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三学期の章
無限の時間
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つくづく人間というやつは己の蒔いた種の刈り取りもできんクセに自分だけがいい目を見ようとする。
『自分の気持ちに素直になりましょう』
的な美辞麗句を真に受けて、己の苛立ちを他人にぶつけるのが正しいことだと自身に都合よく解釈する。
それと全く同じことを他人も考えていると思いもせずにな。
自分だけが一方的に憂さ晴らしができるなどと何故考える?
自分が望んでいることは他人も望んでいると何故気付かん?
他人を己の憂さ晴らしに利用すれば、己にも同じことが返ってくると何故察することができんのだ?
『自分だけが我慢するとか不公平だ!』
か?
そこで『自分だけが我慢している』と何故考えるのだ?
なぜ他人も我慢していると理解できん?
我ら<超越者>は、己のしたことが己に返ってくることを理解している。むしろ、そうでなければあらゆる理を超越することなどできんのだ。
しかし、理を超越してもなお、理不尽や不条理というものはつきまとう。なにしろ、自分と同じ<超越者>が他にも存在するのだから。理を超越すれば、その先でまた、<超越者同士の理>が生じるのである。
簡単に言えば、互いに滅し滅される無限の繰り返しだ。死ぬことも消滅することもできんのだから、何兆年経とうとも何京年経とうともそこからは逃れられぬ。
ただ、それですらやがては飽きてしまう。そうであることが<普通>なのだから。
で、やはり無限に<暇潰し>を続けることになるのだ。
お前達人間は、それを羨ましいと思うか?
たかだか百年やそこら、生の苦しみを味わう程度のことで泣き言を垂れ流しているクセに。
どれほど苦しくとも、死ねばすべてがリセットされる。それがどれほどの<救い>であるか。
ならばその短い生を謳歌すればいいだろうが。
他人といがみ合い、やったやられたと水掛け論に時間を費やすことを無駄だとは思わんか?
私らのように無限の時間があるなら、無限にその水掛け論を続けるのも一興かもしれないがな。
だが私達は、それすら飽きてしまった。故に、超越者同士でいがみ合うのは、もはやただの<事象>に過ぎない。
カハ=レルゼルブゥアとハリハ=ンシュフレフアとの衝突も、火が燃え盛れば上昇気流が生じるのと同じくらいに、単なる自然現象のようなものなのだ。つまり<天災>である。
いつそういうことに巻き込まれて命を落とすやも知れんのだから、くだらないいざこざに時間を費やすのはもったいないとは思わんか?
それを理解したのかどうかは知らんが、私が少し挨拶をしてやった途端、紫崎麗美阿は大人しくなった。
だが、紫崎麗美阿が流したくだらぬ噂は今しばらくは行き交うことになるだろう。まあその程度は仕方ない。
『自分の気持ちに素直になりましょう』
的な美辞麗句を真に受けて、己の苛立ちを他人にぶつけるのが正しいことだと自身に都合よく解釈する。
それと全く同じことを他人も考えていると思いもせずにな。
自分だけが一方的に憂さ晴らしができるなどと何故考える?
自分が望んでいることは他人も望んでいると何故気付かん?
他人を己の憂さ晴らしに利用すれば、己にも同じことが返ってくると何故察することができんのだ?
『自分だけが我慢するとか不公平だ!』
か?
そこで『自分だけが我慢している』と何故考えるのだ?
なぜ他人も我慢していると理解できん?
我ら<超越者>は、己のしたことが己に返ってくることを理解している。むしろ、そうでなければあらゆる理を超越することなどできんのだ。
しかし、理を超越してもなお、理不尽や不条理というものはつきまとう。なにしろ、自分と同じ<超越者>が他にも存在するのだから。理を超越すれば、その先でまた、<超越者同士の理>が生じるのである。
簡単に言えば、互いに滅し滅される無限の繰り返しだ。死ぬことも消滅することもできんのだから、何兆年経とうとも何京年経とうともそこからは逃れられぬ。
ただ、それですらやがては飽きてしまう。そうであることが<普通>なのだから。
で、やはり無限に<暇潰し>を続けることになるのだ。
お前達人間は、それを羨ましいと思うか?
たかだか百年やそこら、生の苦しみを味わう程度のことで泣き言を垂れ流しているクセに。
どれほど苦しくとも、死ねばすべてがリセットされる。それがどれほどの<救い>であるか。
ならばその短い生を謳歌すればいいだろうが。
他人といがみ合い、やったやられたと水掛け論に時間を費やすことを無駄だとは思わんか?
私らのように無限の時間があるなら、無限にその水掛け論を続けるのも一興かもしれないがな。
だが私達は、それすら飽きてしまった。故に、超越者同士でいがみ合うのは、もはやただの<事象>に過ぎない。
カハ=レルゼルブゥアとハリハ=ンシュフレフアとの衝突も、火が燃え盛れば上昇気流が生じるのと同じくらいに、単なる自然現象のようなものなのだ。つまり<天災>である。
いつそういうことに巻き込まれて命を落とすやも知れんのだから、くだらないいざこざに時間を費やすのはもったいないとは思わんか?
それを理解したのかどうかは知らんが、私が少し挨拶をしてやった途端、紫崎麗美阿は大人しくなった。
だが、紫崎麗美阿が流したくだらぬ噂は今しばらくは行き交うことになるだろう。まあその程度は仕方ない。
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