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「ポーン(兵士)」
「SPAWN」2
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あれは、1975年3月18日…
「空白」の連載を開始して2年ほど経ったぐらいの頃だった…
デビュー前から私の漫画を手伝っていた飾薫という女性が無くなった…交通事故だ…
「空白」の主人公のソラのモデルとなった女性で、初連載ながら、週刊連載というスピードに付いてこれたのも彼女のおかげだった…
その代わりなど誰もいないが、連載を続ける以上、アシスタントは募集する必要があった…
そこに来た1人が、火野御子だった。
不思議な女性で、「時間って大きな分岐ポイントがあると思うんだよね?先生は今がそう…」「筆を折ってしまう道…この道は長生きできるけど、「空白」も数ある漫画の中に埋もれちゃう。」「メディアミックスを目指す道…次の連載からアニメ化向けの作品を付くっていく方法。でも、好きな事は描けないし、先生の師匠ですら70年代になってアニメ化されてないぢゃない?先生の画風はアニメ化に向かないかも。」「アニメ化は狙わず好きなものを描く道…自分の作品を大事にしたいなら4つの道の未来のうち、この道がオススメかな…」など、まるで未来を見てきたかのような発言をしていた。彼女をモデルに「女王」の秘巫女は作り出された。
その後、「空白」の連載が終了したため、読み切り制作時などに手伝ってもらうぐらいの交流になっていたが、1986年から「GAME」、1987年から「ナイト」の連載が始まり、他の漫画家からの薦めもあり、プロダクション体制となったが、そこに彼女の姿はなかった。
「そうそうそう…」
次に会ったのは、「SAME」「キング」「鬼火」を同時連載していた時、何度目かの入院中に見舞いに来たことがあった。女性の年齢とはわからないもので彼女は以前会ったときと全く変わっていなかった。「だから言ったぢゃない?先生、今、ちゃんと、好きなもの描けてるの?このまま3作品とも未完とか作品が可哀想とは思わないの?」そう言って励ましてくれたのが最後のため、もう二十数年会っていないことになるのか…
「そうそう…って、違う違う!そうぢゃ、そうぢゃない!…あのさ、先生、忘れてる?まあ、忘れてるわよね、そうでないとここまで正体気付かないってこともないでしょうし。あのね、先生、この前も会ってるのよ?」
この前?この前とはいつの事になる?そもそも、時間移動した身で「この前」というのは…
「ああ。そんな考えなくていいから。先生も二十数年前と感じたように、この前はこの前…西暦2027年7月3日…先生が宮崎県延岡市で川に落ちたとき…」
そうだ…あの川に落ちた時…あれが始まりだった。
「始まり…か…始まりと言えば始まりなのかな?」
何やら含んだ言い方をするのがひっかかる。
「思い出せないようだから、もう話そうかしら……でもね…話す前に…タイムアップ~!外では土の神の私を倒す前に4神倒されちゃった~。」
4神が先に倒された…
確かに、4神たちは、燃えるような羽や白と黒の長髪、剥がされた逆鱗や巨大な甲羅の欠片などの残骸を残し消え去っていた。
先に倒されたということは…彼女が土の神なら、回復エネルギーや時間操作を使って4神を復活できるはず…
「でも、単に復活させても面白くないから、こうしちゃいま~す。」
彼女は、カステル・デル・モンテ内の壁を壊し、そこからフリードリヒ2世を外に投げ捨てた。
「空白」の連載を開始して2年ほど経ったぐらいの頃だった…
デビュー前から私の漫画を手伝っていた飾薫という女性が無くなった…交通事故だ…
「空白」の主人公のソラのモデルとなった女性で、初連載ながら、週刊連載というスピードに付いてこれたのも彼女のおかげだった…
その代わりなど誰もいないが、連載を続ける以上、アシスタントは募集する必要があった…
そこに来た1人が、火野御子だった。
不思議な女性で、「時間って大きな分岐ポイントがあると思うんだよね?先生は今がそう…」「筆を折ってしまう道…この道は長生きできるけど、「空白」も数ある漫画の中に埋もれちゃう。」「メディアミックスを目指す道…次の連載からアニメ化向けの作品を付くっていく方法。でも、好きな事は描けないし、先生の師匠ですら70年代になってアニメ化されてないぢゃない?先生の画風はアニメ化に向かないかも。」「アニメ化は狙わず好きなものを描く道…自分の作品を大事にしたいなら4つの道の未来のうち、この道がオススメかな…」など、まるで未来を見てきたかのような発言をしていた。彼女をモデルに「女王」の秘巫女は作り出された。
その後、「空白」の連載が終了したため、読み切り制作時などに手伝ってもらうぐらいの交流になっていたが、1986年から「GAME」、1987年から「ナイト」の連載が始まり、他の漫画家からの薦めもあり、プロダクション体制となったが、そこに彼女の姿はなかった。
「そうそうそう…」
次に会ったのは、「SAME」「キング」「鬼火」を同時連載していた時、何度目かの入院中に見舞いに来たことがあった。女性の年齢とはわからないもので彼女は以前会ったときと全く変わっていなかった。「だから言ったぢゃない?先生、今、ちゃんと、好きなもの描けてるの?このまま3作品とも未完とか作品が可哀想とは思わないの?」そう言って励ましてくれたのが最後のため、もう二十数年会っていないことになるのか…
「そうそう…って、違う違う!そうぢゃ、そうぢゃない!…あのさ、先生、忘れてる?まあ、忘れてるわよね、そうでないとここまで正体気付かないってこともないでしょうし。あのね、先生、この前も会ってるのよ?」
この前?この前とはいつの事になる?そもそも、時間移動した身で「この前」というのは…
「ああ。そんな考えなくていいから。先生も二十数年前と感じたように、この前はこの前…西暦2027年7月3日…先生が宮崎県延岡市で川に落ちたとき…」
そうだ…あの川に落ちた時…あれが始まりだった。
「始まり…か…始まりと言えば始まりなのかな?」
何やら含んだ言い方をするのがひっかかる。
「思い出せないようだから、もう話そうかしら……でもね…話す前に…タイムアップ~!外では土の神の私を倒す前に4神倒されちゃった~。」
4神が先に倒された…
確かに、4神たちは、燃えるような羽や白と黒の長髪、剥がされた逆鱗や巨大な甲羅の欠片などの残骸を残し消え去っていた。
先に倒されたということは…彼女が土の神なら、回復エネルギーや時間操作を使って4神を復活できるはず…
「でも、単に復活させても面白くないから、こうしちゃいま~す。」
彼女は、カステル・デル・モンテ内の壁を壊し、そこからフリードリヒ2世を外に投げ捨てた。
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