声劇・セリフ集

常に眠い猫

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シリーズ物声劇台本

「異世界から主人公が集められたようです」パート3 バトルパート ヘルスVSユリ

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--出演キャスト--

k 男女可  女推奨  16歳?
ゆり 女 18歳
ヘルス 男 ?
シオン 男  見た目23歳

ヒイカ 男の子 14さい
リュウカ 女の子  みため14歳
ニウス 男子 見た目16歳






出場キャラ 詳細

名前:ニウス
メモ:某界の魔王候補
詳細:異世界転生者。魔王の息子という特別な力を持った上で神様からチートをもらっているため負けなし。城に住んでいるのだが部下もまた優秀すぎて時たまくる「勇者の襲撃」とやらに参加できない。と不満に思っている。
性別:男
年齢:人間に換算すると15歳
性格:まぁ活発なほうじゃないかな?めんどくさがりが少し目立つが、楽しいことはまぁ好きだし、平和に暮らせればいいなって人間。暇すぎる環境があまり好きではなく、正義感的なものがある。本人はあまり自覚なし。
一言:暇すぎる。暇すぎて家出したくなるんだよほんとに。。。

名前ヘルス
メモ:ニウス補佐をするキメラ 
詳細:ニウス誕生の折、その側近兼お目付役として側に置かれた魔界最強種族の中で上位に立つ存在。筆頭騎士として王に仕えていたが、ニウスの誕生とともに、王に頼まれて側近になる。その後王子ニウスの波乱万丈すぎる行動によりずいぶん苦労する羽目になる。
性別:オス、、ではなく男。
年齢:不詳ひたすらに重年者であることは事実。
性格:几帳面で真面目。少しニウスには厳しいが、紳士的な対応が女性陣に人気。人望もそれなり。
一言:ニウス様できればもう少し大人しくしてもらえませんか。。

名前:竜花(リュウカ)
メモ:死にたがりな世界最強の神さま 
詳細:人の世で自殺を図った女の子。しかしアホな神様のせいかおかげか、神様そのものの力を持って異世界に召喚。死にたかった少女は繭のように結晶化すると共にあらゆる災害をこの世界に及ぼし、その時代に起こっていた争いをことごとくぶちのめして沈めたのち、長い眠りにつく。誰も立ち入れなかった聖域に男の子が入り込んだことから、分身を街にしのばせることが多くなった。
性別:女の子
年齢:たぶん16?世界に召喚アンド誕生してから軽く数千年。
性格:なんかいつもぼうっとしてる。うすーいピンクと、光に当たると完全に白銀に輝く髪、白すぎる肌に青く輝く瞳は美しい容姿そのもので、いちいち物静かで、話すのがノーンビリ。基本的にまったり体質だが、危機的状況などには誰よりも何よりも早く気づいて対処する。
一言:私は、暇が好き、よ

名前:ヒイカ
メモ:その友達の男の子  
詳細:誰にも解明できない特異体質を持った男の子。しかしそれ以外は内気で弱気な男の子。ある日同い年にいじめられて森の中に迷い込み、聖域に足を踏み入れ、聖域で暮らしているという女の子と出会う。
性別:男の子
年齢15歳
性格:おっちょこちょい。明るい性格なのに、考えることは少し卑屈で、落ち込むことが多いのを、笑顔で隠すことがたまにある。天然ドジ。リュウカが好き。
一言:ぼ、ぼくはその、か、彼女がすきで!あっ内緒にしてて!バレたら恥ずかしくて(略

名前:シオン
メモ:堕神の謎の男    
詳細:神の頂点に立つ大お爺様の孫でありながら、とある集落を守れと言われ失敗した挙句、悪魔の頂点である存在に堕とされた堕神の類。それ相応の力を持つ。
性別:男
年齢:想定687歳
性格:落ち着いた性格で、基本自分からはあまり動かない。ユリに危機が迫ったときに限って誰より速く動く。紳士的というには鋭すぎた目元でしばし怖がられることが多い。
一言:興味ないな。

名前:ユリ
メモ:シオンにくっついて回る先祖返りの女の子
詳細:とある財閥に生まれた女の子。歴代最強と言われた先祖、元神様と言われる存在の先祖返りを見せ、母親共々監禁さながらの状態で守られる。ある日、シオンが悪魔と戦う際に全部ぶっ飛ばした屋敷によって、罪悪感からシオンが育てることに。そのあとは相思相愛で仲睦まじく一緒に旅をしている。
性別:女の子
年齢:膨大な力ゆえ長命186歳かな?
性格:めっちゃ気さくなお姉さん系。振る舞い方が何かと若いため、全年齢に好かれやすい。
一言:私はユリっていうの。仲良くしてもらえると、とても嬉しいな?


