23時のプール 2

貴船きよの

文字の大きさ
上 下
4 / 9

4

しおりを挟む

「なに、蓮見くん……」

 和哉は両腕を軽く広げ、顎を上げて、水中に浮いた体のバランスを取ろうとする。
 和哉の体は、水面に平行になるような姿勢になった。

 すると、涼介は満足そうに言った。

「こうすると、水面からちんぽが出ちゃいますね……」

 腰を持ち上げられていた和哉は、水中から亀頭が顔を出してしまい、そこだけひやりと空気に触れた。

「恥ずかしいよ……っ」

「恥ずかしかったら、ちんぽの力を抜いてください。しぼめば、水のなかに見えなくなりますよ」

 涼介は和哉の体を支えながら、和哉のペニスにふうっと息を吹きかける。

「あぁっ……! ……できないって、わかっているくせに」

「ええ、そうですよ」

 涼介は意地悪く笑ったかと思うと、和哉の体を浮かせたまま彼の両脚を自分の腰へと絡ませる。

「このまま、セックスしましょうか……」

 和哉がプールサイドに後頭部をのせ、プールの壁には肩と腕を寄りかからせてバランスを取れるように、涼介は体勢を直した。

「……蓮見くん、勃っているの?」

「当然でしょう? 和哉さんの反応を見ていたんですから。触ってもいないのに、ギンギンに勃起しましたよ」

 涼介は片手で自分の水着を下げ、硬くなったペニスを取り出す。
 それは脚を絡めている和哉の股間にも当たり、和哉は目で確認せずとも涼介の大きさを感じ取る。

「和哉さん、入れますね……」

 涼介は和哉の腰を引き寄せ、菊門にあてがったペニスを挿入した。

「あぁ……っ」

 ぐっと力を入れて進入したペニスは、慣れた和哉のなかにすんなりと迎え入れられる。

「冷たい……、水も入ってきたよ……」

「和哉さんのなかが風邪を引かないように、あたためてあげますね……」

「あぁん、あぁ……っ」

 涼介は、和哉のなかを小刻みに動いた。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】相談する相手を、間違えました

ryon*
BL
長い間片想いしていた幼なじみの結婚を知らされ、30歳の誕生日前日に失恋した大晴。 自棄になり訪れた結婚相談所で、高校時代の同級生にして学内のカースト最上位に君臨していた男、早乙女 遼河と再会して・・・ *** 執着系美形攻めに、あっさりカラダから堕とされる自称平凡地味陰キャ受けを書きたかった。 ただ、それだけです。 *** 他サイトにも、掲載しています。 てんぱる1様の、フリー素材を表紙にお借りしています。 *** エブリスタで2022/5/6~5/11、BLトレンドランキング1位を獲得しました。 ありがとうございました。 *** 閲覧への感謝の気持ちをこめて、5/8 遼河視点のSSを追加しました。 ちょっと闇深い感じですが、楽しんで頂けたら幸いです(*´ω`*) *** 2022/5/14 エブリスタで保存したデータが飛ぶという不具合が出ているみたいで、ちょっとこわいのであちらに置いていたSSを念のためこちらにも転載しておきます。

【完結】姉の彼氏がAV男優だった

白霧雪。
BL
二卵性双生児の鳴現と恵夢。何処へ行くにも何をするにも一緒だった双子だけれど、ある日、姉の鳴現が彼氏を連れてやってくる。暁と名乗った五つも年上の色男は「よろしくね」と柔らかく笑った。*2017/01/10本編完結*

23時のプール

貴船きよの
BL
輸入家具会社に勤める市守和哉は、叔父が留守にする間、高級マンションの部屋に住む話を持ちかけられていた。 初めは気が進まない和哉だったが、そのマンションにプールがついていることを知り、叔父の話を承諾する。 叔父の部屋に越してからというもの、毎週のようにプールで泳いでいた和哉は、そこで、蓮見涼介という年下の男と出会う。 彼の泳ぎに惹かれた和哉は、彼自身にも関心を抱く。 二人は、プールで毎週会うようになる。

聖夜の光りシリーズ

貴船きよの
BL
[人懐っこい年下×素直じゃない年上] ○聖夜の光り 百貨店勤務の日坂悠志(27歳)と谷浦郁人(26歳)は、付き合って二年のカップル。 忙しくクリスマスに出かける暇もない彼らの、ささやかなクリスマス・イブ。 ○二人の年越し 悠志と郁人の、歌番組もお笑い番組も見ない穏やかな大晦日。 『聖夜の光り』の続編。

オメガ修道院〜破戒の繁殖城〜

トマトふぁ之助
BL
 某国の最北端に位置する陸の孤島、エゼキエラ修道院。  そこは迫害を受けやすいオメガ性を持つ修道士を保護するための施設であった。修道士たちは互いに助け合いながら厳しい冬越えを行っていたが、ある夜の訪問者によってその平穏な生活は終焉を迎える。  聖なる家で嬲られる哀れな修道士たち。アルファ性の兵士のみで構成された王家の私設部隊が逃げ場のない極寒の城を蹂躙し尽くしていく。その裏に棲まうものの正体とは。

またのご利用をお待ちしています。

あらき奏多
BL
職場の同僚にすすめられた、とあるマッサージ店。 緊張しつつもゴッドハンドで全身とろとろに癒され、初めての感覚に下半身が誤作動してしまい……?! ・マッサージ師×客 ・年下敬語攻め ・男前土木作業員受け ・ノリ軽め ※年齢順イメージ 九重≒達也>坂田(店長)≫四ノ宮 【登場人物】 ▼坂田 祐介(さかた ゆうすけ) 攻 ・マッサージ店の店長 ・爽やかイケメン ・優しくて低めのセクシーボイス ・良識はある人 ▼杉村 達也(すぎむら たつや) 受 ・土木作業員 ・敏感体質 ・快楽に流されやすい。すぐ喘ぐ ・性格も見た目も男前 【登場人物(第二弾の人たち)】 ▼四ノ宮 葵(しのみや あおい) 攻 ・マッサージ店の施術者のひとり。 ・店では年齢は下から二番目。経歴は店長の次に長い。敏腕。 ・顔と名前だけ中性的。愛想は人並み。 ・自覚済隠れS。仕事とプライベートは区別してる。はずだった。 ▼九重 柚葉(ここのえ ゆずは) 受 ・愛称『ココ』『ココさん』『ココちゃん』 ・名前だけ可愛い。性格は可愛くない。見た目も別に可愛くない。 ・理性が強め。隠れコミュ障。 ・無自覚ドM。乱れるときは乱れる 作品はすべて個人サイト(http://lyze.jp/nyanko03/)からの転載です。 徐々に移動していきたいと思いますが、作品数は個人サイトが一番多いです。 よろしくお願いいたします。

素直じゃない人

うりぼう
BL
平社員×会長の孫 社会人同士 年下攻め ある日突然異動を命じられた昭仁。 異動先は社内でも特に厳しいと言われている会長の孫である千草の補佐。 厳しいだけならまだしも、千草には『男が好き』という噂があり、次の犠牲者の昭仁も好奇の目で見られるようになる。 しかし一緒に働いてみると噂とは違う千草に昭仁は戸惑うばかり。 そんなある日、うっかりあられもない姿を千草に見られてしまった事から二人の関係が始まり…… というMLものです。 えろは少なめ。

激重感情の矢印は俺

NANiMO
BL
幼馴染みに好きな人がいると聞いて10年。 まさかその相手が自分だなんて思うはずなく。 ___ 短編BL練習作品

処理中です...