[完結] 偽装不倫

野々 さくら

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25話 川越大輔(4)

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結局、頬の骨のヒビに、人差し指と中指を骨折した大輔はしばらくカクテルは作れなくなった。その為酒はボトルのみにし、食事メインの提供となった。そして折れた歯は差し歯を入れられたが、歯を一本失う事となってしまった。

店としても自身の体としても大損害だったが大輔はその事を佐和子には話さなかった。

だからこそ……。



バン!

バーのドアが勢いよく開く。


『マスター!いつもの!』

『佐和子ちゃん、また来たの?夜に頻回に出て来て大丈夫?』


『別にー、何も言わないしー。だいたい仕事仕事って私の事なんてこれっぽっちも考えていないの!今日なんていきなり夕飯いらないって!もう、明日に回してやるんだから!朝からビーフシチューよ!参ったかー!』

佐和子は誰も居ない事を確認し、カウンター席に座る。


『そんな事ないよ。』

『圭介のバカー!』


『……ご飯は?』

『一人で食べても仕方がないし食べてない!だから飲んでやるー!』


佐和子は頻回に店に来ては大輔に愚痴を溢すようになった。おそらく佐和子が大輔の怪我を自分のせいだと知っていたら、負い目からこんな親しい関係など築けなかっただろう。

だから大輔は話さない。墓まで持っていくと決めている。



『……マスター、出来ました。』

アルバイトの一人が大輔に頼まれていた物を持ってくる。


『ああ、ありがとう。佐和子ちゃんに出してあげて。』


『……ご自分で出して下さい……。』

『ははは、君は変わらず……。』


大輔は、アルバイトから皿を受け取り佐和子の前に出す。


『……え?』

『ほら、これでも食べて落ち着いて。』

佐和子の前に差し出したのは、木製のお洒落なワンプレートタイプの皿だった。そこには卵のサンドウィッチ、マカロニたっぷりなミニグラタン、レタスと玉ねぎの生ハムのサラダ、ベーコンとにんじんとブロッコリーのコンソメスープ、デザートにはティラミスがのっていた。

『美味しそう!……あ、いくら?』

『今日お客さん少ないから食べてくれる?余ってて困っていたんだ。』


嘘だ。実はアルバイトに頼み、今作ってもらっていた。

『あ、ありがとう。』

佐和子はコンソメスープをスプーンで掬い、一口飲む。

『美味しい!このスープ手作りだよね!じっくり煮ているから、具材は柔らかいしコンソメの風味をすごく感じる!このサンドウィッチの卵の半熟ぶりすごい、口で溶ける!このグラタンまろやかで濃厚!マカロニたっぷりでふわふわしてる!このレタスシャキシャキしてる!玉ねぎも苦くないし、生ハムと合ってる!すごく美味しい!プリン、すごく濃厚!私デザートで一番プリンが好きなの!』

佐和子は料理を褒めながらパクパク食べていく。サンドウィッチを食べる時は大口を開け、グラタンはスプーンで隅々までさらい、サラダやコンソメスープは最後のひとかけらまで綺麗に食べ、デザートのプリンも当然隅々までしっかりさらう。


『……良い食べっぷりだね。』

『だってすごく美味しいんだもん!』

その返答に、大輔は思わず笑う。


……この店に来る女性は食事を残す事が多い。食べきれないのは仕方がない、しかし明らかにわざと残していると感じると大輔は正直苛つく。食材や料理を作ってくれる人が居るのに……。

だから佐和子が美味しいと笑って食べる姿に……思わず見惚れる。


『野村君と高橋君が作ってくれたんだよ。』

『すごーい!こんなに上手く作れるの!私21の時なんて料理なんて出来なかったのに!』


『……俺は34でも出来ないけどね……。何作っても焦がすから……。』

『うそー、意外!マスターならなんでも卒なくこなしそうなのにー。』


『全然だよ。だから俺は賄いで栄養摂ってるの。あーあ、二人辞めないで欲しいよー。』

『確か看護師さんになるんだよね?』


『うん、病院への就職が決まっているんだ。だから送り出さないとね……。』

『……そっか……。』


アルバイトの二人が上手く入ってくれた事により、佐和子もタメ語で気軽に話すぐらいに二人は仲良くなった。

結局、大輔は自分の事はマスターと呼ばせるようにした。本当は「大輔」と呼んで欲しかったが、一線は引いた方が良いと自身に言い聞かせたのだ。


こうして佐和子は夫が仕事で帰って来れないと言っている日や、喧嘩をした日……とは言っても佐和子が一方的に怒りアパートを飛び出した日にバーに来るようになった。

こうしている間に春が来て、アルバイト二人は就職の為に辞めていった。そして、新たなアルバイトに来てもらえなかった為、一時的に食事の提供は止めるしかなく大輔一人でバーを切り盛りするようになった。

食事の提供を止めると、食事目当てで来てくれていた常連の足数は減り、逆に大輔目当ての女性客が増えていった。



『もおー!聞いてよマスター!圭介ったらね……!』

『だからこの話10回目だって……。』


『そうだっけ?もう一杯!』

『だーめ。』


『マスターのバカ!』

『はいはい。バカで結構でーす。』

知り合って半年が経つとこれぐらいの軽口を言い合える仲になる。……まあ、佐和子は酒に酔っているからだが……。

大輔は佐和子のどんな話でも聞く。嬉しかった事、悲しかった事、イライラしている事を。……そして、その話には全て夫が入っている。佐和子の全ては夫だと痛い程伝わってくる。

大輔は初めから分かった上で佐和子にバーに来るように勧めていたが正直しんどかった。それは佐和子が同じ話を繰り返す事でも、絡んでくる事でも、惚気を聞かされる事でもなく、夫の愚痴を聞かされる事だった……。正直話を聞くたびにかなり苛つく……夫に。


大輔は佐和子から愚痴を聞かされるたびに思わず思考を巡らしていた。

……何故ここまで妻を放っておける?佐和子ちゃんは毎日一生懸命じゃないか……。こんなに愛されているのに、何考えているんだよ?

……しかし俺はどうなんだろう?今まで付き合ってきた女性達に散々同じ事を言われて来た……。話を聞いて欲しい、構って欲しい、愛して欲しい、しかし俺はしなかった……。何故か?めんどくさく感じてしまったからだ……。

……だから彼女の夫もそうなのだろう……。正直、夫の気持ちも分かる……。女性は面倒くさい。毎日話なんて聞いていられない。……腹は立つが夫の気持ちも分かる……。

……しかし彼女に対してだけは面倒くさいと感じない……。

だから俺に彼女を……。


『マスター、聞いてるー!』

佐和子の声に大輔は我に返る。


『……あ、聞いてるよ。はいはい、11回目。』

佐和子は、遠くを見ていた大輔にまた絡んでくる。また同じ話をしてきて、大輔からしたら12回も同じ話を聞かされたらうんざりするだろう。しかし……。

大輔は佐和子の悪態をつく姿まで可愛く見えた……。次はどんな表情で自分に絡んでくるのか?どんな言葉で同じ話をするのか?どれだけ見ていても飽きないと思い佐和子と接してきた。

……だからこそ、夫に苛立ちを覚えていた。


バーのドアが開き、新たな女性客が来店する。茶髪を巻いた髪、バッチリとした化粧、甘い香水の香り、ノースリーブで膝丈の花柄ゆるふわのワンピースを着用している美人でスタイルも良い女性だ。


『大輔さん、久しぶりに来ちゃった!』

『えみちゃん、いらっしゃい。用意するから待っててね……。』


『佐和子ちゃん、そろそろ……。』

不本意だが、自分目当ての女性客が来た時は佐和子は帰らせないといけない。……トラブルにならない為に……。

『聞いてー!!圭介はいつも寝てばかりなの!ずーっと寝てばかり!私の事なんて全然構ってくれなくて、いつも「うん」と「ごめん」しか言わないの!もおー!バカー!そんなんなら布団と結婚したら良いのに!』

大輔は思わず吹き出す。

『布団と結婚?初めて聞いたよそんな表現。』

大輔は佐和子を見て優しい眼差しで笑っている。佐和子に水を飲ませ、帰る準備をさせる。


一部始終を見ていた女性客はスマホを触るふりをして、無音カメラでその姿を盗撮する。

……普段の大輔なら気付いていたが、その時は佐和子しかみておらず、その行動に一切気付いていなかった……。

盗撮を許した大輔は後に佐和子が酷い目に遭わされていると知る事となる……。



こうして、佐和子は変わらず週一ぐらいの頻度でバーに通い季節はまた冬になる。いつものようにバーで特製カクテルを飲んでいた佐和子は嬉しそうに話しかける。


『ねえ、聞いて来月の二日は……。』

……あ、その日は俺達が初めて出会った日……、覚えていてくれるのか……?

大輔の胸は思わず高鳴る。

『結婚記念日なのー!』


『……あ、そうだね……。』

『どうしたの?』

『なんでもないよ……。』

大輔は無理に笑う。


……そうだよな……、普通覚えているわけない……。普通バーのマスターと出会った日なんていちいち覚えている訳……。分かってるよ……。

『……昨日、その日は必ず早く帰って来るって約束してくれたの!ずっと行きたかった洋食屋さんにイルミネーションを見に連れて行ってくれるの!すっごい楽しみ!』

『……そっか……。』

……そうだよな、去年は結婚記念日に仕事で帰ってこれなくなって家を飛び出しているんだよな……。良かったんだ……、喜ばないと……。


『……ねえ、そういえば旦那さんとはどのように出会ったの?』

『あれ?話した事なかったっけ?』


『酔っている時は愚痴のリピート再生だからね。何聞いても話してくれなかったから……。』

『そうだったっけ?じゃあ聞いて!圭介とはね……。』


ガチャ……、バーのドアが開く。

『大輔さん!』

長い黒髪でナチュラルメイク、白いロングワンピースを身にまとった清楚な若い女性が店にやってくる。


『あ、ちかちゃん!ちょっと待ってね……。』

今日の佐和子は酔っていない為、状況を理解しすぐに会計を頼む。意外だが佐和子はいつも怒ってバーに来ていた訳ではなく、日常の話もよくしに来ていた。その時は酒も飲まず、甘いオレンジジュースを飲みながら圭介との嬉しかった事を話している。

そんな話でも大輔は聞いていたのだ。

ジュースを頼んだ時も、カクテルと同様に200円で良いと大輔は決めており佐和子は200円を払って帰る。


……その姿を「ちか」という女性に見られた事に二人は気付いていない……。


『ちかちゃん何にする?』

『うーん、何にしようかな?』


……俺は佐和子ちゃんと旦那さんとの馴れ初めは知らない……。何度か聞こうとしたが、今回みたいにタイミングが悪く聞けなかったからだ……。しかし内心ホッとしていた……、そんな話を聞いたら嫉妬心でどうなるか分からないから……。


大輔は接客をしながら思わず遠い目をする。


『……大輔さん!』

『あ、ごめんね。』

……何をやっているんだ……、接客中なのに……。


大輔は首を横に降り、いつも通り接客をする。




次の日になり、大輔は心ここに在らずで接客をしていた。指定されたカクテルを間違え、ボトルを別の人のを出しかけて違いを指摘され、グラスをうっかり落とし割ってしまう始末……。頭の中には常に「佐和子は今頃旦那と何をしているのだろう?」だった。これはだめだと店を閉めようか悩んでいたその時……。


バン!


『マスター!いつもの!』

佐和子がやってきた。

『……佐和子ちゃん……。はいはい。』

大輔は冷静を装うが頭の中は色々な思考で一杯だった。


……あれ?今日だよな?結婚記念日?勘違いか?いや、佐和子ちゃんと出会ったのは今日だ……。それにこの様子は?


『圭介のバカ!』

『はいはい。』

大輔は佐和子のいつものカクテルを出す。少しだけアルコールを多めに入れ佐和子が本音を吐き出せるように……。


……同調するなよ、ちゃんと帰さないと……。


『もう帰らないんだから!』

『だめだよ、旦那さん心配するから。』

大輔は心にもない事を発言する。


一方、佐和子はカクテルを一気に飲む。

『心配なんてしない!』

『そんな事ないよ。』


大輔は相槌を打ちながら、しかし佐和子の良い方向に助言する。本心では、佐和子の考えを同調したい心境を必死に抑えて……。


『マスター、私と不倫して!』

『……もう酔ったの?』

大輔は佐和子の初めての不倫発言にただ動揺する。冷静を装っていたが実際は心臓がバクバクしていた。


……この子は俺の気持ち知ってて言ってるのか?……いや、この目は酔っているだけだ……、間に受けるな!

大輔は必死に笑顔を作り、佐和子に水を出す。


『水じゃなくてお酒!もう一杯!』

『頭冷やしなさい。』

大輔は佐和子から離れる。彼は佐和子が、夫を心から愛している事を知っているからだ……。


『もういい、離婚する!』

佐和子は言葉に反し大粒の涙を流している。好きだから離婚したくない。その気持ちが全面に溢れている。……そして大輔はそんな気持ち全てを分かっている。


『……本当に離婚して良いの?』

大輔は佐和子の気持ちを試すように軽く聞く。大輔は佐和子の離婚宣言など全く信じていない。


『良いの!』

佐和子が無理に叫ぶ。その姿を見た大輔は小さな溜息を吐き、佐和子に優しく話しかける。


『……分かった、俺は佐和子ちゃんを応援するよ。本気で離婚を覚悟しているなら、捨て身で不倫したら良いよ。』


佐和子は顔を見上げ大輔を見る。


『……不倫してくれるの?』

『しない、旦那が好きな女性に手を出して何が楽しいの?』

大輔は佐和子から目を逸らす。その発言は本心であり、また自身の胸に刺さる言葉だった……。


佐和子はその言葉にまた俯く。また涙が溢れてきたようだ。


『だって不倫したら良いって!私にはマスターしかいない!だからお願い!』

佐和子は大輔の手を握り頼み込む。


……落ちたらだめだ……、落ちたら……。本心じゃない、分かっているだろう?



[お願い大輔さん!私と不倫して!]

大輔の脳裏に、ある記憶が蘇る。これは以前、夫との関係に悩んでいた常連の女性客に言われた言葉だ。当然だが大輔は断り、後に女性客の夫が大輔を不倫相手だと思い込み殴り込みに来られた苦い記憶……。

もう、このような厄介ごとはごめんだ。そう思っていたが、大粒の涙を流す佐和子の姿に大輔は佐和子の左手薬指の結婚指輪を外す。


『指輪は預かった。これで俺は君の「不倫相手」だ。……分からないなら試せば良いよ。当て付け不倫ではなく、『偽装不倫』で……。』



……こうして偽装不倫が始まった……。しかしそれは二人の関係を狂わす危険な『偽装不倫』だった……。







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