名前:???(k)
メモ:謎の女の子?
詳細:全ての元凶と招待者。誰も彼女の正体も素性も知らない。
性別:女の子
年齢:???
性格:定まらないキャラ。何を目的としてるかわからない。モデルはいるようだが?
一言:私はほら、ただの傍観者だし、呼んで出てきてくれたのは、すごい感謝してるんだよ?















以下本文





k「ではー!れでぃー、、、ごうっ!!」


ユリ「先手必勝だよ!召喚!桜刀ようとう『ミツムネ』!からの!」

ヘルス「遅い。『ブルースカイ』!」

ユリ「よっ」

ヘルス「ほう?避けるか」

ユリ「へへっ!剣技!三の段!鷹の爪!」

ヘルス「直線の突き技か。スピードはあるが正直すぎではないか?」

ユリ「うわっ」

ヘルス「ほら、この通り簡単に避け」

ユリ「どうかな?」

ヘルス「ん?な!?剣先が曲がっ!?」

ユリ「連撃!凪の方!」

ヘルス「くそ!『ロスト』!」

ユリ「な!?空間魔法!?しまった足元がっ」

ヘルス「この魔法はこの世界では初級でな。床に穴をあける程度のものなんだが、使い方を考えされすれば、なかなかバカにできない」

ユリ「しかも空飛ぶとか反則でしょ!」

ヘルス「ふっ。とどめ」

ユリ「『防御』!よいしょ!」

ヘルス「ふむ」

ユリ「油断させて仕留めようと思ったけど、やっぱりうまくいかないなぁ」

ヘルス「なめてもらっては困るな。私はそこらのゴロツキとは違う」

ユリ「ふふふっ」

ヘルス「ん?」

ユリ「ぁぁごめんなさい。私しばらく自分の力使えなかったから、少し楽しくなっちゃって」

ヘルス「そうか。では私も楽しむとしよう」

ユリ「それが一番だね」

ヘルス「ではもう少し遊ばせてもらうぞ」

ユリ「受けて立つよ!」

ヘルス「連携魔法陣展開。さて、避けられたら、褒めてやる人間」

ユリ「それは気が早い話だわ。避ける、ではなく、あなたを倒して初めて褒めるべきではなくて?」

ヘルス「ほざけ」

ユリ「じゃあ私もちょっと遊ぶかな!いざ!」

ヘルス「、、、展開完了。発動。略式結界『リミットアーチ』この魔法の説明を特別にしてやろう人間」

ユリ「ずいぶん!よっと!余裕ね!」

ヘルス「この魔法は数々の魔法陣を連結させ、安定させることで複数の魔法の効果を併用するという、それなりの技術が必要な連携魔法と言われるものだ。今使っているのは範囲魔法の『アンチエイジング』敵の気配をサーチして位置を知らせる魔法と、風の矢を作り上げて敵に叩きつける魔法の二種類」

