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魔科学国家バビロニア建国編
第12話大賢者と軍師と底辺魔力の幼女
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この国は魔力至上主義の国家である。
つまり魔力が無い者に人権は無い。
そのせいで俺も散々苦労した。
そこで俺は考えた。
俺の様に不遇な目に合ってる異世界人やら誰やらは特別な力を持ってる人間が多い。
彼女彼らが俺と組む事で最強の力が得られるのではないかと。
MPタンクと大賢者の力、そしてMPタンクの少女のコネ、これだけでは国を支配するには程遠いからだ。
「ネットワーク!」
俺はメアに御門先輩、アリスに協力して貰い、この国全土の人間を調べ上げた。
さっそく目的の人間らしい対象を見つけると俺は転移の魔術で自分だけその場へ飛んだ。
「ひゃっ!?」
「うおっ!?」
いきなり対象の人間らしい人間とでくわしてしまった。
相手も目の前に俺が現れ驚いている。
しかし俺も驚いた。
なんとその対象は幼女だったからだ。
しかし油断してはいけない。
ファンタジー世界にはのじゃロリという合法ロリ的存在があるのだ。
外見は幼女でも中身は云百歳という物知りばあさんだとかな。
「あんた、年は幾つだ?」
「えーと、18歳だけど」
やったぜ。
と思ったが18歳という事は普通の少女幼女である。
俺は少し落胆するが次の彼女の問いで希望が見えて来る。
「あなた”も”異世界人なの?」
「そうだよ!もって事は君もそうなのか?」
「うん、そうだけど」
これはラッキーだ。
異世界人はチートパワーを持ってる事が多い。
俺の大賢者の力だってその一つだ。
俺はワクワクと胸を躍らせながら彼女にそれを問いただした。
「で、君はどんなチート能力を授かったんだい?」
「何にも」
「え?」
「だから何にもないわよ」
どうやら完全にアテが外れたらしい。
俺が諦めて帰ろうとしたその時である。
「盗賊がでたぞおおおおおおおおおおおおお!!!」
村人の一人が村中に聞こえる様に大声で叫ぶ。
俺は周囲を見渡すがMPタンクになれそうな村人はいない。
「君、実はMPが凄く高かったりしない?」
「前の検査では0だったわよ」
「くそっ!」
こんな事ならアリス達を連れてくればよかった。
こんなんじゃ転移の魔術も使えない。
そう思った矢先である。
「あなたはここに隠れてて」
「え」
少女が号令を唱えると酒瓶を構えた村人達が現れた。
瓶には布切れが突っ込まれており、まるでというかまんま火炎瓶だった。
「投げて!」
村人達が火炎瓶を投げつけるが今一歩の所で届かない。
盗賊たちはにやにやと笑いながら炎の壁を迂回し村に入ろうとすると
再び少女が号令を出す。
「矢を放て!」
矢は迂回ルートを中心に放たれた。
訓練されていない村民の弓兵もどきでも、これだけ近くどこを通るか分かる的ならば7割型当たる。
残った盗賊達が村人に突っ込んで来るが多勢に無勢、あっという間にぼこぼこにされてしまった。
「さすがです、軍師マリア様!」
「よしてって言ってるでしょ、照れるじゃない」
成程、彼女はチート能力が無い代わりに自力でなんとかしてる訳か。
これは益々欲しくなる人材だ。
俺は勧誘し見事OKを貰えた。
その条件とはこの村に護衛を付ける事だった。
さっそく学園長に進言しておこう。
「あ」
「どうしたの?学園にいくんじゃないの?」
軍師マリアが怪訝そうな顔で俺の方を見て来る。
「仮のMPタンクの人間が見つかるまで待ってくれ…街に行けばいるはず」
「次の街まで遠いわよ?」
その日は足が棒になるまで歩いた。
つまり魔力が無い者に人権は無い。
そのせいで俺も散々苦労した。
そこで俺は考えた。
俺の様に不遇な目に合ってる異世界人やら誰やらは特別な力を持ってる人間が多い。
彼女彼らが俺と組む事で最強の力が得られるのではないかと。
MPタンクと大賢者の力、そしてMPタンクの少女のコネ、これだけでは国を支配するには程遠いからだ。
「ネットワーク!」
俺はメアに御門先輩、アリスに協力して貰い、この国全土の人間を調べ上げた。
さっそく目的の人間らしい対象を見つけると俺は転移の魔術で自分だけその場へ飛んだ。
「ひゃっ!?」
「うおっ!?」
いきなり対象の人間らしい人間とでくわしてしまった。
相手も目の前に俺が現れ驚いている。
しかし俺も驚いた。
なんとその対象は幼女だったからだ。
しかし油断してはいけない。
ファンタジー世界にはのじゃロリという合法ロリ的存在があるのだ。
外見は幼女でも中身は云百歳という物知りばあさんだとかな。
「あんた、年は幾つだ?」
「えーと、18歳だけど」
やったぜ。
と思ったが18歳という事は普通の少女幼女である。
俺は少し落胆するが次の彼女の問いで希望が見えて来る。
「あなた”も”異世界人なの?」
「そうだよ!もって事は君もそうなのか?」
「うん、そうだけど」
これはラッキーだ。
異世界人はチートパワーを持ってる事が多い。
俺の大賢者の力だってその一つだ。
俺はワクワクと胸を躍らせながら彼女にそれを問いただした。
「で、君はどんなチート能力を授かったんだい?」
「何にも」
「え?」
「だから何にもないわよ」
どうやら完全にアテが外れたらしい。
俺が諦めて帰ろうとしたその時である。
「盗賊がでたぞおおおおおおおおおおおおお!!!」
村人の一人が村中に聞こえる様に大声で叫ぶ。
俺は周囲を見渡すがMPタンクになれそうな村人はいない。
「君、実はMPが凄く高かったりしない?」
「前の検査では0だったわよ」
「くそっ!」
こんな事ならアリス達を連れてくればよかった。
こんなんじゃ転移の魔術も使えない。
そう思った矢先である。
「あなたはここに隠れてて」
「え」
少女が号令を唱えると酒瓶を構えた村人達が現れた。
瓶には布切れが突っ込まれており、まるでというかまんま火炎瓶だった。
「投げて!」
村人達が火炎瓶を投げつけるが今一歩の所で届かない。
盗賊たちはにやにやと笑いながら炎の壁を迂回し村に入ろうとすると
再び少女が号令を出す。
「矢を放て!」
矢は迂回ルートを中心に放たれた。
訓練されていない村民の弓兵もどきでも、これだけ近くどこを通るか分かる的ならば7割型当たる。
残った盗賊達が村人に突っ込んで来るが多勢に無勢、あっという間にぼこぼこにされてしまった。
「さすがです、軍師マリア様!」
「よしてって言ってるでしょ、照れるじゃない」
成程、彼女はチート能力が無い代わりに自力でなんとかしてる訳か。
これは益々欲しくなる人材だ。
俺は勧誘し見事OKを貰えた。
その条件とはこの村に護衛を付ける事だった。
さっそく学園長に進言しておこう。
「あ」
「どうしたの?学園にいくんじゃないの?」
軍師マリアが怪訝そうな顔で俺の方を見て来る。
「仮のMPタンクの人間が見つかるまで待ってくれ…街に行けばいるはず」
「次の街まで遠いわよ?」
その日は足が棒になるまで歩いた。
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