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21話 川口佐和子(6)
しおりを挟む「圭介のクラスでね、お化け屋敷やってて友達と行ったの。」
「……え?佐和子ちゃん怖いの苦手じゃなかった?」
「うん、友達に無理矢理連れて行かれたの……。酷いの!急に手が出てきたり、『恨めしや』と耳元で言ってきたり、白い服を着た人が『待てー』と言いながら出口まで追いかけて来たり、酷い事ばかりしてくるの!」
「……うん、お化け屋敷……だからね……。」
大輔は佐和子が泣き叫んでいた姿が容易に想像出来る……。
「……もしかして旦那さんに助けてもらったの?」
「ううん、圭介は出口の係だったらしいから。全然覚えてなくて。」
「そっか、良かった……。」
「良かった?」
大輔は思わず本音を漏らしてしまう。
「いや、何でもないよ!それで……?」
「私、ケータイ落としちゃって……。」
「旦那さんが届けたの?」
「違うよ。校内放送で落としたと連絡があって、先生から受け取ったの。」
「……良かった……。」
「さっきから何が良かったの?」
「いや、続きを!」
佐和子には分からない。複雑な男心を……。
「それでケータイは返ってきたけど、ストラップの一つが失くなっていて、それを届けてくれたのが出会いだったの。圭介埃まみれで、必死に探してくれたのが嬉しくて……。」
「……そう……なんだ……。」
佐和子の緩んだ頬に、大輔は思わず目を逸らし、その思い出のストラップを手に取る。それは当時若年層の間に流行っていた、自分のイニシャルの組み合わせて作るタイプのストラップだった。雑貨屋で売っており、300円でイニシャル二つとストラップの土台、可愛い飾りも買えるお手軽な物だった為、ケータイストラップとして流行っていたのだ。ただ、ケータイストラップなので、その飾りは手の平に簡単に収まる程の小ささだった。
こんな小さい物を探し出し、佐和子に届けた……。大輔の胸は強く締め付けられる。
「……ごめん、お酒飲んで良いかな……?」
「勿論、飲んで。」
「ごめんね……。」
大輔はグラスに氷と自前のウイスキーを入れ、ロックで一気に飲み干す。
……お化けに怖がり泣いている佐和子を助けた、女子高生の命の次に大切なケータイを届けた、などの派手な行為であった方がある意味良かった。それなら吊り橋効果だったとか、大切なケータイを届けてくれたなどの理由があったと自身を納得させられたから……。
しかし届けたのはケータイストラップ……、しかもこんな小さな物を教室中探し回ったのだ。埃まみれになるぐらいだから、本棚やロッカーをどけて跪いて探したのだろう。届けるのは一瞬だが、その行為に至るまでにどれほどの功労があったのだろうか……。
佐和子は白馬の王子様ではなく、埃まみれの優しき功労者に惚れた……。
……これは敵わない……。
大輔はウイスキーをまた注ぎ、飲み干す。
「大輔さん、そんなに飲むの?」
「え?……あ、うん俺酒強いから……。」
大輔は話しながら、またウイスキーを注ぐ。
「ちょっと早くない?」
「いつもそうだよ。」
「……そう?」
嘘だ、いつも大輔はウイスキーを味わいながらゆっくり飲む。しかしこの一気飲みは……ヤケ酒だ。
「……それで出会ったんだ?」
「あ、うん。」
大輔はストラップのイニシャルを見る。
「sw?……あれ?」
「旧姓は渡辺佐和子なの。」
「……あ、そっか……。」
分かってはいたが、改めて佐和子が人妻だったと思い知る。
大輔はまたウイスキーを飲み干す。
「ねえ?さすがに飲み過ぎじゃない?」
「……そんな事ないよ……。それより続きを教えて……。」
「……うん。」
佐和子は、大輔が酒を飲まないと精神を保てない状況だと全く分かっていない。……鈍感さは時に人を傷付ける……。
「圭介、ストラップ渡してくれたらすぐ帰ってしまって……。名前も何組かも分からなかったの。名札見る余裕なくて……。でもあの優しい笑顔だけは覚えていたの……。初恋……だった……。」
「……ごめん、旦那さんが優しくないと言ったこと訂正させてもらうよ……。これは真似出来ない……。」
「……ありがとう……。それで、私はあの人が誰か分からなかったから全クラスを回って探したの。次は違う学年も探して……、でもなかなか見つけられなくて……。落ち込んでいたら友達が気付いてくれて、5組の男子だと教えてくれて、見つけてくれたの。圭介は目が合ったら私に優しく笑いかけてくれて、体が一気に熱くなる感覚を初めて味わったな……。」
「……それで告白とかしたの……?」
「まさか!走って逃げちゃった。その時は不整脈と勘違いしていたし……。」
「……すごい勘違いだね……。よく付き合う事になったな……。」
「友達が引き合わせてくれたの。私が5組のクラスの前でいつもじっーと圭介を見ていたらストーカと間違われるから止めた方が良いと教えてもらって、あの時のお礼にお菓子を持って行くように言ってくれて持って行ったの。私、何も言えずに黙っていたら友達が間に入ってくれて、取り持ってくれてメルアド聞いてくれたの。」
「恋のキューピッド……、死語か……。その友達のおかげで仲良くなった訳か……。」
「うん、何話していいか分からず困っていたら、勉強を教えてもらうようにアドバイスしてくれたり、テレビの話、家族の話、趣味の話、とにかく圭介の好きな話を聞き出すように言われたな。……でも圭介は何も話してくれなかった……、いつも笑顔で話してくれるけど圭介が話すのは勉強を教えてくれた時だけだった……。少しでも圭介に相応しくなりたくて勉強頑張ったんだけど、圭介は特進クラス、私は普通クラス。明らかに学力に差があって、全然付いていけなかった……。こうしている間に、私の友達と圭介の友達が付き合う事になって、もう引き合わせるの面倒くさいから二人も付き合ったら?って軽く言ってくるの!もー!軽すぎるー!」
「……すごい話だ……。」
佐和子の友達と圭介の友達が、二人をくっつける為の案を二人で練っている間に仲良くなり付き合うようになったのは同級生の間で有名な話だった。だって二人はその後結婚したのだから……。佐和子と圭介も夫婦として結婚式に参列し、祝福している。
「……こうしている間に三年生になって、圭介は同じクラスの優等生に告白されていたみたいだし、東京の県立大学に受験して特待生として受かるし、どんどん遠くに行ってしまった……。」
大輔は驚く。圭介の受かった大学は東京の名門県立大学。しかもそこの特待生。選ばれた少数の人しか得られない恩恵を彼は実力で勝ち取っていた。
「……凄いよね……、学校でも何年かに一度しか出ない最難関受験だったらしい。しかも合格して、特待生として選ばれた。すごい事なんだって友達に言われても当時は全然分かっていなくて、私が泣いていたら告白するように友達に言われて、卒業式の日に告白したの。圭介、全然好きの意味分かってなくて、『俺も好きだよ』って笑って言うの……。鈍感だから……。」
「……佐和子ちゃんに言われるなら筋金入りだね……」
「え?」
「いや、続けて。」
「付き合いと同時に遠恋になって、初めは一ヶ月に一度だったのに三ヶ月に一度になったの。……圭介が減らすように言ったから……。」
「どうして?」
「……新幹線代がかかるから……。」
「あー、でもそれは正当な理由じゃない?」
「……うん。」
佐和子は俯き、食べかけのプリンを食べる。水を飲み、また話し始める。
「遠恋から四年……、銀行に就職が決まって、大学卒業したら地元に戻って来ると思っていたけど、新人は東京で三年働くと決まっているみたいで東京で働いていたの。そうしている間に25になって、圭介は地元に転勤の希望を出していたけど叶わなくて、別の支店で働いていた。……遠恋が9年になって、お互い27になった時、次の転勤先が飛行機での距離になったの……。私はもう耐えられなくて、圭介に結婚を迫ったの。『うん』と言ってくれたけど、あまり嬉しそうじゃなかった。こうゆうのを『押し掛け女房』と言うんだよね?」
「違うよ。」
大輔は心から否定する。
「……このあと二年して、やっと希望が通って地元に転勤になったの。嬉しかった、家族に会えて、友達夫婦に会えて、結婚前に働いていた仕事に復帰出来て、馴染みの職場の人も常連さんとも話が出来て、圭介も悪いと思ってくれていたのか地元にいる時は車であちこち連れて行ってくれたの。付き合ってすぐ遠恋になったから地元を歩き回るのは初めてで、すごく楽しかった。だから私は転勤がない事を毎日願っていたの。……圭介と地元に居る時が一番幸せだった……。」
大輔は分かっている。佐和子のその幸せは長く続かなかった事を……。
「……そんな時に東京に転勤になったの……?」
「うん……、東京支店で支店長代理の役席になったんだって。私でも分かる、栄転だって……。でも嫌だった!出世してくれなくて良い!お給料上がらなくて良い!圭介と地元で穏やかに暮らしていたかった……。」
「俺、転勤族の大変さを知らなかった……。軽く仕事したらなんて言ってごめん……。」
「ううん、働こうとしたら働けるの。でも、前地元で働いていた時に急な転勤で辞めないといけなかったの。しかも忙しい年末に。シフトも決まっていたし、本当に申し訳なかった……。一番辛かったのは誰も文句言わずに、『旦那さんを支えてあげなさい』と送り出してくれた事だった。……本当に申し訳なくて……、だから私はもう働かない。もう迷惑はかけたくないの……。」
「そうだったんだ……。……ねえ、単身赴任とかは考えないの?これじゃあ佐和子ちゃんはずっと好きな地元には帰れないよ?」
佐和子は俯き、溜息を吐く。
「……圭介にも言われたの。単身赴任にしよう、私は地元に残って良いって……。でも嫌だった、圭介が言う事は私と距離を取る提案ばかりなの!会う頻度を減らそう、単身赴任にしよう、そんな事ばかり……。圭介は……、私を好きじゃないの!」
佐和子の目からは涙が溢れていた。いつもバーで見てきた佐和子の涙。しかし今日はシラフだった……。
「そんな事ある訳ないよ!旦那さんは……!」
「圭介は指輪付けないの!選ぶ時から興味なさそうで、私に選んでと言っていた!せっかく買っても、馴染まないからと言ってすぐ外したの!本当は鬱陶しかったのだと思う。……指輪と……私が……。」
「そんな……。」
「現に、私が指輪を外しても気付かなかった!夜な夜な出かける妻を叱りもしない!男性からのメッセージを目の当たりにしても何も言わない!大輔さんのコートやマフラーを見ても何も言ってくれない……。普通そんな夫はいない!……世間体の為の結婚だったから私が何をしていても何も言わないのよ……。」
大輔は否定出来ない。本当にそうではないかと感じていたからだ……。
「……私ね、世間体の為での結婚でも良いと思っていたの……。」
「え?」
「夫婦でいるのは無理でも家族になる事は出来ると思ったから……。だから……私……、子供が欲しかったの……。地元で圭介と穏やかに過ごしている時から考えていたの……。お兄ちゃんと薫さん、……あ、お兄ちゃんの奥さんの名前なんだけど、お兄ちゃん達も高校の同級生同士で付き合ってて仲良かったの。薫さんは私を妹のように可愛がってくれて、同居までしてくれて、酒屋の切り盛りをしてくれて、私は薫さんの事お姉ちゃんみたいに思ってて、甥っ子が生まれた時は本当に嬉しくて、お兄ちゃんとも仲良くて、お父さんお母さんに本当によくしてくれる人で、子供を本当に大切に育てている人なの。……私もお父さんお母さんや、お兄ちゃんと薫さんと幸助くんのようになりたかった……、夫婦にはなれなくても家族になりたかった……。」
大輔は佐和子の涙をハンカチで優しく拭く。初めて聞く、佐和子の本音だった……。
「この事、誰かに相談出来なかったの?そんな事一人で背負って来たの?……自分を愛していない人の家に帰るつもりなの?」
「……お父さんお母さんは結婚をすごく喜んでくれていて世間体の為なんて言えなかった……、お兄ちゃんと薫さんはもし何かあったら家に連れ戻すと言っていたから相談出来なかった……、友達夫婦は私達の結婚をすごく喜んでいてくれていたから……言えなかった……。」
結婚して六年間、佐和子は一人誰にも言えない苦しみを抱えていた。
「圭介、東京に来たら帰ってくるのが明らかに遅くなった……。聞いても仕事としか言わなかった……。地元に居た時からしていた妊活なんて出来なくて、待つしかなかった……。もしかしたら妊娠しにくい体質かもしれないと悩んでて病院に行きたいと言いたかったけど、子供はあと一年待って欲しいと先に言われて、次の年の結婚記念日に話し合おうと約束していたの……。そして次の年の結婚記念日の一ヶ月前になって、その日は必ず早く帰ってくる、前からずっと行きたいと言っていた洋食屋に行き、イルミネーションを見に行こうと言ってくれていたの!……なのに忘れていた、結婚記念日も、早く帰って来る約束も、洋食屋でオムライス食べる約束も、イルミネーションを見に行く約束も!……子供について話し合う約束も……。……でもね、最近思うの……、妊娠しなかったのは私のせい……。私がこんなんだから赤ちゃんは来てくれなかったのだと思うの……。子供を利用して家族を作ろうとしたから……!」
大輔は佐和子を優しく抱きしめる。
「……違うよ!違う!……それがあの日だったんだね……。俺が『偽装不倫』を提案したあの日……。だからあんなに泣いていたのか……。……しかも旦那さん次の日も思い出せなかったよね……。外した結婚指輪にも気付かない……。辛かったね。」
佐和子は返事出来ず、ただ泣き続けている。ずっと一人で苦しんできたから……。
「佐和子ちゃん『偽装不倫』を決意した日に言ったよね?『騒がれても良い、殴られても良い、追い出されても良い、離婚でも良い、一番嫌なのは無関心の夫とこれからも生きていく事』だって……。あの時は言っている意味がよく分からなかったけど、今なら痛いほどよく分かるよ。……結婚記念日だけじゃなくて、子供について話す約束も忘れていたんだもんね。だからあんなに泣いていたんだね。……だから不倫するなんて心にもない事を叫んでいた。」
「……違うよ……。」
「え?」
「圭介は不倫しているの……、だから当て付けだった!」
「い、いや、さすがに飛躍しすぎだよ!」
「だから今まで企てた『偽装不倫』について何も言ってこないの!自分も後ろめたいから!だから何も言ってくれないの……。圭介は優しいから病んだ私を見捨てられず世話してくれていただけ!今日こっそり女性と連絡取っている姿を見たの!圭介笑ってた!心を許した人への安堵の笑顔だった……。」
「決めつけは駄目だよ!旦那さんに聞いてみなよ、違うと否定するに決まってる!だから……!」
「圭介は嘘が下手なの!私、圭介の嘘は分かるの……。帰りが遅い時に今も銀行に居るのか聞くと、そうだと答えるけど明らかに声が裏返っているから嘘だと分かるの!だから不倫しているのかを聞いて、声が裏返ったら……、私……怖いの……。」
大輔が以前言っていた通り、佐和子は不倫を疑ったら事実を確かめない性格だった……。向き合うのは傷付くから……。そして……。
「もう良いの……。もう……。圭介とは……離婚する……。大輔さん、私と不倫して!『偽装』じゃなくて本当の!お願い!私、大輔さんしかいないの!」
初めて佐和子から大輔に抱きつく。
……大輔は今まで佐和子とは一定の距離を取るように心がけており、特に佐和子が一歩近付くと大輔は一歩離れるようにしていた。だからこそ今まで佐和子に対し、理性を保って接していた。しかしその距離感は『偽装不倫』を始めて少しずつ縮まり、大輔の理性を少しずつ狂わせていた。
そしてアルコールが回っている事により、大輔の中の理性より感情がその体を動かす。
大輔の大きな手が佐和子の頬を優しく包み込み、大輔は自身の唇を佐和子の唇に近付けていく……。
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