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閑話休題
キャラ紹介<相堂幸正>
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ビアンカ、久利生と共に、イオ方面軍(正式名称は、<総合政府直轄太陽系統括軍木星方面隊>)第三十七空間騎兵隊からコーネリアス号へと出向してきた軍人。
非常に直情型で自らの感情に忠実で、納得できなければ上官の命令にさえ逆らうこともあるという、軍人としては有り得ない気性の持ち主。
実はこの時代の<軍>は、実際の戦闘の大半はロボットを運用するようになりつつあったので、
<死をも恐れぬ勇猛果敢な戦士気質>
については重視されずあくまで冷静沈着で的確な判断ができる人材が求められていたため、ビアンカは、なぜ彼が軍に採用されたのかを疑問に思っていた。
とはいえ、相堂幸正は、生まれつき筋肉が異常に発達していて、幼児の頃にはすでに医師から、
『ゴリラ並みの筋力です』
などと告げられていたそうなので、
『そんなヤバいのは軍に入れて鈴を付けておかないとダメなのか』
と解釈もしていた。
そしてそれは<正解>であった。
というのも、彼と同じ<症例>であったことが分かってる人物がかつて<火星史上最凶最悪のテロリスト>と呼ばれるまでになったという記録が残されていて、『そうならないように軍の管理下に置く』という判断が働いたのも事実である。
なお、彼は、データヒューマンとなった際に、
「殴られりゃ痛えし腹も減る! クソだってする! 死人がメシ食うか!? クソするか!? しねえだろ!? だったら俺達は、今、この世界で生きてんだよ! 学者先生方の小難しい理屈なんざクソくらえだ! 俺は生きてる! それだけは譲れねえ!!」
と啖呵を切ってみせたりして、異様な事態に巻き込まれて動揺を隠せない仲間を鼓舞したりと、要所要所で重要な役目を果たしてもいた。
そして、データヒューマンから<透明な体を持った生身の生き物>に転生した際には、ビアンカや久利生よりも二十年以上先にこの世界に現れ、すでに獣人達に紛れて暮らしている状態だった。
これにより、ビアンカと久利生は、<例の謎の存在の中のシミュレータの世界>と<現実の世界>との間には大きな時間の流れの差があると推察するようになる。
また、相堂がこちらに<転移>、いや、<転生>してからも<シミュレータの世界>の方にも相堂がいたので、実際には、
『本人が転移なり転生なりしている』
のではなく、あくまで、
『人格や記憶といった個人のデータを持った肉体が発生している』
形であり、それがまた、
『人間ではない』
『本人ではない』
という認識の根拠ともなっている。
非常に直情型で自らの感情に忠実で、納得できなければ上官の命令にさえ逆らうこともあるという、軍人としては有り得ない気性の持ち主。
実はこの時代の<軍>は、実際の戦闘の大半はロボットを運用するようになりつつあったので、
<死をも恐れぬ勇猛果敢な戦士気質>
については重視されずあくまで冷静沈着で的確な判断ができる人材が求められていたため、ビアンカは、なぜ彼が軍に採用されたのかを疑問に思っていた。
とはいえ、相堂幸正は、生まれつき筋肉が異常に発達していて、幼児の頃にはすでに医師から、
『ゴリラ並みの筋力です』
などと告げられていたそうなので、
『そんなヤバいのは軍に入れて鈴を付けておかないとダメなのか』
と解釈もしていた。
そしてそれは<正解>であった。
というのも、彼と同じ<症例>であったことが分かってる人物がかつて<火星史上最凶最悪のテロリスト>と呼ばれるまでになったという記録が残されていて、『そうならないように軍の管理下に置く』という判断が働いたのも事実である。
なお、彼は、データヒューマンとなった際に、
「殴られりゃ痛えし腹も減る! クソだってする! 死人がメシ食うか!? クソするか!? しねえだろ!? だったら俺達は、今、この世界で生きてんだよ! 学者先生方の小難しい理屈なんざクソくらえだ! 俺は生きてる! それだけは譲れねえ!!」
と啖呵を切ってみせたりして、異様な事態に巻き込まれて動揺を隠せない仲間を鼓舞したりと、要所要所で重要な役目を果たしてもいた。
そして、データヒューマンから<透明な体を持った生身の生き物>に転生した際には、ビアンカや久利生よりも二十年以上先にこの世界に現れ、すでに獣人達に紛れて暮らしている状態だった。
これにより、ビアンカと久利生は、<例の謎の存在の中のシミュレータの世界>と<現実の世界>との間には大きな時間の流れの差があると推察するようになる。
また、相堂がこちらに<転移>、いや、<転生>してからも<シミュレータの世界>の方にも相堂がいたので、実際には、
『本人が転移なり転生なりしている』
のではなく、あくまで、
『人格や記憶といった個人のデータを持った肉体が発生している』
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