私が異世界物を書く理由

第二幕

そうなんだよね。子供達の話に耳を傾けるっていうのは私にとっては我慢してしなきゃいけないことじゃないんだ。私自身がそうしたいからしてるだけだし

そうなんだよね。子供達の話に耳を傾けるっていうのは私にとっては我慢してしなきゃいけないことじゃないんだ。私自身がそうしたいからしてるだけだし、むしろ楽しいんだよ。自分と違う人間が何を考えてるかを知るのが楽しい。

私がそう感じるのをやめさせることができる？　できないでしょ？　ほら、もうこれだけで、

『他人を思い通りに操るなんてできない』　

っていうのが証明されちゃう。

『だったら実際に会って話をしようぜ。そしたら考え方を改めさせてやるよ』

って？　あのねえ、

『この世の全ての人と直接会ってる話をする』

ってことができるとか本気で思ってんの？　できるわけないじゃんねえ。だから、『この世の全ての人を自分の思い通りに操る』なんてできないし、それができると証明しようもないでしょ？　なんでそれが分かんないの？

そういうところが『現実を見てない』って言ってんの。

しかも、

『こうやって現実を突き付けられるのが我慢ならない』

っていう＜堪え性のなさ＞も自ら証明しちゃってる。

ダメじゃん。

他人を思い通りに操るどころか、自分自身のことさえままならないんでしょ？　自分自身のことすらちゃんと操れてないじゃん。

だからもう最初から他人を自分の思う通りに操ろうなんて考えなきゃいいんだよ。そんなこと考えなきゃ他人が自分の思い通りにならないことでイライラする必要もないし。

子供についてもそう。

子供は自分とは別の人間なんだから思い通りになんて操れるわけがないし、思い通りに釣れないことにイライラするのなんてそれこそ 無駄だよね。自分の精神や神経というリソースを無駄遣いしてると思う。

もったいないじゃん。そんなことしてたらさ。

だから、自分だったらどういう言い方をされたりどういう態度で接してこられたら素直に言うことを聞いてもいいと思えるかってことを考えた方がよっぽど楽なんじゃないかな。

少なくとも私はそう思うし、それを実感もしてる。子供達をちゃんと、

＜私とは別の人格を持った存在＞

だとし接する という手間をかけたからこそ、思春期を迎えた今、楽をさせてもらってるんだよね。ごく普通にまともな関係性を縮むことができるんだよ。

相手を自分とは別の人格を有した存在として敬い気遣うということができてる。

だから無駄に衝突することもないし嫌な思いをすることもない。

それだけの話。

職場や学校で嫌な態度取られたら気分悪いでしょ？　自分がそうなら相手だってそうなんだって話だよ。

それを自分ばっかりが好き勝手したいって考えるからうまくいかないってだけなんだよね。