魔法使いの薬瓶

貴船きよの

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ビンドの収穫祭編

おまけの小瓶‐5

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 呼吸を整えながら、ルウは、ガルバナムを見下ろして困った顔をした。

「あ……」

 ルウの放った快感は、ルウの体だけでなく、ガルバナムの黒い服にも白く飛び散っていた。

「ルウのものにさせられたな」

「すみません……」

「どうして謝る」

 ガルバナムは、自分の上に乗ったままのルウの頬に手を添えた。ガルバナムの要望に気がつき、ルウが唇を寄せると、キスを交わす。

 そして、じっとルウを見つめたかと思うと、ガルバナムはふっと笑った。

「な、なんで笑うんですか……!」

「いや、……可愛いなと思ってさ」

 ルウは、唐突に出た言葉に狼狽えた。

「えっ……あぅ……、いきなり、そんなこと……」

「何回も言っているだろう」

「改まって言うことなんて、ないじゃないですか」

「可愛いよ、ルウ。好きだ」

「あ……」

 照れて俯きながら、ルウは、可愛いと言われて嬉しいのはガルバナムにだけなのだと気づく。

 ルウは、話題を変えようとして言った。

「お、お腹が空きましたね……」

「そうだな。もう一度ルウをいただこうか」

「はい。……ええっ!?」

 ガルバナムの手は、しっかりとルウの腰を支えている。

「今度は、俺の番だ」

 ルウを抱いて上体を起こしたガルバナムは、そのままルウを背中からベッドへ寝かせると、昂ぶるものを入り口へと当てがう。

「ちょっ、が、ガルバナムさんっ。そんな、続けては……!」

「続けてすると、ルウのなかが柔らかくて敏感になるだろう?」

 ルウの耳元でそう囁き、ガルバナムはルウの奥へと潜り込んだ。

「や、あ、ああ……っ!」

 ルウには抵抗する理由もなく、二人は再び肌を重ね合わせた。







〈終〉





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