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保護者的に
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「山下さんって不思議な人だよね」
私の部屋で一緒に夕食を食べてた玲那が不意にそんなことを言い出した。でも、私もそれには異論はなかった。
別に言葉を交わしたわけじゃないんだけど、ただ遠巻きに見てるだけなんだけど、やっぱり他の男性とは何かが違ってる気がするのが不思議っていう意味ではね。
「ね?。今度、声かけてみようよ!」
玲那が私の顔を覗き込むみたいにしてそんなことを言い出した。
「え…!?、でもいくらなんでもそれは……」
正直、私としては『それはない』と思ってた。確かに普通の男性とは何か違う気はするけど、そんなのただの気のせいって可能性の方がずっと高いと思う。『男性を怖がってるはずの玲那が言うから違うような気がする』だけなんじゃないかなっていうのも感じてた。
そう、考えてみれば玲那がこんなに積極的だっていうのもおかしいんだ。この子がされてきたことを考えたら、『一生、男性なんて見たくない!』『男性なんて全部死ねばいい!!』くらいのことを言い出したって何もおかしくない気がするから。
それなのに、その玲那の方が積極的なんだもん。山下さんの話をする時には、本当に子供みたいなあどけない顔で笑って……。
…あ、そう…か、そうなんだ。玲那は幼いんだった。幼いからすごく感覚的に物事を見たり考えたりするんだ。好きなものは好き、嫌いなものは嫌い、そういうのがはっきりしてるんだ。
『男性は嫌い。でも、山下さんは別』
理屈じゃなく、感性でそう言ってるんだ。たぶん、どうしてそんな風に感じるのか、玲那自身にも分かってないんだと思う。ただそう感じるからそうなんだろうな。
「え~?、ダメかなあ……」
上目づかいでホントに小さな子供みたいに私を見る彼女に、つい、
「しょうがないなあ。大丈夫かどうか私も一緒に見てあげる。それならいいよ」
って。
玲那が山下さんを男性として好きになるかどうかはまだ分からないけど、取り敢えず同じ会社の社員として顔見知りになるくらいならまあいいんじゃないかとは思ってしまった。
だから、親しくして大丈夫かどうか、玲那にとって益になるのか害になるのか、第三者的な視点で確認させてもらおうと思った。
…なんだか、保護者みたいだね。だけど、そうだよね。この子は幼いところがあるんだから、私が傍についててあげなきゃいけない面もある筈なんだ。もちろん、私も玲那には支えてもらってるけどさ。そういうの含めて、私も一緒に確かめたいと思ったのだった。
私の部屋で一緒に夕食を食べてた玲那が不意にそんなことを言い出した。でも、私もそれには異論はなかった。
別に言葉を交わしたわけじゃないんだけど、ただ遠巻きに見てるだけなんだけど、やっぱり他の男性とは何かが違ってる気がするのが不思議っていう意味ではね。
「ね?。今度、声かけてみようよ!」
玲那が私の顔を覗き込むみたいにしてそんなことを言い出した。
「え…!?、でもいくらなんでもそれは……」
正直、私としては『それはない』と思ってた。確かに普通の男性とは何か違う気はするけど、そんなのただの気のせいって可能性の方がずっと高いと思う。『男性を怖がってるはずの玲那が言うから違うような気がする』だけなんじゃないかなっていうのも感じてた。
そう、考えてみれば玲那がこんなに積極的だっていうのもおかしいんだ。この子がされてきたことを考えたら、『一生、男性なんて見たくない!』『男性なんて全部死ねばいい!!』くらいのことを言い出したって何もおかしくない気がするから。
それなのに、その玲那の方が積極的なんだもん。山下さんの話をする時には、本当に子供みたいなあどけない顔で笑って……。
…あ、そう…か、そうなんだ。玲那は幼いんだった。幼いからすごく感覚的に物事を見たり考えたりするんだ。好きなものは好き、嫌いなものは嫌い、そういうのがはっきりしてるんだ。
『男性は嫌い。でも、山下さんは別』
理屈じゃなく、感性でそう言ってるんだ。たぶん、どうしてそんな風に感じるのか、玲那自身にも分かってないんだと思う。ただそう感じるからそうなんだろうな。
「え~?、ダメかなあ……」
上目づかいでホントに小さな子供みたいに私を見る彼女に、つい、
「しょうがないなあ。大丈夫かどうか私も一緒に見てあげる。それならいいよ」
って。
玲那が山下さんを男性として好きになるかどうかはまだ分からないけど、取り敢えず同じ会社の社員として顔見知りになるくらいならまあいいんじゃないかとは思ってしまった。
だから、親しくして大丈夫かどうか、玲那にとって益になるのか害になるのか、第三者的な視点で確認させてもらおうと思った。
…なんだか、保護者みたいだね。だけど、そうだよね。この子は幼いところがあるんだから、私が傍についててあげなきゃいけない面もある筈なんだ。もちろん、私も玲那には支えてもらってるけどさ。そういうの含めて、私も一緒に確かめたいと思ったのだった。
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