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1章
20話 東部制圧戦
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思わぬ情報を手に入れ、新しい武器は……ないかな?
鍛冶クランでは思わぬ収穫であり、他の鉱物もあの手この手で聞き出して見せてもらった。あの受付してたプレイヤーには申し訳ない事をした気がする。あの確実に問題児のエルフに絡まれたんだから迷惑料と言ったら、しょうがないって顔をしていた。
「流石に硝石はなかったか……まあ採掘するポイントが違うしなあ」
だとしても火薬の進行度は66%、もう半分を超えたわけだしやっと進展した。正直なところ存在が確認できて、採掘できる場所も判明したのはかなり僥倖だった。後は確率が低かろうが確実に手に入るであろう東エリア2の採掘ポイントに行く必然性がさらに高まったわけだ。
「あのガサツエルフじゃまともな武器は期待できなさそうだしなあ……銃剣のレベルもう一つあげて近接戦できるようにしてから東エリア1の安定突破…が、いいかな」
よくよく考えてみればここまで深刻に先の事を考えているSP配分だが、まだLv6だ。1レベル上げるのに苦労する所でもないのに悩み過ぎだと言えば悩み過ぎだが、計画性と言うのは大事。
上げるとしたらカスタマイズと銃剣になる、前者の効果が上げてみないと分からない博打性があるのがひっかかり、後者の場合は調合や今後の銃弾作成後に腐る可能性があるのが問題になる。だとしても先程言った通り「まだLv6」なので、そこまで大きい失敗にはならないのだが。
「東2エリアが適正10で戦闘が多いのを考えたら銃剣もう一つ上げても悪くはないかな…カスタマイズだけどうなるのかが分からないから、上げにくいけど……情報はないし博打感がなあ……」
そういいながらメニュー操作を進めてウサ銃のカスタマイズをするために縄とナイフを選択していく。
『M2ラビットをカスタマイズしますか?』
最後の確認画面が表示されて、とりあえずカスタマイズを進めて、前の様にナイフを銃剣として使えるように復帰。
「んー……アタッチメントの存在はβ情報でしかないけど……これアタッチメントが付いていない銃にカスタマイズで付けるって事も可能になるのかな……」
銃に正式に装備させるのはアタッチメント部分が必要になるというのは確定で、直接弄って装着させるのはカスタマイズではあるが、そもそも直接弄って装着させるという部分も加味して考えていくと
銃(付属品無し)→カスタマイズでアタッチメント装着→銃(付属品装着可)→装備
と、段階が踏める可能性もある。
「うーん……二度撃ちは先込めじゃ意味ないし、あげちゃうか」
自身のスキルメニューを開いてレベルアップを進める。次レベルの効果は分からないので手探り感がかなり強いが、分かっていたら面白くないだろってコンセプトで開発されたっぽいのがひしひしと伝わってくる。
名前:アカメ 種族:ドラゴニアン
職業:ガンナー
基本Lv:6 職業Lv:3
HP:27/27 MP:13/13
STR:5 AGI:12 VIT:2
DEX:12 INT:2 RES:2
SP:残1
【スキル1】
二度撃ちLv1 装填Lv2 調合Lv1 カスタマイズLv2 銃剣Lv3
【スキル2】
木工Lv1 鍛冶Lv1 錬金Lv2 伐採Lv2 採掘Lv1
【装備】
武器:カスタムM2ラビット(残弾0)×1
その他:銃弾×0
【持ち物】
レーション×23 鋸 鍛冶ハンマー 錬金窯 伐採斧 採掘つるはし
ゴミ×188 木炭(質1)×5
所持金:900Z(内500Z使用予定)
状態:異常無し 満腹度69%
結局カスタマイズと銃剣のレベルを一つずつ上げておく、硝石が取れるまではやっぱり銃剣を中心に使わざるを得ない。
カスタマイズはさっきの段階を踏まえての先行投資になるわけだが。
スキル名:銃剣 レベル:3
詳細:パッシブ:銃剣を使う際の行動に、更に補正
スキル名:カスタマイズ レベル:2
詳細:パッシブ:効果によりカスタムできるかどうかの判別が可能
:アクティブ:銃をカスタムする事が可能、また分解し元に戻す事も可能(一部使用アイテムは消失)
