上 下
934 / 1,097
第二幕

『不特定多数からモテる必要なんてない。ほんの少数の身近な誰かから信頼されてれば人生は楽しく生きられる』そういう実感が、私にはある。むしろそう

しおりを挟む
『不特定多数からモテる必要なんてない。ほんの少数の身近な誰かから信頼されてれば人生は楽しく生きられる』

そういう実感が、私にはある。むしろそういう実感しかない。不特定多数からモテるのとかって、リスクしか感じないな。

ストーカーとかの厄介な人に目をつけられる可能性も高くなるだろうしさ。

『ただただなんとなく気分がいい』

ってことのためにそんなリスクは負いたくないよ。ダンナと出逢う前からもう私のことを認めてくれる人には出逢えてたからさ。

その人らがいればそれでもう十分だった。その上でどこの誰だか分かんない人にまで好かれなきゃなんない理由が私にはなかった。

それだけの話だよ。

だけどさ、世の中にはどこに誰だか分かんない人にまで好かれたいと思う人が、好かれたいと願わずにいられない人が、確かにいるんだよね。

それってどうしてなんだろうってすごく思う。

だけどそれも結局、私の場合は運が良かったってだけなんだなってすごく感じる。

たまたまいい出逢いがあったことで救われただけなんだなって実感するんだよ。

それと同時に、その出逢いを活かせるようにするための心構えは確かに持ってたけどね。

それがなきゃさくらとだって上手くいってなかったと思う。

誰だって嫌な人と仲良くしたいとは思わないでしょ? 私もそうだし、さくらだって同じだよ。

彼女とは仕事の上では喧々諤々やりあう仲だけど、それはあくまで仕事だからね。お互い妥協したくないっていうのはあるんだよ。だから本音でぶつかり合うことだってする。作品をボツにされることも多くても、ちゃんと結果が出てるから理解もできてる。感情の部分では思うこともあっても、そこは割り切れるよ。

ああ、そう言えば<仕事>で思い出したけど、最近は<異世界もの>が下火になりつつあるみたいだね。

私としては、現実世界を舞台にしたらなかなか難しい表現であっても、

『ここは異世界だから。常識も何もかもまったく違う世界だから』

ってことで敢えて踏み込んでみたりもしたけどさ、

『商業的に旨味がない』

となれば書かせてくれなくなるだろうな。

創作者としては、どんどん表現の幅が狭められていくというのはすごく悔しい部分もあるのは本音。

さて、どうするかだけど、こればっかりはね。

『結婚なんかしてもしなくても構わない』

『モテなくていい』

みたいにはいかないよねえ。<仕事>である以上はさ。

やっぱ、仕事で書く分には<売れるもの>を書かなきゃいけないだろうから、そっちはそっちとして、

『書きたいものを書きたいように書く』

ってのは、無料で公開する方のになるかなあ。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

【完結】復讐は計画的に~不貞の子を身籠った彼女と殿下の子を身籠った私

紅位碧子 kurenaiaoko
恋愛
公爵令嬢であるミリアは、スイッチ国王太子であるウィリアムズ殿下と婚約していた。 10年に及ぶ王太子妃教育も終え、学園卒業と同時に結婚予定であったが、卒業パーティーで婚約破棄を言い渡されてしまう。 婚約者の彼の隣にいたのは、同じ公爵令嬢であるマーガレット様。 その場で、マーガレット様との婚約と、マーガレット様が懐妊したことが公表される。 それだけでも驚くミリアだったが、追い討ちをかけるように不貞の疑いまでかけられてしまいーーーー? 【作者よりみなさまへ】 *誤字脱字多数あるかと思います。 *初心者につき表現稚拙ですので温かく見守ってくださいませ *ゆるふわ設定です

[R18] 激しめエロつめあわせ♡

ねねこ
恋愛
短編のエロを色々と。 激しくて濃厚なの多め♡ 苦手な人はお気をつけくださいませ♡

♡蜜壺に指を滑り込ませて蜜をクチュクチュ♡

x頭金x
大衆娯楽
♡ちょっとHなショートショート♡年末まで毎日5本投稿中!!

断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた

兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。

ショタパパ ミハエルくん

京衛武百十
キャラ文芸
蒼井ミハエルは、外見は十一歳くらいの人間にも見えるものの、その正体は、<吸血鬼>である。人間の<ラノベ作家>である蒼井霧雨(あおいきりさめ)との間に子供を成し、幸せな家庭生活を送っていた。 なお、長男と長女はミハエルの形質を受け継いで<ダンピール>として生まれ、次女は蒼井霧雨の形質を受け継いで普通の人間として生まれた。 これは、そういう特殊な家族構成でありつつ、人間と折り合いながら穏当に生きている家族の物語である。     筆者より  ショタパパ ミハエルくん(マイルドバージョン)として連載していたこちらを本編とし、タイトルも変更しました。

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子

ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。 Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。

処理中です...