幻燈町の恋模様

実光編

あとがき（2022.5）

『幻燈町の恋模様　実光編』をお読みくださり、
どうもありがとうございました。
この『幻燈町の恋模様』シリーズは、
四部作になっています。
今年中にあと二作品公開する予定ですので、
そちらもどうぞよろしくお願いいたします。


今の私としては、
やっと読んでいただけたという気持ちでいます。
アイディアを思いついてから書き始めるまでに
時間が空くため（ほかの作品を書いているため）、
どの作品でも大体は「やっと」な状況ではあるのですが、
今回は四部作だったので、
ある程度全体を公開する目処が立たないと
一部でも公開できませんでした。
物語の季節と実際の季節を合わせたかったので、
今（2022年5月）の公開になりました。

実光編は、2019年に執筆してあったものです。
アイディア自体は
一番古いメモで2013年のものがあるので、
公開までほぼ十年がかりだったことになります。
キャラクターやストーリーは色々と変化してきて、
泉澤静漉の登場でかなりややこしくなりました。
このあたりのことは、
四部作をすべて公開できてから
どこかで書ければいいなと思っています。
実光編では、静漉は名前のみの登場でしたが、
二部目からは出番があります。


実光編の話をしますと、
耀太のストーカーっぷりを
どう受け入れやすくするかに
苦心しました。苦笑。
普通ならドン引きですので、
実光も好きにならなかったでしょう。
耀太も耀太で、実光のきつい態度を受けても
冷めなかったのはすごいですね。
この二人は、
よく両想いになれたなと思います。笑。
現代風の舞台で十代のキャラクターを書くと、
ピュアさが際立って楽しかったです。

無謀な耀太の行動を許す親はどんな親なのだと
思われた方は、
後日公開予定の『日向家の食卓（仮）』を
お読みください。


舞台にした幻燈町は、
当然ですが架空の町です。
モデルにした場所もありません。
独自の町にしたかったこともあり、
こんなものがあったらいいなという希望を込めて
実在しない公衆電話やラジオを出しています。
なんとなく時代をはっきりさせたくなかったという
思いがあって、
新しいものも古いものも入り混じる
幻燈町になりました。


幻燈町でのお話は、まだ続きます。
次話以降もお付き合いいただければ幸いです。
それでは、また。