うん、一方通行に弄れたものが元に戻せるようになった。見る限りではナイフだけ取り返せるという事なのだろう。どうやってカスタムをばらすかは分からないが、縄の部分は切って分解とかいう処理になるか?じゃなければ最後の注意文は記載されないだろうし、鋳造してるものでもないから壊れるんだろう。
相変わらず回復アイテムは持っていないが、倒して休憩すれば回復はするので、こっちがやられる前にやるという戦法で突破する予定なので、そこは使わない。
「そういえばエリア間の安全地帯はショップがないのか……ナイフと縄、もう2セット買っておくか」
一定確率で破損と言う部分は変わっていないので銃剣の有無は生命線になるわけだ。文字通りと言うか皮肉的というか縄が命綱と言う事になる。
早速道具屋と武器屋で縄2本、ナイフ2本の予備を買って、残金はガサツエルフに渡す分の500Z(ゼニー)を残してすっからかんだ。デスペナして所持金吹っ飛んだたらその時はその時また考えておこう。別に借金とか前借とかしているわけでもないし、こっちが500で作ってくれと言っただけだし深くは考えないでいいだろう。
そうしてアイテムの準備を整え、まあまあ久々に戻ってきた東エリア1。
唯一の天敵でる犬の対処が課題になるわけだが、一匹に見つかった段階で逃げか処理をしないと他の犬と合わせて襲い掛かってくる可能性が跳ね上がる。
銃剣のスキルがない時の対処だったので、今回はなるべくガチ戦闘で一匹ずつ処理して、エリア1エリア2の間の安全地帯までたどり着ければ、あとはじっくりとレベリングと死に戻りマラソンでの回収をするだけだ。
「久々に出会ったな、宿敵、犬」
低い唸り声をさせながら此方を見ているワイルドドッグと睨み合いをしながら距離を詰める。銃剣はいつと同じように低く腰に構えて剣先をしっかりと正面に。
特殊アクティブの条件さえ満たさなければ此方には攻撃をしてこないので、ある意味ではノンアクティブになるわけだ。そうなればゆっくりと近づいて他の一匹が来ない間に仕留める、これが基本方針。
銃剣を突き出せば当たる距離までゆっくり、慎重に近づいてからやはりいつもの戦法、不意打ち。卑怯とかずるいとかよく言われるが、勝てば官軍だし、ゲームで先制攻撃を取ったらじゃあ何もしないで1ターン見送るのかよって話になる。
一歩大きく踏み込むのと同時に突きを繰り出す。それに合わせて腰と手首に軽く捻りを入れて穂先のブレを少なくし、一撃。
有名なゲームの外伝漫画でも剣とか槍を使い、これで貫通力と威力をあげていたし利には適っている……はず。
少しばかり回転している穂先がざっくりと犬の首元に突き刺さり、悲鳴を上げ暴れ始めるが、これも落ち着いて銃剣を引き戻して身構えなおす。
戦闘状態になっている所に無条件で乱入するのもあったが、あれは他のモンスターだからこそ厄介なだけで、犬相手なら2:1にならないようにすればいいだけだ。
「やっぱ犬苦手だわ」
吠え、唸りながら此方に走ってかみつき攻撃をしてくる。何度こいつにこの攻撃で噛まれたか。勢いをつけて大口を開けてくるので回避は難しい。なぜならこれで3回は死んでいる。落ち着いて攻撃に合わせて銃剣で受ける。がふがふと声をあげ、涎を散らす相手を近くで見るのってなかなか怖い映像だ。
少しばかり強引に振りほどくように銃剣を動かし、また距離を取らせて対峙。やっぱり受け防御と言っても無効化するわけではないのでダメージは受ける。勿論普通に攻撃を貰うよりは圧倒的に軽いダメージにはなっている。
ここまで来れば特殊な行動もないので、突いて引いて構えて受ける。この基本の動きを崩さず質実剛健、余計な遊びや動きをするのはミスが出来るだけ。
そのやり取りを3度程やり合い、ようやくポリゴン状に消滅する犬を見て息を吐き出す。なんだかんだでHPも半分と少し削られている上に、疲労感が半端ない。とは言え、倒したときの達成感は普通のゲームと比べるとかなり高いのも狩りとかのモチベーション保ちやすい。
「流石に雑魚だけど、銃剣あげておいて良かった」
それにしてもスキル一つ、レベル一つあがるといける世界が広がるのを考えると攻略組の気持ちもわからんでもない。
そうして休んで戦いを繰り返して、正々堂々と東エリア1、2の安全地帯にたどり着く。勿論リスポン地点の更新は忘れずにやっておく。突破できるとは言え、結構時間かかるのよ、戦って休むの。
鍛冶クランでは思わぬ収穫であり、他の鉱物もあの手この手で聞き出して見せてもらった。あの受付してたプレイヤーには申し訳ない事をした気がする。あの確実に問題児のエルフに絡まれたんだから迷惑料と言ったら、しょうがないって顔をしていた。
「流石に硝石はなかったか……まあ採掘するポイントが違うしなあ」
だとしても火薬の進行度は66%、もう半分を超えたわけだしやっと進展した。正直なところ存在が確認できて、採掘できる場所も判明したのはかなり僥倖だった。後は確率が低かろうが確実に手に入るであろう東エリア2の採掘ポイントに行く必然性がさらに高まったわけだ。
「あのガサツエルフじゃまともな武器は期待できなさそうだしなあ……銃剣のレベルもう一つあげて近接戦できるようにしてから東エリア1の安定突破…が、いいかな」
よくよく考えてみればここまで深刻に先の事を考えているSP配分だが、まだLv6だ。1レベル上げるのに苦労する所でもないのに悩み過ぎだと言えば悩み過ぎだが、計画性と言うのは大事。
上げるとしたらカスタマイズと銃剣になる、前者の効果が上げてみないと分からない博打性があるのがひっかかり、後者の場合は調合や今後の銃弾作成後に腐る可能性があるのが問題になる。だとしても先程言った通り「まだLv6」なので、そこまで大きい失敗にはならないのだが。
「東2エリアが適正10で戦闘が多いのを考えたら銃剣もう一つ上げても悪くはないかな…カスタマイズだけどうなるのかが分からないから、上げにくいけど……情報はないし博打感がなあ……」
そういいながらメニュー操作を進めてウサ銃のカスタマイズをするために縄とナイフを選択していく。
『M2ラビットをカスタマイズしますか?』
最後の確認画面が表示されて、とりあえずカスタマイズを進めて、前の様にナイフを銃剣として使えるように復帰。
「んー……アタッチメントの存在はβ情報でしかないけど……これアタッチメントが付いていない銃にカスタマイズで付けるって事も可能になるのかな……」
銃に正式に装備させるのはアタッチメント部分が必要になるというのは確定で、直接弄って装着させるのはカスタマイズではあるが、そもそも直接弄って装着させるという部分も加味して考えていくと
銃(付属品無し)→カスタマイズでアタッチメント装着→銃(付属品装着可)→装備
と、段階が踏める可能性もある。
「うーん……二度撃ちは先込めじゃ意味ないし、あげちゃうか」
自身のスキルメニューを開いてレベルアップを進める。次レベルの効果は分からないので手探り感がかなり強いが、分かっていたら面白くないだろってコンセプトで開発されたっぽいのがひしひしと伝わってくる。
名前:アカメ 種族:ドラゴニアン
職業:ガンナー
基本Lv:6 職業Lv:3
HP:27/27 MP:13/13
STR:5 AGI:12 VIT:2
DEX:12 INT:2 RES:2
SP:残1
【スキル1】
二度撃ちLv1 装填Lv2 調合Lv1 カスタマイズLv2 銃剣Lv3
【スキル2】
木工Lv1 鍛冶Lv1 錬金Lv2 伐採Lv2 採掘Lv1
【装備】
武器:カスタムM2ラビット(残弾0)×1
その他:銃弾×0
【持ち物】
レーション×23 鋸 鍛冶ハンマー 錬金窯 伐採斧 採掘つるはし
ゴミ×188 木炭(質1)×5
所持金:900Z(内500Z使用予定)
状態:異常無し 満腹度69%
結局カスタマイズと銃剣のレベルを一つずつ上げておく、硝石が取れるまではやっぱり銃剣を中心に使わざるを得ない。
カスタマイズはさっきの段階を踏まえての先行投資になるわけだが。
スキル名:銃剣 レベル:3
詳細:パッシブ:銃剣を使う際の行動に、更に補正
スキル名:カスタマイズ レベル:2
詳細:パッシブ:効果によりカスタムできるかどうかの判別が可能
:アクティブ:銃をカスタムする事が可能、また分解し元に戻す事も可能(一部使用アイテムは消失)
うん、一方通行に弄れたものが元に戻せるようになった。見る限りではナイフだけ取り返せるという事なのだろう。どうやってカスタムをばらすかは分からないが、縄の部分は切って分解とかいう処理になるか?じゃなければ最後の注意文は記載されないだろうし、鋳造してるものでもないから壊れるんだろう。
