20 / 30
第19話 二番弟子、アテが外れる
しおりを挟む
午前中は筆記試験だ。
試験時間は70分×2回、間に10分の休憩を挟む。
解く方針だが、とりあえずしっかりと自己アピールすることが肝要だと思うので、使える飛び道具は可能な限り使っていこうと思う。
初等的に解ける問題でも、準同型定理など群の概念を用いて解いてみたり。
とにかく試験官の印象に残ることに重点を置き、あわよくば追加点をもらおうって算段だ。
最初の70分の出題範囲では、他に面白かったのはエイリアンに関する自由記述式問題だな。
エイリアンは、だいたい100年に一度くらい飛来してくる宇宙の生物だ。
迷宮深層の魔物や森の主とも一線を画すレベルの強さだが、同時に決定的な弱点もある。
それは、「空からやってくる」という点だ。
空中にいる間に、オーラレールガンなどの巨大長距離狙撃兵器で狙い撃ちにしてやれば割と簡単に倒せるのだ。
もっとも、今の時代だとエイリアンの中でも桁違いの存在である「異形級」が来てしまうとどうしようもないが……奴らに至っては、1000年に一度くらいの頻度でしかやって来ない。
マイアさんの教え子の中にストイックな子がいれば、異形級の襲来よりも、その子が異形級を倒せる力をつける方が先だろう。
異形級はその強さ故に、襲来の5年前には探知が可能だし、もしもの場合は転生術でバックれちゃってもいいしな。
……待てよ。今の時代に、オーラレールガンって存在するんだろうか。
あれは、オーラバズーカと違って材料にアダマンタイトだのオリハルコンだの必要になる上に、組み立てにも数か月かかるので、製作が非常に面倒なのだが。
「使途不明な古代兵器」かなんかとして、現存していることを願いたいものだな。
まあ、そんな感じでとりあえず、試験の解答用紙には対処法を記述しておいた。
これを答えられる受験生はまずいないだろうし、差をつけられたことだろう。
チャイムが鳴り、前半の試験の解答用紙が回収された。
長時間座っていると血流が悪くなるので、ちょっと廊下でも散歩するか。
そうして教室の外に出ると──そこには、1人の知り合いの姿があった。
「おう、マリカじゃん」
「あ、久しぶり! テーラスも受験しに来てたんだ」
「うん。昼飯って持ってきてる?」
「一応、弁当があるけど……どうして? まさかお昼休憩にバーベキューしようとかは言わないよね?」
「俺を何だと思ってる。ただタコわさでも奢ろうかと思っただけだ」
「いいけど……この近くに海ってあったっけ?」
「まあまあ、そこは、さ」
特に試験に緊張していたわけでは無いが、それでも親しい人の姿を見かけるとホッとするもんだな。
レッサークトゥルフ、美味しいので是非ご馳走しよう。
……なんか忘れている気もするが……何だったっけな。
まあいいや。次の試験も頑張ろう。
「お互い受かろうぜ」
「もちろんよ」
教室に戻ってしばらくすると、筆記試験の後半が始まった。
こちらは社会系の科目なので、特に追加点を取りにいける問題は無い。
俺の前世時代からの歴史問題でもあれば良かったのだがな。
まあ、マイアさんに教えてもらったことをきっちり解答に落とし込んでおこう。
筆記試験が全て終わり、お昼休憩の時間になった。
転生探知でマリカを探す。
……そうだった、隣の教室だわ。骨折り損もいいとこだ。
収納から皿に盛ったレッサークトゥルフのタコわさを取り出した。
「マリカ、これ食べよ」
「……冗談抜きでタコわさだ。ほんと、こんなのどこで手に入れたの?」
「近くの迷宮だ」
「迷……もしかして、レッサークトゥルフとか言わないよね?」
「食べてみれば分かる」
恐る恐る、タコわさに手を伸ばすマリカ。
そんなに慎重になることも無いだろうに。
「……!」
口に入れた途端、目を見開いたマリカ。
「どうした?」
「こんな美味しいタコってあるんだ」
「レッサークトゥルフは、海産のタコとは歯ごたえの次元が違うからな」
「やっぱりレッサークトゥルフ……そんな高級食材、私にくれてよかったの?」
「いつでも狩れるしな」
「いつでも……テーラスにとって、レッサークトゥルフってその程度の存在なのね。もうそれ、特待生確定じゃない?」
「そんな家計に優しい話があればいいんだけどな」
「筆記試験、どうだったの?」
「とりあえず、解答欄は全部埋めたぞ」
「なんだろ。すごく典型的なできない奴の発言なのに、なぜかテーラスだけは例外だって思っちゃう」
「だと良いんだけどな」
「午後は、まずは剣術だね」
「そうだな」
……あ、今思い出したぞ。
「魔剣使いのマリカ」のことを。
なんで、マリカがペリアレイ魔法学園に来てるんだ?
気の適性があって、アウラ気流女学院に通うんじゃなかったのか?
これは完全に誤算だ。
他校に彼女を作っておく作戦が潰れてしまったではないか。
まあ、部での振る舞いがちょっと面倒になる程度の話なので、そこまで大きな問題では無いのだが。
しかし、疑問は残るな。
結局、「魔剣」って何の話だったんだ?
適性が魔法で、俺レベルの気を扱える実力があれば、甲羅弾でもレッサークトゥルフでも驚かないはず。
順当に考えて、今のマリカにそこまでの力は無いだろう。
そもそも師範が理論を体系化させる以前の「天才」だって、効率的に訓練できる訳では無かったので、適性のない方の能力の扱いはひよっこレベルだったとのことだ。
魔法の適性がある者に魔剣を発動するほどの気は扱えないはずだし、気の適性持ちではペリアレイの魔法の実技は突破できないだろう。
平たく言えば、この時代の「魔剣使い」が魔法学園に来ること自体、あり得ない話なのだ。
訳が分からなくなってきた。
まあ、もう少しで実技試験なので、そこで真相を知るとしよう。
試験時間は70分×2回、間に10分の休憩を挟む。
解く方針だが、とりあえずしっかりと自己アピールすることが肝要だと思うので、使える飛び道具は可能な限り使っていこうと思う。
初等的に解ける問題でも、準同型定理など群の概念を用いて解いてみたり。
とにかく試験官の印象に残ることに重点を置き、あわよくば追加点をもらおうって算段だ。
最初の70分の出題範囲では、他に面白かったのはエイリアンに関する自由記述式問題だな。
エイリアンは、だいたい100年に一度くらい飛来してくる宇宙の生物だ。
迷宮深層の魔物や森の主とも一線を画すレベルの強さだが、同時に決定的な弱点もある。
それは、「空からやってくる」という点だ。
空中にいる間に、オーラレールガンなどの巨大長距離狙撃兵器で狙い撃ちにしてやれば割と簡単に倒せるのだ。
もっとも、今の時代だとエイリアンの中でも桁違いの存在である「異形級」が来てしまうとどうしようもないが……奴らに至っては、1000年に一度くらいの頻度でしかやって来ない。
マイアさんの教え子の中にストイックな子がいれば、異形級の襲来よりも、その子が異形級を倒せる力をつける方が先だろう。
異形級はその強さ故に、襲来の5年前には探知が可能だし、もしもの場合は転生術でバックれちゃってもいいしな。
……待てよ。今の時代に、オーラレールガンって存在するんだろうか。
あれは、オーラバズーカと違って材料にアダマンタイトだのオリハルコンだの必要になる上に、組み立てにも数か月かかるので、製作が非常に面倒なのだが。
「使途不明な古代兵器」かなんかとして、現存していることを願いたいものだな。
まあ、そんな感じでとりあえず、試験の解答用紙には対処法を記述しておいた。
これを答えられる受験生はまずいないだろうし、差をつけられたことだろう。
チャイムが鳴り、前半の試験の解答用紙が回収された。
長時間座っていると血流が悪くなるので、ちょっと廊下でも散歩するか。
そうして教室の外に出ると──そこには、1人の知り合いの姿があった。
「おう、マリカじゃん」
「あ、久しぶり! テーラスも受験しに来てたんだ」
「うん。昼飯って持ってきてる?」
「一応、弁当があるけど……どうして? まさかお昼休憩にバーベキューしようとかは言わないよね?」
「俺を何だと思ってる。ただタコわさでも奢ろうかと思っただけだ」
「いいけど……この近くに海ってあったっけ?」
「まあまあ、そこは、さ」
特に試験に緊張していたわけでは無いが、それでも親しい人の姿を見かけるとホッとするもんだな。
レッサークトゥルフ、美味しいので是非ご馳走しよう。
……なんか忘れている気もするが……何だったっけな。
まあいいや。次の試験も頑張ろう。
「お互い受かろうぜ」
「もちろんよ」
教室に戻ってしばらくすると、筆記試験の後半が始まった。
こちらは社会系の科目なので、特に追加点を取りにいける問題は無い。
