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第二幕

改めて言うよ?『強面で威嚇しないとナメてくるような人なんて、まともじゃないから』ってさ。そんな人が周りに当たり前にいる環境っていうの自体がま

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改めて言うよ?

『強面で威嚇しないとナメてくるような人なんて、まともじゃないから』

ってさ。

そんな人が周りに当たり前にいる環境っていうの自体がまともじゃないんだよ。

初手で相手をナメてくるような人はそもそも人間性に問題ありだから。

そんな人が周りに当たり前にいるような環境なら確かにナメられるのは損かもしれないけど、そんな環境自体がもうまともじゃないんだって。

子供の周りにそんな環境を作り上げて放置してる親って、はっきり言って『どうなの?』と思う。

この世にはそういう環境だってあるのは事実だとしても、それが<普通>ってわけじゃないから。

私の周りにだってその手の<困った人>は確かにいるにせよ、そうじゃない人の方が多数派だよ。そういう人間関係を作り上げてきた。だから私の子供達も、

『相手にナメられないように威嚇して優位に立つ』

なんてことをする必要がないんだ。

『そんなことをしなきゃならないのが当たり前』って感じてるのは、典型的な

<認知の歪み>

ってヤツだと思う。

『相手にナメられないようにするのが得』って考え方も、そもそも認知の歪みからくるものだと思うよ?

そんな限定的な環境での損か得かを論じたところで、前提が変われば損得なんて簡単に逆転するんだ。 

なるほど、相手をナメてくるような人間性に問題ありな人が大多数な環境なら、相手にナメられないようにするために威嚇するのは得になるかもしれないけど、そうじゃない環境だったらただ悪印象を与えて余計な壁を作るだけで、むしろ損になるだけなんだよ。

『不良がちょっといいことをしただけで『本当はいい人なんだ』と思われる』

ってのも、フィクションに影響されすぎ。実際には訝しがられるだけのことも多いから。

とにかく、相手を威嚇してナメられないようにしなきゃいけないような環境ならなるほど<怖そうな雰囲気>は得になることもあるんだろうね。だけどそれは『いつでもどこでも』ってわけじゃない。逆に損になることだってある。損か得かを断定的に論じることなんてできはしないんだ。

視野を広く持てばそのくらいのことはすぐに分かると思うんだけどな。

結論ありきで、限定的な条件をさも普遍的なそれのように考えてたんじゃ、それこそ何も分からなくなるよ?

もう一度言うけど、

『得な場合もある』

ことは私も否定するつもりはない。あくまでそれを一般論にしようとするのは無理筋だってだけ。

さくらのダンナもさ、そりゃもう過酷な境遇で育ったのもあって、最初はマジでヤバい雰囲気をまとってたんだよね。

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