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最終章
歓喜の声
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お前達人間の諦めの悪さにはいつも楽しませてもらってる。
ドラゴンと共闘し、クラゲ怪獣と戦っていた戦闘ヘリ部隊も、半数を失いながらもついに奴を倒した。地面に落ちたそいつを踏み付けながらとどめのブレスを浴びせたのはドラゴンだったが、人間達の攻撃も奴を削る上では役立っていたのだ。
「やった! やったぞ!! 怪獣を倒したぁぁ!!」
人間達が歓喜の声を上げる。
まあ実際には、<狂える母神>レゼヌゥケショネフォオアが私と戦うのに忙しく、新たに仔を生み出すことができなかったことで回復が追い付かなくなったというのが一番の理由だが、それでも大したものだよ。
そこに、地面から、胴の直径が五十メートルはある、頭が二つに割けたドロァグレデェネが突然現れ、ヘリが一機、一瞬で食われた。
だがドラゴンがそいつの嘴を掴んで口を開けさせ、ブレスを吐き付ける。
ヘリを食った隙をつき、容赦なく一撃で決めたことで、ドロァグレデェネの体は、
ごおぉんっっ!!
という衝撃波と凄まじい熱を発しながら爆砕した。
この時、ドラゴンが始末したドロァグレデェネは、加見淵緒琥羅を食った奴だった。残念ながらこの時にはもう手遅れだったが、結果として敵を討つことになったのは良かっただろう。
なにしろ、加見淵緒琥羅を丸ごと食った奴を逃がすとすぐには巻き戻しができん。新たに作ることになってしまうのでその分手間がかかるし、地球上でくたばってもらわねば面倒臭いことになるのだ。
それに、これだけ大きいと下手をするとドラゴンさえ食われかねんし。胴の直径だけでドラゴンよりもでかい奴だったからな。速攻で決めたのはいい判断だった。
「ゴォオオオアオアオオオォォォオォォォッッ!!」
勝利の雄叫びをあげ、ドラゴンはまだまだ戦意旺盛でやる気だった。だから新伊崎千晶は、
『次はあいつ!!』
と、ドラゴンに次の標的を教えた。
ここから少し離れたところにいたバージャムデレクェだ。
こっちに現れた奴は、ナハトムらがいたところに現れた、自動車やら戦車やら戦闘ヘリと同化した奴らと違い、ちゃんと人間の死体を寄せ集めて体を作っていたがな。
ぎゅうぎゅうに圧し固められた、人間の頭、胴、腕、脚、そのどれもがまともな状態じゃない。普通の人間が見たらそれだけで正気を失う見た目だ。その上、動くたびに、ブジュッ、グジュッッと湿った音を立てながら血や体液をまき散らす有り様だ。
だが、ドラゴンにとってはそんなものはどうということもない。
そして、全高六十メートルの血まみれの雪だるまのような姿になったそいつに、ドラゴンは容赦ないブレスを浴びせてやったのだった。
ドラゴンと共闘し、クラゲ怪獣と戦っていた戦闘ヘリ部隊も、半数を失いながらもついに奴を倒した。地面に落ちたそいつを踏み付けながらとどめのブレスを浴びせたのはドラゴンだったが、人間達の攻撃も奴を削る上では役立っていたのだ。
「やった! やったぞ!! 怪獣を倒したぁぁ!!」
人間達が歓喜の声を上げる。
まあ実際には、<狂える母神>レゼヌゥケショネフォオアが私と戦うのに忙しく、新たに仔を生み出すことができなかったことで回復が追い付かなくなったというのが一番の理由だが、それでも大したものだよ。
そこに、地面から、胴の直径が五十メートルはある、頭が二つに割けたドロァグレデェネが突然現れ、ヘリが一機、一瞬で食われた。
だがドラゴンがそいつの嘴を掴んで口を開けさせ、ブレスを吐き付ける。
ヘリを食った隙をつき、容赦なく一撃で決めたことで、ドロァグレデェネの体は、
ごおぉんっっ!!
という衝撃波と凄まじい熱を発しながら爆砕した。
この時、ドラゴンが始末したドロァグレデェネは、加見淵緒琥羅を食った奴だった。残念ながらこの時にはもう手遅れだったが、結果として敵を討つことになったのは良かっただろう。
なにしろ、加見淵緒琥羅を丸ごと食った奴を逃がすとすぐには巻き戻しができん。新たに作ることになってしまうのでその分手間がかかるし、地球上でくたばってもらわねば面倒臭いことになるのだ。
それに、これだけ大きいと下手をするとドラゴンさえ食われかねんし。胴の直径だけでドラゴンよりもでかい奴だったからな。速攻で決めたのはいい判断だった。
「ゴォオオオアオアオオオォォォオォォォッッ!!」
勝利の雄叫びをあげ、ドラゴンはまだまだ戦意旺盛でやる気だった。だから新伊崎千晶は、
『次はあいつ!!』
と、ドラゴンに次の標的を教えた。
ここから少し離れたところにいたバージャムデレクェだ。
こっちに現れた奴は、ナハトムらがいたところに現れた、自動車やら戦車やら戦闘ヘリと同化した奴らと違い、ちゃんと人間の死体を寄せ集めて体を作っていたがな。
ぎゅうぎゅうに圧し固められた、人間の頭、胴、腕、脚、そのどれもがまともな状態じゃない。普通の人間が見たらそれだけで正気を失う見た目だ。その上、動くたびに、ブジュッ、グジュッッと湿った音を立てながら血や体液をまき散らす有り様だ。
だが、ドラゴンにとってはそんなものはどうということもない。
そして、全高六十メートルの血まみれの雪だるまのような姿になったそいつに、ドラゴンは容赦ないブレスを浴びせてやったのだった。
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