
HP:32/33 MP:12/15 
STR:6 AGI:15 VIT:2 
DEX:14 INT:2  RES:2
SP:残9

【スキル1】
二度撃ちLv1 装填Lv2 調合Lv1 カスタマイズLv2 銃剣Lv3 
銃格闘Lv1 ガンスミスLv3



 DEXに1振って14に、15まで振り終えたらSTR10を次の目標とする。スキルに関しては過不足はないのでSP温存。硝石稼ぎでロックラックを倒していたのが良い具合に経験値を稼げていたっぽいな。
 とりあえずこれである程度の準備は整ったわけだし、一旦ログアウト。



 リアル15時40分、これで後はやる事済ませて17時ちょいすぎくらいに再ログインしてイベント待機すれば丁度いい時間だろう。こう考えていくと色々とがばがばな予定でよくここまでこれたもんだ。
 
「早いけど家の事やっておこっと」

 家の掃除を済ませ、何時も寝ているベッドのシーツやらも取り換えて綺麗にしておく。洗濯はちょっと時間的にぎりぎりなので明日に回して、飯の支度。
 まあいつもと変わらないが、ちょっと変化球でチャーハンを作る。材料は冷凍ご飯と卵と冷凍野菜。なんでもかんでも冷凍しておくの便利だわ。ちなみに野菜が高騰してるときは冷凍野菜の方が安上がりになる。
 そんなわけで野菜チャーハンを平らげ、食器とかを洗ってからいつもの様にシャワーを浴びてさっぱり。
 着替えやトイレも済ませて準備完了、再ログイン。






『To The World Roadへようこそ』




 南エリア1の入口辺りに光の輪を出してログイン完了、すぐにローブに着替えてからエルスタンに戻る。
 時間は17時10分、後はイベント待機していればオッケーだ。

 とりあえず概ね予定通りだったし、町の中でしばらく待機しておく。
 公式データを確認しつつ、お知らせの方を掘り起こしていく。



『いつもTo The World Roadをプレイしていただきありがとうございます
 
 この度サービス開始3日を記念して、ゲーム内イベントを開催致します。
 今回のイベントの内容につきまして、ゲーム内で5日間特別マップで過ごしていただきます。
 現実での時間は5時間になりますので1日1時間の進行になります。
 
 イベント中にログアウトした場合はイベントに再参加する事が出来ませんので、開催時刻の前に所用を済ませておくことを推奨致します。

 イベントの内容につきましては当日時刻になり、参加された方に詳しくご案内を致します。
 当日時刻になりましたら全ユーザー一斉に参加申請が自動的に表示されますので、そこで参加の有無を決めていただきます。

 また、今回のイベントに付きまして、PvPではないという点は予めご了承ください。
 PvPイベントに付きましては別途開催予定です。』



「んー、対人ではないというのだけはっきり書かれているけど後は秘密か」

 最初のイベントだし、あまり情報量を入れて来てもというのは納得できる。サプライズ的な感じだと思えば普通か。イベント自体が面白くなければログアウトすれば再参加できないにしろ、離脱する事も出来るし、この辺の配慮もされている、と。
  
「協力系ではあると思うけど……とりあえずイベント待ちね、これ」

 他のお知らせも確認しておくが、特に問題無し。あ、ガンナーの修正項目、がっつり見たの初めてだけどこんな風になってたのか。二次、サブ向けにだとしても結構厳しくないか?本職でやってるメリットって確か固定ダメージが通常よりも高く設定されるんだったかな。
 
 そうしてしばらくお知らせや修正、アップデートの予定などを見ていたらあっという間に18時に。
 ピコンと音が鳴ると同時に、イベント参加の申請が出てきて「Yes/No」での返信を求められる。ここでNOを押すミスなんてするわけもなく、Yesを選択すると共に、ログインする際にでる光の輪が足元から出てきて、体を包んでいく。
 なるほど、転移されるっぽいな。死に戻りは赤、ログインは白、転移は青なんだな。ちゃんと色分けされてるじゃん。

 一瞬画面上と言うか目の前が真っ白になったあと、視界が広がる。
 エルスタンではない、別マップの村に出現すると同時に、新しいメニューウィンドウが目の前に開いてくる。



『イベント参加ありがとうございます

 あなた方はこれから、この村で共同生活をし、村で起こっている怪異を解決してもらいます
 時間は5日間、村の平和はあなた方の手にかかっています

 それでは頑張ってください』



 おっと、こういう風にきた、協力イベントだったのか。
 ……とりあえず、やる事は情報収集からだろうな。どのゲームでもそうだし、どういう状況か把握して、少ない時間を有効活用していかなければ。
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