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第一章 転移編
23 可愛い寝顔
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次の日、目を覚ますと目の前には寝息をたて気持ちよさそうに眠るギルバードの寝顔があった。
いつもの険しい表情はそこにはなく、穏やかな少しあどけない表情だ。
「寝顔は可愛いなんて、反則だよなー」
俺はそう呟きながら、眠っているギルバードの眉間を指でちょんと突いた。
「ん"ん」
唸り声とともにギルバードは眉間を寄せ、気だるそうに目を開けた。やばっ起こしてしまった。
「お、おはよう」
「……ん、おはよう」
まだ寝ぼけているようであどけない表情でおはようと言ってきた。普段の彼からは想像もできないような表情になんかキュンキュンしてしまう。これがギャップ萌えってやつなのだろうか。
昨日の行為の最中は意地悪な部分があったものの、時折見せる優しい言動に脳がうまく処理できなかった。飴と鞭の使い方が上手いっていうか、比べるのは失礼だがアルとはまた違った感覚だった……なんかめちゃめちゃビッチみたいなこと言ってないか俺。
寝ぼけ眼だったギルバードも徐々に覚醒してきたようで上半身を起こし伸びをする。やはりいい筋肉、朝っぱらから眼福眼福。
「身体、大丈夫か?」
「え? はい」
正直少し身体は痛いのだが、これも転移してきた時の能力なのか異様に回復するのが早かった。そんなことよりもいつもの威圧感はまったくなく借りてきた猫のようにおとなしいギルバード。本当に同一人物なのかと疑いたくなるほどだ。
なんか優しかったらそれはそれでどう対応したらいいのか困る。なんとも言えない甘い雰囲気にどうしようかと戸惑っていると、テントの入り口が勢いよく開いた。
「グッドモーニング、いい夜過ごせたかな?お二人さん」
一瞬差し込んだ朝日に目が眩む。
現れたのは朝からテンション最高潮のパスカルだった。このテンションは面倒くさいやつだ。
俺はあからさまに面倒そうな顔をする、おそらくギルバードも同じ顔をしているだろう。
「なんだなんだ、人がせっかく寝坊助さん達に朝ご飯持ってきてやったのに」
寝坊助さんってなんだよ……俺はポールに掛けられていた時計を見る。時刻は朝ご飯の時間になっており、外もよく耳を澄ましてみると騒がしかった。
「お盛んだったようだしな、仕方ないだろう」
「はぁー、さっさと朝飯食うぞ」
知らぬ間にギルバードは服を着ており、朝食が置かれた机に向かう。俺も急いで服を着る、自分の精液によって汚れてしまったパンツは見なかったことにして、Tシャツだけを着て俺も席に着いた。
三人で朝食を食べようとした時、パスカルが急に立ち上がり
「あ、わしちょっと用事があるから先に二人で食べてていいぞ」
と言って俺たちを置いてテントから出ていってしまった。
今更別々に食べるなんて言ったらおかしいので、大人しく二人で朝食を食べる。
パスカルが一人反対側を陣取って座っていたので、俺とギルバードは横に並び朝食を食べ始める。
ちらっとギルバードの方を向くとまだ少し眠たそうにぼーっとしながらパンを頬張っていた。どうやら朝が弱いようだ。
俺たちは特に話すこともなく黙って食事を摂っていると、俺はギルバードに転移して来た時に助けてもらったお礼をまだ言っていなかったことを思い出した。
お礼を言うなら今しかないと朝食を食べる手を止めて口を開く。
「あのギルバードさん、その……演習場で倒れた時助けてくれてありがとうございます」
「ん、別に気にするな俺が勝手にしたことだ」
ギルバードは俺の方を見ることなく、少しそっけない態度のいつものギルバードの態度で応えた。話が続かなくて気まずい雰囲気になるのが嫌で俺は急いで別の話をする。
「あのなんで昨日、後背位しかしなかったんですか?」
