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第三章:転生者ウェルガ 5歳

俺のスキルと称号

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「…スキルもまたスゲェなぁ…最初の3つとか凄いな…ん?」

シモンズは何かに気づいたみたいだな。

「そういや、ワークマン子爵のスキルレベルを変えたのは…」

「レベルは〈能力操作〉だね。ただ、俺のスキルは自作なんだよ。称号でスキルが手に入らないからね」

「…自作?…自分で自分のスキルを作れると…?」

父さんが何度目かの溜め息をついてる。みんな驚くのも疲れたみたいだ。

「戦闘スキル、魔法スキル、さらには技能系のスキルまで、今の俺はLv10を越えたLvEX。3つのスキルには膨大なスキルを統合してあるからね。槍術もシモンズに余裕で勝てるよ」

「…じゃあ、俺が負けて当たり前だったって訳だ…〈剣術〉のスキルレベルがあれじゃあなぁ…」

「武技だけじゃなくて、〈高速移動〉や〈気配探知〉も〈武の極み〉に入ってるからね。スキルレベルMAXで」

「…!じゃ、じゃあ…この〈魔導の理〉も…全ての魔法が使える訳ね」

「それだけじゃない。魔法の創造も簡単にできるよ」

「「…うわぁ…」」

〈匠の業〉もそんな感じのスキルだと説明したら、またもや呆れられた。まあ当たり前ですわな。

「〈ワールドマップ〉は全世界の地形を把握、〈インベントリ〉は空間魔法の〈アイテムボックス〉の最上位相互ってとこかな」

「とんでもないな…」

「とんでもないね…」

父さんも兄さんもこれくらいじゃ大して驚かなくなったね。

「…他の人のスキルも作れるなら、後でお願いしちゃおうかしら…?」

母さんもそんなこと言い始めた。

「…信者としては、称号の〈女神の婿〉も気になりますな…」

「あぁ、レアオル様が俺の事が好きみたいで、告白されて俺がOKしたからこれも付けとけと。愛し子も似たようなもんで、神のお手付きですよって事を証明するものだね」

教会で使った鑑定魔導具は子供を鑑定するものだからなのか、あんまり質がよろしくなかったんだよな。だからそういった称号も見えなくて、危うく牢屋に行くところだったわけだし。

「〈神の使者〉…ウェルガ様は神の使いということなのでしょうか?」

メイドのララも気になったようだ。

「似たようなもんだけど、特にこの世界で何かやれってことは言われてないなぁ。レアオル様は俺がこの世界で楽しくやっていてくれればいいからね。だから、あんまり畏まらなくてもいいよ。」

使用人達が「どうする?」みたいなこと言い合ってたけど、俺の言葉で気が楽になったようでホッとしてる。父さん達までしなくていいのよ?

「…何もかもが世に出せんな…つまりは、お前に何かあれば…レアオル様も黙ってないわけだからな」

「…えぇ…やっかいな貴族に聞かれて、ウェルに何かしようものなら…」

食堂にいる皆が想像したんだろう。顔色が良くなさそうだ。

「色々と滅びるね」

俺はサラッと言ってしまっているが、そういうことだ。宮廷魔導師がステータスを奪われるだけでは済まないだろうね。

「…でも、王家の方々には逆に言っとかないと…知らずに連れてって何かあっても不味いよね?」

「…それもそうですなぁ…」

兄さんやセヴァスが言うことも一理あるっちゃある。まあこの国の王家の人は大体いい人達なんだけどね。
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