17 / 46
第02章 散歩会新メンバー、日呂志おじさん、たえ子ちゃん
05話 新しい散歩会メンバー、おじさん、たえ子ちゃん、サム
しおりを挟む
さとしの学校の三学期が始まった。さて、ここに新年の散歩会の新しいメンバーをしょうかいしよう。まず言わずと知れた日呂志おじさんだ。日呂志おじさんに至っては本人が散歩を目的としていた。おじさんは仕事がら(売れないとはいえ小説家)、運動不足で、少しは歩きなさいと医者に言われているらしい。おじさんは散歩を楽しんでいるように見えた。ここのところ仕事がスランプだったので、いい息抜きになっているのだと言う。
散歩会にはもう一人加わった。図書委員のヒロちゃん(無理やり押し付けられた)の相方で二組の斉藤たえ子(本好き)という女の子だ。気取らない子で、女の子の割に付き合いやすい。たえ子ちゃんはヒロちゃんに散歩会のことを聞いてきょう味をもったらしい。たえ子ちゃんの愛犬はポメラニアンのサム、3歳のオス犬だった。サムは陽気だった。おバカなこともするのでみんなを笑顔にしていた。サムは、ペットショップで売れ残っていたのでポメラニアンにしてははかくのねだんで売られていた。たえ子ちゃんはその誰も買わないポメラニアンを不びんに思い家族に向かい入れたのだという。サムは、いようにかしこかった。「新聞持ってきて」というときれいに折りたたんで新聞を持ってきてくれるらしい。家に帰れば母さんがいるし犬の世話には、何不自由しなかった。
さとしだって、日呂志おじさんという強力かは分からないけど助っ人ができたので、たのもしいかぎりだ。それに日呂志おじさんは犬をかったことがあるという。散歩会は五人と三びきになった。とにかく大勢のほうが楽しい。楽しいにこしたことはない。
ここのところさとしは一人っ子のさびしさからかい放されていた。散歩会と日呂志おじさんのそんざい。日呂志おじさんのそんざいは大きい。家の中であいさつする相手がいるということは、それだけで生活の張りになる。日呂志おじさんは、さとしが学校から帰ってくるころには起きてきた。
「お帰り、今日もユキの散歩かい。それじゃあおれもいっしょに出かけるとするか」
日呂志おじさんの一日は犬の散歩に始まり犬の散歩に終わる。仕事の前に夕方の散歩をし、仕事が終わって朝の散歩に出かけるのだ。
「おじさん。顔がむくんでいるよ。だいじょううぶ。」
とサトシは言った
「今起きたばかりだからな」
いかにも不健康そうな日呂志おじさんであった
でもこうして犬の散歩を続けているうちに顔色が良くなってきたように思う。犬だけじゃなくて日呂志おじさんにも散歩は必須のようだ。日呂志おじさんも犬の散歩の後は、仕事もはかどるし、よくねむれるといっていた。
つづく
散歩会にはもう一人加わった。図書委員のヒロちゃん(無理やり押し付けられた)の相方で二組の斉藤たえ子(本好き)という女の子だ。気取らない子で、女の子の割に付き合いやすい。たえ子ちゃんはヒロちゃんに散歩会のことを聞いてきょう味をもったらしい。たえ子ちゃんの愛犬はポメラニアンのサム、3歳のオス犬だった。サムは陽気だった。おバカなこともするのでみんなを笑顔にしていた。サムは、ペットショップで売れ残っていたのでポメラニアンにしてははかくのねだんで売られていた。たえ子ちゃんはその誰も買わないポメラニアンを不びんに思い家族に向かい入れたのだという。サムは、いようにかしこかった。「新聞持ってきて」というときれいに折りたたんで新聞を持ってきてくれるらしい。家に帰れば母さんがいるし犬の世話には、何不自由しなかった。
さとしだって、日呂志おじさんという強力かは分からないけど助っ人ができたので、たのもしいかぎりだ。それに日呂志おじさんは犬をかったことがあるという。散歩会は五人と三びきになった。とにかく大勢のほうが楽しい。楽しいにこしたことはない。
