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第十章 復活されし魔神

第百四十八話 失くされた翼

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爆発が収まりだした。





 ダメージは負っていたが、致命傷までは至らなかった。





 ヒョウがぼそりと重厚な声でいった。





「やった、あと一歩だ、城壁の下に落とせば」





「しかし、また飛んでくるぞ」





「要は、飛んでこれなくしたらいいんじゃねーか」





 ファイが機転の利いたことをいった。





 ヒョウが不敵な笑みをみせ、鋭い眼光を放った。





「そういうことだ」





「氷魔風アイスブリザード連撃!」





「GUALAALALA!」





 氷の風で、ヒョウは魔神獣の両方の羽を見事にカチカチに凍らせた。





 これで魔神獣は飛ぶことができない。





「なるほどな、羽を二つ凍らせたわけか」





 オネイロスが感心しきっていた。





「この氷は、しばらくは溶けない。あとは落とせばしばらくは飛んでこれない」





 ヒョウがいったときだった。





 キレオが両手にエネルギーを集中させていた。





 そして、横に飛んだ。





「うぉぉぉ、俺に任せておけ」





「キレオさん」





「爆撃波動弾!」





キレオは両手から、気が源だろう波動のエネルギー波を魔神獣の足元に放った。





 それは見事に炸裂し、魔神獣の体重もかかり、見事に崩れ落ちた。





「やった、足元を崩した」





「よし、思った通りだ、やつめ、下に落ちたぞ」





 魔神獣は浮遊城から落ち、地面に真っ逆さまに転落していった。





 それを上からキレオは見ながらいった。





「落ちた衝撃で、ダメージは免れんな」





「ふぅ、なんとかなりましたね」





 エリューが飛翔魔法を解き、額の汗を拭いながら、地面に降りてきた。





 オネイロスが言葉をかけた。





「さすがだな、進行を妨げ押し返したおかげだ」





「そんなことないです、最後にキレオさんが強力な技を放ってくれたおかげです」





「よし、東のみんなに合流だ。セイクさんのところにきてなければいいが」





ファイがそういうと、みな、東の城壁に向かった。





だが、落ちたものの魔神獣が死んだとは思えなかった。





 ファイや皆の脳裏には懸念の色が残っていた。































☆☆

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