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高級マンションを占拠した姑「ここは息子が借りている家なのよ!」→私「あ、OKですw」その後…
後編
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手始めに弁護士にコンタクトをとって、不動産会社で働く友人にあるお願いをすることにした。フットワークの軽い引越し業者もググり、予約をとる。そして夫に渡したクレカの利用停止もしておいた。これで戦いの準備は終えた。よし、義母に電話を掛けよう。
「〇〇さん? はぁ。何なのよ、さっき話したばかりなのに一体何かしら?」
「はい。よく考えたのですが・・・・・・夫とは離婚したいと思いました。でも一つ、頼みたいことがあるんです。私の荷物がですね、まだそちらに置いたままなんですよ。可能ならば明日、取りに行きたいのですが。私の所有物、全て運び出したいのですが了承してもらえますか?」
「えぇ、それなら大歓迎よ。許してあげるわ。前の嫁の所有物が置きっぱなしなんて、新たな生活を送る息子にとっても嫌でしょうしね。私も気分が悪いし」
義母は、私が離婚することに同意すると嬉しそうに提案を受け入れてくれた。
次の日、私は頼んでいた引越し業者と共に2人が待つ高級マンションへ向かった。
ロックが解除され、開いた扉の先にはやはり、義母が仁王立ちして待機している。
「まったく、前と同じでおっそいわね。あと数分遅れていたら、私があなたのゴミを処分するところだったわよ」
「はいはい。あの、夫にも話があるんですけど・・・・・・どこにいますか?」
「息子? あぁ、息子はね・・・・・・今新しいお嫁さんとデートに行っているわ。あなたと違ってもうラブラブみたいで安心したわ」
あぁ。きっと私と面と向かって話すのが気まずかったから、デートといってまた身を潜めているのだろう。まったく、あの人は私を怒らせるのが得意なんだな。私は怒りを鎮め、義母に最終確認を取ることにした。
「いいですよもう。じゃあお義母さん、最後の確認させてください。私の所有物は全部持ち出してもいいってことで同意していただけますよね?」
「えぇ、当たり前じゃない。昨日の電話通り、気分が悪いからさっさと荷物まとめて消えてちょうだい」
「わっかりました。では、確認がとれたのでそうさせていただきます」
義母の同意を得て、私は部屋の外にいる業者へ声を掛ける。
「それじゃあ業者の方々、作業開始してください!」
私がそう伝えると、業者の方々は家の中へとぞろぞろと入ってきた。そして部屋にある家具や家電、雑貨などを次々と運び出していく。
「は、えぇ? 〇〇さん、これは一体・・・・・・。私はてっきり、服や化粧品とか少ないものだと思ったのだけれど」
部屋が簡素になっていくのを見て、義母は動揺を隠せなくなっていた。それもそのはず、義母はおそらく日用品や服しか持ち出さないと予想していたのだろうから。
「この人たちは、引越し業者ですよ。さっき最後の確認しましたよね? 私の所有物は全て持ち出しても構わないと」
実は、財産分与で分けられるものはこのマンションぐらいなのだ。テレビや冷蔵庫などの家電やソファやテーブルなどの家具は、全部私が1人暮らししていた時のもの。夫婦になる前に購入したものは、私の所有物。だから全て持って行っても問題がない。
「ちなみに、この家で夫が購入したものなんて服数着だけですよ」
「はぁ!? なんですって!?」
義母があわあわと動揺している間にも、リビングの物は運びされていく。そして数分の間に、何もない質素な部屋になってしまった。
「嘘でしょ。洗濯機も冷蔵庫も・・・・・・食器もこれだけなの?」
「はい。夫の購入したものは置いておきますから、後はご自由にどうぞ。後、こちらも仲介役として弁護士を立てます。お話がある場合はまずは弁護士にお掛けしてくださいね」
掃除したかのように綺麗になった部屋に、高そうなスーツを着た弁護士が入ってくる。弁護士は流れるように義母へ名刺を渡した。義母はあまりの展開の速さに付いていけないのか、
「べべべ、弁護士?」
と、困惑した顔で呟いた。
「しっかりしてくださいお義母さん。あなたは私を追い出した挙句、離婚までさせたんですよ。その分の慰謝料ぐらい、払う覚悟はあったんですよね? もちろん、拒否するなら訴えることも考えています。素直に払う方が、身のためだと思いますよ」
泡を吹き出しそうな義母へ、私は追撃の手を緩めなかった。
「ちなみに嘘はつけませんからね。昨日の電話と、今した会話全て録音しているので。所有物を箱でいいなんて言ってない! というのは通じませんよ」
「そそそ、そんな。実家も売却して、ここで息子と暮らす予定だったのに。家具や家電もなくて、おまけに慰謝料も・・・・・・あぁ!」
義母は叫び終えると、空になった部屋をじっと眺めた。
「あらら。まさかほとんどが〇〇の所有物なんて」
友人Aは爆笑しながら、そう話に相槌を入れた。話を戻す。義母はしばらく放心したように立ち尽くしていたが、ふと何かを思いついたような顔をした。
「あ、そうだ! 息子はこの高級マンションを買えるくらい資産があるんだった。少しの間は不便だけど、すぐに息子が新しい家具や家電を買えるはず。それに慰謝料だって・・・・・・」
ふふふっ。何も知らないでぬか喜びする義母の言葉を聞いて、心から笑いがこぼれそうになった。
「お義理さん、それ本気ですか?」
「何が? どういうことよ!」
はぁ。この人そんなに夫が好きなのに何も知らないのか。私は夫が隠している情報を伝えてあげることにした。
「実はですね、前の仕事が向いてなかったようで転職したんですよ。でも、またダメでそこも辞めました。夫はひたすら再就職先を探していたので、今はまったく稼ぎがありませんよ」
「はぁ!? そんなありえないわ! だってこのマンションの名義も息子なのよ!」
「はぁ。それは夫に私が頼まれて、止むを得ず譲ったんです。見栄っ張りですからねあの人。実際に購入費を払ったのは全部私ですし、生活費も何から何まで・・・・・・ここまで言えばもうわかりますよね? だから、夫はもう1人で生活できるような状況じゃないってことです」
「そんな。この家にいれるかもわからないじゃない」
私から告げられた事実を知り、義母は青ざめた顔で再び硬直した。そして、またしても何かを思いついたように口を開く。
「ねぇ〇〇さん。わかったわ。離婚は一旦保留ってことにしないかしら? 私、あなたのこと見直したわ。このマンションを買えるくらい稼いでいるなんて、すごいじゃない。これからは3人で、仲良く暮らしましょうよ。ね、それがいいわ」
義母は手の平を返し、さっきとは態度を180度変えてきた。どうやら、私の機嫌をとろうという考えのようだ。自分が今ましてきた所業を完全に忘れているのか、我が身欲しさに痛めつけた相手にこうも態度を変えるとは。しかし、こんなふざけたご機嫌取りで私が情に流されると思うのは大間違いだ。私はきっぱりと、義母も申し出を断ち切った。
「すいませんが、昨日もう考えを固めてしまいましたので。後、離婚届はもう提出してしまいました。もう夫とはこれっきりです。これからの生活に関しては、夫とお義母さん・・・・・・そして新しいお嫁さんの3人で話し合って決めてください」
「あなたなんて薄情なの! 離婚したとはいえ、元夫とその家族を切り捨てるなんて!」
「切り捨てるなんて心外です。私はただ、出ていけと言われたからそうしただけです。慰謝料に生活費、それとローン・・・・・・先立つ苦労をお察ししますが、頑張ってくださいね。では、弁護士さん後のことよろしくお願いします」
私は膝を床につける義母を部屋に残し、マンションを後にした。それからの義母と夫の生活は言うまでもないが語ろう。無職の元夫は当然のことながら、マンションのローンが払えなくなり売却。私が弁護士を通して慰謝料を請求したせいで、借金地獄の生活を送っているようだ。再就職先を探すも職探しが難航し、アルバイトを掛け持ちして凌いでいる毎日だという。それに加え、不幸がさらに舞い込んだ。なんと、新しいお嫁さんは結婚詐欺しだったようで義母は借金の連帯保証人にされてしまった。義母も借金を返済するためにパートをし始めたが、専業主婦しかしたことがないため苦労していると聞く。義母は実家を売却しており、挙句息子がタワマンを売り払ったせいで帰る場所がなくなってしまった。元夫と義母は、2人でボロアパートにひっそりと暮らし、それぞれの借金を返済する生活を送っているそうだ。
私はというと、不動産業者の友人に紹介してもらった物件で快適な1人暮らしを満喫している。週末は、1人で晩酌しながら映画を楽しむのが日課になった。就職先が決まらないだらしない夫を養う生活より、今の方がストレスフリーでとても充実している。
「やっぱり人に仇なすと、自分らに返ってくるんだな」
友人Aは、語り終えた私の話にそう最後に感想を述べた。
「〇〇さん? はぁ。何なのよ、さっき話したばかりなのに一体何かしら?」
「はい。よく考えたのですが・・・・・・夫とは離婚したいと思いました。でも一つ、頼みたいことがあるんです。私の荷物がですね、まだそちらに置いたままなんですよ。可能ならば明日、取りに行きたいのですが。私の所有物、全て運び出したいのですが了承してもらえますか?」
「えぇ、それなら大歓迎よ。許してあげるわ。前の嫁の所有物が置きっぱなしなんて、新たな生活を送る息子にとっても嫌でしょうしね。私も気分が悪いし」
義母は、私が離婚することに同意すると嬉しそうに提案を受け入れてくれた。
次の日、私は頼んでいた引越し業者と共に2人が待つ高級マンションへ向かった。
ロックが解除され、開いた扉の先にはやはり、義母が仁王立ちして待機している。
「まったく、前と同じでおっそいわね。あと数分遅れていたら、私があなたのゴミを処分するところだったわよ」
「はいはい。あの、夫にも話があるんですけど・・・・・・どこにいますか?」
「息子? あぁ、息子はね・・・・・・今新しいお嫁さんとデートに行っているわ。あなたと違ってもうラブラブみたいで安心したわ」
あぁ。きっと私と面と向かって話すのが気まずかったから、デートといってまた身を潜めているのだろう。まったく、あの人は私を怒らせるのが得意なんだな。私は怒りを鎮め、義母に最終確認を取ることにした。
「いいですよもう。じゃあお義母さん、最後の確認させてください。私の所有物は全部持ち出してもいいってことで同意していただけますよね?」
「えぇ、当たり前じゃない。昨日の電話通り、気分が悪いからさっさと荷物まとめて消えてちょうだい」
「わっかりました。では、確認がとれたのでそうさせていただきます」
義母の同意を得て、私は部屋の外にいる業者へ声を掛ける。
「それじゃあ業者の方々、作業開始してください!」
私がそう伝えると、業者の方々は家の中へとぞろぞろと入ってきた。そして部屋にある家具や家電、雑貨などを次々と運び出していく。
「は、えぇ? 〇〇さん、これは一体・・・・・・。私はてっきり、服や化粧品とか少ないものだと思ったのだけれど」
部屋が簡素になっていくのを見て、義母は動揺を隠せなくなっていた。それもそのはず、義母はおそらく日用品や服しか持ち出さないと予想していたのだろうから。
「この人たちは、引越し業者ですよ。さっき最後の確認しましたよね? 私の所有物は全て持ち出しても構わないと」
実は、財産分与で分けられるものはこのマンションぐらいなのだ。テレビや冷蔵庫などの家電やソファやテーブルなどの家具は、全部私が1人暮らししていた時のもの。夫婦になる前に購入したものは、私の所有物。だから全て持って行っても問題がない。
「ちなみに、この家で夫が購入したものなんて服数着だけですよ」
「はぁ!? なんですって!?」
義母があわあわと動揺している間にも、リビングの物は運びされていく。そして数分の間に、何もない質素な部屋になってしまった。
「嘘でしょ。洗濯機も冷蔵庫も・・・・・・食器もこれだけなの?」
「はい。夫の購入したものは置いておきますから、後はご自由にどうぞ。後、こちらも仲介役として弁護士を立てます。お話がある場合はまずは弁護士にお掛けしてくださいね」
掃除したかのように綺麗になった部屋に、高そうなスーツを着た弁護士が入ってくる。弁護士は流れるように義母へ名刺を渡した。義母はあまりの展開の速さに付いていけないのか、
「べべべ、弁護士?」
と、困惑した顔で呟いた。
「しっかりしてくださいお義母さん。あなたは私を追い出した挙句、離婚までさせたんですよ。その分の慰謝料ぐらい、払う覚悟はあったんですよね? もちろん、拒否するなら訴えることも考えています。素直に払う方が、身のためだと思いますよ」
泡を吹き出しそうな義母へ、私は追撃の手を緩めなかった。
「ちなみに嘘はつけませんからね。昨日の電話と、今した会話全て録音しているので。所有物を箱でいいなんて言ってない! というのは通じませんよ」
「そそそ、そんな。実家も売却して、ここで息子と暮らす予定だったのに。家具や家電もなくて、おまけに慰謝料も・・・・・・あぁ!」
義母は叫び終えると、空になった部屋をじっと眺めた。
「あらら。まさかほとんどが〇〇の所有物なんて」
友人Aは爆笑しながら、そう話に相槌を入れた。話を戻す。義母はしばらく放心したように立ち尽くしていたが、ふと何かを思いついたような顔をした。
「あ、そうだ! 息子はこの高級マンションを買えるくらい資産があるんだった。少しの間は不便だけど、すぐに息子が新しい家具や家電を買えるはず。それに慰謝料だって・・・・・・」
ふふふっ。何も知らないでぬか喜びする義母の言葉を聞いて、心から笑いがこぼれそうになった。
「お義理さん、それ本気ですか?」
「何が? どういうことよ!」
はぁ。この人そんなに夫が好きなのに何も知らないのか。私は夫が隠している情報を伝えてあげることにした。
「実はですね、前の仕事が向いてなかったようで転職したんですよ。でも、またダメでそこも辞めました。夫はひたすら再就職先を探していたので、今はまったく稼ぎがありませんよ」
「はぁ!? そんなありえないわ! だってこのマンションの名義も息子なのよ!」
「はぁ。それは夫に私が頼まれて、止むを得ず譲ったんです。見栄っ張りですからねあの人。実際に購入費を払ったのは全部私ですし、生活費も何から何まで・・・・・・ここまで言えばもうわかりますよね? だから、夫はもう1人で生活できるような状況じゃないってことです」
「そんな。この家にいれるかもわからないじゃない」
私から告げられた事実を知り、義母は青ざめた顔で再び硬直した。そして、またしても何かを思いついたように口を開く。
「ねぇ〇〇さん。わかったわ。離婚は一旦保留ってことにしないかしら? 私、あなたのこと見直したわ。このマンションを買えるくらい稼いでいるなんて、すごいじゃない。これからは3人で、仲良く暮らしましょうよ。ね、それがいいわ」
義母は手の平を返し、さっきとは態度を180度変えてきた。どうやら、私の機嫌をとろうという考えのようだ。自分が今ましてきた所業を完全に忘れているのか、我が身欲しさに痛めつけた相手にこうも態度を変えるとは。しかし、こんなふざけたご機嫌取りで私が情に流されると思うのは大間違いだ。私はきっぱりと、義母も申し出を断ち切った。
「すいませんが、昨日もう考えを固めてしまいましたので。後、離婚届はもう提出してしまいました。もう夫とはこれっきりです。これからの生活に関しては、夫とお義母さん・・・・・・そして新しいお嫁さんの3人で話し合って決めてください」
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私は膝を床につける義母を部屋に残し、マンションを後にした。それからの義母と夫の生活は言うまでもないが語ろう。無職の元夫は当然のことながら、マンションのローンが払えなくなり売却。私が弁護士を通して慰謝料を請求したせいで、借金地獄の生活を送っているようだ。再就職先を探すも職探しが難航し、アルバイトを掛け持ちして凌いでいる毎日だという。それに加え、不幸がさらに舞い込んだ。なんと、新しいお嫁さんは結婚詐欺しだったようで義母は借金の連帯保証人にされてしまった。義母も借金を返済するためにパートをし始めたが、専業主婦しかしたことがないため苦労していると聞く。義母は実家を売却しており、挙句息子がタワマンを売り払ったせいで帰る場所がなくなってしまった。元夫と義母は、2人でボロアパートにひっそりと暮らし、それぞれの借金を返済する生活を送っているそうだ。
私はというと、不動産業者の友人に紹介してもらった物件で快適な1人暮らしを満喫している。週末は、1人で晩酌しながら映画を楽しむのが日課になった。就職先が決まらないだらしない夫を養う生活より、今の方がストレスフリーでとても充実している。
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