ここのところさとしは一人っ子のさびしさからかい放されていた。散歩会と日呂志おじさんのそんざい。日呂志おじさんのそんざいは大きい。家の中であいさつする相手がいるということは、それだけで生活の張りになる。日呂志おじさんは、さとしが学校から帰ってくるころには起きてきた。
「お帰り、今日もユキの散歩かい。それじゃあおれもいっしょに出かけるとするか」
日呂志おじさんの一日は犬の散歩に始まり犬の散歩に終わる。仕事の前に夕方の散歩をし、仕事が終わって朝の散歩に出かけるのだ。
「おじさん。顔がむくんでいるよ。だいじょううぶ。」
とサトシは言った
「今起きたばかりだからな」
いかにも不健康そうな日呂志おじさんであった
でもこうして犬の散歩を続けているうちに顔色が良くなってきたように思う。犬だけじゃなくて日呂志おじさんにも散歩は必須のようだ。日呂志おじさんも犬の散歩の後は、仕事もはかどるし、よくねむれるといっていた。
つづく
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
怪談掃除のハナコさん
灰色サレナ
児童書・童話
小学校最後の夏休み……皆が遊びに勉強に全力を注ぐ中。
警察官の両親を持つしっかり者の男の子、小学6年生のユウキはいつでも一緒の幼馴染であるカコを巻き込んで二人は夏休みの自由研究のため、学校の不思議を調べ始める。
学校でも有名なコンビである二人はいつもと変わらずはしゃぎながら自由研究を楽しむ……しかし、すすり泣くプール、踊る人体模型、赤い警備員……長い学校の歴史の裏で形を変える不思議は……何にも関係ないはずの座敷童の家鳴夜音、二次動画配信者として名を馳せる八尺様を巻き込んで、本物の不思議を体験することになった。
学校の担任や校長先生をはじめとする地域の大人が作り上げた創作不思議、今の世に発祥した新しい怪異、それを解明する間にユウキとカコは学校の最後のにして最初の不思議『怪談掃除のハナコさん』へと至る。
学校の不思議を舞台に紡がれるホラーコメディ!
この夏の自由研究(読書感想文)にどうですか?
タロウのひまわり
光野朝風
児童書・童話
捨て犬のタロウは人間不信で憎しみにも近い感情を抱きやさぐれていました。
ある日誰も信用していなかったタロウの前にタロウを受け入れてくれる存在が現れます。
タロウはやがて受け入れてくれた存在に恩返しをするため懸命な行動に出ます。
出会いと別れ、そして自己犠牲のものがたり。
夢の中で人狼ゲーム~負けたら存在消滅するし勝ってもなんかヤバそうなんですが~
世津路 章
児童書・童話
《蒲帆フウキ》は通信簿にも“オオカミ少年”と書かれるほどウソつきな小学生男子。
友達の《東間ホマレ》・《印路ミア》と一緒に、時々担任のこわーい本間先生に怒られつつも、おもしろおかしく暮らしていた。
ある日、駅前で配られていた不思議なカードをもらったフウキたち。それは、夢の中で行われる《バグストマック・ゲーム》への招待状だった。ルールは人狼ゲームだが、勝者はなんでも願いが叶うと聞き、フウキ・ホマレ・ミアは他の参加者と対決することに。
だが、彼らはまだ知らなかった。
ゲームの敗者は、現実から存在が跡形もなく消滅すること――そして勝者ですら、ゲームに潜む呪いから逃れられないことを。
敗退し、この世から消滅した友達を取り戻すため、フウキはゲームマスターに立ち向かう。
果たしてウソつきオオカミ少年は、勝っても負けても詰んでいる人狼ゲームに勝利することができるのだろうか?
8月中、ほぼ毎日更新予定です。
(※他小説サイトに別タイトルで投稿してます)
大人で子供な師匠のことを、つい甘やかす僕がいる。
takemot
児童書・童話
薬草を採りに入った森で、魔獣に襲われた僕。そんな僕を助けてくれたのは、一人の女性。胸のあたりまである長い白銀色の髪。ルビーのように綺麗な赤い瞳。身にまとうのは、真っ黒なローブ。彼女は、僕にいきなりこう尋ねました。
「シチュー作れる?」
…………へ?
彼女の正体は、『森の魔女』。
誰もが崇拝したくなるような魔女。とんでもない力を持っている魔女。魔獣がわんさか生息する森を牛耳っている魔女。
そんな噂を聞いて、目を輝かせていた時代が僕にもありました。
どういうわけか、僕は彼女の弟子になったのですが……。
「うう。早くして。お腹がすいて死にそうなんだよ」
「あ、さっきよりミルク多めで!」
「今日はダラダラするって決めてたから!」
はあ……。師匠、もっとしっかりしてくださいよ。
子供っぽい師匠。そんな師匠に、今日も僕は振り回されっぱなし。
でも時折、大人っぽい師匠がそこにいて……。
師匠と弟子がおりなす不思議な物語。師匠が子供っぽい理由とは。そして、大人っぽい師匠の壮絶な過去とは。
表紙のイラストは大崎あむさん(https://twitter.com/oosakiamu)からいただきました。
猫のバブーシュカ~しましましっぽ彗星の夜に~
catpaw
児童書・童話
猫の女の子バブーシュカは自然豊かなセント・ポピー村にあるタンジェリン夫妻の家で幸せに暮らしていました。しかしある事から、自分は夫妻にもう必要とされてないのだと思い、家出を決意します。家に閉じ込められたバブーシュカは彗星に願いをかけて家から飛び出しましたが、思わぬ世界へと迷い込みます。服を着て後ろ足で立って歩き、まるで人間のように暮らす猫たち。人間は見当たりません。王族・貴族・平民。猫が身分階級を持つ社会に突然放り込まれ、『おまえは何者だ』と問われるバブーシュカ。--バブーシュカの波乱に満ちた物語が始まります。
火星だよ修学旅行!
伊佐坂 風呂糸
児童書・童話
火星まで修学旅行にきたスイちゃん。どうも皆とはぐれて、独りぼっちになったらしい。困っていると、三回だけ助けてもらえる謎のボタンを宇宙服の腕に発見する。
次々と迫り来るピンチ!
四人の心強い味方と仲良くなったスイちゃんは力を合わせ、数々の困難を乗り越えて、修学旅行のメインイベントであったオリンポス山の登頂を成功させる事はできるのでしょうか。
がらくた屋 ふしぎ堂のヒミツ
三柴 ヲト
児童書・童話
『がらくた屋ふしぎ堂』
――それは、ちょっと変わった不思議なお店。
おもちゃ、駄菓子、古本、文房具、骨董品……。子どもが気になるものはなんでもそろっていて、店主であるミチばあちゃんが不在の時は、太った変な招き猫〝にゃすけ〟が代わりに商品を案内してくれる。
ミチばあちゃんの孫である小学6年生の風間吏斗(かざまりと)は、わくわく探しのため毎日のように『ふしぎ堂』へ通う。
お店に並んだ商品の中には、普通のがらくたに混じって『神商品(アイテム)』と呼ばれるレアなお宝もたくさん隠されていて、悪戯好きのリトはクラスメイトの男友達・ルカを巻き込んで、神商品を使ってはおかしな事件を起こしたり、逆にみんなの困りごとを解決したり、毎日を刺激的に楽しく過ごす。
そんなある日のこと、リトとルカのクラスメイトであるお金持ちのお嬢様アンが行方不明になるという騒ぎが起こる。
彼女の足取りを追うリトは、やがてふしぎ堂の裏庭にある『蔵』に隠された〝ヒミツの扉〟に辿り着くのだが、扉の向こう側には『異世界』や過去未来の『時空を超えた世界』が広がっていて――⁉︎
いたずら好きのリト、心優しい少年ルカ、いじっぱりなお嬢様アンの三人組が織りなす、事件、ふしぎ、夢、冒険、恋、わくわく、どきどきが全部詰まった、少年少女向けの現代和風ファンタジー。
カラダラッパー!
青西瓜(伊藤テル)
児童書・童話
過去の経験から目立たないように生きていくことにした主人公・月野翔太のクラスに『カラダラッパー』を初手で名乗る・朝倉アタルという転校生がやって来た。
あんなヤツにはなりたくないと思いながらアタルのことを見ていた翔太だが、ひょんなことからアタルに「どこに何の教室があるか紹介してほしい」と頼まれて、まあ別にいいかと思い、学校の紹介をすることに。
そこで翔太のリアクションから察し、翔太が曲作りをしていることをアタルが言い当てる。
アタルはなんとか頼み込んで、曲を聞かせてもらい、アタルは「カラダラッパーのDJになって」と懇願する。
そこで翔太が過去に歌のコンテストで恥をかいて、目立つことをしたくなくなったと言う。
しかしアタルはめげず説得すると、クラスメイトたちには秘密で一緒に活動することに。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる