41 / 144
狭間の章【はじめての依頼】
雨音の声
しおりを挟む
「と、言うわけなんだよお兄さん」
「なにが、というわけなんだよ!」
紫陽花公園で待ち合わせた紅子さんは説明もなしに唐突だった。
こうなった経緯は、前日の夕方まで遡ることとなる。
◆
「寒い、寒い、五月蝿い……雨の音が、やまない」
未だかんかん照りの朝、男子生徒がぶつぶつと呟いた。
「……へえ」
七彩高等学校のブレザーを羽織りながら、彼女――赤座紅子は目を細める。
雨も降っていないのに傘を差し、目の下に隈をこさえた男の子を視界に捉えながら。
――ねえ、知ってる? 一年生の村雨君の話。
――知ってる。雨も降ってないのに傘をさして歩いてるんだってね。
――そうそう、しかもね。ずっと呟いてるんだって。雨が降ってるって。
――怪異調査部の部室だったところに行くところを見たって人もいるって。
――へえ、もう怪異調査部なんてないのにね。
――うん、だって。
「怪異調査部のメンバーは全員、今年の夏休みに死んじゃったもの」
噂が蔓延った。
そんな噂が。一人で過ごしている紅子にもその噂は飽きもせずに届き、段々と歪んだ伝言ゲームとなっていく。それをただ聞いているだけの紅子ではない。
人の噂も七十五日とは言うものの、実際には違う。
確かに全く同じ内容の噂が流れ続けることはないだろう。しかし、人の噂とは変化するものだ。形を変え、姿を変え、そうして曖昧だったものが明確に力を持って渦巻き、怪異として生まれ落ちる。
そういうものなのだ。
だから紅子は向かう。
以前、怪異調査部と呼ばれていたその部室のある場所へ。
「部長の青凪鎮、副部長の黄菜崎崖、メンバーの緑川流に、紫堂孝一。いずれも夏休み中に〝脳吸い鳥〟の噂を追って行方不明に。それから、人身売買の犠牲になったとして報道がされた……」
紅子が諳んじる。
夏休み明けに爆発的に広まった話は未だに消えることなく続いている。
曰く、怪異調査部の面々は本当に脳吸い鳥に殺された。
曰く、怪異と決めつけて挑んだから社会の闇に捕まってしまった。
曰く、実は青凪と黄菜崎。そして緑川と紫堂の駆け落ちである。
複数人に渡って噂好きな人間達が囁きかける話。
死人に口はなく、好き勝手に捏造される噂。
それらを知っているはずなのに、かつて怪異調査部の部室だった場所へ行くという男子生徒の話。
それらを統合して彼女は動いた。
「お仕事のニオイがするねぇ」
カタカタ、カタン。
古い古いパソコンを叩きながら。
そうして、紅子は〝怪異調査部の部室〟から外へ出た。
後には、電源のつけられた古いパソコンだけが残される。
暗い部室の中に光るその画面に映っているのは……
「こ、これって……」
そうして、今日も今日とて希望を捨てきれずにこの部室にやってきた男子生徒は、縋り付くようにパソコンに打ち込んだ。
【同盟が】怪奇現象の悩みを打ち明けるスレ【解決】
265 秋の夜長に名無しさんが行く
助けてください
266 秋の夜長に名無しさんが行く
お、久しぶり
コテっていうか、名前の変え方分かる?
分かるなら名前を自分で固定して相談してくれ
227 秋の夜長に雨音さんが行く
これでいいのかな
お願いです助けてください
雨の音が聞こえるんです
ずっとずっとずっと
みんなは雨なんて降ってないって言うんです
実際に空を見れば雨なんて降ってません
でも僕が外に出るとき傘を差していないとずぶ濡れになるし、ずっと雨の降る音が聞こえ続けているんです
日を追うごとに雨の音が強くなってて、小さな声だと間近にいても言葉が聞こえないくらい雨の音が五月蝿いんです
助けてください
228 秋の夜長にBe25が行く
正式な依頼は下のところからメールを送ってね
大丈夫、アニメとか漫画は見たことあるだろう? 妖怪ポストみたいなもんだとでも思って、送ってごらん
ちゃんと待ち合わせる場所と時間を指定してくれればちゃんと行くよ
229 秋の夜長に雨音さんが行く
…………
紅子は更新ボタンを押しながら、依頼が出るのを待った。
そう、彼女の仕事はこういう現象を解決することも含まれる。令一がまだ知らない、彼女達の活動。
「きた」
同盟。
彼女達、人に友好的な怪異が集まる組織。
そこでは人間の悩みを解決する真似事もしていた。
そこでは、必要最低限人間を襲うことは許可されているが、殺戮などの行為は禁止されている。禁を破れば同盟メンバーによる〝討伐クエスト〟が組まれることとなる。
人間のゲームを真似たその内部構造。
怪異にしか見ることのできないネット回線で普段使われている掲示板。彼女達は悩みのありそうな人間をそこに誘導することもできたし、怪異現象に悩まされている人間は自然にそこへ辿り着くことができるようになっていた。
今回、雨音に悩まされている人間は紅子が見つけた依頼者だ。
そうして待ち合わせる場所と指定された時間をメモして彼女はスマホで電話をかける。
「もしもし、アタシメリーさん。今ちょっと困ってるの」
「何度やれば済むんだよそれ!」
気持ちの良いツッコミが電話口の向こう側から返ってきて紅子は言葉を続ける。ああなんて、いじりがいのある人なんだろうとほくそ笑んで。
「なに言ってるの? まだ二回目だよ」
「あのあとも、やれ買い物に付き合ってほしいだの、墓場に調査に行こうだの似たような電話かけてきただろ!」
「そうだったっけ? お兄さんといると楽しいけれどあっという間に時間が過ぎちゃうねぇ」
「誤魔化されないからな!」
打てば響くように返ってくる言葉に、紅子はその赤い目を愉快そうに歪ませる。そして、本題となる言葉を笑みを浮かべたその口から紡ぎ出した。
「ねえ、お兄さん。アタシとデートしない?」
「……はい?」
慌てる彼に対してクスクスと笑いながら待ち合わせる場所と、依頼者の指定の時間より三十分程早い時間を彼に告げる。
さすがにこれくらい早ければ大丈夫だろう、と思って。
紅子にとっては待ち合わせの時間よりも一〇分は早く行動するのが当たり前なので、ついこの前に行動を共にした令一のように遅れてくる人間の気持ちが分からない。
そして、時間は翌日の夕刻まで進むのだ。
紅子にとっての授業のやり直しが終わり、彼女は足早に帰宅を開始する。
「赤座、もう帰るの?」
「……うん、まあね」
「じゃあねー」
「また明日」
こうして冒頭に戻るのであった。
「なにが、というわけなんだよ!」
紫陽花公園で待ち合わせた紅子さんは説明もなしに唐突だった。
こうなった経緯は、前日の夕方まで遡ることとなる。
◆
「寒い、寒い、五月蝿い……雨の音が、やまない」
未だかんかん照りの朝、男子生徒がぶつぶつと呟いた。
「……へえ」
七彩高等学校のブレザーを羽織りながら、彼女――赤座紅子は目を細める。
雨も降っていないのに傘を差し、目の下に隈をこさえた男の子を視界に捉えながら。
――ねえ、知ってる? 一年生の村雨君の話。
――知ってる。雨も降ってないのに傘をさして歩いてるんだってね。
――そうそう、しかもね。ずっと呟いてるんだって。雨が降ってるって。
――怪異調査部の部室だったところに行くところを見たって人もいるって。
――へえ、もう怪異調査部なんてないのにね。
――うん、だって。
「怪異調査部のメンバーは全員、今年の夏休みに死んじゃったもの」
噂が蔓延った。
そんな噂が。一人で過ごしている紅子にもその噂は飽きもせずに届き、段々と歪んだ伝言ゲームとなっていく。それをただ聞いているだけの紅子ではない。
人の噂も七十五日とは言うものの、実際には違う。
確かに全く同じ内容の噂が流れ続けることはないだろう。しかし、人の噂とは変化するものだ。形を変え、姿を変え、そうして曖昧だったものが明確に力を持って渦巻き、怪異として生まれ落ちる。
そういうものなのだ。
だから紅子は向かう。
以前、怪異調査部と呼ばれていたその部室のある場所へ。
「部長の青凪鎮、副部長の黄菜崎崖、メンバーの緑川流に、紫堂孝一。いずれも夏休み中に〝脳吸い鳥〟の噂を追って行方不明に。それから、人身売買の犠牲になったとして報道がされた……」
紅子が諳んじる。
夏休み明けに爆発的に広まった話は未だに消えることなく続いている。
曰く、怪異調査部の面々は本当に脳吸い鳥に殺された。
曰く、怪異と決めつけて挑んだから社会の闇に捕まってしまった。
曰く、実は青凪と黄菜崎。そして緑川と紫堂の駆け落ちである。
複数人に渡って噂好きな人間達が囁きかける話。
死人に口はなく、好き勝手に捏造される噂。
それらを知っているはずなのに、かつて怪異調査部の部室だった場所へ行くという男子生徒の話。
それらを統合して彼女は動いた。
「お仕事のニオイがするねぇ」
カタカタ、カタン。
古い古いパソコンを叩きながら。
そうして、紅子は〝怪異調査部の部室〟から外へ出た。
後には、電源のつけられた古いパソコンだけが残される。
暗い部室の中に光るその画面に映っているのは……
「こ、これって……」
そうして、今日も今日とて希望を捨てきれずにこの部室にやってきた男子生徒は、縋り付くようにパソコンに打ち込んだ。
【同盟が】怪奇現象の悩みを打ち明けるスレ【解決】
265 秋の夜長に名無しさんが行く
助けてください
266 秋の夜長に名無しさんが行く
お、久しぶり
コテっていうか、名前の変え方分かる?
分かるなら名前を自分で固定して相談してくれ
227 秋の夜長に雨音さんが行く
これでいいのかな
お願いです助けてください
雨の音が聞こえるんです
ずっとずっとずっと
みんなは雨なんて降ってないって言うんです
実際に空を見れば雨なんて降ってません
でも僕が外に出るとき傘を差していないとずぶ濡れになるし、ずっと雨の降る音が聞こえ続けているんです
日を追うごとに雨の音が強くなってて、小さな声だと間近にいても言葉が聞こえないくらい雨の音が五月蝿いんです
助けてください
228 秋の夜長にBe25が行く
正式な依頼は下のところからメールを送ってね
大丈夫、アニメとか漫画は見たことあるだろう? 妖怪ポストみたいなもんだとでも思って、送ってごらん
ちゃんと待ち合わせる場所と時間を指定してくれればちゃんと行くよ
229 秋の夜長に雨音さんが行く
…………
紅子は更新ボタンを押しながら、依頼が出るのを待った。
そう、彼女の仕事はこういう現象を解決することも含まれる。令一がまだ知らない、彼女達の活動。
「きた」
同盟。
彼女達、人に友好的な怪異が集まる組織。
そこでは人間の悩みを解決する真似事もしていた。
そこでは、必要最低限人間を襲うことは許可されているが、殺戮などの行為は禁止されている。禁を破れば同盟メンバーによる〝討伐クエスト〟が組まれることとなる。
