387 / 404
第四部
欠かせないスタッフ
しおりを挟む
そうしてこの日、
「<対ゴヘノヘ用決戦兵器二号機>、完成です!!」
少佐が壇上でそう告げました。前回の<ゴヘノヘ祭>から一年近く。設計だけでその八割を費やしましたけど、だからこそ、一見しただけで明らかに出来が違うものがそこに姿を現したのでした。
となれば早速、二度目の<ゴヘノヘ祭>の準備です。
もっとも、<対ゴヘノヘ用決戦兵器二号機>がおおむね組み上がった時点から祭りの準備も並行して進めていたので、すぐにでも祭を始められる状態になってますけど。
かつて料理対決を行ったレギラとボゼルスに至っては、<対ゴヘノヘ用決戦兵器二号機>の建造中もずっと屋台を出していて、しかもその間にそれぞれ自分が使いやすいように改造していったことで、もはや<出店>や<屋台>ではなく。普通の<店舗>のようになってますね。
これについては私達も、二人の料理の腕を認めたからこそ、いえ、私達だけでなく多くの獣人達が認めたからこそ、それはもう、二人の<店>としてそこで営業することが承諾されたんです。
さらには二人だけでなく、他にも何軒かの店ができています。そちらも同様に営業を承諾しました。
とは言え、やはりまだ貨幣制度は存在ませんので、食材との物々交換という形ですけどね。
ただ、<物々交換>自体は徐々に定着しつつあります。現状では必ず何か物品を持ってきてくれるわけではないものの、そうですね、印象としては七割ほどが<対価>を用意してくれるようになっている感じですか。特に<子供>は順応性が高いからか、ほぼ全員、何らかの<対価>を支払ってくれますね。むしろ、まだ馴染みがないそれなりの年齢がいった大人の方が支払ってくれないことが多いです。
まあこれも、今の時点ではあまり煩く言っても仕方ないでしょう。元々そういう習慣がなかったのですから。それにそういう大人でも、何回目かからは用意してくれるようになる人も多い。
こうして徐々に物々交換の習慣が浸透し、根付いていくんでしょう。今の子供達が大人になればそれこそ。
そうなってくると今度は、出納を管理しなければいけなくなってきますから、その辺りの処理について学んでいただくことになるでしょうね。それについてはすでにタムテルが一歩先んじています。彼女にはよろずやの在庫管理を一任していて、お客が持ってくる様々な物品を商品化するための管理を行ってくれているんです。
メイミィやトームやフロイと共に、今ではよろずやに欠かせないスタッフということですね。
「<対ゴヘノヘ用決戦兵器二号機>、完成です!!」
少佐が壇上でそう告げました。前回の<ゴヘノヘ祭>から一年近く。設計だけでその八割を費やしましたけど、だからこそ、一見しただけで明らかに出来が違うものがそこに姿を現したのでした。
となれば早速、二度目の<ゴヘノヘ祭>の準備です。
もっとも、<対ゴヘノヘ用決戦兵器二号機>がおおむね組み上がった時点から祭りの準備も並行して進めていたので、すぐにでも祭を始められる状態になってますけど。
かつて料理対決を行ったレギラとボゼルスに至っては、<対ゴヘノヘ用決戦兵器二号機>の建造中もずっと屋台を出していて、しかもその間にそれぞれ自分が使いやすいように改造していったことで、もはや<出店>や<屋台>ではなく。普通の<店舗>のようになってますね。
これについては私達も、二人の料理の腕を認めたからこそ、いえ、私達だけでなく多くの獣人達が認めたからこそ、それはもう、二人の<店>としてそこで営業することが承諾されたんです。
さらには二人だけでなく、他にも何軒かの店ができています。そちらも同様に営業を承諾しました。
とは言え、やはりまだ貨幣制度は存在ませんので、食材との物々交換という形ですけどね。
ただ、<物々交換>自体は徐々に定着しつつあります。現状では必ず何か物品を持ってきてくれるわけではないものの、そうですね、印象としては七割ほどが<対価>を用意してくれるようになっている感じですか。特に<子供>は順応性が高いからか、ほぼ全員、何らかの<対価>を支払ってくれますね。むしろ、まだ馴染みがないそれなりの年齢がいった大人の方が支払ってくれないことが多いです。
まあこれも、今の時点ではあまり煩く言っても仕方ないでしょう。元々そういう習慣がなかったのですから。それにそういう大人でも、何回目かからは用意してくれるようになる人も多い。
こうして徐々に物々交換の習慣が浸透し、根付いていくんでしょう。今の子供達が大人になればそれこそ。
そうなってくると今度は、出納を管理しなければいけなくなってきますから、その辺りの処理について学んでいただくことになるでしょうね。それについてはすでにタムテルが一歩先んじています。彼女にはよろずやの在庫管理を一任していて、お客が持ってくる様々な物品を商品化するための管理を行ってくれているんです。
メイミィやトームやフロイと共に、今ではよろずやに欠かせないスタッフということですね。
0
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
いい子ちゃんなんて嫌いだわ
F.conoe
ファンタジー
異世界召喚され、聖女として厚遇されたが
聖女じゃなかったと手のひら返しをされた。
おまけだと思われていたあの子が聖女だという。いい子で優しい聖女さま。
どうしてあなたは、もっと早く名乗らなかったの。
それが優しさだと思ったの?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
番から逃げる事にしました
みん
恋愛
リュシエンヌには前世の記憶がある。
前世で人間だった彼女は、結婚を目前に控えたある日、熊族の獣人の番だと判明し、そのまま熊族の領地へ連れ去られてしまった。それからの彼女の人生は大変なもので、最期は番だった自分を恨むように生涯を閉じた。
彼女は200年後、今度は自分が豹の獣人として生まれ変わっていた。そして、そんな記憶を持ったリュシエンヌが番と出会ってしまい、そこから、色んな事に巻き込まれる事になる─と、言うお話です。
❋相変わらずのゆるふわ設定で、メンタルも豆腐並なので、軽い気持ちで読んで下さい。
❋独自設定有りです。
❋他視点の話もあります。
❋誤字脱字は気を付けていますが、あると思います。すみません。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
家庭菜園物語
コンビニ
ファンタジー
お人好しで動物好きな最上 悠(さいじょう ゆう)は肉親であった祖父が亡くなり、最後の家族であり姉のような存在でもある黒猫の杏(あんず)も静かに息を引き取ろうとする中で、助けたいなら異世界に来てくれないかと、少し残念な神様に提案される。
その転移先で秋田犬の大福を助けたことで、能力を失いそのままスローライフをおくることとなってしまう。
異世界で新しい家族や友人を作り、本人としてはほのぼのと家庭菜園を営んでいるが、小さな畑が世界には大きな影響を与えることになっていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる