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宿角玲那編
躾
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来支間克光と久美の死が玲那にどういう影響を与えたかと言えば、それはこの後の彼女の生き様に決定的な方向性を与えてしまったと言えるだろう。特に、敏文の手によって克光が死んだという事実が大きかったと言える。
『なんだ。真面目そうな人でも結構あんな感じで人を殺すんだ』
大まかに言えば、それがこの事件に対する玲那の印象である。これが彼女の中のハードルを大きく下げてしまった。
また、久美については特に感慨もなかった。あの男の血が流れているのだからいなくなった方がいい程度にしか思っていなかった。
学校でも久美の死を悼んで全校集会が行われたりもしたが、玲那は淡々とした態度でそれに参加していた。しかし、彼女の深く沈んだ陰鬱な面持ちは、思わぬ形で友人を亡くしたことで落ち込んでいるようにも周囲には見えたようだ。それが周りの者達の涙を誘ったりもした。
もっとも、実際には、二人でいる時には積極的に話しかけてくるようになっていた久美に合わせて応えていただけで、玲那自身は本質的には何も変わっていなかった。氷のように冷え固まった心のままにそこにいただけなので、一人に戻ると当然、暗い感じになる。それだけのことだ。それを周囲が勝手に斟酌しただけに過ぎない。
固く心を閉ざし続けた玲那は、他者への共感性を育てることができていなかった。誰も彼女のそれを育ててはくれなかった。久美も結局は玲那のことをただの人形のようにしか見ていなかった為に、表面上は親しくしているように見えていても、やはり心は通い合ってなどおらず、双方の間にはあまりに大きな壁が立ち塞がっていたのだ。
この時点では唯一、玲那の心の深いところに届きうる可能性があったのが陽菜だったが、日の当たる場所に戻った陽菜と今なお日の当たらぬ場所を歩き続ける玲那とでは、もう既に生きる世界が違ってしまっていた。そして二人の人生が交差することは永久にない。永久に……
このようにしてある意味では順調に怪物として育ちつつあった玲那だったものの、それでも彼女は肉体的にも精神的にも脆弱だった。本人もそれは自覚しており、今はまだ自らの<牙>を大きく強く研ぐ為の期間として大人しく日々を過ごしていた。
しかも、彼女の心自体も、まるで人工知能のように情動に乏しく薄っぺらで、他人の言葉に応えるだけのものでしかなかった。憎悪は有り余るほどあってもそれ以外の感情は未発達で、とにかく人間らしさに欠けていたと言えるだろう。それを育ててくれる誰かがいれば、もしかしたら違う結果があったのかもしれない。
だが、残念ながらそういう人間が現れることはなかったのだった。
久美が亡くなって一ヶ月の後、玲那の家のリフォームが完了。いよいよ本格的に宿角健雅との生活が始まるのだが、ここからがまた玲那にとっては地獄だった。
玲那が学校から帰ると、家の前に引っ越し業者のトラックが停まっていた。
「これで荷物の運び込みは終了です。ご利用、ありがとうございました」
と頭を下げた作業員の笑顔が引きつっているように見えたのは気のせいだったのだろうか。まるで逃げるようにトラックに乗り込み早々に立ち去ってしまったところで、玲那は綺麗になった玄関の前に立った。老朽化した元の家の面影はまるでなく、新築のようにさえ見える今風の洒落た住宅へと変わっていた。
少し戸惑いながらドアを開けると、そこにいたのは不自然なまでに黒い肌をした大柄な男だった。宿角健雅ではない。見た目の印象は似通っていたが、明らかに別人だった。
『…誰……?』
見知らぬ男が自宅にいたことで玲那は明らかに警戒していた。そんな彼女に向かってその男はやや軽薄な感じで笑って言った。
「あ、もしかしたら君が玲那ちゃんかな? オレ、君のお父さんの友達で見城っての。ヨロシク!」
親指を立てながら自己紹介するその男の前でどう反応していいのか玲那が戸惑っていると、突然、
「玲那! オレの友達にちゃんと挨拶しろ!! 失礼だろがっ!!」
と怒声が浴びせられた。玲那の体がビクッと反応する。声の方に視線を向けると、奥のリビングから彼女を睨み付ける人影があった。宿角健雅だった。それでも玲那が固まって立ち尽くしているとどかどかと大股で歩み寄って一切の躊躇なくそうするのが当然と言わんばかりに玲那の頬を容赦なく張り飛ばした。
母親の平手打ちには持ち堪えられるようになっていた彼女だったが、それより二回りは大きな筋肉の塊のような宿角健雅の一撃には全く歯が立たなかった。綺麗になった玄関の壁に叩き付けられ、一瞬、意識が飛びかけた。辛うじて倒れはしなかったが、壁にもたれてようやく体を支えている状態だった。
「オイオイ! 相手は中学生の女の子じゃんヨ。ムチャすんなって」
自分の目の前でいきなり起こったことに見城が戸惑ったように声を上げる。それに対して健雅は、
「バッカ! ガキってのは最初が肝心なんだよ。こうやってバシッと決めなきゃ舐められんだ! これが躾ってもんなんだよ」
と、ぶたれた頬を押さえながら壁に寄り掛かる玲那を見下ろしながら吐き捨てるように言った。
「なんだそれ。お前は昭和の熱血オヤジかヨ」
そう言いながら苦笑いを浮かべる見城に健雅がなおも言う。
「今時の親ってのはガキを叱れないから世の中悪くなってきてんだよ。オレはそういうのとは違げーからよ!」
『世の中が悪くなってきている』。最近よく聞く言葉だが、それを具体的に裏付ける明確な根拠はどこにあるというのか。虐待の認知件数やイジメの認知件数、犯罪の認知件数等の数字を基に言っているのだとしたら、それはそういう数字のカラクリを知らずに上辺だけでものを見ている人間の理屈でしかない。認知件数と実際に起こっている事案の件数とは必ずしも一致しない。昔に比べて数字の上では増えているとしても、それは<昔の数字>が正しくなければ比較する意味がない。かつては認知されていなかったものが認知されるようになったのであれば、決して実際の発生件数の推移を表してはいないのだ。
暴走族や校内暴力が全盛だった頃は、警察に届けられることさえなかった事件が数多くあった筈である。また、昔は大らかだったが故に少々の喧嘩などでは暴力事案として認知されなかったという実情もあっただろう。また、虐待もイジメも、単なる躾や子供同士の喧嘩として表沙汰にならなかったものが多かったと思われる。そういう頃の認知件数と現在の認知件数を単純に比較することはできない。
つまり、今の世の中が昔に比べて悪くなったという具体的な根拠は何もないのだ。店員や駅員に対する暴力事案が増えているという指摘もあるが、それすらかつては『お客様は神様です』ということで事件化せずに泣き寝入りしていた事例がどれだけあったのか、考察してみるといいかもしれない。店側や企業側が泣き寝入りしていたものが表に出てきているだけかもしれないのではないのか。
結局、世の中が悪くなってきているというのは、かなり表向きの印象だけでそう感じているというのがあるのでは?という話である。
連日のようにニュースになる、親による子供への虐待事件の多くが、親の方は『躾のつもりだった』と言っているのは何故だろう。
『子供は厳しく躾けるべきだ』という考え方を誤解している人間が多いということではないのか?
子供を殴ることが躾だと思っているのなら、宿角健雅の行いを批判することはできないのかもしれない。
『なんだ。真面目そうな人でも結構あんな感じで人を殺すんだ』
大まかに言えば、それがこの事件に対する玲那の印象である。これが彼女の中のハードルを大きく下げてしまった。
また、久美については特に感慨もなかった。あの男の血が流れているのだからいなくなった方がいい程度にしか思っていなかった。
学校でも久美の死を悼んで全校集会が行われたりもしたが、玲那は淡々とした態度でそれに参加していた。しかし、彼女の深く沈んだ陰鬱な面持ちは、思わぬ形で友人を亡くしたことで落ち込んでいるようにも周囲には見えたようだ。それが周りの者達の涙を誘ったりもした。
もっとも、実際には、二人でいる時には積極的に話しかけてくるようになっていた久美に合わせて応えていただけで、玲那自身は本質的には何も変わっていなかった。氷のように冷え固まった心のままにそこにいただけなので、一人に戻ると当然、暗い感じになる。それだけのことだ。それを周囲が勝手に斟酌しただけに過ぎない。
固く心を閉ざし続けた玲那は、他者への共感性を育てることができていなかった。誰も彼女のそれを育ててはくれなかった。久美も結局は玲那のことをただの人形のようにしか見ていなかった為に、表面上は親しくしているように見えていても、やはり心は通い合ってなどおらず、双方の間にはあまりに大きな壁が立ち塞がっていたのだ。
この時点では唯一、玲那の心の深いところに届きうる可能性があったのが陽菜だったが、日の当たる場所に戻った陽菜と今なお日の当たらぬ場所を歩き続ける玲那とでは、もう既に生きる世界が違ってしまっていた。そして二人の人生が交差することは永久にない。永久に……
このようにしてある意味では順調に怪物として育ちつつあった玲那だったものの、それでも彼女は肉体的にも精神的にも脆弱だった。本人もそれは自覚しており、今はまだ自らの<牙>を大きく強く研ぐ為の期間として大人しく日々を過ごしていた。
しかも、彼女の心自体も、まるで人工知能のように情動に乏しく薄っぺらで、他人の言葉に応えるだけのものでしかなかった。憎悪は有り余るほどあってもそれ以外の感情は未発達で、とにかく人間らしさに欠けていたと言えるだろう。それを育ててくれる誰かがいれば、もしかしたら違う結果があったのかもしれない。
だが、残念ながらそういう人間が現れることはなかったのだった。
久美が亡くなって一ヶ月の後、玲那の家のリフォームが完了。いよいよ本格的に宿角健雅との生活が始まるのだが、ここからがまた玲那にとっては地獄だった。
玲那が学校から帰ると、家の前に引っ越し業者のトラックが停まっていた。
「これで荷物の運び込みは終了です。ご利用、ありがとうございました」
と頭を下げた作業員の笑顔が引きつっているように見えたのは気のせいだったのだろうか。まるで逃げるようにトラックに乗り込み早々に立ち去ってしまったところで、玲那は綺麗になった玄関の前に立った。老朽化した元の家の面影はまるでなく、新築のようにさえ見える今風の洒落た住宅へと変わっていた。
少し戸惑いながらドアを開けると、そこにいたのは不自然なまでに黒い肌をした大柄な男だった。宿角健雅ではない。見た目の印象は似通っていたが、明らかに別人だった。
『…誰……?』
見知らぬ男が自宅にいたことで玲那は明らかに警戒していた。そんな彼女に向かってその男はやや軽薄な感じで笑って言った。
「あ、もしかしたら君が玲那ちゃんかな? オレ、君のお父さんの友達で見城っての。ヨロシク!」
親指を立てながら自己紹介するその男の前でどう反応していいのか玲那が戸惑っていると、突然、
「玲那! オレの友達にちゃんと挨拶しろ!! 失礼だろがっ!!」
と怒声が浴びせられた。玲那の体がビクッと反応する。声の方に視線を向けると、奥のリビングから彼女を睨み付ける人影があった。宿角健雅だった。それでも玲那が固まって立ち尽くしているとどかどかと大股で歩み寄って一切の躊躇なくそうするのが当然と言わんばかりに玲那の頬を容赦なく張り飛ばした。
母親の平手打ちには持ち堪えられるようになっていた彼女だったが、それより二回りは大きな筋肉の塊のような宿角健雅の一撃には全く歯が立たなかった。綺麗になった玄関の壁に叩き付けられ、一瞬、意識が飛びかけた。辛うじて倒れはしなかったが、壁にもたれてようやく体を支えている状態だった。
「オイオイ! 相手は中学生の女の子じゃんヨ。ムチャすんなって」
自分の目の前でいきなり起こったことに見城が戸惑ったように声を上げる。それに対して健雅は、
「バッカ! ガキってのは最初が肝心なんだよ。こうやってバシッと決めなきゃ舐められんだ! これが躾ってもんなんだよ」
と、ぶたれた頬を押さえながら壁に寄り掛かる玲那を見下ろしながら吐き捨てるように言った。
「なんだそれ。お前は昭和の熱血オヤジかヨ」
そう言いながら苦笑いを浮かべる見城に健雅がなおも言う。
「今時の親ってのはガキを叱れないから世の中悪くなってきてんだよ。オレはそういうのとは違げーからよ!」
『世の中が悪くなってきている』。最近よく聞く言葉だが、それを具体的に裏付ける明確な根拠はどこにあるというのか。虐待の認知件数やイジメの認知件数、犯罪の認知件数等の数字を基に言っているのだとしたら、それはそういう数字のカラクリを知らずに上辺だけでものを見ている人間の理屈でしかない。認知件数と実際に起こっている事案の件数とは必ずしも一致しない。昔に比べて数字の上では増えているとしても、それは<昔の数字>が正しくなければ比較する意味がない。かつては認知されていなかったものが認知されるようになったのであれば、決して実際の発生件数の推移を表してはいないのだ。
暴走族や校内暴力が全盛だった頃は、警察に届けられることさえなかった事件が数多くあった筈である。また、昔は大らかだったが故に少々の喧嘩などでは暴力事案として認知されなかったという実情もあっただろう。また、虐待もイジメも、単なる躾や子供同士の喧嘩として表沙汰にならなかったものが多かったと思われる。そういう頃の認知件数と現在の認知件数を単純に比較することはできない。
つまり、今の世の中が昔に比べて悪くなったという具体的な根拠は何もないのだ。店員や駅員に対する暴力事案が増えているという指摘もあるが、それすらかつては『お客様は神様です』ということで事件化せずに泣き寝入りしていた事例がどれだけあったのか、考察してみるといいかもしれない。店側や企業側が泣き寝入りしていたものが表に出てきているだけかもしれないのではないのか。
結局、世の中が悪くなってきているというのは、かなり表向きの印象だけでそう感じているというのがあるのでは?という話である。
連日のようにニュースになる、親による子供への虐待事件の多くが、親の方は『躾のつもりだった』と言っているのは何故だろう。
『子供は厳しく躾けるべきだ』という考え方を誤解している人間が多いということではないのか?
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