人間のゲームを真似たその内部構造。
怪異にしか見ることのできないネット回線で普段使われている掲示板。彼女達は悩みのありそうな人間をそこに誘導することもできたし、怪異現象に悩まされている人間は自然にそこへ辿り着くことができるようになっていた。
今回、雨音に悩まされている人間は紅子が見つけた依頼者だ。
そうして待ち合わせる場所と指定された時間をメモして彼女はスマホで電話をかける。
「もしもし、アタシメリーさん。今ちょっと困ってるの」
「何度やれば済むんだよそれ!」
気持ちの良いツッコミが電話口の向こう側から返ってきて紅子は言葉を続ける。ああなんて、いじりがいのある人なんだろうとほくそ笑んで。
「なに言ってるの? まだ二回目だよ」
「あのあとも、やれ買い物に付き合ってほしいだの、墓場に調査に行こうだの似たような電話かけてきただろ!」
「そうだったっけ? お兄さんといると楽しいけれどあっという間に時間が過ぎちゃうねぇ」
「誤魔化されないからな!」
打てば響くように返ってくる言葉に、紅子はその赤い目を愉快そうに歪ませる。そして、本題となる言葉を笑みを浮かべたその口から紡ぎ出した。
「ねえ、お兄さん。アタシとデートしない?」
「……はい?」
慌てる彼に対してクスクスと笑いながら待ち合わせる場所と、依頼者の指定の時間より三十分程早い時間を彼に告げる。
さすがにこれくらい早ければ大丈夫だろう、と思って。
紅子にとっては待ち合わせの時間よりも一〇分は早く行動するのが当たり前なので、ついこの前に行動を共にした令一のように遅れてくる人間の気持ちが分からない。
そして、時間は翌日の夕刻まで進むのだ。
紅子にとっての授業のやり直しが終わり、彼女は足早に帰宅を開始する。
「赤座、もう帰るの?」
「……うん、まあね」
「じゃあねー」
「また明日」
こうして冒頭に戻るのであった。
0
お気に入りに追加
26
あなたにおすすめの小説
あなたの重すぎる愛は私が受け止めます
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のクリスティーヌは、ある日自分が、前世で大好きだった漫画のヒロインに転生している事に気が付く。
だが、彼女が転生したヒロインは、前世で大好きだった悪役令息、アルフレッドを死に追いやった大嫌いなキャラクターだったのだ。自分の顔を見るだけで、殺意が湧くほど憎らしい。
でも…
“私は前世で大好きだったアルフレッド様が心から愛した相手。という事は、これからは私が愛するアルフレッド様を全力で愛し抜けばいいのでは?
そうよ、私がアルフレッド様を幸せにすればいいのよ!
私を悪役ヒロイン、クリスティーヌに転生させてくれてありがとう!私、絶対にアルフレッド様を幸せにして見せるわ!“
そう心に誓ったクリスティーヌだったが、現実はそう甘くはなくて…
前世の記憶を取り戻したクリスティーヌが、アルフレッドからの重い愛を全力で受け入れつつ、彼を守るため奮闘するお話しです。
ご都合主義全開ですが、どうぞよろしくお願いいたしますm(__)m
他サイトでも同時連載しています。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
30年待たされた異世界転移
明之 想
ファンタジー
気づけば異世界にいた10歳のぼく。
「こちらの手違いかぁ。申し訳ないけど、さっさと帰ってもらわないといけないね」
こうして、ぼくの最初の異世界転移はあっけなく終わってしまった。
右も左も分からず、何かを成し遂げるわけでもなく……。
でも、2度目があると確信していたぼくは、日本でひたすら努力を続けた。
あの日見た夢の続きを信じて。
ただ、ただ、異世界での冒険を夢見て!!
くじけそうになっても努力を続け。
そうして、30年が経過。
ついに2度目の異世界冒険の機会がやってきた。
しかも、20歳も若返った姿で。
異世界と日本の2つの世界で、
20年前に戻った俺の新たな冒険が始まる。
華ノ道標-華罪捜査官-
山茶花
ファンタジー
この世界では人間の体の一部に【華墨】<かぼく>という花の形の印が生まれつき入っている。
一人につき華墨は2種まで入ることがあり、華墨の位置は人により異なる。
その花が示すものとは、その人間の属性、性格、特徴であるが、それが全てでは無い。
一般的には、血縁関係による遺伝・環境・大きな病気や怪我 によって花の種類が決まり、歳をとる過程で種類が変化することもある。
ただし変化しても体に元々あった最初の華墨が消える訳ではなく、そのまま薄く残り新しい華墨が同じ場所に表れる。
日本では華墨として体に表れる花は約100種類あり、その組み合わせも多種多様である。
例として、親の華墨が梅と桜であれば子も生まれつきは同じ色の梅か桜、又は両方になる。
このような生まれつきの華墨を【源華】<げんか>と呼ぶ。
故に、同じ源華が入っている者のルーツを辿ればどこかで交わっている可能性がある。
特殊遺伝では親子で花の色が異なったり、全く関連のしない花が入ることもある。
特殊遺伝の原因については明らかになっていない。
19XX年3月3日の日本。
生まれた梅乃の首には梅の華墨があった。
その4歳の誕生日に両親が姿を消した。
同じ年、世界中で特定の華墨が入った人間が消える事件が相次いだ。
そのような事件を【華罪】<かざい>という。
それから10年、14歳になる梅乃は両親の捜すため、新たな華罪を防ぐため、華罪専門の警察官である【華罪捜査官】になり、悪と闘う。
悪魔と委員長
GreenWings
キャラ文芸
毎朝教会に通う信心深い少女の前に現れた悪魔。
魂の輝きに目を付けられ契約を迫られる少女の身に事件は起こってしまう。
信仰と人情の間で葛藤の末、少女の決断は何を呼ぶのか。
前半でばら撒かれた疑問や伏線は後半に行くにしたがって回収されます。
二転三転するクライマックスにもご注目下さい。
この作品はフィクションです。実在する宗教、団体、書物とは一切関係ありません。また特定の宗教を非難したり攻撃したり曲解させる為のものでもありません。登場人物が宗教に対して意見を述べるシーンもありますがあくまで登場人物の意見です。
VTuberなんだけど百合営業することになった。
kattern
キャラ文芸
【あらすじ】
VTuber『川崎ばにら』は人気絶頂の配信者。
そんな彼女は金盾配信(登録者数100万人記念)で、まさかの凸待ち事故を起こしてしまう。
15分以上誰もやって来ないお通夜配信。
頼りになる先輩は炎上やらかして謹慎中。
同期は企業案件で駆けつけられない。
後悔と共に配信を閉じようとしていたばにら。
しかし、その時ついにDiscordに着信が入る。
はたして彼女のピンチに駆けつけたのは――。
「こんバニこんバニ~♪ DStars三期生の、『川崎ばにら』バニ~♪」
「ちょっ、人の挨拶パクらんでもろて!」
「でゅははは! どうも、DStars特待生でばにらちゃんの先輩の『青葉ずんだ』だよ!」
基本コラボNG&VTuber屈指の『圧』の使い手。
事務所で一番怖い先輩VTuber――『青葉ずんだ』だった。
配信事故からの奇跡のコラボが話題を呼び、同接は伸びまくりの、再生数は回りまくりの、スパチャは舞いまくり。
気が付けば大成功のうちに『川崎ばにら』は金盾配信を終えた。
はずだったのだが――。
「青葉ずんだ、川崎ばにら。君たちにはこれからしばらくふたりで活動してもらう。つまり――『百合営業』をして欲しい」
翌日、社長室に呼ばれた二人は急遽百合営業を命じられるのだった。
はたしてちぐはぐな二人の「百合営業」はうまくいくのか?
【登場人物】
川崎ばにら : 主人公。三期生。トップVTuber。ゲーム配信が得意。コミュ障気味。
青葉ずんだ : ヒロイン。特待生。和ロリほんわか娘のガワで中身は「氷の女王」。
網走ゆき : 零期生。主人公&ヒロイン共通の友人。よく炎上する。
生駒すず : 一期生。現役JKの実力派VTuber。
羽曳野あひる: 二期生。行動力の化身。ツッコミが得意。
秋田ぽめら : 特待生。グループのママ。既婚者。
津軽りんご : 特待生。ヒロインの親友。現在長期休業中。
八丈島うみ : 三期生。コミュ力お化けなセンシティブお姉たん。
出雲うさぎ : 三期生。現役女子大生の妹系キャラ。
石清水しのぎ: 三期生。あまあまふわふわお姉さん。どんとこい太郎。
五十鈴えるふ: 三期生。真面目で三期生の調整役。癒し枠。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる