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第二章:転生者ウェルガ 3歳

なんだか色々と凄いらしい

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「…っどはぁ…!…はぁ…はぁ…助かった…咄嗟に全身と装備に魔力流してなかったらどうなってたか…」

破壊された木の残骸からシモンズがボロボロになって起き出してきた。丈夫だなぁ~。

「おい、ウェル!殺す気か!謙遜抜きでヤバかったぞ!」

「シモンズさん、HP管理はしてあるから流石に死なないよ♪」

「さらっと怖いこと言うなお前は?!てかHP管理!?どうやって管理してんだよ!」

もちろん常時〈鑑定〉してます。相手のHP常時見てれば分かるからね。しかもRPGみたいに、相手の頭上にHPバーみたく分かるようにしていれば便利だし。

「…オリハルコン級冒険者が…瞬殺…」

「しかもあの動き…私でも分からなかったぞ…」

「私も分かりませんでしたぞ…坊っちゃまは…とんでもない存在になってしまわれたのでは…?」

「ウェル…凄すぎる…」

「ウェル…素敵…♡」

あ、これやらかしたパターン?余計俺にとってヤバくなったかな?

「父さん、どうだった?」

俺はそんな気持ちをおくびにも出さず、3歳児特有の無邪気さで父さんに話しかけた。

「うむ…少なくともステータスの確認は必要になったとだけ言っておこう…これを見せられてステータスが1と0のみは有り得ない…」

「そうねぇ…でもそれ以上に凄かったわぁ!しかもあのオリハルコンを使った槍で傷一つ付かなかったあの防御力があれば、防具要らずではないかしら!」

「うん、僕もそう思うよ。この分だと魔防もとんでもないんじゃないかな?これ以上の検証も要らない気がしてきたよ」

「ウェル…もう結婚して…♡」

「お嬢様!戻ってきてくだされ!お嬢様!」

うん、色んな反応をありがとう。

「うん、父さんに賛成かな。そろそろ羊の皮を被るのは止める。母さん、兄さんの意見も最もだ。姉さん、そろそろ戻ってこようか。〈キュア〉」

両親と兄の意見に肯定しつつ、多分魅了に近い状態の姉さんに状態異常回復の魔法を使う。多分元に戻るだろう。

「回復魔法まで使えるのね。凄いわぁ!ただ、程度によっては教会が黙ってないわね…」

「そうですな…あやつらは最近の信者不足で何をするか分かりませんからな。」

教会はこの世界の最高神にあたるレアオル様を信仰してるらしいけど、何やらきな臭い予感がするらしいしなぁ。

「…俺、教えられることあるのか…?もう十分すぎるだろ…」

「あるよ。俺はこの屋敷の中しか知らないから、外の様子とか常識面とか教えて欲しいんだ」

「…そうだな。私は領地の事で忙しいし、他の者もそれぞれ私用もあったりする。そもそも戦力として伯爵領に欲しかったからな。何もなければ町中を私服でブラついているだけでも役に立つ」

「…そういうことね。分かった!ウェルはなんだか危なっかしいし、何もしなくても一生分は稼いであるから面倒見てやる!」

「宜しくね、シモンズさん」

さて、次は何をしようかな。まだまだやりたいこともあるしなぁ。まだ3歳だし、ゆっくり考えながら決めようじゃないか。
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