72 / 89
第四章:転生者ウェルガ 初等部編
ウェルガフレンズ、野外で実践経験を積む
しおりを挟む
30分くらい歩いて、何度かゴブリンやオークと戦わせてみたが、特に危なっかしい点や重要な改善点は無いようだった。
最初は初めて生き物を自分の手で殺す感覚に戸惑ったり吐いたりはしていたものの、流石は現地人。すぐに慣れて訓練通りに動けるようになった。
ルシアはスパスパと魔物を斬り倒し、ゼクトは低級の雷魔法で効率良く攻撃や援護をしている。
ちょっと不安だったザイアも、元気に魔物に突撃しているな。
動きも良いし、意外と戦闘センスが良いのかもしれない。
精神耐性が紙装甲?そうなネルが一番早く慣れたのは驚きだな。死んだ魔物のグロさに無反応だったし。
それを聞いてみたら、自分でも不思議と気持ち悪さを感じなかったらしい。
むしろ楽しいくらいだったとか…アカン。この子意外と頭がアカン子やった…少しずつ調教しよう、うん。
んでもって、肝心の一般人代表とも言えそうなイルマちゃん。
こちらは…うん、全然心配する必要無いね。
オーク数体を、自作のスリングショットやクロスボウで素早くヘッドショットしている。
これはどちらも片腕に着けて撃つ魔道具型の飛び道具で、市井には存在すらしていない。
クロスボウどころか、普通の弓士はロングボウやショートボウでいちいち矢を目一杯引いて撃ってるし、ましてや石や尖った金属片などを飛ばせるスリングショットなど考え付きもしていないだろう。良くてパチンコくらいかな。
あとは刺激物を詰めたボールを投げて相手を撹乱したり、風魔法を付与した魔道具で風の刃を作り出して飛ばして攻撃したりと…もう完全に「アイテム士」だな、ありゃ。
まあ…楽しそうだし、特に問題も無さそうならオジさんは構いませんがね、うん。
こんな感じで…
「いいんじゃね?みんな十分学生としてやっていけそうだな」
「お、ホントか!?」
「やった~!」
「ふむ、頑張って鍛練した結果が出ているということか」
「現役冒険者のウェルガ君が太鼓判を押してくれるなら安心だね」
「う、嬉しいですぅ…」
帰り道に結果を伝えたら、皆嬉しそうな表情をしていた。
何で中坊がそんな鍛えとるん?とお思いだろうが、中等部には野外訓練なるものがあるそうで、うちの貴族組が少しでも恥をかかないように鍛えたいと言って、平民組もついでに巻き込んで鍛えていたというわけだ。
「野宿の練習とかは、中等部の野外活動の授業の時にでもやればいいだろ。俺の野営は規格外だから参考にはなんねぇしな」
「「あぁ…うん」」
…友人達のこんな反応にも慣れました。
まぁ、これで文句言う馬鹿はいないだろうし、いてもシメればいいから大丈夫だろう。
野営だって、普通の学生なら初めてで手付きが覚束ないとか普通だろうしな。逆にテキパキ出来たらそれはそれで凄い。
日が暮れるちょっと前くらいまで続け、成果は5等分にして各自持ち帰ることに。
後日、案の定、各家庭から「うちの子も、それを鍛えた愛し子も凄いな!」とお褒めの言葉を貰ったとさ。
ちなみに、子供達だけで魔物狩りをしたことは特に咎められなかった。「彼がいれば万が一も無いだろう」だってさ…喜んでいいんだよな…これ?
最初は初めて生き物を自分の手で殺す感覚に戸惑ったり吐いたりはしていたものの、流石は現地人。すぐに慣れて訓練通りに動けるようになった。
ルシアはスパスパと魔物を斬り倒し、ゼクトは低級の雷魔法で効率良く攻撃や援護をしている。
ちょっと不安だったザイアも、元気に魔物に突撃しているな。
動きも良いし、意外と戦闘センスが良いのかもしれない。
精神耐性が紙装甲?そうなネルが一番早く慣れたのは驚きだな。死んだ魔物のグロさに無反応だったし。
それを聞いてみたら、自分でも不思議と気持ち悪さを感じなかったらしい。
むしろ楽しいくらいだったとか…アカン。この子意外と頭がアカン子やった…少しずつ調教しよう、うん。
んでもって、肝心の一般人代表とも言えそうなイルマちゃん。
こちらは…うん、全然心配する必要無いね。
オーク数体を、自作のスリングショットやクロスボウで素早くヘッドショットしている。
これはどちらも片腕に着けて撃つ魔道具型の飛び道具で、市井には存在すらしていない。
クロスボウどころか、普通の弓士はロングボウやショートボウでいちいち矢を目一杯引いて撃ってるし、ましてや石や尖った金属片などを飛ばせるスリングショットなど考え付きもしていないだろう。良くてパチンコくらいかな。
あとは刺激物を詰めたボールを投げて相手を撹乱したり、風魔法を付与した魔道具で風の刃を作り出して飛ばして攻撃したりと…もう完全に「アイテム士」だな、ありゃ。
まあ…楽しそうだし、特に問題も無さそうならオジさんは構いませんがね、うん。
こんな感じで…
「いいんじゃね?みんな十分学生としてやっていけそうだな」
「お、ホントか!?」
「やった~!」
「ふむ、頑張って鍛練した結果が出ているということか」
「現役冒険者のウェルガ君が太鼓判を押してくれるなら安心だね」
「う、嬉しいですぅ…」
帰り道に結果を伝えたら、皆嬉しそうな表情をしていた。
何で中坊がそんな鍛えとるん?とお思いだろうが、中等部には野外訓練なるものがあるそうで、うちの貴族組が少しでも恥をかかないように鍛えたいと言って、平民組もついでに巻き込んで鍛えていたというわけだ。
「野宿の練習とかは、中等部の野外活動の授業の時にでもやればいいだろ。俺の野営は規格外だから参考にはなんねぇしな」
「「あぁ…うん」」
…友人達のこんな反応にも慣れました。
まぁ、これで文句言う馬鹿はいないだろうし、いてもシメればいいから大丈夫だろう。
野営だって、普通の学生なら初めてで手付きが覚束ないとか普通だろうしな。逆にテキパキ出来たらそれはそれで凄い。
日が暮れるちょっと前くらいまで続け、成果は5等分にして各自持ち帰ることに。
後日、案の定、各家庭から「うちの子も、それを鍛えた愛し子も凄いな!」とお褒めの言葉を貰ったとさ。
ちなみに、子供達だけで魔物狩りをしたことは特に咎められなかった。「彼がいれば万が一も無いだろう」だってさ…喜んでいいんだよな…これ?
