声劇・セリフ集

常に眠い猫

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1人用声劇

男「正義と夢と行いと」語り 苦悩 悲しげ

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【キャラクター】

名前:伊野崎 竜也
性別:男
年齢:25歳
職業:自衛隊
性格:正義感の強い男。目の前の苦しんでる人を放っては置けない上、悪いことしてる奴をこよなく憎んでいる。明るくて元気。自分の大事な人に危ないことが起ころうとすると自分の身を挺して守る。教えたら苦しむことはなるべく胸にしまっておく。自己犠牲体質。
特技:武道
趣味:バードウォッチング


【ジャンル】語り

【状況】幼なじみのアゲハに自分の価値観を珍しく静かに語る場面。





↓↓【以下台本】↓↓






 世の中のだれもが、一度は考える。
 生きることの意味とか、死んだらどうなるのか、とか。
 なぜ死ぬことを止められるのか。生きることを押し付けられるのか。
 だれもが行き着く疑問で、だれもが答えに辿り着けずに今を生きている。
 あん?珍しく暗い話?
 まぁ、そうだな。俺にしては暗いかもな。
 なんで俺がこんなこと話し始めるかって。
 思うところがあったんだ。
 お前のこととか。あいつのこととか。
 今まで起こったこととか、全部に対して。
 少し考えて、俺はふと疑問に思ったんだ。
 平和とは何か。幸せとは何か。
 多くの人間が求めるものが、つまりどう言うものなのか。
 俺のやっていることは最善ではなくて、偽善なんじゃないか。とかさ。
 、、、らしくないことは俺が一番わかってる。
 俺だっていつもニコニコしてるわけじゃない。
 それを、お前らには隠してきただけだ。
 優しい?違うぞ。
 俺は臆病だった。それだけのことだ。
 お前らに話したとして、傷つけるのがひたすらにいやだったんだ。
 、、、なっ、知って、、!?
 はぁ。じゃあもう隠さなくてもいいな?
 まったく。

 話が逸れた。
 つまりは、俺は自分のしていることに疑問を抱いたんだ。
 助けたい人間を助けられず、ただそのためだけに別の何かを犠牲にして。
 それは本当に正義なのか?
 お前とあいつさえ守れればいいなんて。
 正義の味方が聞いて呆れるだろ。
 なにを犠牲にしても、なんてさ。
 俺が目指すものにあるまじき考えだ。
 そう、思うだろ?
 俺の目指すものは、手の届く範囲内にいる人間をきちんと助けることだ。だから自衛隊になった。
 多くの人を助け、平和を守ることだけが俺の目標だった。
 なにも犠牲になんてしたくない。
 昔の自分と、同じテツを踏みたくはない。
 だが結局、俺は同じ過ちを犯して、お前にこんな愚痴を零してる。
 飛んだ恥晒しはじさらしだ。
 俺はもう自分の正義に自信が持てない。
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