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第二幕

自分の言動が他人にどういう印象を与えるのか想像もできない人って、結局、親にその手本をちゃんと示してもらえなかった人だと思う。『その人の親が、

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自分の言動が他人にどういう印象を与えるのか想像もできない人って、結局、親にその手本をちゃんと示してもらえなかった人だと思う。

『その人の親が、子供の心理について考えを巡らせることをしてこなかったから、学びようがなかったんだろうな』

って感じるんだよ。

もちろんちゃんと学んでても未熟なうちは上手くできなかったりするだろうけどさ。それも事実なんだろうけど、そこはまあ経験を重ねることで補っていけるんじゃないかな。

十代の頃には 尖った言動が目立ってた人が大人になったら丸くなったりするのも要するに<経験>によるものだろうしさ。

だからこそ私は、子供達の心理状態を察しようとする振る舞いを実際にやって見せることで、手本を示そうとしてるんだよ。

それを参考にして、そこに自分自身の経験も加えて、やがて他人の気持ちを慮れる人になってほしいからね。

そのためならいくらでも手本を示すよ。私はあの子達の親だから。あの子達をこの世に送り出して、

<他人や社会に影響を与える存在>

にしたんだから。その責任を蔑ろにしてちゃダメでしょ。

それを蔑ろにして、どう、

<自らの振る舞いに責任を持つ姿勢>

を子供に示すことができるって? 私にはまったくピンとこないよ。

『お前にはできなくても、できる人間もいる!』

って? うん、そうだね。できる人もいるかもね。私が<躾>なんかしなくても子供達に、

<自分以外の人との関わり方>

を教えることができてるのと同じでね。だから『できてる』ならそれでいいんだよ。それを否定するつもりもないんだ。ただ、実際にはできてないのにそれができてると思い込んで、そのことが招く結果に泣き言を漏らさずにいられるんならね。

私がとやかく言うことじゃないと思う。

だから面と向かって他所様の子育てに口出ししたりはしないんだよ。それは私が責任を負うことじゃないから。私の関知するところじゃないから。

だけどね、私は私の意見そのものについては述べさせてもらうよ。あくまでもそれを押し付けるつもりはないっていうだけ。

『私と同じようにするべきだ』

とは言わないだけ。

自分の行いが招いた結果については受け止める覚悟もあるしさ。

もし子供達から反発を受けたとしても構わない。

まあ普通は反発する必要もないと思うんだけどね。

私の接し方だったらさ。

親に反発してた時期がある人は、なんで反発してたの? ねえ、なんで? いろいろ思い当たることがあるなら、私は子供達に対してそれをしてないってことだよ。

だって、子供達も私と同じ<人間>だもん。人間としてちゃんと認めてもらえてたら反発する必要もないと思うけど?

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