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第五章:転生者ウェルガ 学園騒乱編(仮称)
仕事は溜め込まず、小まめに処理しましょうって話
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「そ、それはどういう…?」
モモのその反応など気にもせず、俺はニヤついた笑みで〈インベントリ〉の中をチェックする。
「まあ、要するにあの依頼を全部潰せばいいんだから、片っ端から納品しちゃえばいいのさ」
「あぁ、そう言うこと。でもあれ、100枚や200枚じゃなかったよ?」
「まあね。だから、倉庫かどこか…まあ広いところで依頼書を確認しながら、俺の〈インベントリ〉に入っている採取対象を納品しまくんのさ。終わったやつはどんどん片付けていってさ」
「無茶苦茶だね~。ていうか、そんなに薬草とか持ってたの?」
俺が考えた提案に、モモが首をかしげながらそんなことを聞いてくる。
「あるぜ?しかも、あの程度の納品数でも有り余るくらいのな」
「さっすが規格外冒険者!ただ、それだとあたしだけじゃ人手が足りないんだよね…」
「あ、じゃあ俺も手伝うぜ!ちょうど依頼をみんな持っていかれて暇してたしな」
「私も~」
「僕もやりたいです!」
モノはともかく、人手不足を心配していたモモに、近くにいた冒険者達が手伝いを申し出てきた。
「いいの?依頼じゃないよ?」
俺も思わずそんな反応をしてしまうくらい、みんなやる気のようだ。
「ま、一日中ギルドの酒場で燻ってるよりいいだろ」
「そうそう!」
「あの『小悪魔』でもある愛し子様の手伝いが出来るなら、安いものですよ」
剣士風のあんちゃんに槍を持った軽装の女の子、黒いローブを来た穏やかそうな少年が口々にそう言った。
「ナイスタイミングで人手も確保できたねぇ」
「うん!それじゃあ、やっちゃおっか!」
「「お~!」」
こうして、討伐依頼以外の依頼書の山は全て採取対象毎に分けられ、モモの事務処理と俺の〈インベントリ〉からの納品で次々と消化されていった。
ちなみに、討伐依頼は別の職員が精査して、新たに掲示板に張り出されたようだ。
そのお陰で、朝に依頼を受けられなかった冒険者達にも仕事が回ってきて、ギルド的にもかなり大助かりだったみたいだ。
途中から新人達にお説教していたミザリーが「彼らの責任なので」と、依頼書処理を彼らにも手伝わせたお陰で、空が赤く染まる前には終わることができた。
「スッキリしたね~」
「ああ。あんたらも後でこんなことさせられる前に、先輩方に教わったマニュアルに沿って処理しなよ」
「「…はぃ~…」」
休みなしで(交代で昼食は済ませた)働かされた新人職員達は、地面にグッタリとしながらも返事を返した。
「ん~、冒険者ギルドの用事は大体終わったな」
「あ、今回の報酬なんだけどさ…」
「あぁ、俺の分はいつも通り、王都の福祉関連の団体に全部送っといて。あの程度の報酬、あっても邪魔だから」
「はははは!相変わらずだね~♪分かった!手伝ってくれた冒険者達にも報酬渡しとくね」
「うぃ~」
俺はモモと報酬について話し合った後、手伝ってくれた冒険者達にもお礼を言って、飲酒スペースで適当に何か食べることにした。腹減っちゃったし。
パンと適当な肉料理、スープを頼んで席に戻ると…
「あ、ウェル君だ!」
「ホントだ!朝は依頼ありがとうね!」
「助かったぞ!朝は依頼が少なくて困っていたからな!」
「ウェルちゃんマジ天使~♡」
と、女性冒険者達が俺のいる席に集まってきてしまった。
「わぉ…またこれか…いやいや~、こっちも依頼が捗って助かってるからお互い様さ~」
遠目から羨ましそうな視線を送ってくる男共を尻目に、俺はまたしても綺麗な女冒険者達と楽しい時間を過ごして寮に帰っていった。
モモのその反応など気にもせず、俺はニヤついた笑みで〈インベントリ〉の中をチェックする。
「まあ、要するにあの依頼を全部潰せばいいんだから、片っ端から納品しちゃえばいいのさ」
「あぁ、そう言うこと。でもあれ、100枚や200枚じゃなかったよ?」
「まあね。だから、倉庫かどこか…まあ広いところで依頼書を確認しながら、俺の〈インベントリ〉に入っている採取対象を納品しまくんのさ。終わったやつはどんどん片付けていってさ」
「無茶苦茶だね~。ていうか、そんなに薬草とか持ってたの?」
俺が考えた提案に、モモが首をかしげながらそんなことを聞いてくる。
「あるぜ?しかも、あの程度の納品数でも有り余るくらいのな」
「さっすが規格外冒険者!ただ、それだとあたしだけじゃ人手が足りないんだよね…」
「あ、じゃあ俺も手伝うぜ!ちょうど依頼をみんな持っていかれて暇してたしな」
「私も~」
「僕もやりたいです!」
モノはともかく、人手不足を心配していたモモに、近くにいた冒険者達が手伝いを申し出てきた。
「いいの?依頼じゃないよ?」
俺も思わずそんな反応をしてしまうくらい、みんなやる気のようだ。
「ま、一日中ギルドの酒場で燻ってるよりいいだろ」
「そうそう!」
「あの『小悪魔』でもある愛し子様の手伝いが出来るなら、安いものですよ」
剣士風のあんちゃんに槍を持った軽装の女の子、黒いローブを来た穏やかそうな少年が口々にそう言った。
「ナイスタイミングで人手も確保できたねぇ」
「うん!それじゃあ、やっちゃおっか!」
「「お~!」」
こうして、討伐依頼以外の依頼書の山は全て採取対象毎に分けられ、モモの事務処理と俺の〈インベントリ〉からの納品で次々と消化されていった。
ちなみに、討伐依頼は別の職員が精査して、新たに掲示板に張り出されたようだ。
そのお陰で、朝に依頼を受けられなかった冒険者達にも仕事が回ってきて、ギルド的にもかなり大助かりだったみたいだ。
途中から新人達にお説教していたミザリーが「彼らの責任なので」と、依頼書処理を彼らにも手伝わせたお陰で、空が赤く染まる前には終わることができた。
「スッキリしたね~」
「ああ。あんたらも後でこんなことさせられる前に、先輩方に教わったマニュアルに沿って処理しなよ」
「「…はぃ~…」」
休みなしで(交代で昼食は済ませた)働かされた新人職員達は、地面にグッタリとしながらも返事を返した。
「ん~、冒険者ギルドの用事は大体終わったな」
「あ、今回の報酬なんだけどさ…」
「あぁ、俺の分はいつも通り、王都の福祉関連の団体に全部送っといて。あの程度の報酬、あっても邪魔だから」
「はははは!相変わらずだね~♪分かった!手伝ってくれた冒険者達にも報酬渡しとくね」
「うぃ~」
俺はモモと報酬について話し合った後、手伝ってくれた冒険者達にもお礼を言って、飲酒スペースで適当に何か食べることにした。腹減っちゃったし。
パンと適当な肉料理、スープを頼んで席に戻ると…
「あ、ウェル君だ!」
「ホントだ!朝は依頼ありがとうね!」
「助かったぞ!朝は依頼が少なくて困っていたからな!」
「ウェルちゃんマジ天使~♡」
と、女性冒険者達が俺のいる席に集まってきてしまった。
「わぉ…またこれか…いやいや~、こっちも依頼が捗って助かってるからお互い様さ~」
遠目から羨ましそうな視線を送ってくる男共を尻目に、俺はまたしても綺麗な女冒険者達と楽しい時間を過ごして寮に帰っていった。
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