ユリ「なるっと!ほどね!だから私の進む場所にだけ矢が降ってくるわけだね!」

ヘルス「ほう、これも避けるか。ではもう一つ魔法を追加しようか」

ユリ「ええ!?どこまでできるのよあなたは!」

ヘルス「ふっ。これくらいは朝飯前だ」

ユリ「避けるこっちは必死よ!」

ヘルス「知っている。追加魔法陣展開。略式空間魔法『世の理』、、、、発動」

ユリ「うわ!?からだが!?」

ヘルス「重くなったろう。この魔法は物質の重さを三倍にするという魔法だ」

ユリ「デタラメすぎでしょぉっ!?」

ヘルス「それでも動けている貴様の方がデタラメではないか。本来ならここで人間なんぞ死んでいるところ、、、魔法の気配?」

ユリ「あ、気づいた?これは魔法に限った性能を半減、場合によっては打ち消せるのよ」

ヘルス「、、、、、魔法付与防具。その服か」

ユリ「正解!この服には、正確には服を編み込んだ糸を使って魔法陣を布全体に編みこみ、強固な防御を可能にした貴重品!」

ヘルス「なるほど、それで動けたってわけか」

ユリ「それでもこれだけ勢いを保ったままの魔法陣に驚いてるけどね」

ヘルス「当たり前だ」






##############モブパート##############

k「っかー!苛烈だねぇ?ってほどでもないか。まだおとなしい方だね」

ニウス「うわぁ。ヘルス、手加減しなさすぎ」

リュウカ「ふーん」

ヒイカ「す、すごい、連携魔法は僕の世界にもあるけど、あんなにたくさん組み合わせられる人、僕知らないや」

ニウス「ん?あれくらい普通じゃないのか?」

ヒイカ「そんなことないよ!今の時代、伝説の魔法使いでも三つまで連携できれば、伝説級の魔法使いなんだ!一生仕事に困らないくらいの実力だよ!」

リュウカ「確かに、最近では聞かないけど、ヒイカ、一つ間違いだよ」

ヒイカ「え?な、なに?」

リュウカ「あの人、使ってる魔法陣は四つある」

ヒイカ「ええ!?四つ!?」

リュウカ「そう。四つ」

ヒイカ「そんなの聞いたことなんてないよ!デタラメだよ!」

リュウカ「確かに、今の時代では聞いたことない」

ニウス「ふーん。そんなもんなのか」

#################################




ユリ「さっ届いたよ!」

ヘルス「まだまだっ!」

k「おーっと!?懐にユリちゃんが飛び込む!が!ヘルス!すんでのところでさけて!?反撃に出るー!」

ニウス「突然の実況に俺びっくりした」

リュウカ「うん。突然大きな声。っていうか、なんか声が響いてる?」

シオン「拡声器?」

ニウス「雰囲気が完全に武闘会のそれだなぁ」

ヒイカ「戦いの次元が違いすぎるよぉ~。僕夢でも見てるのかな?」

リュウカ「ひいちゃん」

ヒイカ「ふえ!?な、なに?」

リュウカ「こんなの、序の口。もっと凄いのが見られるよ?」

ヒイカ「え、これ以上に凄いのって、、もう想像が追いつかないな」

リュウカ「大丈夫。ヒイカも、そのうち、出来るようになるよ」

ヒイカ「え?僕が?」

リュウカ「うん。なるよ」

ヒイカ「いやいやいや!ならないよっ。ちょっとあそこまで行くとなりたくないなとすら思うよ。はは」

リュウカ「私を、守ってくれないの?」

ヒイカ「ふえ!?」

リュウカ「ひいちゃん、強くなりたいって。私を守るんだって、少し前に泣きながら」

ヒイカ「わー!わ!やめてやめてやめてええ!」

ニウス「へぇ?かっこいいことも言うんだな?」

ヒイカ「ちがっそのっ」

シオン「少し見直したな」

ヒイカ「やめっ!」

リュウカ「そう。ひいちゃんは、かっこいい子だよ?」

ヒイカ「いや!だからあれは勢いでって言うか!」

k「好きな女の子を泣いて守りたいと宣言する男の子かぁ。好きだぞぉ?」

ヒイカ「いやぁぁぁやめて恥ずかしいいい!」

シオン「ふふっ」

k「ぷっ!あはははは!いやはや可愛いねぇ?いじりがいがあるってのはこう言うことを言うのだろうと私は思う!」

ニウス「わからなくもないから困る」

リュウカ「ひいちゃんは、カッコよくて、可愛い。だから、すき」

ヒイカ「ひぅっ!?」

シオン「ところで、K?実況はいいのか?もうそろそろいいところだぞ?」

k「おっと忘れてた!」

リュウカ「私はずっと見てた。ユリが突進していって、ヘルスちゃんが体をひねって回避、と一緒に魔法陣起動」

ニウス「ユリさんがそれを剣戟で勢いをつけながらギリギリ回避。ってヘルスちゃん??」

シオン「今らユリが攻撃の隙をなくすため猛攻中。だが、相手のヘルスも何か企んでるな」

k「ほうほう。そうか」

ニウス「え?企んでるって?」

シオン「まぁ、これは言わないでおこう。楽しみが減るだろう?」

リュウカ「賛成。私はもう、何が起こるか分かってるから、いい」

ヒイカ「わかってるって、、、あ、そか」

リュウカ「ひいちゃん、しー」

ヒイカ「うん大丈夫。わかってるよ」

ニウス「わかってないの俺だけー?」

k『さーあ!私K!実況に戻りましょう!』

ニウス「うお!?」

シオン「、、、やはりそれでやるのか」

リュウカ「うきうき」




k『さあ!我々が目を離した隙にー!?戦闘は勢いを増して行く!ヘルス選手の足元に展開された連携魔法陣がユリ選手を休みなく襲う!が!ユリ選手華麗なステップと身のこなしでそれを避け!ヘルス選手に猛攻を繰り出しています!』

ユリ「なに!?さっきからワンパターンだよ!?そろそろ飽きてきちゃうんだけど?」

ヘルス「そうか。だが安心しろ。まだ面白い続きがあるからな」

ユリ「へへへ!私の攻撃をかわしながら出来ることかな!?」

K『なんと言う動き!なんと言う光景か!槍の雨がピンポイントで降り注ぐ中!ユリ選手はそれをかわしながら猛攻を繰り広げ!その刃をヘルスもまた華麗な身のこなしで回避して行く!』

ヘルス「ユリはどうやら連携魔法の知識があるようだが?」

ユリ「まぁ知識としてはね。私は使ったことないよ?私の世界にはその技術はなかったからね!」

ヘルス「そうか。我が世界ではこの連携魔法は一般的に使われているものでな。使わない人間などいないほどだ」

ユリ「へぇ?なら、そこまで凄い魔法ではないってことじゃない?いいの?そんなこと言って!」

ヘルス「事実だからな。仕方がないことだ」

ユリ「、、、じゃなに?」

ヘルス「、、、?」

ユリ「誰にでも使えるような弱い魔法の連携だけで、私を倒せるって言いたいの?」

ヘルス「いいや?いったでしょう。面白くなると」

ユリ「、、、」

k『おっとー!?なにやら二人が会話をしたと思ったらユリが足を止めたー!?まずいぞ!このままでは矢の雨に打たれて敗北は免れないか!?」

ヘルス「、、、停止」

ヒイカ「あれ?魔法陣の光が」

リュウカ「発動停止状態。魔法陣を一旦止めた?」

シオン「なにをするつもりだ?」

ニウス「んー、嫌な予感しかしないんだが」

ユリ「、、、」

ヘルス「ここではなにをしても大丈夫なんだな?」

k『お!?お、そうだね。大丈夫だよ?』

ヘルス「リュウカ殿。申し訳ないが、見学席を結界で守ってくれないか」

リュウカ「、、、いいよ」

ヘルス「感謝する」

ユリ「、、、なにをするつもり?」

ヘルス「私の足元には今、連携魔法として四つの魔法陣が展開されている。一つは「サーチ」。一つは「攻撃魔法」。ひとつは「トラップ」そして最後が「防御」だ」

ユリ「トラップ陣で私に重力をかけ動きを鈍くし、サーチ魔法で私の位置を正確に捕捉。攻撃魔法とサーチ魔法を連携させて私に攻撃をさせながら、防御魔法で自身の防御力をアップ。ってところかしら」

ヘルス「そう。そしてトラップとこの種類の防御魔法を連携させることによって、自身のスピードもあげられるものだ。しかし、この連携魔法、進化系があるのだ」

ユリ「進化系?」

シオン「連携魔法陣の進化?そんなの初めて聞くぞ」

リュウカ「ふふふ」

ヒイカ「リュウカ?」

リュウカ「ひいちゃん、私のそばにいてね?ちょっと危ないから、離れちゃダメ」

ヒイカ「え?」

リュウカ「わかった?」

ヒイカ「う、うん」

ニウス「な、なにが起こるんだ、、、?」

ヘルス「さあ。とくとその目に焼き付けろ。我が名はヘルス。魔の国号王直属近衛兵そのおさを務める私の実力で、滅びるがいい」

ニウス「セリフが完全に悪役のそれ」

ユリ「いいよ。受けてあげる。幸いシオンがなにもいってこないから、私には、聞かないと思うよ」

ヘルス「ほざいていろ」

ユリ「、、、、先祖返りの直系ゆり。受けて立つよ!」


ヘルス「ふぅ、、、、『リソース』『クラスアップ』」

ヒイカ「ひいいい!?」

ニウス「んあ!?なんだこれ!うそだろ!?」

リュウカ「おおー、すごい」

シオン「ほう?」

ヒイカ「待って待って待ってなにこれ!ダメだよこんなの!これ全部魔力!?ヘルスさんが何か言った途端体がすっごい重くなったんだけど!?」

ニウス「うっわぁ。これ、どう例えたらいいのかなぁ。生暖かくて無駄に重量のある布団を被せられたような感覚。重くて濃密で、、、なんか熱くさえ感じるんだけど、、、?」

ヒイカ「こんな濃い魔力の塊!リュウカでも出せないよ!?」

リュウカ「ひいちゃんの前では出したことはないね」

ヒイカ「僕の前じゃなかったらあるの!?」

リュウカ「んー、今の密度の6倍くらいまでなら?」

ニウス「いや普通に化け物」

リュウカ「ニウス、失礼」

ヒイカ「、、、、、、」

リュウカ「ひいちゃん?えと、気味、わるい、かな?こわい?」

ヒイカ「、、、リュウカ」

リュウカ「うん?」

ヒイカ「、、、すごいや」

ニウス「全力で感嘆を漏らしたね」

シオン「その一言だけで全て伝わってきたな」

リュウカ「、、、ふふふっ!ありがとうっひいちゃんっ大好きだよっ」

ヒイカ「ふええ!?僕何か言ったの!?」

ニウス「嘘だろ。無自覚?」

ユリ「へぇ。流石にやるのね。見える魔力量がそれなりだったから、何かしてくるとは思ってたけど」


ヘルス「まだまだ。これで喜んでもらっては後の楽しみが減るだろう?」

ニウス「だから完全に悪役のセリフだって!」

リュウカ「まだ、あがるの?」

ヒイカ「へ?」

リュウカ「ひいちゃん、ちょっとごめんね?」

ヒイカ「え?うえあっ!?ちょ!ヒイカ!そんなところ触っちゃダメっひやぁぁぁっ!」

ニウス「なにをいちゃついてんのさ」

リュウカ「よし。これで、ひいちゃんに負担はかからない」

シオン「ん?結界?それも単位結界か」

ニウス「あー、リュウカ君の体に合うように結界を張ったのか」

ヒイカ「ぁ、、、、え?あれ?体が重かったのに」

リュウカ「この後なにがあっても、ヒイカの体に負担はかからないよ」

ヒイカ「あ、ありがとう」

ヘルス「では行くぞ。『リソース』」

ニウス「はぁ!?」

シオン「、、、?」

ヘルス「、、、『クラスアップ・バージョンベーラ』」

ユリ「っ!?」

ニウス「ぐっ!?おっ、、、おもっ!?胸焼けするわ!」

シオン「これは、まずいな」

リュウカ「そうだね」

ニウス「え?なにが?いやもう分かり切ってるけども!?ここまで濃密な魔力の中、普通の人なら窒息死してるぞ」

ヒイカ「そんなに!?」

リュウカ「それもそうなんだけど」

シオン「魔力がどんなものか、知ってるか」

ニウス「え?いや、魔法を使う際に必要になるエネルギーくらいにしか」

シオン「魔力というのはな、言ってしまえば油やガソリンと同じものだ」

ヒイカ「が、がそ??」

シオン「ガソリン。人間が保有する魔力は、だいたいが水で薄められた油のように、量が少なく、体の中でばらけている。魔法を使う際は、その水の中から油を一定の場所にかき集めて、着火している、というような仕組みなんだが」

k「実を言うとね」

ニウス「なんだよ」

k「私も今めっちゃ焦ってるんだよねぇ」

ニウス「え?」

k「いやさ、今シオンが説明してくれた通り、魔力っていわゆるガソリンなんだよ。魔法を使うための燃料で、普段は水に薄められている。水の方が分量としては多いから、空気中でも体内でもバラバラになるし、バラバラになったその魔力一つ一つがそもそも小さいから、魔法が発動することもない。けど、今この状況は」

ニウス「、、、限界まで『水』の方を薄められたガソリン風呂の中も同然、、、?」

シオン「そういうことだ。そんな中で魔法という着火剤を投入すれば」

リュウカ「なにもしないと、ここにいる全員がチリも残さずに死ぬ、ね」

ヒイカ「えええええええ!?そんなこわい話だったの!?今の!?」

k「だから私も焦ってるんだって。フィールドに支障はないけど、私以外が危ないかもしれない」

ニウス「え、あんたは大丈夫なのかよ!」

k「ん?まぁ私はほら、攻撃魔法画素もソロ当てられないようになってるから、被害はないよ」

ニウス「んんんなんかずるい気が」

リュウカ「四重結界」

ニウス「おーすごいな」

シオン「一枚一枚の結界が厚い。これは見事だな」

リュウカ「これで、ビックバンが起こらない限り、ある程度は大丈夫」

ニウス「ビックバンって、、、もうそれ世界が滅ぶよね?」

シオン「手を貸すか?」

リュウカ「ううん?いい。必要ならもう一枚貼るから」

ヒイカ「僕」

リュウカ「なに?ひいちゃん」

ヒイカ「ぼく、リュウカが5重結界なんていう、神話を超えるような技ができるなんて、、、知らなかった、、、」

リュウカ「んー、神様だから?」

ニウス「この中で1番大変なのは案外ヒイカくんかもしれないなと俺は今思ったよ」

k「見た所ずっと驚いたままだもんね。一見すればいちゃついてるように見えるから全く」

シオン「、、、同感だな」



ユリ「あーもうっ、、、あつくるしいなぁっ」

ヘルス「素晴らしいだろう」

ユリ「確かに。ここまで魔力をダダ漏れにしといて生きてるあなたが心底すごいと思うわ」

ヘルス「光栄だな」

ユリ「それで?」

ヘルス「む?」

ユリ「まさか、魔力をダダ漏れにする"魔力蛇口マルティスロー"が芸ってわけじゃないんでしょ?」

リュウカ「?」

シオン「ぁぁ、これは聞いたことないのか。魔力蛇口。マルティスローというのは一般的に、魔力を暴走させた時に起こる、体の中から際限なく魔力が流れ出る現象のことを指す」

ニウス「噴水とかではなく、蛇口?」

シオン「あぁ。その暴走と魔力放出を止めるには、特別な操作が必要でな。この語源はそこからきている」

ヒイカ「蛇口って言うからには、流れ出てる魔力の扉を、回し締めるってことですか?」

シオン「そうだ。本来なら少しだけ空いてる蛇口を、一度完全に締め切ってしまう。これには大きな負担が」

ニウス「まって。シオン」

シオン「ん?」

ニウス「動くみたいだ」

シオン「ほう?」

リュウカ「なにが起こるかな。わくわく」

ヒイカ「すごすぎてもうわかんなくなってきたよぼく」



ヘルス「覚悟はできましたか。人間」

ユリ「ええ、いつでもいいわよ!」

ヘルス「では、クライマックスと行こうか!」


k「うお!?魔力が渦を巻いてる!?」

ニウス「うおおおっ!体の皮膚を蛇がなぞるみたいに気持ち悪い!」

リュウカ「あ、なるほど、それでコントロールするんだね」

シオン「なるほど。これは勉強だな」


ユリ「じゃあ、私も。すぅぅぅ、、、『解法』『最終領域・桜野原おうのばら』『系統・六の型』」

ニウス「腰に刀が出てきた!?」

リュウカ「あ、また魔力が濃くなった」

ヒイカ「え?あれって、魔力なの?」

シオン「あれはユリが外に出している魔力だ」

リュウカ「なんだか」

ニウス「、、、嵐に舞う桜の花びらみたいに見えるな。ユリさんの魔力、桜の花びらみたいに形作ってて、見ようによっては」

シオン「満開の桜が天地を埋め尽くす、野の原っぱ。なにもなければそんな風に見える技だ。これは」

ヒイカ「うわぁ。すごい綺麗」

シオン「だろ?」

k「なんだか嬉しそうだね。ユリのことだからかい?」

ニウス「ほんと好きだなぁ」

シオン「あれはユリの必勝必殺の奥義のような技だ。ユリの周りで動くことなく舞っているさくらは、一枚一枚がユリが出した刀とつながっている。間合いにある桜の魔力をつなぎ合わせ、刀から敵の弱点までの道を作り出し、その道筋をたどることで最速の剣技を繰り出す、領域的魔法」

k「実際はどれくらいすごいんだい?」

シオン「あいつの体の状態があるんで試したことはないが、それなりの範囲に桜野原おうのはらを展開し、時間を10秒やったとして、、、そうだな。最低でも15人から20人は沈めることができるだろうな」

ニウス「(大口開けて呆然)」

リュウカ「10分あれば、、、」

k「600人は葬れる計算になるわね、、、」

ニウス「いや人間業とかそんな領域を超えてるぞ!」

ヒイカ「リュウカ、ユリさんの精神統一、終わったみたい」

k「さて、どうなるかなぁ?」

シオン「、、、」

ニウス「なんだろうもう、頭痛くなってきた」

リュウカ「うきうき」




ヘルス「行くぞ人間!!『展開!!・連結魔法陣!』

ユリ「受けて立つわよ!」


ヘルス「『クスリーム!」    ユリ「『必殺奥義!」


ヘルス「ペントラスト』!!!」  ユリ「一気千列』!!!」









続く
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