相変わらず回復アイテムは持っていないが、倒して休憩すれば回復はするので、こっちがやられる前にやるという戦法で突破する予定なので、そこは使わない。
「そういえばエリア間の安全地帯はショップがないのか……ナイフと縄、もう2セット買っておくか」
一定確率で破損と言う部分は変わっていないので銃剣の有無は生命線になるわけだ。文字通りと言うか皮肉的というか縄が命綱と言う事になる。
早速道具屋と武器屋で縄2本、ナイフ2本の予備を買って、残金はガサツエルフに渡す分の500Z(ゼニー)を残してすっからかんだ。デスペナして所持金吹っ飛んだたらその時はその時また考えておこう。別に借金とか前借とかしているわけでもないし、こっちが500で作ってくれと言っただけだし深くは考えないでいいだろう。
そうしてアイテムの準備を整え、まあまあ久々に戻ってきた東エリア1。
唯一の天敵でる犬の対処が課題になるわけだが、一匹に見つかった段階で逃げか処理をしないと他の犬と合わせて襲い掛かってくる可能性が跳ね上がる。
銃剣のスキルがない時の対処だったので、今回はなるべくガチ戦闘で一匹ずつ処理して、エリア1エリア2の間の安全地帯までたどり着ければ、あとはじっくりとレベリングと死に戻りマラソンでの回収をするだけだ。
「久々に出会ったな、宿敵、犬」
低い唸り声をさせながら此方を見ているワイルドドッグと睨み合いをしながら距離を詰める。銃剣はいつと同じように低く腰に構えて剣先をしっかりと正面に。
特殊アクティブの条件さえ満たさなければ此方には攻撃をしてこないので、ある意味ではノンアクティブになるわけだ。そうなればゆっくりと近づいて他の一匹が来ない間に仕留める、これが基本方針。
銃剣を突き出せば当たる距離までゆっくり、慎重に近づいてからやはりいつもの戦法、不意打ち。卑怯とかずるいとかよく言われるが、勝てば官軍だし、ゲームで先制攻撃を取ったらじゃあ何もしないで1ターン見送るのかよって話になる。
一歩大きく踏み込むのと同時に突きを繰り出す。それに合わせて腰と手首に軽く捻りを入れて穂先のブレを少なくし、一撃。
有名なゲームの外伝漫画でも剣とか槍を使い、これで貫通力と威力をあげていたし利には適っている……はず。
少しばかり回転している穂先がざっくりと犬の首元に突き刺さり、悲鳴を上げ暴れ始めるが、これも落ち着いて銃剣を引き戻して身構えなおす。
戦闘状態になっている所に無条件で乱入するのもあったが、あれは他のモンスターだからこそ厄介なだけで、犬相手なら2:1にならないようにすればいいだけだ。
「やっぱ犬苦手だわ」
吠え、唸りながら此方に走ってかみつき攻撃をしてくる。何度こいつにこの攻撃で噛まれたか。勢いをつけて大口を開けてくるので回避は難しい。なぜならこれで3回は死んでいる。落ち着いて攻撃に合わせて銃剣で受ける。がふがふと声をあげ、涎を散らす相手を近くで見るのってなかなか怖い映像だ。
少しばかり強引に振りほどくように銃剣を動かし、また距離を取らせて対峙。やっぱり受け防御と言っても無効化するわけではないのでダメージは受ける。勿論普通に攻撃を貰うよりは圧倒的に軽いダメージにはなっている。
ここまで来れば特殊な行動もないので、突いて引いて構えて受ける。この基本の動きを崩さず質実剛健、余計な遊びや動きをするのはミスが出来るだけ。
そのやり取りを3度程やり合い、ようやくポリゴン状に消滅する犬を見て息を吐き出す。なんだかんだでHPも半分と少し削られている上に、疲労感が半端ない。とは言え、倒したときの達成感は普通のゲームと比べるとかなり高いのも狩りとかのモチベーション保ちやすい。
「流石に雑魚だけど、銃剣あげておいて良かった」
それにしてもスキル一つ、レベル一つあがるといける世界が広がるのを考えると攻略組の気持ちもわからんでもない。
そうして休んで戦いを繰り返して、正々堂々と東エリア1、2の安全地帯にたどり着く。勿論リスポン地点の更新は忘れずにやっておく。突破できるとは言え、結構時間かかるのよ、戦って休むの。
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