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過去編1・キリュウ・トーヤ
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「シアンがミサキにまとわりついてるみたいだけど、どうするの? 付き合うの?」
ミサキの部屋のドアに寄りかかって聞くと、彼は即答した。
「付き合わないよ」
俺はその答えに満足しながら、彼が座るベッドに近づく。
「じゃあ、抱いてって言われたら抱いてあげるの?」
「付き合わないって言ってるじゃないですか?」
「付き合うのと抱くのは別物としての話。頼まれたら、抱いてあげる?」
「無理です」
「じゃあ、抱かせてって言われたら?」
ポーカーフェイスだったミサキの顔が変わった。
俺はミサキに顔を寄せる。
「ミサキってさ、抱くより抱かれる方が合ってると思うよ」
「合ってるって……」
困惑したように、ミサキは俺を見上げる。
その瞳が揺れている。
「ねぇ、ミサキ、俺は君の事が好きだって告白してたよね? そういう男を部屋に入れちゃうのって、危ないと思わなかった?」
「え?」
思ってもみなかったという顔のミサキにキスをした。
「ん、や……」
軽く抵抗されたが、腕を抑えてそのままベッドに押し倒した。
「ちょ、離して、トーヤ!」
「そんなつれない事言うなよ。俺、ちゃんと本気なんだぞ」
言いながら首筋に口づけた。白い肌は滑らかで、軽く吸っただけですぐに痕がついた。
「や……だ……トーヤ……」
嫌だと言うが、声が甘くなっている事に気付いた。
シャツの中に手を入れて乳首を刺激すると、更に甘い声がもれる。
「んっ……くっ……」
「かわいいな、ミサキ」
ズボンの中からミサキ自身を取り出し刺激すると、それはすぐに大きくなった。
慣れていないのか、ちょっと激しくすると、ミサキはすぐに射精した。
茫然としているミサキが正気に戻る前に、俺はミサキが出した物を、彼の後ろに塗りこむ。
「やっ……なっ?」
指をグイっと押し込むと、ミサキの体がのけぞる。
「あ、や、うんっ……」
イケルと思った。ミサキは感じやすい。
このまま自分のモノに出来る。そう思って指を動かしたら、泣かれてしまった。
さすがに罪悪感でいっぱいになる。
「それ以上しないで……でないと僕は、トーヤを嫌いになる」
嫌われても良い。ヤっちまえ。
心の声はそう言っていた。
でもミサキが本気で涙を流しているのを見ると、それ以上体が動かない。
「あーー!」
俺はミサキからどくと、自分の頭を抱える。
ミサキは怯えたように俺を見ている。
胸が痛んだ。
「ごめん、今日はもうこれ以上しないから、だから怯えるなよ」
ミサキは起き上がると、乱れた服を掴んで、俺から距離を取る。
「ミサキ、俺の事信用出来ない?」
綺麗な目でじっと見つめられた。
暫くの間の後、ミサキは乱暴に涙を拭うと、強い瞳で俺を見た。
「今のは許すけど、次、無理矢理何かしたら、殴るよ」
「分かってるよ。でも無理やりじゃなきゃ良い?」
「え?」
普段の空気に戻ったので、俺はミサキの顔を覗きこむ。
「ミサキは絶対、抱かれる方だと思うから、間違った道に行かないように、俺にレクチャーさせてよ」
「いや、そんなレクチャーいらない」
即答されたが、もう元気にはなったようだ。
「俺、結構本気で言ってるんだよ? まだ片想いだけど、将来の恋人のミサキが、シアンのせいで変な方にいくのは耐えられないからな。だから予防線張らないと」
「まったく意味がわからないよ。というか、僕は付き合ってもない人とエッチとかしないし」
俺は笑顔になる。
「うん、俺、ミサキのそういうトコ好き。だからまた遊びに来ても良いかな?」
「……僕がスタンガン買った後なら」
「はは、そういう事言うミサキも好きだよ」
俺は上手くミサキを丸め込んで、また会う約束をして自分の部屋に戻った。
正直、俺は結構フジサカ・シアンに脅威を感じている。
あいつにミサキを盗られないようにと、今日はちょっと焦ってしまったが、後悔はない。
ミサキは抱かれる方が似合う。
本人は気付いていないようだったが、俺はそう確信していた。
いつか俺がミサキと……。
ミサキの部屋のドアに寄りかかって聞くと、彼は即答した。
「付き合わないよ」
俺はその答えに満足しながら、彼が座るベッドに近づく。
「じゃあ、抱いてって言われたら抱いてあげるの?」
「付き合わないって言ってるじゃないですか?」
「付き合うのと抱くのは別物としての話。頼まれたら、抱いてあげる?」
「無理です」
「じゃあ、抱かせてって言われたら?」
ポーカーフェイスだったミサキの顔が変わった。
俺はミサキに顔を寄せる。
「ミサキってさ、抱くより抱かれる方が合ってると思うよ」
「合ってるって……」
困惑したように、ミサキは俺を見上げる。
その瞳が揺れている。
「ねぇ、ミサキ、俺は君の事が好きだって告白してたよね? そういう男を部屋に入れちゃうのって、危ないと思わなかった?」
「え?」
思ってもみなかったという顔のミサキにキスをした。
「ん、や……」
軽く抵抗されたが、腕を抑えてそのままベッドに押し倒した。
「ちょ、離して、トーヤ!」
「そんなつれない事言うなよ。俺、ちゃんと本気なんだぞ」
言いながら首筋に口づけた。白い肌は滑らかで、軽く吸っただけですぐに痕がついた。
「や……だ……トーヤ……」
嫌だと言うが、声が甘くなっている事に気付いた。
シャツの中に手を入れて乳首を刺激すると、更に甘い声がもれる。
「んっ……くっ……」
「かわいいな、ミサキ」
ズボンの中からミサキ自身を取り出し刺激すると、それはすぐに大きくなった。
慣れていないのか、ちょっと激しくすると、ミサキはすぐに射精した。
茫然としているミサキが正気に戻る前に、俺はミサキが出した物を、彼の後ろに塗りこむ。
「やっ……なっ?」
指をグイっと押し込むと、ミサキの体がのけぞる。
「あ、や、うんっ……」
イケルと思った。ミサキは感じやすい。
このまま自分のモノに出来る。そう思って指を動かしたら、泣かれてしまった。
さすがに罪悪感でいっぱいになる。
「それ以上しないで……でないと僕は、トーヤを嫌いになる」
嫌われても良い。ヤっちまえ。
心の声はそう言っていた。
でもミサキが本気で涙を流しているのを見ると、それ以上体が動かない。
「あーー!」
俺はミサキからどくと、自分の頭を抱える。
ミサキは怯えたように俺を見ている。
胸が痛んだ。
「ごめん、今日はもうこれ以上しないから、だから怯えるなよ」
ミサキは起き上がると、乱れた服を掴んで、俺から距離を取る。
「ミサキ、俺の事信用出来ない?」
綺麗な目でじっと見つめられた。
暫くの間の後、ミサキは乱暴に涙を拭うと、強い瞳で俺を見た。
「今のは許すけど、次、無理矢理何かしたら、殴るよ」
「分かってるよ。でも無理やりじゃなきゃ良い?」
「え?」
普段の空気に戻ったので、俺はミサキの顔を覗きこむ。
「ミサキは絶対、抱かれる方だと思うから、間違った道に行かないように、俺にレクチャーさせてよ」
「いや、そんなレクチャーいらない」
即答されたが、もう元気にはなったようだ。
「俺、結構本気で言ってるんだよ? まだ片想いだけど、将来の恋人のミサキが、シアンのせいで変な方にいくのは耐えられないからな。だから予防線張らないと」
「まったく意味がわからないよ。というか、僕は付き合ってもない人とエッチとかしないし」
俺は笑顔になる。
「うん、俺、ミサキのそういうトコ好き。だからまた遊びに来ても良いかな?」
「……僕がスタンガン買った後なら」
「はは、そういう事言うミサキも好きだよ」
俺は上手くミサキを丸め込んで、また会う約束をして自分の部屋に戻った。
正直、俺は結構フジサカ・シアンに脅威を感じている。
あいつにミサキを盗られないようにと、今日はちょっと焦ってしまったが、後悔はない。
ミサキは抱かれる方が似合う。
本人は気付いていないようだったが、俺はそう確信していた。
いつか俺がミサキと……。
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