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「ポーン(兵士)」
「RESPAWN」
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溶けたマグマで覆われているものの、彼女が火の神の力でも使っているのか熱くはない。
「今頃は、あの時代のアタシが、各時代の主人公に、水の神ちゃんと木の神ちゃんの力の一部を配り終えてる頃かしらねぇ。本来の力の八分の一だから、時間を超えることはできないどころか時間移動したら酔うままだけど、記憶は改竄されないはず…若返ることなんてなく歳も普通に重ねるけど、戦場で少しぐらいならタフになれるはず…」
これで根元である土の神の力を封じ込めることができれば、水の神以外の4神は存在自体が消える。
「そう、アッタリ~。そして、役目を終えた主人公たちから力を回収してしまって、最後は先生に渡せばお終い。まあ、けっこうヒント与えてたのに、先生、なっかなか気付かないだもん。歴史の影響受けないのを主人公補正なんて本っ気で思ってたの?そもそもさ、過去で決着付けちゃったら、水の神ちゃんの力待ってないと記憶や関係リセットされるぢゃない。かといって、未来で戦うとなると、誰かが封じてないと前のときみたいに予想外の反撃されちゃうし、先生そこまで考えてなかったでしょ?」
そう言われると辛いものがある。確かにアレは予想外だったが、あれは彼女が…
「あれ?アタシのせいにしようとしてる?言っとくけど、アタシだけぢゃなくて土の神ちゃんだろうと、水の神ちゃんだろうと、時空歪んだらわかっちゃうからね。そんな対策しなくて倒せると思ってたの?やっぱり、先生、アタシいないと少し抜けてるよねぇ。」
言われてみれば、水の神は「ナイト」や「キング」で歴史改変を認識していた。
そんな話をしながら進むと、黄色に輝く卵型の岩があった。
「これが?」
「そう。これが、土の神ちゃんになって、後々4神を生み出すの…かなりの力を持ってはいたのに、一手だけ読み間違えたのね。それがアタシ…自分が倒される可能性を考えた土の神ちゃんはアタシを影武者にしようとしたの。正史の第9部で土の神ちゃん追い詰める決め手が、土の神ちゃんと同じ力を持つ主人公っていうのにねぇ。」
私が話を聞き終わ前に、彼女は土の神の卵に手を触れた。
「アタシが、土の神ちゃんの力封じるから、先生は…」
そのとき、黒い光とともに空間が割れ、黄金の龍が現れた。
「んもう!やっぱり来たのね。せっかくの先生との別れのシーンなのに。でもまあ、あの子たちも来てるんでしょうから、もう終わるわよね。」
その黄金の龍を追うように、ソラ・風田哲也・水本耕一・赤井隆・赤井義経・海波洋一・渡房太郎・ゲルが現れた。
ソラが風で黄金の龍の動きを止め、風田哲也が青い炎で黄金の龍を殴りつけ、水本耕一が大量のクナイを投げつけた。
赤井隆が銀の弾丸で黄金の龍に傷をつけると、赤井義経はその傷口からエネルギーを奪い大剣を刺し込んだ。
海波洋一が傷の出来た箇所のみの時空を歪め傷を負う苦しみを何度も与え続けると、渡房太郎が白い翼で素早く動き、ゲルから渡された特殊プレートで能力を封じていった。
どれもこれも彼女が土の神の能力を封じてくれていたおかげだったのだろう。
黄金の龍…モデルは五行で土を現す黄龍(応龍)か…
「よし。これで終わりっと…ぢゃあね、先生……」
彼女は私の中の木の神と水の神を使い、私たちを未来に送った。
歴史が変わった紀元前799年7月、ソラは彼女とともに巨大な蛇の魔物などを倒すと、「空白」とは異なり、眠りにつかずその時代を守っていくこととなる。
歴史が変わった西暦1192年8月、ゲルは「ルーク」と異なり、カステル・デル・モンテの設計図をフリードリヒ2世に送りつけると、イタリアを去り再び世界を旅した。
歴史が変わった西暦1574年12月以降、「鬼火」と異なり、魔物がいない世界で、赤井義経は父の赤井義朝とともに、日本各地で武勲を積み、最終的に九州の肥後(熊本)に移り住んだ。
歴史が変わった西暦1989年6月、「ナイト」と異なり、水の神から力は得なかったが、彼女から力を得ていた水本耕一は、自分を裏切る前に会社を辞め平穏な時を過ごしていった。
歴史が変わった西暦1999年2月、「GAME」と異なり天使がいない世界で、風田哲也は料理人として真美とともに小さなレストランを経営していた。
歴史が変わった西暦1999年3月、「SAME」での組織の矛盾を知った赤井隆は、アメリカから日本の長崎県に渡った。
歴史が変わった西暦2001年11月18日、「キング」と異なり海波洋一が家族を奪われることはなかった。
歴史が変わった西暦2027年1月、「VANE」と異なり、魔物の力を受け継ぐ者のいない世界で渡房太郎は大阪で家族とともに暮らしていた。
そして、
同じく歴史が変わった西暦2027年、私は宮崎県延岡市の祝子川の堤防で倒れていた。ブックスヒュウガが残っていた事は嬉しかったが、私の作品は販売されていなかった。
これまで描いてきたものが全て消えた事にショックを受けていた私に一人の少女が声をかけていた。
「先生、商業誌ぢゃなくてこっちでしょ。全く、先生、アタシいないとダメダメねぇ。」
少女は私に同人誌の「ソラ シロ シリーズ」を差し出した。
「御子ちゃん、先生じゃなくておじいちゃんでしょ。」
そこには、私とともに歳を重ねた飾薫がいた。
「今頃は、あの時代のアタシが、各時代の主人公に、水の神ちゃんと木の神ちゃんの力の一部を配り終えてる頃かしらねぇ。本来の力の八分の一だから、時間を超えることはできないどころか時間移動したら酔うままだけど、記憶は改竄されないはず…若返ることなんてなく歳も普通に重ねるけど、戦場で少しぐらいならタフになれるはず…」
これで根元である土の神の力を封じ込めることができれば、水の神以外の4神は存在自体が消える。
「そう、アッタリ~。そして、役目を終えた主人公たちから力を回収してしまって、最後は先生に渡せばお終い。まあ、けっこうヒント与えてたのに、先生、なっかなか気付かないだもん。歴史の影響受けないのを主人公補正なんて本っ気で思ってたの?そもそもさ、過去で決着付けちゃったら、水の神ちゃんの力待ってないと記憶や関係リセットされるぢゃない。かといって、未来で戦うとなると、誰かが封じてないと前のときみたいに予想外の反撃されちゃうし、先生そこまで考えてなかったでしょ?」
そう言われると辛いものがある。確かにアレは予想外だったが、あれは彼女が…
「あれ?アタシのせいにしようとしてる?言っとくけど、アタシだけぢゃなくて土の神ちゃんだろうと、水の神ちゃんだろうと、時空歪んだらわかっちゃうからね。そんな対策しなくて倒せると思ってたの?やっぱり、先生、アタシいないと少し抜けてるよねぇ。」
言われてみれば、水の神は「ナイト」や「キング」で歴史改変を認識していた。
そんな話をしながら進むと、黄色に輝く卵型の岩があった。
「これが?」
「そう。これが、土の神ちゃんになって、後々4神を生み出すの…かなりの力を持ってはいたのに、一手だけ読み間違えたのね。それがアタシ…自分が倒される可能性を考えた土の神ちゃんはアタシを影武者にしようとしたの。正史の第9部で土の神ちゃん追い詰める決め手が、土の神ちゃんと同じ力を持つ主人公っていうのにねぇ。」
私が話を聞き終わ前に、彼女は土の神の卵に手を触れた。
「アタシが、土の神ちゃんの力封じるから、先生は…」
そのとき、黒い光とともに空間が割れ、黄金の龍が現れた。
「んもう!やっぱり来たのね。せっかくの先生との別れのシーンなのに。でもまあ、あの子たちも来てるんでしょうから、もう終わるわよね。」
その黄金の龍を追うように、ソラ・風田哲也・水本耕一・赤井隆・赤井義経・海波洋一・渡房太郎・ゲルが現れた。
ソラが風で黄金の龍の動きを止め、風田哲也が青い炎で黄金の龍を殴りつけ、水本耕一が大量のクナイを投げつけた。
赤井隆が銀の弾丸で黄金の龍に傷をつけると、赤井義経はその傷口からエネルギーを奪い大剣を刺し込んだ。
海波洋一が傷の出来た箇所のみの時空を歪め傷を負う苦しみを何度も与え続けると、渡房太郎が白い翼で素早く動き、ゲルから渡された特殊プレートで能力を封じていった。
どれもこれも彼女が土の神の能力を封じてくれていたおかげだったのだろう。
黄金の龍…モデルは五行で土を現す黄龍(応龍)か…
「よし。これで終わりっと…ぢゃあね、先生……」
彼女は私の中の木の神と水の神を使い、私たちを未来に送った。
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歴史が変わった西暦1989年6月、「ナイト」と異なり、水の神から力は得なかったが、彼女から力を得ていた水本耕一は、自分を裏切る前に会社を辞め平穏な時を過ごしていった。
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歴史が変わった西暦1999年3月、「SAME」での組織の矛盾を知った赤井隆は、アメリカから日本の長崎県に渡った。
歴史が変わった西暦2001年11月18日、「キング」と異なり海波洋一が家族を奪われることはなかった。
歴史が変わった西暦2027年1月、「VANE」と異なり、魔物の力を受け継ぐ者のいない世界で渡房太郎は大阪で家族とともに暮らしていた。
そして、
同じく歴史が変わった西暦2027年、私は宮崎県延岡市の祝子川の堤防で倒れていた。ブックスヒュウガが残っていた事は嬉しかったが、私の作品は販売されていなかった。
これまで描いてきたものが全て消えた事にショックを受けていた私に一人の少女が声をかけていた。
「先生、商業誌ぢゃなくてこっちでしょ。全く、先生、アタシいないとダメダメねぇ。」
少女は私に同人誌の「ソラ シロ シリーズ」を差し出した。
「御子ちゃん、先生じゃなくておじいちゃんでしょ。」
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