俺の前世時代からの歴史問題でもあれば良かったのだがな。
まあ、マイアさんに教えてもらったことをきっちり解答に落とし込んでおこう。
筆記試験が全て終わり、お昼休憩の時間になった。
転生探知でマリカを探す。
……そうだった、隣の教室だわ。骨折り損もいいとこだ。
収納から皿に盛ったレッサークトゥルフのタコわさを取り出した。
「マリカ、これ食べよ」
「……冗談抜きでタコわさだ。ほんと、こんなのどこで手に入れたの?」
「近くの迷宮だ」
「迷……もしかして、レッサークトゥルフとか言わないよね?」
「食べてみれば分かる」
恐る恐る、タコわさに手を伸ばすマリカ。
そんなに慎重になることも無いだろうに。
「……!」
口に入れた途端、目を見開いたマリカ。
「どうした?」
「こんな美味しいタコってあるんだ」
「レッサークトゥルフは、海産のタコとは歯ごたえの次元が違うからな」
「やっぱりレッサークトゥルフ……そんな高級食材、私にくれてよかったの?」
「いつでも狩れるしな」
「いつでも……テーラスにとって、レッサークトゥルフってその程度の存在なのね。もうそれ、特待生確定じゃない?」
「そんな家計に優しい話があればいいんだけどな」
「筆記試験、どうだったの?」
「とりあえず、解答欄は全部埋めたぞ」
「なんだろ。すごく典型的なできない奴の発言なのに、なぜかテーラスだけは例外だって思っちゃう」
「だと良いんだけどな」
「午後は、まずは剣術だね」
「そうだな」
……あ、今思い出したぞ。
「魔剣使いのマリカ」のことを。
なんで、マリカがペリアレイ魔法学園に来てるんだ?
気の適性があって、アウラ気流女学院に通うんじゃなかったのか?
これは完全に誤算だ。
他校に彼女を作っておく作戦が潰れてしまったではないか。
まあ、部での振る舞いがちょっと面倒になる程度の話なので、そこまで大きな問題では無いのだが。
しかし、疑問は残るな。
結局、「魔剣」って何の話だったんだ?
適性が魔法で、俺レベルの気を扱える実力があれば、甲羅弾でもレッサークトゥルフでも驚かないはず。
順当に考えて、今のマリカにそこまでの力は無いだろう。
そもそも師範が理論を体系化させる以前の「天才」だって、効率的に訓練できる訳では無かったので、適性のない方の能力の扱いはひよっこレベルだったとのことだ。
魔法の適性がある者に魔剣を発動するほどの気は扱えないはずだし、気の適性持ちではペリアレイの魔法の実技は突破できないだろう。
平たく言えば、この時代の「魔剣使い」が魔法学園に来ること自体、あり得ない話なのだ。
訳が分からなくなってきた。
まあ、もう少しで実技試験なので、そこで真相を知るとしよう。
0
お気に入りに追加
154
あなたにおすすめの小説
星の記憶
鳳聖院 雀羅
ファンタジー
宇宙の精神とは、そして星の意思とは…
日本神話 、北欧神話、ギリシャ神話、 エジプト神話、 旧新聖書創世記 など世界中の神話や伝承等を、融合させ、独特な世界観で、謎が謎を呼ぶSFファンタジーです
人類が抱える大きな課題と試練
【神】=【『人』】=【魔】 の複雑に絡み合う壮大なるギャラクシーファンタジーです
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
異世界転生したらよくわからない騎士の家に生まれたので、とりあえず死なないように気をつけていたら無双してしまった件。
星の国のマジシャン
ファンタジー
引きこもりニート、40歳の俺が、皇帝に騎士として支える分家の貴族に転生。
そして魔法剣術学校の剣術科に通うことなるが、そこには波瀾万丈な物語が生まれる程の過酷な「必須科目」の数々が。
本家VS分家の「決闘」や、卒業と命を懸け必死で戦い抜く「魔物サバイバル」、さらには40年の弱男人生で味わったことのない甘酸っぱい青春群像劇やモテ期も…。
この世界を動かす、最大の敵にご注目ください!
「不細工なお前とは婚約破棄したい」と言ってみたら、秒で破棄されました。
桜乃
ファンタジー
ロイ王子の婚約者は、不細工と言われているテレーゼ・ハイウォール公爵令嬢。彼女からの愛を確かめたくて、思ってもいない事を言ってしまう。
「不細工なお前とは婚約破棄したい」
この一言が重要な言葉だなんて思いもよらずに。
※約4000文字のショートショートです。11/21に完結いたします。
※1回の投稿文字数は少な目です。
※前半と後半はストーリーの雰囲気が変わります。
表紙は「かんたん表紙メーカー2」にて作成いたしました。
❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年10月追記
お読みいただき、ありがとうございます。
こちらの作品は完結しておりますが、10月20日より「番外編 バストリー・アルマンの事情」を追加投稿致しますので、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。
1ページの文字数は少な目です。
約4500文字程度の番外編です。
バストリー・アルマンって誰やねん……という読者様のお声が聞こえてきそう……(;´∀`)
ロイ王子の側近です。(←言っちゃう作者 笑)
※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
【完結】伝説の悪役令嬢らしいので本編には出ないことにしました~執着も溺愛も婚約破棄も全部お断りします!~
イトカワジンカイ
恋愛
「目には目をおおおお!歯には歯をおおおお!」
どごおおおぉっ!!
5歳の時、イリア・トリステンは虐められていた少年をかばい、いじめっ子をぶっ飛ばした結果、少年からとある書物を渡され(以下、悪役令嬢テンプレなので略)
ということで、自分は伝説の悪役令嬢であり、攻略対象の王太子と婚約すると断罪→死刑となることを知ったイリアは、「なら本編にでなやきゃいいじゃん!」的思考で、王家と関わらないことを決意する。
…だが何故か突然王家から婚約の決定通知がきてしまい、イリアは侯爵家からとんずらして辺境の魔術師ディボに押しかけて弟子になることにした。
それから12年…チートの魔力を持つイリアはその魔法と、トリステン家に伝わる気功を駆使して診療所を開き、平穏に暮らしていた。そこに王家からの使いが来て「不治の病に倒れた王太子の病気を治せ」との命令が下る。
泣く泣く王都へ戻ることになったイリアと旅に出たのは、幼馴染で兄弟子のカインと、王の使いで来たアイザック、女騎士のミレーヌ、そして以前イリアを助けてくれた騎士のリオ…
旅の途中では色々なトラブルに見舞われるがイリアはそれを拳で解決していく。一方で何故かリオから熱烈な求愛を受けて困惑するイリアだったが、果たしてリオの思惑とは?
更には何故か第一王子から執着され、なぜか溺愛され、さらには婚約破棄まで!?
ジェットコースター人生のイリアは持ち前のチート魔力と前世での知識を用いてこの苦境から立ち直り、自分を断罪した人間に逆襲できるのか?
困難を力でねじ伏せるパワフル悪役令嬢の物語!
※地学の知識を織り交ぜますが若干正確ではなかったりもしますが多めに見てください…
※ゆるゆる設定ですがファンタジーということでご了承ください…
※小説家になろう様でも掲載しております
※イラストは湶リク様に描いていただきました
ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
【本編完結】さようなら、そしてどうかお幸せに ~彼女の選んだ決断
Hinaki
ファンタジー
16歳の侯爵令嬢エルネスティーネには結婚目前に控えた婚約者がいる。
23歳の公爵家当主ジークヴァルト。
年上の婚約者には気付けば幼いエルネスティーネよりも年齢も近く、彼女よりも女性らしい色香を纏った女友達が常にジークヴァルトの傍にいた。
ただの女友達だと彼は言う。
だが偶然エルネスティーネは知ってしまった。
彼らが友人ではなく想い合う関係である事を……。
また政略目的で結ばれたエルネスティーネを疎ましく思っていると、ジークヴァルトは恋人へ告げていた。
エルネスティーネとジークヴァルトの婚姻は王命。
覆す事は出来ない。
溝が深まりつつも結婚二日前に侯爵邸へ呼び出されたエルネスティーネ。
そこで彼女は彼の私室……寝室より聞こえてくるのは悍ましい獣にも似た二人の声。
二人がいた場所は二日後には夫婦となるであろうエルネスティーネとジークヴァルトの為の寝室。
これ見よがしに少し開け放たれた扉より垣間見える寝台で絡み合う二人の姿と勝ち誇る彼女の艶笑。
エルネスティーネは限界だった。
一晩悩んだ結果彼女の選んだ道は翌日愛するジークヴァルトへ晴れやかな笑顔で挨拶すると共にバルコニーより身を投げる事。
初めて愛した男を憎らしく思う以上に彼を心から愛していた。
だから愛する男の前で死を選ぶ。
永遠に私を忘れないで、でも愛する貴方には幸せになって欲しい。
矛盾した想いを抱え彼女は今――――。
長い間スランプ状態でしたが自分の中の性と生、人間と神、ずっと前からもやもやしていたものが一応の答えを導き出し、この物語を始める事にしました。
センシティブな所へ触れるかもしれません。
これはあくまで私の考え、思想なのでそこの所はどうかご容赦して下さいませ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる