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第四部
フィクションの中に出てくる悪辣な軍人
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自分はその場その場の感情のままに他者を罵ってるクセに信頼されたいなんて、ムシが良すぎますよ。
その場その場の感情のままに誰かを罵ってる人って、それこそ、駅で駅員を罵ってる人や、店で店員を罵ってる人ですよね? そんな人を見て眉を潜めたりしないんですか? そういう人こそを、
『自分の気持ちに正直な健全な人だ!』
と本気で思うんですか? 私にはまったく理解できません。だからここではそういうのが当たり前になっていってほしくない。私達が獣人達を導くなんて思い上がったことはできませんが、少なくとも目先の感情や気持ちばかりを優先して誰かを罵る振る舞いはしません。
そもそも軍人がそんなことをしてて規律が守れますか? 自分の感情や気持ちばかりを優先して誰かを罵って、それで相手が激高して殴り掛かってきたら、軍隊式格闘術で打ちのめすんですか? そんな軍人、信頼されますか? ちょっとムカついたからって一般市民だろうとお構いなしに罵って、それに耐えかねた相手を今度は軍人としての力でひねり潰すんですよ? おかしいでしょう。
典型的な<フィクションの中に出てくる悪辣な軍人>じゃないですか。
だから感情や気持ちのままに動いていていいわけじゃないというのは当たり前のことでしょう?
そのために少佐は毎日のように折衝に出てるんです。トラブルがないか、トラブルがあるならどうすればそれを穏当に収められるか、一緒に考えるために。だからこそ平穏が保たれてる。
ゴヘノヘという<共通の脅威>がいるからだけで協力関係にあるわけじゃありません。そのような関係は、本当に些細なことで壊れてしまう。そういう実例が地球の歴史にも山ほどあります。
しかも、<共通の脅威><共通の敵>を作り上げて誘導しようとする政治家とかにも、心当たりはありませんか? そんな政治家をあなたは信頼できるんですか?
そんな形じゃなく穏当な関係を築いていこうとしてるんです。私達は。そのためには、目先の感情や気持ちばかりを優先して自分だけが好き勝手できて当然と考えてちゃダメなんです。
なにより相手を敬う気持ちを持っていたら、簡単に罵ったりできませんよ? 相手を敬う気持ちも持ってないような人は、人としてどうなんです?
そういう人を敬えないと思うなら、自分がそんな人になっちゃダメじゃないですか。
正直、私自身、伍長のことは最初は敬えませんでしたよ。それは伍長が他者を敬う人に見えなかったからです。私に対して辛辣なのは、私のことを認めてくれてるからだと知らなかったんですから。
その場その場の感情のままに誰かを罵ってる人って、それこそ、駅で駅員を罵ってる人や、店で店員を罵ってる人ですよね? そんな人を見て眉を潜めたりしないんですか? そういう人こそを、
『自分の気持ちに正直な健全な人だ!』
と本気で思うんですか? 私にはまったく理解できません。だからここではそういうのが当たり前になっていってほしくない。私達が獣人達を導くなんて思い上がったことはできませんが、少なくとも目先の感情や気持ちばかりを優先して誰かを罵る振る舞いはしません。
そもそも軍人がそんなことをしてて規律が守れますか? 自分の感情や気持ちばかりを優先して誰かを罵って、それで相手が激高して殴り掛かってきたら、軍隊式格闘術で打ちのめすんですか? そんな軍人、信頼されますか? ちょっとムカついたからって一般市民だろうとお構いなしに罵って、それに耐えかねた相手を今度は軍人としての力でひねり潰すんですよ? おかしいでしょう。
典型的な<フィクションの中に出てくる悪辣な軍人>じゃないですか。
だから感情や気持ちのままに動いていていいわけじゃないというのは当たり前のことでしょう?
そのために少佐は毎日のように折衝に出てるんです。トラブルがないか、トラブルがあるならどうすればそれを穏当に収められるか、一緒に考えるために。だからこそ平穏が保たれてる。
ゴヘノヘという<共通の脅威>がいるからだけで協力関係にあるわけじゃありません。そのような関係は、本当に些細なことで壊れてしまう。そういう実例が地球の歴史にも山ほどあります。
しかも、<共通の脅威><共通の敵>を作り上げて誘導しようとする政治家とかにも、心当たりはありませんか? そんな政治家をあなたは信頼できるんですか?
そんな形じゃなく穏当な関係を築いていこうとしてるんです。私達は。そのためには、目先の感情や気持ちばかりを優先して自分だけが好き勝手できて当然と考えてちゃダメなんです。
なにより相手を敬う気持ちを持っていたら、簡単に罵ったりできませんよ? 相手を敬う気持ちも持ってないような人は、人としてどうなんです?
そういう人を敬えないと思うなら、自分がそんな人になっちゃダメじゃないですか。
正直、私自身、伍長のことは最初は敬えませんでしたよ。それは伍長が他者を敬う人に見えなかったからです。私に対して辛辣なのは、私のことを認めてくれてるからだと知らなかったんですから。
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