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第十一章 魔神復活永劫の力

第百五十六話 光対光

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魔神の巨大化は地上から雲にも届くかというくらい、大きかった。


「ぐはは、手がないといえど、強くなりすぎてしまったな」


 魔神はどす黒い声で咆哮をあげた。


 音波のように空間にずれが生じた。


 ヒョウが目線を向けた。


「みろ、エトワル城の二倍はあるぞ」


「でかい」


「手がなくても、あんなのに足で踏まれたら、城なんて粉々だ」


 ファイが懸念しいった。


確かに、足だけでも多大な被害が生じるのは間違いなかった。


 そばにいた、キュラがセイクのほうを向き急いでいった。


「なんとかせねば、セイク殿どうにかならないのか」


「さっきも言ったように、コアを壊すしか、魔神の体の制御を作用させなくするしか方法はない」


 その瞬間だった。


 セイクが念動力を高めた。


「いけ、ホーリーカッター」


「無駄だ」


GAKINNN!


「なに、ホーリーカッターがきかない」


 ホーリーカッターが発せられたが、全くと言っていいほど魔神の肉体はきれず、かき消された。


 これが巨大化の力か。


 ファイの空いた口がふさがらなかった。


「セイクさんの攻撃であいつの体がきれないなんてどういうことだ」


「大きくなって装甲が固くなったんだ」


 ヒョウが考察したように言う。


 みな、一様に考察していた。


「だとすると、俺たちの魔剣の攻撃が全くきかないかもしれん」


「可能性は高いですね、魔闘気をかけていても、危うい」


 ウィードも怪訝な面持ちでいった。


 その矢先だった。


 キュラが重い口を開いた。


「どうにか、コアを探し出して、粉砕しなければ」


「私の聖なるリングで」


 テアフレナが言い寄ってきた。


 聖なるリングを照らした。


「だめだ、奴の体が大きくて光りが当たらない」


「じゃぁ、一体どうすれば」


「魔爆撃波弾(ブラストドゴーラ)!」


 同時に凄まじい光が生じ、地を這い、衝撃が光りの盾に当たった。


「なに!」


「みな、伏せろ」


DWOOOONNNNN!


 光のようなものが一瞬にして炸裂した。


 光の盾ですごい爆発がおきた。


「見えなかった」「一瞬だ」


「やつも光の速さの攻撃を」


「光の盾がなければ、粉々だった」


 セイクは態勢を崩していたが、ゆっくり起き上がりながらいった。


 続けて言葉を紡いだ。


「まずい、あれを同時に何発も撃ってこられたら防御しきれないかもしれない」


 セイクの言葉に一同が面食らった。


 ボンは物陰に急いで隠れて頭を隠した。


 ニミュエはファイの首の後ろに隠れた。


 キュラがきいてきた。


「どういうことだ、物理攻撃以外はいけるのじゃないのか」


「浮遊城ワトルスが出せる、魔闘気の推進力を超しているのだ」


 思いがけないことをセイクはいった。

「やつが、それに気づかなければいいが」


「じゃぁ、一発なら何回でも大丈夫ってこと?」


「そうだ」


 イーミ姫様の問いに、セイクはきっぱり答えた。


 そして、セイクは旋毛を曲げみなの安心の気を消すことを言った。


「しかし、三発、四発同時にこられたら、防ぎきれないやもしれん」


 いうと、面子に衝撃が走った。


 もし相手がきづき、打ち込まれると城が崩壊しかねないということだった。


 セイクは言葉を濁した。


「魔といえど、魔の光。同じ光の属性、光対光だからだ」


「そんな」「俺たちは死ぬのか、城で」


ニミュエとレイティスが声音を吐いた。


その場にいた者たちから悲鳴があがった。


 しかし、瀬戸際にいるといえど、キュラは冷静だった。


「みな、さわぐな、方法を考えるのだ、コアを壊す方法を」


 キュラの言葉にみな、諭されて、我に返った。


 魔神は歩みを確実に浮遊城に向けていた。


 フォライーの画策がある限り、魔神は対応策を考え付くのだった。
















☆☆

おつかれさまです。読者様も忙しいのに読んでいただいてありがとうございます。
まだまだ続いていきます。
悪知恵大したものですね、フォライーも。魔神だけならファイたちだけでも何とかなりそうな気もしますね。
光りは光ですが、魔神が使ってるのは魔の光です。属性は同じですが。
少し違うニュアンスです。
読者様の安全を祈っております。
またアップします。
気長にお付き合いください。
読み物としてがんばっていきます。
またおあいしましょう。
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