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白樺家の父
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我が家の父を紹介する。
うちの父はマサヨシ。
『正義』と書いてマサヨシと読む。
大きな柴犬か、シェパードを思わせる
知性と優しさのある風貌。
少し身体が大きくて、頼り甲斐のありそうなサイズ感。
参観日などは、周りの母親たち父親たちから頭ひとつ出ているので
ちょっと自慢だったりする。
見た目では悪くはない、と評価できる父だが、
誰しも欠点の一つや二つはある。
つい先日、妹と話していて知ったことだが、
父と私と妹とで作っているグループラインで事件があった。らしい。
いわゆる誤爆である。
前後で海外旅行の打ち合わせをしていたのだが、
旅行代理店への予約の確認を私から問いかけた後に、事件が起きた。
「姉ちゃん、これ。見た?」
十月。
母と娘二人での川越旅行前。
浦和の駅のホームで光る妹のスマホ画面。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
私:HIS予約したの? 何時ごろ?
父:笑顔の絵文字x3
ディナーの予約19:00からだよ!
ホテルもバッチリ予約したよ💕
楽しみだね💖
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「……………」
「……………」
「……………」
「……っぷ! あははははははっは!」
駅のホームで吹き出した私と母。
ニヤリと笑った妹は、ゴミクズの写真でも見るように
スマホをつつく。
妹「いやー、ついうっかり通知が溜まってたから開いたら、コレだったんだよ~。
咄嗟にスクショしてしまった。(軽蔑)」
私「私の場面では、送信取り消しが二個ついて、普通に会話進んでる!(爆)」
妹「そうそう。パパも既読1 がついてびっくりしたじゃろうね。
私も既読つけちまったーって焦ってスクショしたわ。
もう、何も言わん。と思って放っておいたら、姉ちゃんが普通に返信するから
姉ちゃん、見てないんじゃなぁっと思って。(苦笑)」
私「そいやあ、あんた、この後全然話に参加してこないかったよね~(笑笑)」
母「咄嗟にスクショしたのが偉いわー。ママはそこまで気が回らんで、
写真なんか残ってないもん。(悔)」
妹「気色悪~。何誤爆しとんねん!
これは二人に見せねばと保存してしまったわ。一人では抱えきれんもん。(苦笑)」
その後、わいわいと父の新しい春に歓喜した元妻と二人の娘たち。
とんでも誤爆をする父は、柴犬でもシェパードでもなくハスキーさんだったかと
ハスキーさんにも失礼な確認をしあった朝のホーム。
ーー我が白樺家の父は、そんなおバカ犬のような男である。
うちの父はマサヨシ。
『正義』と書いてマサヨシと読む。
大きな柴犬か、シェパードを思わせる
知性と優しさのある風貌。
少し身体が大きくて、頼り甲斐のありそうなサイズ感。
参観日などは、周りの母親たち父親たちから頭ひとつ出ているので
ちょっと自慢だったりする。
見た目では悪くはない、と評価できる父だが、
誰しも欠点の一つや二つはある。
つい先日、妹と話していて知ったことだが、
父と私と妹とで作っているグループラインで事件があった。らしい。
いわゆる誤爆である。
前後で海外旅行の打ち合わせをしていたのだが、
旅行代理店への予約の確認を私から問いかけた後に、事件が起きた。
「姉ちゃん、これ。見た?」
十月。
母と娘二人での川越旅行前。
浦和の駅のホームで光る妹のスマホ画面。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
私:HIS予約したの? 何時ごろ?
父:笑顔の絵文字x3
ディナーの予約19:00からだよ!
ホテルもバッチリ予約したよ💕
楽しみだね💖
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「……………」
「……………」
「……………」
「……っぷ! あははははははっは!」
駅のホームで吹き出した私と母。
ニヤリと笑った妹は、ゴミクズの写真でも見るように
スマホをつつく。
妹「いやー、ついうっかり通知が溜まってたから開いたら、コレだったんだよ~。
咄嗟にスクショしてしまった。(軽蔑)」
私「私の場面では、送信取り消しが二個ついて、普通に会話進んでる!(爆)」
妹「そうそう。パパも既読1 がついてびっくりしたじゃろうね。
私も既読つけちまったーって焦ってスクショしたわ。
もう、何も言わん。と思って放っておいたら、姉ちゃんが普通に返信するから
姉ちゃん、見てないんじゃなぁっと思って。(苦笑)」
私「そいやあ、あんた、この後全然話に参加してこないかったよね~(笑笑)」
母「咄嗟にスクショしたのが偉いわー。ママはそこまで気が回らんで、
写真なんか残ってないもん。(悔)」
妹「気色悪~。何誤爆しとんねん!
これは二人に見せねばと保存してしまったわ。一人では抱えきれんもん。(苦笑)」
その後、わいわいと父の新しい春に歓喜した元妻と二人の娘たち。
とんでも誤爆をする父は、柴犬でもシェパードでもなくハスキーさんだったかと
ハスキーさんにも失礼な確認をしあった朝のホーム。
ーー我が白樺家の父は、そんなおバカ犬のような男である。
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