11
お気に入りに追加
194
あなたにおすすめの小説
転生をしたら異世界だったので、のんびりスローライフで過ごしたい。
みみっく
ファンタジー
どうやら事故で死んでしまって、転生をしたらしい……仕事を頑張り、人間関係も上手くやっていたのにあっけなく死んでしまうなら……だったら、のんびりスローライフで過ごしたい!
だけど現状は、幼馴染に巻き込まれて冒険者になる流れになってしまっている……
どうも、賢者の後継者です~チートな魔導書×5で自由気ままな異世界生活~
ヒツキノドカ
ファンタジー
「異世界に転生してくれぇえええええええええ!」
事故で命を落としたアラサー社畜の俺は、真っ白な空間で謎の老人に土下座されていた。何でも老人は異世界の賢者で、自分の後継者になれそうな人間を死後千年も待ち続けていたらしい。
賢者の使命を代理で果たせばその後の人生は自由にしていいと言われ、人生に未練があった俺は、賢者の望み通り転生することに。
読めば賢者の力をそのまま使える魔導書を五冊もらい、俺は異世界へと降り立った。そしてすぐに気付く。この魔導書、一冊だけでも読めば人外クラスの強さを得られてしまう代物だったのだ。
賢者の友人だというもふもふフェニックスを案内役に、五冊のチート魔導書を携えて俺は異世界生活を始める。
ーーーーーー
ーーー
※基本的に毎日正午ごろに一話更新の予定ですが、気まぐれで更新量が増えることがあります。その際はタイトルでお知らせします……忘れてなければ。
※2023.9.30追記:HOTランキングに掲載されました! 読んでくださった皆様、ありがとうございます!
※2023.10.8追記:皆様のおかげでHOTランキング一位になりました! ご愛読感謝!
異世界に転生をしてバリアとアイテム生成スキルで幸せに生活をしたい。
みみっく
ファンタジー
女神様の手違いで通勤途中に気を失い、気が付くと見知らぬ場所だった。目の前には知らない少女が居て、彼女が言うには・・・手違いで俺は死んでしまったらしい。手違いなので新たな世界に転生をさせてくれると言うがモンスターが居る世界だと言うので、バリアとアイテム生成スキルと無限収納を付けてもらえる事になった。幸せに暮らすために行動をしてみる・・・
死んだのに異世界に転生しました!
drop
ファンタジー
友人が車に引かれそうになったところを助けて引かれ死んでしまった夜乃 凪(よるの なぎ)。死ぬはずの夜乃は神様により別の世界に転生することになった。
この物語は異世界テンプレ要素が多いです。
主人公最強&チートですね
主人公のキャラ崩壊具合はそうゆうものだと思ってください!
初めて書くので
読みづらい部分や誤字が沢山あると思います。
それでもいいという方はどうぞ!
(本編は完結しました)
俺だけに効くエリクサー。飲んで戦って気が付けば異世界最強に⁉
まるせい
ファンタジー
異世界に召喚された熱海 湊(あたみ みなと)が得たのは(自分だけにしか効果のない)エリクサーを作り出す能力だった。『外れ異世界人』認定された湊は神殿から追放されてしまう。
貰った手切れ金を元手に装備を整え、湊はこの世界で生きることを決意する。
私公爵令嬢としてこの世界を楽しみます!
神桜
ファンタジー
小学生の子を事故から救った華倉愛里。本当は死ぬ予定じゃなかった華倉愛里を神が転生させて、愛し子にし家族や精霊、神に愛されて楽しく過ごす話!
『私公爵令嬢としてこの世界を楽しみます!』の番外編を『私公爵令嬢としてこの世界を楽しみます!番外編』においています!良かったら見てください!
投稿は1日おきか、毎日更新です。不規則です!宜しくお願いします!
【男装歴10年】異世界で冒険者パーティやってみた【好きな人がいます】
リコピン
ファンタジー
前世の兄と共に異世界転生したセリナ。子どもの頃に親を失い、兄のシオンと二人で生きていくため、セリナは男装し「セリ」と名乗るように。それから十年、セリとシオンは、仲間を集め冒険者パーティを組んでいた。
これは、異世界転生した女の子がお仕事頑張ったり、恋をして性別カミングアウトのタイミングにモダモダしたりしながら過ごす、ありふれた毎日のお話。
※日常ほのぼの?系のお話を目指しています。
※同性愛表現があります。
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる