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第二章:転生者ウェルガ 3歳

至上最年少冒険者、誕生!

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「…も、申し訳なかった…本当に瞬殺だった…何が起こったか分からなかった…」

「安心しろ、俺も分からん。瞬きしないうちに決着がついてしまったからな…」

「大袈裟だなぁ、時間止めて素早く剣撃と火魔法ぶち込んだだけじゃないか」

「「じか…!!」」

シモンズとサンタナと俺は、ギルドの執務室みたいな場所に移動していた。
サンタナはあの後ピクリとも動かなかったので、サッと魔法で回復した。

「ま、まぁいい…約束通り、銀級冒険者として認めよう…登録年齢も銀級到達年齢も最年少の冒険者の誕生だな」

「わ~い♪」

「…喜び方だけは年相応か…」

一人何か言ってるが気にしない。これで俺も冒険者だ!

「ただ、依頼を受けないと場合によっては失効してしまうからな。外で討伐や採取をするか、町中での手伝いの依頼などをしなくてはいけないのでは?」

「あ~…後でジークに聞くしかないか…すぐには失効されないだろうからまだいいけどな」

「町中の依頼ねぇ…」

そういえばチラッとあったな。ドブさらいとかペット捜索とか。何故かポーションの納品もあったねぇ。冒険者が薬師の真似事て。

この世界のポーションも例に漏れず、かけたり飲んだりすると気持ち悪いくらいよく治る魔法の液体だ。
薬師がなんやかんや調合して売るわけだが…。

「こんなのでも売れるのかな?」

俺は〈インベントリ〉から半透明の瓶を取り出してテーブルに置いてみる。

「…もう私は驚かないぞ…」

「何か作ってると思ったら…そもそも材料どうしたんだよ?」

「採ってきました。森で」

「「森で!?」」

そう、森で。

まあ要は、家に居たままにして近くの森に材料を採取したわけだ。
〈ワールドマップ〉〈空間魔法〉〈インベントリ〉のスキルを使えば簡単に出来ましたよ、うん。 

「しかもこれは…既製品より上質じゃないか…?」

「…やると思った…やっぱりステータス詐欺だ…何もかもが有り得ねぇ…」

二人は俺が作ったポーションを鑑定していたが、やっぱり上質か。
俺の〈匠の業〉のスキルにある〈調合LvEX〉が張り切って仕事してくれちゃったんだな。

「丁度納品依頼もあるから、これを納品しておく…私はもう疲れた…」

「…慣れって恐ろしいもんだな…ステータスがどうなってるか恐ろしいやら楽しみやら…」

…なんだか依頼達成扱いにしてくれたようだが、色々と失礼な人達だな。まあ、こうしてやらかしを楽しんでる俺も俺だけど。

「あ、まだ町を見終わってないよ。行こうかシモンズさん」

「ああ、じゃあまた連れてくるわ」

「分かった。これは報酬だから受け取ってくれ。いつか普通に依頼も受けてくれよ?」

俺はサンタナから銀貨5枚を受け取り、冒険者ギルドを後にした。出る途中で周りにめっちゃ見られたけど。

「ああは言ったが、そろそろ日が暮れてきたな。明日にするか」

「そうしよっか」

もうそんな時間か。町の中も楽しいなぁ。次は何をやらかしてやろうかな?
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