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力
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なんだか応援合戦を見ただけで満足してしまいそうになってたけど、まだ始まったばかりなんだよね。
子供達はそれぞれ、自分達の席に散らばっていってた。教室で使ってる椅子を並べてそこに座る形になってるみたい。
そして私達は白組の四年生の席があるところに移動した。
「沙奈子!」
コース脇に並べられた椅子に座ろうとしてた沙奈子ちゃんの姿を見付けて、山下さんがそう声を掛けた。
「お父さん!、おねえちゃん!!」
激しく踊った直後だったからかほんのりと赤くなった顔で、私達に気付いた彼女がぱあっと笑顔になって応えてくれた。
生徒数が少ないからか人混みも大したことなくて、すぐ傍まで近付くことができた。
「沙奈子ちゃん、かっこよかったよ~!」
玲那と声を合わせて手を振る。私達の方もテンションが上がってて浮かれてるのが自分でも分かる声だった。そんな私達に、沙奈子ちゃんはにっこりと笑ってた。どこか自慢そうにも見える笑顔だった。彼女がそんな風に笑えるのを見ただけで、また胸に込み上げてくるものを感じてしまった。
とその時、私達の前に女の子が二人、…じゃない?。もしかして短髪の子の方は男の子かな?って二人組がやってきて、
「こんにちは!」
って声を合わせて挨拶してくれた。
「こんにちは」って山下さんが応えると、男の子(?)が私と玲那の方を見て、
「沙奈子ちゃんのお姉さん?」
と訊いてきた。
「うん、お姉さんみたいなもんだよ」
山下さんがまたそんな風に説明してくれると、
「そっか、こんにちは!」
と改めて二人揃って挨拶してくれた。
その様子があんまりにも可愛くて「こんにちは」って応えてた。すごくいい子だなって思った。沙奈子ちゃんの友達なのか。
ると今度は、女の子が話し掛けてきた。意志の強そうな、気の強そうな感じの顔つきをした女の子だった。でもその表情はとっても穏やかだった。
「私とこもお姉ちゃん来てくれるんだよ!」
自慢げにそういう彼女に、「へえ、そうなんだ」と山下さんが笑顔で応えてた。
で、またその時、男の子(?)と女の子の視線が私たちから逸れて、
「お姉ちゃん!」
と女の子が声を上げた。すごく嬉しそうな顔をしてた。
その視線の先には、若い女の子が二人、一人はTシャツにジャージとラフな格好で高校生くらいかなって感じで、もう一人は大学生くらい(?)にも見える、上品そうなスーツっぽい服を着た知的な感じもありつつ力を感じる視線を真っ直ぐに前に向けた女の子だった。
でも、
「こんにちは、ピカちゃん!」
って、男の子(?)が声を上げると、大学生くらいに見えた女の子が急に表情を崩して体をくねくねさせて、
「ヒロ坊く~ん、千早さ~ん」
という、どこから声を出してるの?って感じの猫撫で声を上げたのだった。
子供達はそれぞれ、自分達の席に散らばっていってた。教室で使ってる椅子を並べてそこに座る形になってるみたい。
そして私達は白組の四年生の席があるところに移動した。
「沙奈子!」
コース脇に並べられた椅子に座ろうとしてた沙奈子ちゃんの姿を見付けて、山下さんがそう声を掛けた。
「お父さん!、おねえちゃん!!」
激しく踊った直後だったからかほんのりと赤くなった顔で、私達に気付いた彼女がぱあっと笑顔になって応えてくれた。
生徒数が少ないからか人混みも大したことなくて、すぐ傍まで近付くことができた。
「沙奈子ちゃん、かっこよかったよ~!」
玲那と声を合わせて手を振る。私達の方もテンションが上がってて浮かれてるのが自分でも分かる声だった。そんな私達に、沙奈子ちゃんはにっこりと笑ってた。どこか自慢そうにも見える笑顔だった。彼女がそんな風に笑えるのを見ただけで、また胸に込み上げてくるものを感じてしまった。
とその時、私達の前に女の子が二人、…じゃない?。もしかして短髪の子の方は男の子かな?って二人組がやってきて、
「こんにちは!」
って声を合わせて挨拶してくれた。
「こんにちは」って山下さんが応えると、男の子(?)が私と玲那の方を見て、
「沙奈子ちゃんのお姉さん?」
と訊いてきた。
「うん、お姉さんみたいなもんだよ」
山下さんがまたそんな風に説明してくれると、
「そっか、こんにちは!」
と改めて二人揃って挨拶してくれた。
その様子があんまりにも可愛くて「こんにちは」って応えてた。すごくいい子だなって思った。沙奈子ちゃんの友達なのか。
ると今度は、女の子が話し掛けてきた。意志の強そうな、気の強そうな感じの顔つきをした女の子だった。でもその表情はとっても穏やかだった。
「私とこもお姉ちゃん来てくれるんだよ!」
自慢げにそういう彼女に、「へえ、そうなんだ」と山下さんが笑顔で応えてた。
で、またその時、男の子(?)と女の子の視線が私たちから逸れて、
「お姉ちゃん!」
と女の子が声を上げた。すごく嬉しそうな顔をしてた。
その視線の先には、若い女の子が二人、一人はTシャツにジャージとラフな格好で高校生くらいかなって感じで、もう一人は大学生くらい(?)にも見える、上品そうなスーツっぽい服を着た知的な感じもありつつ力を感じる視線を真っ直ぐに前に向けた女の子だった。
でも、
「こんにちは、ピカちゃん!」
って、男の子(?)が声を上げると、大学生くらいに見えた女の子が急に表情を崩して体をくねくねさせて、
「ヒロ坊く~ん、千早さ~ん」
という、どこから声を出してるの?って感じの猫撫で声を上げたのだった。
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