慌てていたせいで朝から話すことではない内容を振ってしまったことを後悔する。だが、疑問に思っていたことは確かだった。なぜかあの後も後背位しかギルバードはしてくれなかった。ただ好きなだけだったら性癖に触れてしまい申し訳ないが、少し疑問に思ったので勢い余って聞いてしまった。
ギルバードは少し間を空けて気まずそうに答える。
「俺は目つきが悪いから、あまり顔を見せない方がいいと思ってな……」
「! まさかそれで俺に顔を見せないようにするために」
「怖がられるんだよ、いつも険しい顔してるってアルやパスカルに言われるしな」
ギルバードは頬を少し赤らめて照れているようだった。なんか理由が可愛い。
確かに少し怖いと思う部分はあるが、見ず知らずの俺を助けてくれたり、魔力だってちゃんとくれる。とても優しい人物であることは間違いない。
普段はアルよりもしっかりしているのに、自分の顔が怖い事を気にしていて可愛いと思ってしまった。
「確かに少し怖いと思っていたけど、ギルバードさんはとっても優しいし……可愛いなって思いました!」
俺は笑顔でギルバードの悩みをフォローした。
「なっ、可愛いだと……」
ギルバードは俺から顔を背ける。顔は見えなかったけど耳が少し赤らんでいるようだった。
「お待たせー、あれどうしたギルバード顔を赤くして?」
パスカルがまた勢い良くテントを開けて入ってきてギルバードの表情を不思議そうに見ていた。やっぱり顔を赤くしていたようだ。照れる部分なんてあったのかな。
「ん"ん、なんでもねーよ。さっさと飯食え、お前もだサタロー」
「はい、ギルバードさん」
「……ギル」
「え?」
「ギルでいい」
おそらくギルバードさんじゃなくてギルと呼んでいいと言う事だろうか。俺は嬉しくて笑顔で
「うん、ギル」
と、応え残りの朝食を食べ始めた。
怖いと思っていたギルに可愛い一面を知ることができた一晩だった。
──あと、数日で遠征訓練も終わり王都にある魔法軍の本部に戻る事となる。先に帰ったアルにも会えるだろうか、俺の異世界での生活は波瀾万丈ではあるがなんとか生き続けることができている。
これからも頑張って生き続けてやると気合を入れる俺であった。
いつもの険しい表情はそこにはなく、穏やかな少しあどけない表情だ。
「寝顔は可愛いなんて、反則だよなー」
俺はそう呟きながら、眠っているギルバードの眉間を指でちょんと突いた。
「ん"ん」
唸り声とともにギルバードは眉間を寄せ、気だるそうに目を開けた。やばっ起こしてしまった。
「お、おはよう」
「……ん、おはよう」
まだ寝ぼけているようであどけない表情でおはようと言ってきた。普段の彼からは想像もできないような表情になんかキュンキュンしてしまう。これがギャップ萌えってやつなのだろうか。
昨日の行為の最中は意地悪な部分があったものの、時折見せる優しい言動に脳がうまく処理できなかった。飴と鞭の使い方が上手いっていうか、比べるのは失礼だがアルとはまた違った感覚だった……なんかめちゃめちゃビッチみたいなこと言ってないか俺。
寝ぼけ眼だったギルバードも徐々に覚醒してきたようで上半身を起こし伸びをする。やはりいい筋肉、朝っぱらから眼福眼福。
「身体、大丈夫か?」
「え? はい」
正直少し身体は痛いのだが、これも転移してきた時の能力なのか異様に回復するのが早かった。そんなことよりもいつもの威圧感はまったくなく借りてきた猫のようにおとなしいギルバード。本当に同一人物なのかと疑いたくなるほどだ。
なんか優しかったらそれはそれでどう対応したらいいのか困る。なんとも言えない甘い雰囲気にどうしようかと戸惑っていると、テントの入り口が勢いよく開いた。
「グッドモーニング、いい夜過ごせたかな?お二人さん」
一瞬差し込んだ朝日に目が眩む。
現れたのは朝からテンション最高潮のパスカルだった。このテンションは面倒くさいやつだ。
俺はあからさまに面倒そうな顔をする、おそらくギルバードも同じ顔をしているだろう。
「なんだなんだ、人がせっかく寝坊助さん達に朝ご飯持ってきてやったのに」
寝坊助さんってなんだよ……俺はポールに掛けられていた時計を見る。時刻は朝ご飯の時間になっており、外もよく耳を澄ましてみると騒がしかった。
「お盛んだったようだしな、仕方ないだろう」
「はぁー、さっさと朝飯食うぞ」
知らぬ間にギルバードは服を着ており、朝食が置かれた机に向かう。俺も急いで服を着る、自分の精液によって汚れてしまったパンツは見なかったことにして、Tシャツだけを着て俺も席に着いた。
三人で朝食を食べようとした時、パスカルが急に立ち上がり
「あ、わしちょっと用事があるから先に二人で食べてていいぞ」
と言って俺たちを置いてテントから出ていってしまった。
今更別々に食べるなんて言ったらおかしいので、大人しく二人で朝食を食べる。
パスカルが一人反対側を陣取って座っていたので、俺とギルバードは横に並び朝食を食べ始める。
ちらっとギルバードの方を向くとまだ少し眠たそうにぼーっとしながらパンを頬張っていた。どうやら朝が弱いようだ。
俺たちは特に話すこともなく黙って食事を摂っていると、俺はギルバードに転移して来た時に助けてもらったお礼をまだ言っていなかったことを思い出した。
お礼を言うなら今しかないと朝食を食べる手を止めて口を開く。
「あのギルバードさん、その……演習場で倒れた時助けてくれてありがとうございます」
「ん、別に気にするな俺が勝手にしたことだ」
ギルバードは俺の方を見ることなく、少しそっけない態度のいつものギルバードの態度で応えた。話が続かなくて気まずい雰囲気になるのが嫌で俺は急いで別の話をする。
「あのなんで昨日、後背位しかしなかったんですか?」
慌てていたせいで朝から話すことではない内容を振ってしまったことを後悔する。だが、疑問に思っていたことは確かだった。なぜかあの後も後背位しかギルバードはしてくれなかった。ただ好きなだけだったら性癖に触れてしまい申し訳ないが、少し疑問に思ったので勢い余って聞いてしまった。
ギルバードは少し間を空けて気まずそうに答える。
「俺は目つきが悪いから、あまり顔を見せない方がいいと思ってな……」
「! まさかそれで俺に顔を見せないようにするために」
「怖がられるんだよ、いつも険しい顔してるってアルやパスカルに言われるしな」
ギルバードは頬を少し赤らめて照れているようだった。なんか理由が可愛い。
確かに少し怖いと思う部分はあるが、見ず知らずの俺を助けてくれたり、魔力だってちゃんとくれる。とても優しい人物であることは間違いない。
普段はアルよりもしっかりしているのに、自分の顔が怖い事を気にしていて可愛いと思ってしまった。
「確かに少し怖いと思っていたけど、ギルバードさんはとっても優しいし……可愛いなって思いました!」
俺は笑顔でギルバードの悩みをフォローした。
「なっ、可愛いだと……」
ギルバードは俺から顔を背ける。顔は見えなかったけど耳が少し赤らんでいるようだった。
「お待たせー、あれどうしたギルバード顔を赤くして?」
パスカルがまた勢い良くテントを開けて入ってきてギルバードの表情を不思議そうに見ていた。やっぱり顔を赤くしていたようだ。照れる部分なんてあったのかな。
「ん"ん、なんでもねーよ。さっさと飯食え、お前もだサタロー」
「はい、ギルバードさん」
「……ギル」
「え?」
「ギルでいい」
おそらくギルバードさんじゃなくてギルと呼んでいいと言う事だろうか。俺は嬉しくて笑顔で
「うん、ギル」
と、応え残りの朝食を食べ始めた。
怖いと思っていたギルに可愛い一面を知ることができた一晩だった。
──あと、数日で遠征訓練も終わり王都にある魔法軍の本部に戻る事となる。先に帰ったアルにも会えるだろうか、俺の異世界での生活は波瀾万丈ではあるがなんとか生き続けることができている。
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